我が名は豪鬼! メイドを極めし者なり! 作:とんこつラーメン
今回は原作キャラ以外の新キャラが登場します。
なんとか頑張って脳内再現してください。
皆さんなら楽勝ですよね? よね?
私が転生してから早くも2ヶ月が経過した。
あれから色んな事があって、なんとか私の生活は安定し始めた。
え? 詳細を事細かに説明しろ? 無茶言わないでください。
もしもそんな事をすれば、それだけでこの話が終わってしまいます。
作者のやる気も削がれちゃうし、ここは私が語るダイジェストでお許しください。
あの後、あそこにいたノイズを根こそぎ打ち砕いた私は、阿修羅閃空を駆使して適当な場所まで移動した。
そこで、私は己の内から溢れる
ゴミ捨て場に掃除用として置いてあった箒などを駆使して、内なる衝動のままに掃除をしまくっていたら、そこを偶然にも町内会長さんに見つかり、物凄く感心された。
それで高評価を受けたのか、未だに寝床も見つかっていない私に詳しい事情も聞こうとせず、近くにあるアパートの空き部屋の一つを好きに使っていいと言ってくれた。
こんな身元も不明なメイドにここまでしてくれる人に、私は感謝しかなかった。
そして決めた。自分に出来る全てを駆使して、この町を綺麗にしようと。
これで少なくとも衣食住のうちの住は確保できた。
後は衣食だけだ。そう思っていた私だったが、少ししてから事はそう上手くいかない事を思い知る。
この『戦姫絶唱シンフォギア』の世界に私という『イレギュラー』が介入した事で、誰もが予想すらしていなかったバタフライエフェクトが発生してしまったのだ。
簡単に言うと、私以外にも原作には決して登場する筈の無い人物達が登場したのだ。
しかも、それらは転生者じゃない。この世界の立派な住人だ。
正直、それを知った時は本気で頭が痛くなった。
これに関しては、ここで話すよりはその光景を直接見て貰った方が早いと思う。
そんな訳で、現在の私の一日の光景をお送りしましょう。
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朝8時30分。
私はもう完全に日課と化している道の清掃を行っていた。
自分で買った竹箒で落ち葉やゴミをはいてから一か所に集め、塵取りに纏めて捨てる。
実に普通の清掃風景だが、私はそれを時間までずっと繰り返す。
普通なら疲れて心が萎えそうだが、私に限ってそれは無い。
何故ならば、私はメイドだから。奉仕活動こそが生き甲斐であり使命。
私は私によくしてくれた人々の為に、この町に全力で奉仕をすると決めたのだ。
「ん?」
掃除途中で見かけたのは、近所のゴミ捨て場。
まだ回収をしていないのか、幾つかのゴミ袋が置いてある。
「うん……うん……よし。ちゃんと燃えるごみだけを置いてるようですね。感心感心」
他の街ではよく燃えるごみの日に態と燃えないごみを置くような愚か者が出没するようで、なんとも嘆かわしい事です。きちんとルールを守らないと。
「あ! 豪鬼さん! おはようございま~す!」
「おはようございます。豪鬼さん」
ゴミ捨て場から移動して掃除を再開しようとした私の近くを通りかかったのは、近くに住んでいる女子中学生二人組。
まぁ、察しのいい読者は気が付いていると思うが、この二人こそが原作における主人公の『立花響』と最重要キャラである『小日向未来』だ。
前回、まだ原作キャラと接触するのは早いと言っていなかったかですって?
それは違いますよ。私は2課の連中と接触するのは時期尚早だと言ったのです。
この二人はまだどこにでもいるごく普通の女子中学生。故に問題無し!
「おはようございます。響さん。未来さん」
「今日も朝から精が出ますね~」
「豪鬼さんがやって来てくれたから、街の景色が一気に綺麗になったしね」
「私は私がするべきだと思った事をしてるだけですよ」
「そんなセリフを当たり前のように言える時点で、相当に凄いって思うんだけどなぁ~……」
そうなのだろうか? 今の私にはイマイチよく分からない。
本当に、自分のやりたい事をしてるだけだし。
「美人でスタイルも良くて、その上、礼儀正しくて掃除上手……。本当に同じ女として羨ましいな~」
「そう嘆いているだけでは何も始まりませんよ。まずは行動をしなくては」
「豪鬼さんの言う通りだよ響。まずは女の子として料理ぐらいは出来るようにならないと」
「うぇ~っ!?」
私の場合は、前世から一人暮らしをしていたから、転生特典とか関係無しに普通に料理は出来る。
世の中、何がどう役に立つか分からないものだ。
「お話はいいですが、時間は大丈夫ですか?」
「「あっ!?」」
言わんこっちゃない。
「ほらほら。早く行かないと遅刻をしてしまいますよ?」
「「は~い!」」
「いってらっしゃい」
「「いってきま~す!」」
元気なお返事。子供はああでなくっちゃ。
……後に過酷な運命の渦に巻き込まれると思うと、なんとも不憫ですけどね。
せめて、今だけは幸せな時間をお過ごしください。
二人が去った後、私は改めて掃除を再開した。
さて、まだ中学生の二人が登場した事でご理解頂けたと思うが、実はまだ原作第一期は始まっていない。
それどころか、例のコンサートすらもまだ開催されていないようだ。
でも、ちゃんとツヴァイウィングはデビューしているようで、街のCDショップにて彼女達の曲が発売されているのを目撃した。
つまり、今はまだ本当の意味で何も始まってすらいないのだ。
いや、正確には外国では密かに物語は始まっていたりするけど。
それからも道行く人に挨拶と挨拶を交わしながら掃除に勤しんでいると、さっき私が言った『イレギュラー』が遂にやって来てしまった。
「むわぁ~はっはっはっ!!」
この無駄に可愛らしい声で下品な笑い方をするのは、私の知っている内で一人しかいない。
「このベガ様がやって来てやったぞ! 泣いて喜べ豪鬼!」
「なんで私が泣かないといけないんですか。馬鹿は休み休み言ってください」
空中にいきなりワープしてきて私の目の前に降りてきた人物。
ストリートファイターシリーズにおいて、豪鬼と二分するほどの悪役であり、悪の秘密結社『シャドルー』の総帥『ベガ』その人である。
といっても、今いるのはゴリマッチョでピチピチで真っ赤な軍服を着た白目なケツ顎オヤジではない。
顔つきはまだ幼く可愛らしく、黒のボブカットが眩しい。
目が大きく瞳の色は赤い。目鼻立ちはハッキリとしていて、肌は白くて綺麗。
そして、原点とは違って体がめっちゃ小さい。私の胸辺りぐらいまでしか身長ないし。
当然。胸の方もペッタンコ…ではなくて、ほんの少しだけふっくらと盛り上がっている。
ここまで説明すれば分かるとは思うが、このベガは完全完璧な女性となっている。
しかも、何かの要因でこうなった訳じゃなくて、最初からこうだったみたい。
傍から見れば間違いなく美少女…じゃなくて美幼女なんだけど、これでも歳は25歳らしい。
元のベガの年齢知らないから、驚いていいのか分からないけど。
「今日も今日とて地べたに這いつくばって掃除か?」
「そーゆー貴女は何をしに来たんですか」
「豪鬼に会いに来た!」
「はいはい」
いつもはトレードマークとも言える真っ赤な軍服(とミニスカート)を着ているのだが、今日はプライベートで来ているのか、完全な私服になっている。
花柄のワンピースと鍔の広い帽子、とどめに白いサンダルとか、アンタはどこの日常系ヒロインですか。
「今日はたまたま早く目が覚めてしまってな。暇だから私と遊べ!」
「仕事はどうしたんですか」
「そんなの後だ後! い~い~か~ら~! わ~た~し~と~あ~そ~べ~!」
「子供か」
いや、見た目だけは普通に子供だった。
はぁ……仕方がない。
「私はまだ掃除中ですので遊べません。その代わり、このペロペロキャンディーを差し上げますから、今はそれで勘弁してください」
「わ~い! アメちゃんだ~♡」
並行世界の人物的な存在とは言え、もう原型すらも残ってませんね……。
これはアレですかね。色んな作品群に多種多様な『織田信長』がいるような感覚になった方がいいのでしょうか。
こんな事になってますが、これでもちゃんとシャドルーの総帥はしてるんですよね。
総帥がこんなんだから、全く悪事には染まってないみたいですが。
なんかもう、完全に普通の大企業になってますし。
この町にも『シャドルーマート』なんてスーパーがあるぐらいですし。
でも、本人は真剣に世界征服を企んでるみたいなんですよね。
「そうだ! 実は今度な、シャドルーがアパレルメーカーを立ち上げるんだ! 凄いだろ~!」
「ほんと……なんでも手広くやりますよね……」
軍需産業のみならず、政治経済や通信インフラとかにも手を出していると聞きますし。
この間なんて、外国の難民の人達にポケットマネーで援助とかしてませんでした?
もうマジで『秘密結社』じゃなくなってきてるでしょ。
「フッ……相変わらず金に物を言わせているのだな。ベガよ」
「むむ! 貴様は!!」
「はぁ……」
なんで彼女もやって来るんですか……。
金髪をオールバックにした白人の美女。着ているのは白いワイシャツとジーパンだが、出る所が出て引っ込むところが引っ込んでいる抜群のスタイルをしているので、多少のボーイッシュな格好ではビクともしない美女オーラ。
そんな彼女は、ある意味でベガとは対になる存在の、サウスタウンの支配者である『ギース・ハワード』その人である。
「いつ見てもお前は子供っぽいな」
「にゃんだと~! 表出ろ!」
「ここはもう外だが?」
「むき~!!」
ま~たこの人はベガで遊んで……。
互いにライバル的な存在なのに、実はベガの事が好きだったりするんですよね。
裏社会の超大物なのに、どこか庶民的なところもあるし。
「はははははははは!」
「この手をどかせ~!」
ベガが手をグルグルさせて突撃しようとするが、それをギースが彼女の頭を押さえて食い止める。
完全にベガは涙目になってるし。
「うわぁ~ん! 後でサガットに言いつけてやる~!」
「好きにしろ。こっちはビリーに言いつけてやる」
いやいや、なんでそこで張り合う?
こう見えても、この女版ギース様、実は子持ちの未亡人だったりする。
一体誰が、こんな女傑と結婚なんてしたんだろうか? 本気で気になる。
「ギース様! こんな所にいた!」
「やっと見つけた……」
「「あ」」
またもや誰か来た……と思ったら、今度はちゃんとした常識人枠だった。
名目上はシャドルー四天王の一角を務めているサガットと、ギースの右腕であるビリー・カーン。
ビリーは黒いジャケットを着て、サガットはパンツ一枚の恰好じゃなくて、ちゃんとトレーニングウェアみたいな物を着てる。あれ…どこで売ってるんだろ。
「全く……どこに行ったかと思ったら、やっぱりここにいた……」
「私はちゃんと『豪鬼に会いに行く』と伝えた筈だが?」
「いや、全然聞いてないし」
何気に彼も苦労人だな……。
「ベガ、もうすぐ朝一の会議が始まる。早く行くぞ」
「サガット! ギースの奴が私にイジワルする~! やっつけろ~!」
「分かった分かった。また今度な」
「うにゃ~!」
結局、ベガはサガットに首根っこを掴まれて連れていかれた。
その気になれば幾らでも抵抗出来るのに、それをしない時点で地味に真面目な部分が滲み出てるんですよね。
「迷惑を掛けたな。この詫びはいつかちゃんとしよう」
「お気遣いなく。もう慣れましたので」
「そうか。出来ればまたいつか、手合わせをしてくれると嬉しい」
「私でよければいつでも」
「有難い。ではな」
それだけを言ってサガットは静かに去っていった。
「ほら。向こうも行きましたし、こっちももう行きましょうぜギース様」
「そう何度も言わずとも分かっている。ところで、ちゃんとロックは幼稚園に送り届けたのか?」
「そりゃ勿論。坊ちゃん、ギース様に会いたがってましたよ」
「そうか……いつか、ちゃんと休みでも取るか」
それがいいですよ。きちんと家族の時間は作らないと。
後で後悔するのは自分ですからね。
「ところでビリーさん」
「な…なんだよ」
「ちゃんと禁煙はしてますか?」
「……今週はまだ二箱しか吸ってない」
「はぁ……。妹さんを悲しませるような真似だけはよしてくださいね」
「分かってるっつーの……」
どうも、彼は私の事を真っ直ぐと見てくれませんね。
いつも顔を赤くして目を逸らして。そんなに私は嫌われてるんでしょうか?
「と…ともかく、早く行きますよギース様! まずは例の企業の社長と……」
「はいはい。全く……お前は私の姑か」
「口煩くもなりますよ。あっちは幹部四人の大組織! こっちもそれなりの規模はあるけど、基本的には少数精鋭でやってるんですから。組織のデカさが違いすぎるのに、どうして毎回毎回……」
ビリーの愚痴を聞き流しながら、ギースはうんざりした様子で去っていった。
いやマジで、あの人だけは何をしにここに来たんだ?
「おっといけない。急いで掃除を終わらせなくては。バイトの時間に遅れてしまう」
こんな事なら、あの二人に無理矢理にでも手伝わせればよかったかもしれない。
なんて、今考えても後の祭りか。
この後、私は迅速かつ丁寧に道路の掃除と公園の清掃とトイレ掃除を済ませてから、一旦自分の部屋に戻ってからバイトの準備をしたのだった。
メイド豪鬼大好きな合法ロリなベガちゃまと、麗しの人妻ギース様のご登場でした。
合法ロリなベガちゃまのCVは釘宮理恵の一択。
つーか、それ以外の脳内再生が私には不可能でした。
人妻ギース様のCVは田中敦子さん。
なんとなくイメージにはピッタリな気がしたので。
まだメイド豪鬼のイメージCVは考えついてません。
割と活発な声が似合いそうな気がするのですが……。
因みに、ベガちゃまも人妻ギース様も普通にノイズを屠れます。
メイドに不可能が無いように、幼女と人妻にも不可能は無いのです。