IS世界の逢魔時 作:腹筋崩壊太郎
ゼロワン2話面白かったですね。気になった方はYoutubeにて公式が本編を公開しているので是非見てください。
私の原作知識はアニメ1期と出版社が変わる前まで出ていた巻までであとはWikiなどを参照にして書いているため間違っていたら申し訳ありません
初登校――いや実際は初登校ではないのだがそこは置いておこう。
担任と挨拶を交わしクラスの前へ、担任から呼ばれて入りクラスのみんなに向けて自己紹介というまぁ普通の流れだったし、クラスのみんなも殆どは普通に接してくれた。ここまでなら普通に学校生活を謳歌できたのかもしれない。
そうここまでなら。
自己紹介の時にクラスを軽く見回すと、明らかに他とは違う雰囲気を出している人間が2人。原作やアニメに触れていたら名前くらいは覚えがあるあの人物たちがいた。篠ノ之束、織斑千冬の2人だ。
どうやら原作の中でもかなり面倒な時期に中学に通い始めてしまったらしい。
とりあえずクラスのみんなに挨拶するついでに軽く喋ってはみたが織斑とは会話が余り弾まず、篠ノ之には無視された。余りにも無視するものだから顔の前に手をかざしてみたら物凄い顔でこっちを睨んできたので泣く泣く諦めた。
クジゴジ堂に帰る途中、俺は考えた。
王になれ、行けばわかると未来の俺は言った。ならばそもそもあの2人と同じクラスになるという状況に置かれていることもそれに関係しているのだろう。そう思いフォーゼのようにとりあえず友達になる精神で話しかけはしたものの結果は惨敗だった。
「お帰りなさいソウゴくん。中学校どうだった?友達できた?」
どうやら考えている間に帰ってきたようだ。
「ただいま、おじさん。友達ってほどじゃないけど知り合いなら割とできたよ。2人ほどとっつきにくい人がいたけど」
「へぇ、その二人とも仲良くできるといいね。でもよかったよ流石に初日にいじめられてたらどうしようって思ってたからさ」
「いや、流石に初日にいじめってそれ相当やばくない?まぁ普通にいいクラスだと思うよ」
それからしばらくは同じような感じだった。クラスのみんなと遊んだり、人気のないところでオーマジオウの力を扱えるように練習したりなどをして毎日を過ごしていた。一応毎回あの2人とも会話を続けていたが、織斑とは世間話くらいなら話せるくらいにはなったのに対し、
篠ノ之とは、「話しかけるな」と「うざいから消えろ」の二言くらいしか声を聞いてない。なお何度も話しかけるさまを見てクラスの友達からは勇者といわれた。反応してくれるようになっただけましと思うべきか迷うべきところだがとりあえず相手が怒るまでは続けてみようと思う。殺されそうになっても察知できるし、たとえ能力がなかったとしてもそうでもしないと原作を思い出す限りはそうでもしなければ何の進展も見れないからだ。
まぁ何だかいける気がするという漠然とした予感に従っているまでなのだが。これもおそらくオーマジオウの力の一部なのだろう。
というかオーマジオウなんてものが本当に必要になるときが来るのだろうか。来るとしたら歴史改変、世界崩壊などのどうしようもないレベルなのだが、しかし未来の俺は王になれと言っていたオーマジオウなら魔王が基本的な認識なはずなのにともかくこんなことを考えるのは埒があかないので思考を中断した。
そんなことを考えてたことすら忘れるくらいには日数が経った頃、ある程度仲良くなれた織斑からこんなことを聞いた。
「最近、束があるものを開発して発表した」と本人からしてみたらが対人スキルに難がある友人に諦めずチャレンジをし続けている俺に反応が返ってきそうな話題をさりげなく教えたつもりだったのだろう。
口だけでは「へぇ~篠ノ之ってすごい奴なんだな」と返したが、心の中で考えていたのはあともう少しで日本がミサイルの雨に襲われる時期かという割と適当なことだった。
一般人にとっては災害レベルの出来事なのだがオーマジオウの力を持っている俺にとってミサイルの大群など手をかざすだけで終わるからこそ言える問題なため、原作をあまり覚えていない俺はミサイルの被害がありそうな場合には手を出すかとふわっとしたことを考えていた。この時は…
その日はおじさんが遠くに泊りがけで出かけており、2,3日一人生活することになっていた。そのさなかに起きたことが後に白騎士事件と呼ばれる事件である。
いつも通りに遊んだ後、クジゴジ堂に帰りテレビをつけるとそこには各国の軍事基地などがハッキングされ、日本にミサイルが飛んできているというニュースが流れていた。
それだけなら原作通りという感想だったのだが、核ミサイルも発射され人工衛星も落ちてくるという追加情報を見てあれ?と思った。
しかも政府からの発表によると同地点で同時に着弾する可能性が高いとのことだった。
おじさんから非難するように慌てた様子でかけてきた電話にもう避難を始めていると嘘をついて安心させたところで変身して状況を確認することにした。
外に出てみると人々が慌ただしく避難を開始しているのが見えた。その光景を見てなんだか無性にイライラしたがそれを押し殺し、騒動の原因が本当に篠ノ之束なのかを調べていた。
その結果わかったのはその篠ノ之束も事態を何とかしようと動いているということだった。
罵倒しか受けていない気がするが、何度も話しかけていたことで情が移ったのだろう。彼女たちがこの騒動を起こしたことはともかく自分たちで処理しきれないレベルにまで拡大させたわけではないとして少し安心した。
問題は彼女たちの計画に乗っかる形でさらに悪化させた者の存在だ。篠ノ之束のような突然変異じゃあるまいしこの時代の人間にはできない芸当をとても一人では無理だろうと考えながら、とりあえず日本に襲来しつつあった脅威を消し去ったのだが、これを引き起こした者の目的が分からないため注意を促す目的とISの脅威度を確認しつつの初戦闘をこなすことを考え付いた。
通常時の俺ではそんな考えはしなかっただろう。しかしあんな光景を見てしまったイライラがまだ収まっていなかったのだろう。今から思い返すとあまりよろしくないことだったのでは?と後で反省した。
そんなこんなで、ISの強さよりもウォッチを介して手加減をしてもあそこまで蹂躙してしまった自分の力の強大さを再確認してやはり過ぎた力なのでは?なんてことを思いつつクジゴジ堂に帰った。
誰も見てないところで変身を解除して家の戸口に手をかけたその時、後ろに気配を感じて振り返るとそこにはフードを被った怪しげな集団がいた。そのうちの一人がフードを外しながら前に出てきた。
「どうも初めまして自称魔王様?だっけ?」
そう言った男は見た感じは軽そうな印象をしているが、眼からは鋭い眼光を放ちこちらを小馬鹿にした様な雰囲気を漂わせていた。
映像越しというフィルターを通していないため憶測でしか言えないが、おそらくこの男は仮面ライダーザモナスことジョウゲンなのだろう。
「誰?俺のことを知っているようだけど何か用?」俺がそう言うと、
「うちの王様があんたに話があるってんでわざわざ来たんだよ」
「王?」
「じゃあ今から出すからそれ見てよ」
そうジョウゲンが言いながら懐から機械を取り出すと、そこから玉座に座った男のホログラムが投影されそれが喋り始める。
『初めましてだな。この時代の魔王、王馬ソウゴ。俺たちはクォーツァー。歴史の管理者だ。そして俺はクォーツァーの王、常磐SOUGO。
もう察しはついていると思うが今回のことは全て俺たちの手によるものだ。今回のことはあらかじめ通告しなかったこちら側にもあると思ってやるだが次はないと思え、これは最後通告だ』
そう言うと映像は消えた。
「以上で終わり」
そうジョウゲンが言う。
あれが常磐SOUGO…確かに威厳があった。やはり仮にも映画のボスを務めたわけではなかったということが納得できる。
「言いたいことはわかったけどこんな事件を起こすような奴らに協力するわけがないじゃないか」
「じゃあそう伝えておくよ」
ジョウゲンはこちらに興味をなくしたようにどうでもよさそうに反応した。
「俺を倒したかったら何時でも来ていいよ。あくまでほかの人間に迷惑をかけないならって前提だけど」
「あっそ、じゃあ勝手に頑張れば?」
ジョウゲンは興味がないような態度を一切変えずそう言い残し、クォーツァーたちは忽然と姿を消した。
***
それから数時間後、夜も暗くなってきた頃おじさんが汗だくで荷物を抱え息を切らせながら帰ってきた。
「ソウゴ君大丈夫だった?」
気力を振り絞るかのように喋るとあとはぜぇぜぇ言いながら壁に寄りかかり疲労困憊といった様子だったので慌てて水を持っていくと物凄い勢いで飲み始めた。
「ありがとう。心配だったから慌てて帰ってきたのに逆に心配をかけちゃったら世話ないね。それで大丈夫だった?ミサイルとか、ニュースだと被害はないらしいって聞いたけど」
「うん、電話でも言ったけど大丈夫だったよすぐ避難したし。それよりおじさんこそ大丈夫?泊りがけまでしてたのにこんないかにも急に帰ってきましたって感じで帰ってこられても逆に迷惑かけたんじゃないかって思っちゃうんだけど」
「何言ってるの?ソウゴ君。僕たちは家族なんだから迷惑かけられても別に構わないんだよ。むしろ迷惑をもっとかけてくれてもいいんだよ。って言っても今困らせてしまったのは僕なんだけどね」
そう笑いながらおじさんは言った。俺は何だか心が温かくなり、
「ありがとうおじさん。これからは困ったことがあったらできる限り相談するようにするよ」
「うん、そうしてくれるとありがたいかな。そうだ!夜ご飯まだだった?」
「まだだけど…」
「ならよかった実は向こうで食べた時においしいと思って買ったものがあってねそれを使って夜ご飯を今から作るから待っててね」
「ならご飯作るの手伝うよ。おじさん急いで帰ってきたから疲れてるだろうし、困ったときはお互い様だしね」
「そう?ならお願いしようかな。実は結構疲れてたんだよね。いや~おじさんが自分で言ったことが出来てないなんてカッコつかないね」
色々あった日だが、その日の夜ご飯は今まで食べた中でも一番といってもいいくらいにおいしく感じた。
***
「かくして王馬ソウゴは本来の歴史を歪める存在、歴史の管理者クォーツァーとの邂逅を果たしました。しかし未だ最高最善の王になる道は見えず、これから彼がどのような未来を辿るのか…今回はここまでとさせていただきます」
【王馬ソウゴ】
未来の自分から王になれという漠然としたことを言われてISの世界に送られた元ビビりな一般人。
一般人であったがオーマジオウの力を受け取った時についでと言わんばかりに格闘の経験や色々な知識を流し込まれた。
本来のオーマジオウと比べて能力に制限がかかっており、パラレルラトラパンテ(平行世界や別の時間に存在する変身者の意識と感覚を共有することができる機能)に至っては格闘や知識のアップデートが時々起きる程度であるため未来を知ることはできない(常磐ソウゴの力によるものなのか時々夢という形で未来を見ることはある)。
常磐ソウゴの能力も持っているため、危機察知能力も高く事前に察知できるため、基本的に暗殺などは意味がない。
なお本物のオーマジオウと戦った場合、思ってたよりはいい勝負をするが負ける(殺す気でやった場合でも同じ…なお世界は滅ぶ)。
彼はオーマジオウではあるが仮面ライダーではない。本当の仮面ライダーとはそんな簡単になれるものではないという筆者の勝手な思い込みから。彼が仮面ライダーになれるかどうかはまだわからない