仮面ライダーカブト−If,World,Rider   作:蒼葉 桜木

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はじめましての方ははじめまして。細々と作品を書き連ねる、蒼葉 桜木と申します。懲りずに作品をまた増やしてしまいました……。次回をいつ更新するかは分かりませんが、とりあえず本編をごゆるりとお楽しみ頂ければ幸いです。


第0話−人類、反骨す−

 

 

 

1999年、10月19日。突如、特殊な遺伝子であるワーム遺伝子が発見された。他の細胞をコピーするという特殊な性質を持ったこの遺伝子は、科学者たちを歓喜させた。その後、様々な動植物に擬態させる特殊な実験を行っていた研究所で、とある事件が起きる。突如として遺伝子に変化が発生したのだ。その変化とは、通常の細胞の数倍のスピードで増殖・分裂を繰り返し始めたのだ。制御不能となったワーム遺伝子は分裂を繰り返し、擬態していた虫の遺伝子を素体に怪物の体へと進化した。そして、研究者たちを襲い始めた。猛烈なスピードで進化を繰り返したワーム遺伝子たちは、現代兵器にも耐えうる程の耐久力を手に入れた。それから人類はワーム遺伝子が怪物化した存在である彼らを『ワーム』と称し、掃討作戦を開始した。が、作戦に参加した自衛隊員・警察隊総勢120万名は、3分の1を残し壊滅。人類は存亡の危機に瀕したのだった。

 

 

 

 

 

 

それから4年後の2003年。人類は対ワーム組織『ZECT』を設立。ワームに対抗し得る兵器の研究を重ね続け、意思を持つ生体メカ『ゼクター』及び、そのゼクターに選ばれた適合者のみが変身できる『マスクドライダーシステム』の開発に成功する。ここから、人類の生存をかけた反撃が幕を開ける。

 

 

 

東京都『廃研究所街・東区』

 

廃墟と化したビルに無数の足音が響く。

「総員、構え!」

フルフェイスヘルメット、全身に黒いスーツを着込んだアサルトライフルを装備した兵士『ゼクトルーパー』の部隊が一斉にアサルトライフルを構える。

『チームA3、突入準備完了。』

「こちらチームA1、突入準備完了。」

『こちらチームA2、了解。これより突入作戦を開始する。』

兵士たちが息を呑むのが分かる。

『3、2、1、突入!!』 

カウントが終わると共に、兵士たちが一斉に廃ビルの広間へと突入する。

「撃て撃て撃て撃て撃てえッ!!」

怒号と共に銃声が鳴り響く。彼らの前にいるのは、突如として現れ、人類を壊滅寸前まで追い込んだ敵、幼虫と人が組み合わさったような外観をしたワームが10体。そして、その中でも特に異質なワームが1体。恐らく、虫の成虫を模したのだろう。彼らのうちの数匹は銃弾を受けるが、意にも介さずゼクトルーパー達を襲い始めた。

「うわあぁぁぁぁっ!!!」

襲われた兵士が次々と悲鳴を上げて倒れていく。無線器からも悲鳴が聞こえてくる。

そして、2体のワームが一人の兵士へ向かって歩いていく。

「嫌だ……。来ないでくれ……来るな!来るなァァああ!!」

がむしゃらに銃を撃つ兵士。が、その銃弾がワームに当たる事はない。

「嫌だあああぁっっ!!」

その時だった。

バラララララララ!!!!

「グキュアアアアアア!!!」 

銃撃音と共にワームが悲鳴を上げて倒れる。

「…………え?」

兵士が顔を上げ、振り向いた先には………。

「こちらガタック、現場へ到着。」

ZECTの誇るマスクドライダーの一人にしてクワガタをモチーフとした『ガタックゼクター』に選ばれた装着者が変身した

青い鎧を身に纏う戦士……『仮面ライダーガタック』が肩部のガトリング砲から硝煙を上げて立っていた。

「ガタックだ……。ガタックが到着したぞぉ!!」

この一言に兵士たちが沸く。

「私が先陣を切ります。貴方たちは後から続きなさい。」

そう言うとガタックはベルト……に停まったガタックゼクターのゼクターホーンを操作する。

すると、ガタックが纏っていた鎧のロックが解除されていく。それに気付いたワームたちがこちらへと向かってくる。そして、ガタックがこう呟く。

「キャストオフ!!」

『cast off』

システム音とともに鎧が弾け飛ぶ。そして、その下から現れたガタックの姿は明らかに先ほどとは変化していた。鎧を纏った状態である『マスクドフォーム』時頭部左右に倒れていたガタックホーンが起立し、側頭部に収まる。ガトリング砲が装備されていた肩部には、二振りのカッター『ガタックダブルカリバー』が装着されている。何よりも、ゴツゴツとした外見から、スマートな姿へと変化していた。

『Change Stag Beetle』という無機質なシステム音が変身の完了を告げた。

『仮面ライダーガタック』ライダーフォームである。

「キシャアアアアッッッ!!」

2体のワームがガタックヘ攻撃を仕掛ける。その攻撃を受け流し、胴体へ拳を打ち込む。怯むワーム。すると、ワームの体がバッサリと切り裂かれた。

そこに立っているガタックの手には、ガタックダブルカリバーが握られている。そして、何事も無かったかのようにその剣先を成体ワームへと向けた。

「ギチチチチチチチチチッ!!」

奇声を上げながら襲いかかる成体ワーム。すると、その姿がかき消えた。

「クロックアップか……。」

クロックアップ……時間流を自在に動き、高速で動くことが出来る能力だ。成体ワームが背後から攻撃を当てようとしたその時。

「クロックアップ。」

『Clock Up』

ガタックの動きが視認できないほどに速くなった。そして、ワームの攻撃を受け止めた。改めて解説しよう。クロックアップは、高速で動くことが出来る。その力をライダーが扱えない筈が無い。クロックアップしたライダーフォームはワームと同じく、全身に流れるタキオン粒子により、高速で活動することが出来るのだ。

「ギギギ!!!」

苛立ったように声を震わせる成体ワーム。もう一度攻撃するも、そこにはガタックダブルカリバーを重ね鋏のように構えたガタックが待ち構えていた。

「ライダーカッティング」

『Rider Cutting』

音声と共にエネルギーが刃へと充填される。軌道を変えようとするワームだが、その攻撃圏内から逃れることはできない。ガタックダブルカリバーの刃先からイオンエネルギーが放たれる。すると、ワーム共々、周囲のボロボロになった機械群が一瞬で両断された。

「ギシャアアアアアアァァァァッッッ!!!!」

断末魔の悲鳴とともにワームは爆発四散した。

「任務完了。帰還します。」

そう言うと、ガタックは兵士たちを残し姿を消した。その向かった方角の遥か遠くには、人類の守護者達の本部『ZECT 日本支部』の威容がそびえ立っていた。

 




如何でしたか?もし、気に入って頂ければ是非感想を教えて下さい。それでは、また次回お会いしましょう。
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