とある派遣社員の教師生活〜IS学園教員議事録〜 作:臥炎 狂四郎
「いやぁ……やることがねぇな……」
今日は土曜日……いつもなら部屋でテレビ見てるかなんかしてるんだけど……今日に限っては何故かそんな気も起きないんだよな……
「一夏達誘ってバッセンでも行くか……」
流石に暇すぎるし、このまま部屋にいても仕方ないんだよな……やることがねぇし……
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つーわけで、食堂に行ったら丁度一夏と箒がセシリアと話してるとこだった。
「よう、相変わらず仲良いなおい。」
俺は一夏の背中を強めに叩く
「痛っ!何すんだよ!」
「いや、別にこれといってなんも?」
「あら、翔馬さんじゃないですか!」
「よう、セシリア。元気いいな。」
「あぁ、翔馬。久方ぶりだな!」
「おぉ!箒じゃねぇか!中学ん時以来か?」
「そうだな……ところで、翔馬は一体何をしに来たんだ?」
「いや、暇だからよ。一夏連れてバッセンでも行こうかって思って部屋行ったら、楯無ちゃんが食堂に行ったって言ってたもんでよ。」
「ふーん、そうなのか。なら……私達も行っていいだろうか?」
「別に問題ねぇよ?なんだったら普通に誘おうって思ってたしな。」
「そうか!なら支度してくるから少し待っていてくれ。」
そう言うと箒はそそくさと立ち上がり部屋に戻る。
「りょーかい。んじゃ、駐車場んとこにおるわ。」
「あぁ、分かった!」
ほんと……最近の若い子は元気なこって……まぁ、俺もまだ17だから人のこと言えねぇんだけど。
「さて、俺はまーやんに車でも借りてきますかね……」
貸してくれるかわかんねぇけども笑
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〜駐車場〜
あの後、まーやんに無理言って車を借りた俺は1人駐車場へと向かっていた。
「えっと……黒のステップワゴンだったよな?……何処だ……?おぉ、あったあった!」
職員室から歩いて10分位のところにその車はあった。俺は、エンジンをかけてクーラーを効かせておく。ちなみにこれは俺がいた派遣会社のとある人がいつも帰りにやっていた事だ。
「ふぃぃ……やっぱ外は暑いな……」
俺は一旦車から出るとポケットからタバコを取り出し火を付ける
「ふぅ……んぉ?なんだありゃぁ?」
吸い込んだ紫煙を吐き出しつつ空を眺めていた俺は、ふと視線を前に戻してみると、一夏らしき人物が数名の女子に囲まれていた。
「またか……」
ほんとアイツはモテるよな……羨ましすぎるよ……まぁ、見て見ぬふりをすんのもアレだし、助けてやるか。
「おいおい、お嬢ちゃん達?一夏にアタックすんのはいいけど、あんまり執拗い女は嫌われるぜ?」
俺は近くにいた女子生徒に声を掛ける。
「うるさいわね!中卒の落ちこぼれは黙ってなさいよ!」
「そうよ!人類の底辺になんか言われたくないわ!」
「そうそう!社会不適合者は黙ってなさいよ!」
おうおう……酷い言われ様だねぇ……
「おい!人の担任に向かってなんて口聞いてんだよ!」
「一夏くんには関係ないわよ!」
「そうそう!あなたは私たちの味方をしていればいいの!」
いや、一夏……別にフォローしてくんなくてもいいんだぜ?なんせこの子達の言ってることはホントのことなんだからよ……?
「まぁまぁ、一夏よ……そう怒りなさんなって。彼女達の言ってることは何一つ間違っちゃいねぇんだからよ。」
「だけど……!そんなの見逃しておけるかよ!」
やっぱ引き下がんねぇか。仕方ねぇ……これだけは使いたくなかったんだがな……
「一夏、俺の為に言ってくれるのは分かる。でもよ?別に俺は気にしちゃぁいねぇ。そうやって人の粗ばっか探すやつはロクな人生を歩まねぇんだよ。社会不適合者の俺が言うんだから間違いねぇ。それと、そこの女子生徒諸君。」
「な、何よ……!」
「あんまし人の悪口ばっか言ってると結婚のチャンスを逃すぜ?」
「「ぐぅっ!?」」
俺の一言が聞いたのか、それ以降女子生徒が喋ることは無くなった。
「それじゃ一夏ぁ、早く行くぞぉ〜。みんな待ってんだからよ。」
「ちょ!待てよ、翔馬!」
俺は一夏に声を掛けると、咥えていたタバコを携帯灰皿に押し込み駐車場へと元来た道を歩き始めた。
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〜駐車場〜
俺が再び駐車場に戻った頃には皆揃っていた。
……ん?
あれ?なんか見慣れない方もいらっしゃるようなのですが?
「あのですね……?何故ここに千冬お嬢様がいらっしゃるのでしょうか……?」
「なんだ翔馬、私が行ってはなにか不味い事でもあるのか?」
アイエエェ!冬ちゃん!冬ちゃんナンデ!
「い、いや?べ、別にな、なんもねぇけど?」
やっべめっちゃ動揺してるやん俺。
それにどちらかっつーと来てもらっちゃ困る……みたいな?
この後、俺は帰りに酒買って帰るつもりだったし?
「ならば問題なかろう……よし!それでは出発だ!」
いや……なんで誰よりもあなたが1番行く気満々なんですかね……連れてくの一応俺だよ?
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〜車内〜
「おい、翔馬。なんで貴様が運転している。」
「いや、俺が車借りたんだぜ?てか、ンなこと言うならなんで冬ちゃんが乗ってんだよ?」
「私も行きたくなったんだ。これ以上の理由はあるまい。」
「じゃ、せめて発案者に敬意を払うとかなんかしとくれよ……」
「なぜ人外に敬意を払わなければならんのだ?」
「いや、一応俺も人間だからね!?人を地球外生命体みたいに扱わないでくれる!?」
「半ば地球外生命体みたいなものだろう」
いや……確かにそうだけれど……
「納得が行かないのならばもっと言おうか?生身でISの装甲を真っ二つにできるやつなどもはや人外としかいい用がなかろう」
「分かった分かった!もう人外でいいよ!ンな事よりもう着くぞ!」
くっそぉ……なんか腑に落ちないけど……仕方ねぇよな……
俺は……人間の姿をしたナニかなんだからよ…
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〜バッティングセンター陽炎〜
「いやぁ、初めて来たけど中々に広いな……」
「あぁ、気をつけないと迷子になってしまいそうだ」
ふと箒が発した言葉を脳内で妄想してみる……箒が迷子ねぇ……やばい、なんか背徳感があるな……
「おい、翔馬……」
「Hey!なんでございやしょう!」
「何か失礼なことを考えていなかったか?」
「い、いえいえ!そんな事滅相もございません!!」
やっべ、バレてる……こりゃうっかり下手な事言えねぇな……
「そ、そんなことよりも!一夏が打つみたいだぞ!?」
俺が慌ててバッターボックスを指差すと丁度一夏が立っていて、もう球を打とうとする気満々だった。
ここで俺はあることを考えた……まぁ、ネタが古いから通用するか分からねぇんだけど……
俺はバッターボックスの一夏に大声でこう叫ぶ
「おい、一夏ァ!」
「なんだよ翔馬!」
「左で打てや!」
「はぁ!?出来るわけねぇだろ!?俺は右利きなんだぜ!?」
まぁ、予想通りだな…。
「…………」
俺は一夏を冷たい目で見続ける……ここでやらなければ話が進まねぇんだよ!
「わかったよ!やりゃぁいいんだろ!」
「おっしゃぁぁ!」
よし、これでリアル野球BANの完成だ。隣では箒がしきりに「右で打て!」って叫んでるけど……まぁ、当の本人は聞く耳持たねぇだろうな……
「おい、翔馬……なんてことをしてくれたんだ……」
「ん?どうかしたか冬ちゃん?」
「アイツはああなったら手が付けられん……自然に燃え尽きるまで待つしかないんだ……」
気がつくと隣では冬ちゃんが死んだ魚のような目で遠くを見ていた……あ、目つきは元からか!(KONAMI感)
まぁ、そんなこんなでみんな楽しんでたから良しとしよう……まぁ、一夏があの後ずっと左で打ってたのは流石に笑ったけど。
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後日談というか今日のオチ
〜車内〜
「いやぁ、一夏がまさかあんなに負けず嫌いだったとはな……いやはや恐れ入ったよ……」
「う、うるさい!元はと言えば翔馬が「左で打て」とか言ったのが悪かったんだろ!?」
「ははっ、そうだったな!悪ぃ悪ぃ!」
「いや、それにしてもこうやって一緒に外出るのは何年ぶりだろうな……」
冬ちゃんが柄にもなくしんみりとした口調でそう呟く……
「あららぁ?冬ちゃんらしくない言葉だねぇ?暑さで頭イっちゃったんじゃないのぉ?」
「翔馬……学園に戻ったら覚えておけよ……?」
「なぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?」
「ふふふ……帰ってからが楽しみだ……」
あのぉ…………冬ちゃん……?顔が悪役の顔になってまっせ……?
「大変申し訳ございませんでした.……!」
まぁ、そんな事言っても許してくれる筈もなく……学園に戻った俺は冬ちゃんに模擬戦という名の殺戮ゲームに参加させられましたとさ……めでたくねぇ……
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次回に続く
どうも、臥炎です。今回の伏線……皆様もう気が付いたでしょうか?
この伏線はこの次の次で明らかになります……
お楽しみに。