「朝です。提督、起きて下さい」
赤城です。昨日提督にお願いされたのでここへ来ました。朝の6時に起こしてくれ。恐らく僕は寝起きがとても悪いから起きるまでは根気強く頼むと。
提督は執務室に自前で持ってきていた畳二畳の上、布団を敷き寝ていました。おおよそ艦隊の指揮を執る人間が寝ているとは思いません。
「提督!!」
まったくもってお起きる気配がありません。しかし提督はどのような事をしてもいいから起こす様にと言っていました。強硬手段に移るとします。
「提督、起きないのでしたら此方にも考えがあります。ご容赦を」
私は誰も返事をする者が居ない部屋で一人言葉を発します。覚悟のようなもです。
「それでは行きます!!」
手始めに提督の掛け布団を剥ぎ取ります。次は枕を強引に頭の下から抜き取ります。鈍い音がしましたが、提督はまだ起きません。
「まだ起きませんか・・・・・・」
次は提督を乗せた布団を少しづつ引っ張っていき、敷布団を奪います。畳の上に寝転ぶ提督は未だに大の字で寝ています。これでも起きないのはなかなかなものです。
しかし、こうなっては最終手段に移るしかありません。
「一航戦赤城、行きます!」
私は提督の枕元に座り、体を揺すり続ける作戦に出ます。起きるまで揺らし続けます。起きるまでは続けるつもりです。忍耐勝負です。
「・・・・・・」
わずかですが提督の反応があります。この調子ならすぐに起きそうです。最初からこの作戦で行けばよかったです。
「もう!提督、朝なんですから起きてください」
「・・・・・・赤城か?」
返事をしたのでこの勝負、私の勝ちになりそうです。
「すまん赤城。俺は寝る。また今度な」
提督は言葉を発しました、また眠ってしまいました。ちょっと提督!私の膝は枕にはなりません。それと起きて!!
提督は私の膝に頭を乗せ、腰に腕を回し、しがみ付いてきます。ここまでしてくるとは思いませんでしたが、私も逃げるわけには行きません。体ではなく頭を揺らしていきます。
「・・・・・・」
「提督!!早く起きて」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「赤城さん?」
不意に後ろから声を掛けられました。私のよく知っている、もう一人の一航戦。
「・・・・・・え?」
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加賀です。赤城さんが、朝早くから身支度をし部屋から出て行くのを発見しました。このような時間からいったいなにをするのでしょう。少しの出来心と残りの好奇心で、後を追ってみることにします。
赤城さんは真面目な方なので、やましいことは無いと思いますが・・・・・・。
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どうやら執務室に用があるみたいです。
恐らく提督に朝早く来るように言われたのだと思います。赤城さんに雑用を押しつけるのはかまいませんが、私たちをもっと頼ってもいいと思います。
ここは一つ、提督に直接用件を聞き、私たちにも手伝える事がある聞いて見ましょう。
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「どの辺りから見ていましたか?」
「提督が膝枕をしているあたりですね」
「なるほど」
執務室の扉を開けると赤城さんの膝の上で提督が寝ています。しっかりと腰に手を回して。
私たちが居ない間にずいぶんと仲良くなりましたね。それとも提督の命令なのでしょうか?疑問は残りますが、提督の趣味を考えれば無理やりやらされているとも考えられます。
「加賀さん!聞いてください。提督がなかなか起きないんです」
提督を膝の上に乗せ、頭まで撫でている。完全にお互いの了承済みです。
「赤城さん、状況はわかりませんが退いてください。朝から人前で、そのような振る舞いは避けて頂きたいです」
「理由は後から話しますから。見ているなら加賀さんも少しは手伝ってください」
「・・・・・・そう」
わけもわからず赤城さんに呼ばれたので、提督の傍に駆け寄ります。赤城さんに押し切られたわけではありません。
「体を揺すってください。目が覚めるまで揺らし続けるんです!一航戦、いきますよ」
「よくわかりませんが鎧袖一触です」
二人で提督の体を揺らしますが起きません。
「加賀さん。こうなったら自棄です。提督を引き離します」
「そうしましょう」
提督の腰辺りで膝立ちになり両脇から体を引っ張ります。赤城さんの腰から腕を放すためです。
「加賀さん。もっと力を入れて引っ張ってください!!」
「任せてください」
提督はしぶといです。頭にきます。赤城さんの状況がどうあれ、やることは一つです。
「加賀さん、せーのっ!でお願いします」
「はい」
「それではお願いします。せーの!」
「貴女たち。朝からなにをやっているの」
陸奥さんです。
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特にやる事も無く、早くに就寝した私が早起きをするのは自然な事。やる事も無く窓から外を見ると加賀が執務室へと向かっている。
提督に呼ばれたのであれば、恐ら頼まれているのでしょう。私に言ってくれてもいいのにと思ったけれど、そこはどうでもいいわ。
私の女の感からして面白い事が起きると思うのよ。直感を頼りに加賀の後を追うことにするわ。
「あらあら・・・・・・♪」
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執務室の扉を開けると朝から見たくも無いような桃色な光景が広がっていたわ。女の感が当たった見たいね?
膝枕をして提督を撫でている赤城。馬乗りになって、提督の後ろから抱きつく加賀。ハレンチ一航戦がいたわ。
「陸奥さんこれは違うんです。提督を起こすためにしているんです」
「頭を撫でる必要は無いんじゃないかしら?」
「違うんで!揺らしているんです。それでも起きないんです!」
「赤城さんの言っている通りです」
「加賀、せめて座ってからにして」
ここは桃色第一航空戦隊の集会場に成ったのかしら?火遊びが過ぎるわね。
「説明は後です。陸奥さん、提督をどうにかして起こします。手伝ってください!!」
「事情は分かりかねるけど、何とかして見せるわ」
どうやら提督を起こせばいいみたい。赤城からなにをしてもいいと言われているので強引にやっちゃうわ。
「そんなの簡単よ」
私は加賀を退け、提督の両足を掴みます。
「長門にしたら怒られちゃったけど、提督は大丈夫よね」
そのまま勢いよく引っ張り執務室の外へと引きずり出します。
「陸奥さんやめて下さい。提督が離れません」
赤城が何かを言っているようだがかまうもんですか。無理やりやればいいのよ。
赤城共々執務室の外へ引きずり出す。皆生温いのよ。起きないなら起きるまで体全体を動かしてやる。そうすれば殆どの生き物は起きると思うわ。
「おはよう提督。顔を洗って着替えなさい」
ほら簡単でしょ?
赤城と加賀がこっちを見て何かを言っているみたいだけど、知ったこっちゃ無いわね。
最初からこうすればよかったのよ。
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色々とありましたが。提督を起こす事に成功しました。私一人の力ではありませんが・・・・・・。
「なるほどそれでああなっていたわけ?」
加賀さんと陸奥さんに事情を説明して、誤解は解けましたが、陸奥さんはあらあらと笑っています。なんですか、もう!
「よーし目が覚めた。皆ありがとう」
身支度が終わった提督が帰ってきました。
「僕、朝はこんな感じだから、これからも出来るかがきり助けて欲しい」
「毎回アレなのは骨が折れますね」
「朝は苦手なんだよ」
「ごめんって」
いいでしょう。昨日から提督には感謝しかありません。この程度、私が何とかして見せます。
「次から当番を決めれば?」
陸奥さんの一言です。
「それがいいかもね。自分の事だけど」
この一言で、毎日提督を起こす仕事が増えました。
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後日、不知火さんに膝枕をされ、メイド服の時雨さんに踏まれている状況に出会いました。それは次の機会に・・・・・・。