「久しぶりね!想也!」
「久しぶり永琳。いやー、上手くいってよかったよ。」
此処は迷いの竹林。紫が見つけてくれた隠れ場所だ。困った時はゆかえもんに頼もう。
そんなわけで現在は久しぶりの再開を喜んだり逃走成功やったー!と喜んだりしている。
「で。これから二人はどうするのさ。」
「この竹林で暮らすわ。いいかんじに屋敷があるし。」
「そっか。」
此処には後に永遠亭になるであろう屋敷があった。ていうかなるんだろう。あ、僕これから何しよう。することなくね………あ、あった。妹紅に会いに行かなきゃ。
「じゃ、僕はそろそろ行くよ。また来るから。」
「もう行くの。まぁいいわ。また来なさい。」
「姫様と待ってるわよ。風邪でもひいたら薬をあげるわ。」
「ありがとー。またねー!」
僕は早くも竹林を後にした。
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「待て化け物!」
「はぁ…はぁ…!誰か…!」
路地裏に響く声。彼女……藤原妹紅は都の路地裏を駆けていた。
彼女は蓬莱山輝夜が月に帰った時(実は逃げてたということは地上では今のところ輝夜、永琳、想也、紫しか知らない)残した蓬莱の薬を、帝の兵が廃棄する時に盗み飲んでしまった。
彼女は不老不死になってしまい、髪の色も白になってしまったため、都の者に化け物扱いされていて、今も逃げている。
「はぁ…はぁ…わっ!……痛…」
「やっと追い詰めたぞ!化け物め!」
疲労により足がもつれ転んでしまう妹紅。追い付かれてしまう。
「死んでもらうぞ、化け物。さらばだ!」
「っ!」
男は刀をふりかぶる。妹紅は死を覚悟し目を瞑った………
「ご都合主義すぎる気がするけど!ちょぉっと待ったぁぁぁああ!」
「そ、想也!?」
「あん!?何だよ!俺は化け物を退治しようと…」
「それが違うんですよ。彼女は僕の旅の仲間で。妖怪の目を欺くために僕の術で幻覚を見せてるんです。この子は決して、悪者じゃないですよ。」
「……わかったよ。」
そう言って去っていく男の人。ほ、よかったよかった。相当危なかったよ。あと数秒遅れてたら一回死んでたよ。
「ふぅ。大丈夫?もこ…」
「そうやぁぁぁあ!」
「わぷ!?」
急に妹紅が抱きついて来た。何で!?
「も、妹紅?どうしたの?」
「怖かった…怖かったよ…」
………まぁ、つい最近まで普通の女の子だったしね。そりゃ、殺されそうになったら怖いか。
「よしよし。怖かったよね。もう大丈夫。」
「うぅぅぅぅ…」
安心できるように背中を一定のリズムで軽く叩く。こうされるとそれなりに落ち着くんだよね。
「落ち着いた?」
「うん…ありがと。」
「よし。で?君はどうしたのさ。その白い髪。」
「………これは…」
話しづらそうだ。まぁ僕は知っちゃってるんだけど。
「輝夜が残した不死になる薬を奪って飲んだ…んでしょ?」
「!?なんで…」
「そりゃあなんたって。その薬作ったのは僕の友達だから。前に話したでしょ?僕を実験台にする綺麗な女の人。」
「友達って…じゃあ輝夜とも!?」
「………まぁ、そういうことになるね。」
やばい。嫌われたらどうしよ。
「じゃあお願い!輝夜は何処にいるの!?私はあいつに復讐したい!父さんに恥をかかせて、殺したあいつに…!」
ぐっ。そう来たか。どうしよう。恥をかかせたのは輝夜だけど、殺したのは僕といっても過言ではないんだよな…
……嫌われんの覚悟で。
「復讐だったら僕にしなよ。輝夜が帰る日、僕はあの場所にいたんだ。僕は守れた筈の君のお父さんや他の人を守れなかったんだ。僕が殺したと言っても過言ではないよ。」
「え……そんな……」
「大丈夫。どれだけ殴っても僕は攻撃しないよ。気が済むまで殴りなよ。」
「あ……う………っ!」
「妹紅!?」
駆け出してしまった妹紅。追いかけようと思ったが、僕が今追いかけても意味はない。僕は一人、その場に取り残された。
竹捨物語の反対、つまりは竹取物語編 終
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