とある派遣社員の教師生活〜IS学園教員議事録〜 作:臥炎 狂四郎
それではどうぞ
「突然だが、教師にならないか?」
いやほんとに突然だな!?読者の方々まだ俺の事知らねぇよ!?
すまん、取り乱した。
俺は悠生 翔馬、17歳。派遣社員だ。16で高校中退して、親父のツテで働き始めた。ちなみに、今いきなり「教師にならないか?」とか言ってきたのは知り合いで高校の教師である織斑千冬。まぁ、俺は冬ちゃんって呼んでんだけど。
「あのさぁ?冬ちゃん……俺が教師になんてなれると思う?どっからどう見ても無理でしょ?教員免許もねぇのに。逆にまーやんがいるから別に俺行かなくてもいいじゃん。」
「よし決まりだ!明後日までにしっかり準備しておけよ?」
「は?いや、俺に拒否権は?」
「あるわけないだろう。」
デスヨネー……はあ……行くしかないのか……
まぁ、そろそろ安定した職に就こうとも思ってたし、これがいい機会かもしれないな。
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〜入学式〜
俺は、人生で最大の山場に直面している。
「さて、諸君。このクラスの担任を務める織斑だ。お前たちをこの一年で使えるヒヨッ子に育てるのが私の役目だ。その際私に対しては、はいかYESで返答するように異論は聞かないし認めん。それでは、翔馬、事故紹介しろ。」
いやあのね?なんか字面が違う気がしたんだけど……気のせいだろうか?
「気の所為だ。そんなことより早くしろ。」
はいはい、わかりましたよお嬢様………
「どうもどうも、はじめましての人ははじめまして。久しぶりの人は久しぶり。俺は悠生 翔馬。つい先週まで派遣会社で働いてたど素人だ。好きな事はバスケ、嫌いな事は勉強。冬ちゃんのせいで来ることになってしまったわけだけれど。良ければこれからよろしく。」
よし、何とか言えたな……後は冬ちゃんに丸投げして俺は屋上でタバコでも……って……あれ?
「あのやろ……逃げたな……!」
俺の計画が台無しだ!くっそぉ!こうなったら真面目に授業なんかしてやるもんか!
「ほいほい、それじゃ今から質問タイムを設けよう。なんか質問とかある?」
そう言うや否や速攻でみんな手をあげる……いや、ほんとに女子しかいねぇな……まぁ、当たり前か。
「はいはーい!」
「はい、そこの茶髪ロングさん。」
「先生は彼女とかいるんですか!?」
おおぅ……彼女いない歴=年齢の俺にそれ聞いちゃう!?イジメかな?これは新たなイジメかな?まぁ、いいけども。
「彼女はいないかな……ただいま募集中!」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
いや、あのさぁ?スベったのは分かるけれどさ?無言の圧力って結構心に来るんだよ?
「よ、よし……気を取り直して……他に質問ある人〜」
「は〜い!」
「ほい、そこのピンク頭!」
「翔ちゃんは千冬ちゃんとどんな関係なの〜?」
「翔ちゃんって……まぁ、別にいいか。」
いや、本当は良くないけど……まぁ、めんどくさいからいいや。
「俺と冬ちゃんの関係?んー……彼女?嫁?」
ズパァァァァン!!
頭に突然なにか硬いものの(しかも角)が振り落とされた。
「痛って!なにこれ!?すっげぇ痛いんですけど!?」
俺は後ろを振り向く。そこに居たのはもちろん……
「げぇ!?呂布!?」
そこには腕を組んで仁王立ちしている冬ちゃんが居た……
俺、死んだな……
でもさぁ、俺今倒れてる訳よ?んでさ?この位置からだとさ?冬ちゃんのスーツの下が見える訳よ?綺麗に、鮮明に見えるわけよ?
「今日は黒か……」
「なにが黒なんだ…………ほぅ……まだ躾が足りんようだな……」
「ちょっ!?ごめんって!だからまじでそれだけは勘弁してくれ!冬ちゃんのヘッドロックはまじ洒落にならねぇからァ!?いだい!いだいからぁ!」
やばい……痛すぎだって!!でもこれって……?
「なんか、頭にやぁらかいものが当たってる……はっ!?ここが桃源郷か……!?」
「なっ!?死に晒せぇ!!」
ちょ!?横四方固めは厳禁だって!!死ぬ!!冗談抜きで死ぬからァ!!!
「わ、我が人生に……一片の……悔いなし……」
俺の意識はそこで途切れた……
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〜千冬side〜
ったく……こいつは一体何を言ってるんだ……少しは教師としての自覚というものはないのか……
まぁ、いい。それよりも今からはクラス代表を決めなければならないからな……
「さて、授業を始めようと思うが、その前に一つ決めなければならん事がある。」
「クラス代表というものだが、まぁ、学級委員長と思ってくれればいい。自薦、他薦は問わん。誰かやりたい奴はいるか?いなければこちらが決めさせてもらうぞ。」
さて、誰が来るか……
「はーい!織斑君を推薦しまーす!」
「あ、私もー!」
やはり一夏を推してきたか……まぁ、アイツはこのクラスでたった1人の男子だ。きっとこうなるであろうと分かっていた。
「えっ!?
ちょ、ちょっと待ってくれよ!
俺はクラス代表なんてやりたくないぞ!?」
ふっ……残念だったな。このクラスのやつはみんなお前にやらせようとするだろうな。
「推薦された人間に拒否権はない。諦めろ。」
「そんな、あんまりだぜ、千冬姉!」
スパァァァァァン!!!!!
「だから、織斑先生と呼べと言っているだろう。少しは学習せんか。馬鹿者」
ほんとに馬鹿者だな一夏は……
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〜翔馬side〜
いやね?意識が戻ってさ?話聞いてたらさ?何この状況?俺訳わかんねぇんだけど?
「今のところ、織斑が推薦されているが……これで決定でいいか?」
「お待ちください!納得がいきませんわ!」
おぉぅ...
次は何だ...……?
「なぜこのような選出をなされるのですが!?そこの男はまともにISの知識すらいらないのですよ!?織斑先生は、それに加えてこのような極東の地にまでやってきて、男の後に続けと仰っるのですか!?ありえませんわ!!!わたくしはサーカスや見世物をしに来たのではありません!」
「なんだと!?よく言うぜ!イギリスだってまずい料理ランキングで、何年間優勝してるんだよ!そんなに嫌だったら国に帰ればいいだろ!」
「なっ、ななな、何ですって!?よりによって祖国を侮辱なさいますの!?」
「先に言ったのは、お前だろ!」
「け、決闘ですわ!」
「おう、いいぜ!いくらでもやってやるよ!」
「おい、いい加減にしろよ餓鬼ども。」
おっと……そろそろ止めに入らないとやばいかな?
「まぁまぁ、冬ちゃん落ち着けって。それと一夏、お前もいいすぎだぜ?後先考えないで突っ走るのはいいけどよ?周りもしっかり見ろよ?そんで……キャロットとか言ったか?」
「オルコットですわ!」
「あぁ、めんごめんご。ちょい今から屋上付き合ってや。話あるから。」
俺はオルコットを抱きかかえるとそのまま屋上へと向かう。
「あっ!冬ちゃん?後は頼んだ!」
「は!?ちょっと待て翔馬!」
「待てと言われて待つ奴がどこにいるんだよー!」
「離しなさい〜!」
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~屋上~
ここの屋上はいわゆる庭園みたいになっている。俺はそこら辺にあるベンチに彼女を座らせると胸ポケットからタバコを取りだし火を付けた。
「1本……吸うか?」
「いりませんわ!それよりも、貴方まだ未成年でしょう!?なんで教師なんかしてらっしゃるのですか!?」
「ん?あぁ、それは冬ちゃんに言ってくれ。俺だってやりたくてやってる訳じゃないんだ。それよりも」
「それよりも、とはなんですか!?」
「まぁまぁ、いいからさ。それより問題だ。君はさっき、あの場所で何を言っていたでしょう。」
「え?何をと言われましても……あ……」
「分かったみたいだな。それじゃ、もう1つ問題だ。セシリアはここに何しに来たんだ?まさか日本を貶しに遠路はるばる来た訳じゃ無いだろ?」
「そ、それは……そうですわ……」
「だろ?じゃ、なんであんな事言ったんだ?」
「それは…………」
セシリアは……涙を堪えながら事の顛末を語りだした……
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「そういうことか……」
まぁ、そんな人生歩んできたなら話は別だわな。
でもよ……
「セシリア、確かにお前がそうなるのも無理はない。だけどよ?言っていい事と悪い事の区別は付くだろ?今回の件は明らかにセシリアが悪かったと俺は思うぜ。」
「ですけど……!」
「ですけどもカスケードも関係ねぇ。お前だって自分の祖国バカにされたらキレるだろ?俺はそこまで愛国者じゃねぇから別になんとも思わねぇけどよ?他の奴らは分からんぜ?」
「そうなのでしょうか……?」
「そりゃそうだろ?まぁ、後で皆に謝っとけよ。それでも気が済まなかったら一夏に当たればいい。俺が許可するからよ。ただし、やり過ぎは良くねぇからな?」
「……はい!」
「よし、んじゃ教室に戻った戻った!」
「翔馬さんは戻らないのですか?」
「俺はサボりに来たんだよ。後はみんな冬ちゃんに丸投げしとけば問題ない。」
「そ、そうですか……ありがとうございました。」
「いいって事よ。気にすんな。」
「それでは失礼致します。」
「おう、んじゃな。」
俺は彼女を見送るとまたタバコに火をつけた。
「……ふぅ…………」
タバコの紙が燃えるジジッという音と共に俺は吸い込んだ紫煙を吐き出す。その吐いた煙は、初春の青空に吸い込まれていった。
「セシリア・オルコット……か……」
なんだかんだ言って、いい暇つぶしにはなったか……
「さて……と……そろそろ戻りますかね。」
俺はタバコの火を消して携帯灰皿の中に捩じ込む。
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後日談というか今日のオチ
あの後、職員室に戻った俺は案の定冬ちゃんにこってりと説教され、まーやんに泣き付かれた。聞くところによると、あの後一夏が暴走して大変だったらしい。まぁ、俺には関係ないが笑
そして、セシリアは教室に戻った後、皆に謝罪をしたらしい。そして何故か俺にも謝ってきたもんで俺は「別に謝らなくていいっての」と返しておいた。
次回に続く
どうでしたでしょうか?今日中にもう1話投稿出来たらします。
評価・感想お待ちしております。
それでは、また次回