私は蓬莱山輝夜。元月人よ。今は禁忌を犯して追放されたけど。
けど、次の満月に迎えが来るらしいわ。どうせ不老不死になったのをいいことに実験台にでもするんでしょうね。都合のいいやつらだわ。永琳と逃げることにしたはいいけど、果たして逃げ切れるのかしらね…
次の満月まで5日というこの日。昨日難題を出した旅の者が難題をクリアして戻って来た。
風見幽香の日傘を持ってこいという難題、只の旅の者では不可能なことの筈だった。この者は何者なのだろうか。
兎に角、約束は約束だ。顔を見せる。すると旅の者は少し間を置いたあと、呟くように言った。聞き間違いではない。確かにこう言った。
「八意永琳。」と…
だから私は見張りの者に席を外すように命じ、彼に聞いた。
「貴方は何者なの?」
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「貴方は何者なの?」
予想通りの質問が僕に飛んでくる。予め想定していた僕は用意していた答えを言う。
「黒橋想也。永琳の助手兼実験台です。月の民、蓬莱山輝夜さん?」
よく考えたらこの返答、最高にかっこ悪いよね。実験台とか(笑)まぁ口に出したものは仕方ないか。
「じゃあ貴方が永琳の言ってた…生きてたのね…」
「いや勝手に殺さないでよ!?ちょ、永琳には僕不老不死になれるから問題無いって言ったのに!」
「永琳。すっごい悲しんでたわよ?しばらく暗かったもの。いま会ったら殺されるかもしれないわ。」
「うそぉ!?」
さっきまでのシリアスな空気は何処へ。一気に漫才をしてる空気になってしまった。
「ていうか、不老不死?貴方も蓬莱の薬を飲んだの?」
「いや、僕のは能力。『事実を反対にする程度の能力』で【僕が不老不死では無いという事実】を反対にした。」
「ふーん。面白い能力ね。私は『永遠と須臾をあやつる程度の能力』よ。」
「そっちのも面白そうだね。おっと話が逸れた。次の満月に月からの迎えが来るんでしょ?逃げるの手伝ってあげるよ。永琳とも会いたいしね。」
確か約束してた気がするしね。また会おう的なことを。
「いいの!?でも、逃げる宛が無いわよ?」
「大丈夫だ、問題無い。考えがあるよ。ゆかえもーん!」
そうすると空間が割れて中から紫が出てきた。
「何よその名前は…」
「あだ名だよ。それより…」
と言いかけたところで。輝夜が何か言って来た。
「だ、誰よアンタは!?妖怪!?」
「話は聞いてましたわ。私は妖怪の賢者、八雲紫。宜しくお願い致しますわ。」
「よ、宜しく…」
紫の発言に自画自賛乙wwと思いながらも紫に要件を述べる。
「いいかな?紫には次の満月までに人間二人が隠れられるところを探してほしいんだ。できれば竹林で。後々理想卿が出来たらそこに移しちゃって。」
「注文が多いわね。まぁいいわ。理想卿の住人候補が出来たし。じゃ、探して来るわ。」
「ん。ありがとー。さて輝夜。僕はそろそろ行くよ。満月の夜にまた!」
「え、えぇ。頼むわよ。」
こうして僕と紫と輝夜と永琳(不在)による逃走計画が練られた。
決行の日は近い………!