東方事反録   作:静乱

27 / 109
第26話 妹紅との会話

「久しぶりね!想也!」

「久しぶり永琳。いやー、上手くいってよかったよ。」

 

此処は迷いの竹林。紫が見つけてくれた隠れ場所だ。困った時はゆかえもんに頼もう。

そんなわけで現在は久しぶりの再開を喜んだり逃走成功やったー!と喜んだりしている。

 

「で。これから二人はどうするのさ。」

「この竹林で暮らすわ。いいかんじに屋敷があるし。」

「そっか。」

 

此処には後に永遠亭になるであろう屋敷があった。ていうかなるんだろう。あ、僕これから何しよう。することなくね………あ、あった。妹紅に会いに行かなきゃ。

 

「じゃ、僕はそろそろ行くよ。また来るから。」

「もう行くの。まぁいいわ。また来なさい。」

「姫様と待ってるわよ。風邪でもひいたら薬をあげるわ。」

「ありがとー。またねー!」

 

僕は早くも竹林を後にした。

 

 

~~~~~~~~~~~~

 

 

「待て化け物!」

「はぁ…はぁ…!誰か…!」

 

路地裏に響く声。彼女……藤原妹紅は都の路地裏を駆けていた。

彼女は蓬莱山輝夜が月に帰った時(実は逃げてたということは地上では今のところ輝夜、永琳、想也、紫しか知らない)残した蓬莱の薬を、帝の兵が廃棄する時に盗み飲んでしまった。

 

彼女は不老不死になってしまい、髪の色も白になってしまったため、都の者に化け物扱いされていて、今も逃げている。

 

「はぁ…はぁ…わっ!……痛…」

「やっと追い詰めたぞ!化け物め!」

 

疲労により足がもつれ転んでしまう妹紅。追い付かれてしまう。

 

「死んでもらうぞ、化け物。さらばだ!」

「っ!」

 

男は刀をふりかぶる。妹紅は死を覚悟し目を瞑った………

 

 

 

 

 

「ご都合主義すぎる気がするけど!ちょぉっと待ったぁぁぁああ!」

「そ、想也!?」

「あん!?何だよ!俺は化け物を退治しようと…」

「それが違うんですよ。彼女は僕の旅の仲間で。妖怪の目を欺くために僕の術で幻覚を見せてるんです。この子は決して、悪者じゃないですよ。」

「……わかったよ。」

 

そう言って去っていく男の人。ほ、よかったよかった。相当危なかったよ。あと数秒遅れてたら一回死んでたよ。

 

「ふぅ。大丈夫?もこ…」

「そうやぁぁぁあ!」

「わぷ!?」

 

急に妹紅が抱きついて来た。何で!?

 

「も、妹紅?どうしたの?」

「怖かった…怖かったよ…」

 

………まぁ、つい最近まで普通の女の子だったしね。そりゃ、殺されそうになったら怖いか。

 

「よしよし。怖かったよね。もう大丈夫。」

「うぅぅぅぅ…」

 

安心できるように背中を一定のリズムで軽く叩く。こうされるとそれなりに落ち着くんだよね。

 

「落ち着いた?」

「うん…ありがと。」

「よし。で?君はどうしたのさ。その白い髪。」

「………これは…」

 

話しづらそうだ。まぁ僕は知っちゃってるんだけど。

 

「輝夜が残した不死になる薬を奪って飲んだ…んでしょ?」

「!?なんで…」

「そりゃあなんたって。その薬作ったのは僕の友達だから。前に話したでしょ?僕を実験台にする綺麗な女の人。」

「友達って…じゃあ輝夜とも!?」

「………まぁ、そういうことになるね。」

 

やばい。嫌われたらどうしよ。

 

「じゃあお願い!輝夜は何処にいるの!?私はあいつに復讐したい!父さんに恥をかかせて、殺したあいつに…!」

 

ぐっ。そう来たか。どうしよう。恥をかかせたのは輝夜だけど、殺したのは僕といっても過言ではないんだよな…

……嫌われんの覚悟で。

 

「復讐だったら僕にしなよ。輝夜が帰る日、僕はあの場所にいたんだ。僕は守れた筈の君のお父さんや他の人を守れなかったんだ。僕が殺したと言っても過言ではないよ。」

「え……そんな……」

「大丈夫。どれだけ殴っても僕は攻撃しないよ。気が済むまで殴りなよ。」

「あ……う………っ!」

「妹紅!?」

 

駆け出してしまった妹紅。追いかけようと思ったが、僕が今追いかけても意味はない。僕は一人、その場に取り残された。

 

 

 

竹捨物語の反対、つまりは竹取物語編  終

NEXT→平安時代の反対は無い編







  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。