テイルズオブシンフォギアザレイズ   作:光三

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プロローグ⑤

「イクス!!」

 

「………」

 

「いきなり大声出すなよ……」

 

「俺……昔、『鏡士』の術を使おうとして、事故を起こしたことがあるんです。溢れた力を、上手く制御出来なくて……」

 

「……それで、『鏡士』の道を断ったのか」

 

「でもさ……それってもしかして」

 

「ああ、裏を返せば潜在的に、強大な力を持ち合わせているという証左でもある」

 

「結局、上手く出来なかったわけですから……それで周りの大人たちにも、ミリーナにも迷惑をかけてしまったし」

 

「そんなこと……」

 

「そんな———そんな俺でも、手伝えますか、その任務?」

 

「!!……イクス……」

 

「『鏡士』の才は、血統に依存する。両親が『鏡士』であり、『魔鏡』を持つお前には充分にその才覚があるだろう。修練の有無で、私の気持ちは変わらぬ。是非、この任を受けてもらいたい。世界を救う為に(・・・・・・・)

 

「わかりました」

 

「良いの?イクス、『鏡士』の力嫌だって……」

 

へいき、へっちゃら(・・・・・・・・・)だ」

 

「へ?……イクス?」

 

「!!!」

 

「なんか知らないけど、たまに知らない女の子が夢に出てくることがあるんだ……今の言葉も……」

 

「その女の子が言っていた言葉か?」

 

「そうなんだよ、コウスケ。その女の子のことを考えると、妙に懐かしい感じがするんだ……不思議だよな」

 

「(なあ、これはどういうことなんだ?ニーベル……そもそもこの『ティルナノーグ』という世界を創造した『神族』は誰なんだ?)」

 

「(………そ、それは)」

 

「(どうした?)」

 

「(『ティルナノーグ』という世界を創造したのは、ダーナという人物(・・)です。そして、『神族』が概念を創造し創られた世界を『概念世界』といいます)」

 

「(……………じゃあ、ダーナという『神族』が創造した『概念世界』が『ティルナノーグ』というわけか)」

 

「(うっ、…………そ、そうよ。流石、私の認めたひとね)」

 

「(…………愛してるよ、ニーベル。たとえ、この先何があったとしてもこの気持ちだけは変わらないから)」

 

「(………………………ありがとう、コウスケ)」

 

 ニーベルとの〔念話〕も適当に、コウスケは話の続きを聞くことにした。

 

「ミリーナ1人で、危険な任務をしなきゃいけないなんてのも嫌だから———だから、俺やってみるよ」

 

「イクス……ありがとう。私、イクスがそう決めたなら絶対やれるって思うよ」

 

「そうだといいな。自信は全然ないけど、ミリーナとコウスケが一緒ならなんとかなる気がしてきた」

 

「『鏡士』のことだったら、なんでも聞いてね。ほら、私ちょっとだけ先輩だし」

 

「元々、その為にこの世界にやってきたからな……任せろ。あなたたちは、絶対に俺が守る!」

 

「ありがとな。宜しく頼むよ。ミリーナ、コウスケ」

 

「改めて、私からも礼を。ありがとう。お前たちの旅に、最大限の支援を約束しよう。では、イクスとミリーナ。この機械に触れるのだ。この『カレイドスコープ』が、お前たちの『魔鏡』の力を増幅させてくれる。維持する為のエネルギーは……『アイギス』を修復し、今のこの世界(・・・・・・)には無い(・・・・)。だが、そのエネルギーを再びこの世界に満たし、世界を滅びから救う為の策がある」

 

「『概念世界』や『並行世界』からそのエネルギーをいただくということか……」

 

「そういうことだ。さぁ、始めるぞ。『アイギス』を癒すエネルギー、『アニマ』に満ちた異世界の具現化を!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ———数日後、セールンド近郊———

 

「いよいよ、出発か。準備は大丈夫か、ミリーナ?」

 

「うん、ばっちりよ」

 

「それじゃあ、準備が本当に万全か、確認だ。「イクス、ストップだ」へ?なんで?」

 

「何回目だよお前のその確認……人間死ぬときは死ぬんだ。慎重なのはいいことだが、慎重過ぎるのもどうかと思うぞ」

 

「ごめん……」

 

「それよりかさっさと行くぞ。具現化した異世界へ」

 

「そうだな」

 

「そうね」

 

「おーい。お前ら、そろそろ行くぞー。急げよー!」

 

「ガロウズさんも呼んでますよ。それでは旅に参りましょうか!」

 

 彼女は、カーリャ。『鏡精』だ。

 

「(でも、なんでだ!なんで、俺はこんなにも『鏡精(・・)を警戒してるんだ(・・・・・・・・)())」

 

「よし。やってみるか!」

 

「うん!一緒に頑張ろう!」

 

「それじゃあ、行こう。まず、『はじめの鏡映点』の場所へ!」

 

 こうして、3人は飛空艇『ケリュケイオン』に乗り込んだ。

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