無限の可能性を持つ個性   作:T-539

3 / 3
3

 

 

この世界に置いて、人気ヒーローと呼ばれる人たちは総じて火力お化けである。そんな脳筋主義はウチのパパンも同じで、今日もなにやら企んでいるようだ。と言うかなんだその甲冑。

 

「お、気付いたか。これはなこうそ……トレーニングウェアだ」

 

今、拘束具って言おうとしたよね!?

 

「嫌だ!絶対イヤだ!なんだそれそんなの着て外走るなんて絶対イヤだよ!恥ずかしいっ!」

 

あらーやだあの子全身甲冑なんか着て、特殊な厨二病かしら……とか近所の人に言われてしまう!

 

「恥ずかしい……だと?お前それミッドナイトに対して言えるの?」

 

「……っ!」

 

言えないっ!絶対に言えない!あの年であの衣装着てる人に比べたら甲冑なんて億倍マシだ!

 

「分かったか?さぁ、着るんだ」

 

 

 

 

「着てしまった」

 

そのまま押しきられちゃったよ。

 

「てか重っ、見た目以上に重いっ!え、なに!?鉛でもはいってるの!?」

 

「言っただろ?トレーニングウェアだと。それはな、お前の脳波を読み取り、お前が力を掛けようとしている方向とは()()力を掛ける、謂わば逆パワーアシストスーツだ。ちなみに、エネルギー源はお前自身だ」

 

「な、なんのために……こんな……!」

 

て言うか誰が作ったんだよ!こんな訳の分からない物!

 

「何のために?それはお前、この前手合わせした時に全然勝てなかったからさ!」

 

なんだこのおっさん!実の息子に負けたからって大人げないぞ!

 

「という訳で、まずは走り込みから行くぞ!」

 

「まっ!」

 

「ふははは!置いてくぞぉぉぉぉ!」

 

くそぉぉぉぉぉぉ!あ、動いた!

 

「おぉぉぉぉぉぉ!まてやああああ!」

 

 

 

そんなこんなで月日は流れ、トレーニングウェアを着て過ごすことが日常になった頃、兄貴が高校受験のシーズンを迎えていた。

 

「俺は士傑に行こうと思う」

 

「はぁ?兄貴なら雄英でも余裕だろ?」

 

「まぁな」

 

「なら何でさ」

 

「俺はお前に勝ちたいんだ」

 

「余計に分からなくなったけど?てか、今まで兄貴に勝ったこと無いじゃん」

 

「俺の個性を忘れたのか?()()()()行けば、いずれお前に勝てなくなるのが見えちまったんだよ。俺にはそれが我慢ならねぇ、勝ち()()なけりゃ、それは負けだ」

 

何て暴論!しかし、それがウチの兄貴だ。兄貴の個性では勝利への道筋が見える。勝ち続けるルートとなるとかなり絞られ、兄貴の高いプライドが許すルートともなると、それしかルートが無かったのだろう。

 

「兄貴、(ヴィラン)にはならないよね?」

 

「あぁ?一度負けたら終わるじゃねえか!誰がんなもんになるかよ!」

 

「よかった。てっきりヒーロー対(ヴィラン)の構図でやるものかと」

 

「だから言ってんじゃねえか、勝ち続ける事にこそ意味があるってな。負けたら終わりの(ヴィラン)なんか、なってる暇すらねぇよ。俺とお前はヒーローになって、ヒーローランキングの一位と二位を取るんだ。もちろん、俺が一位でな!」

 

フハハハハ!と笑う兄貴は非常に楽しそうだった。それから数ヶ月後、兄貴は士傑の試験に合格し旅立っていった。

 

 

 

さて、それからの俺はと言うと、日々強化が重ねられるトレーニングウェアを着たままの生活を送っている。近所や学校の人には「あ、そういう個性なんだ」と受け入れられている。受け入れるな、それは俺の個性じゃない。誰かとめてくれ。

やはりパパンが元ヒーローだと止めにくいのか?まぁ、別に重いだけだから良いけど。(感覚麻痺)

夏休み等、長期休暇の際には山に叩き込まれてサバイバルしたり、廃墟に叩き込まれてサバイバルしたり、無人島に叩き込まれてサバイバルしたり、砂漠に叩き込まれてサバイバルしたりしていた。サバイバルし過ぎぃ!生ミミズはもう勘弁、有り難うベア・○リルス、あなたのサバイバルガイドが無ければ死んでいた。

 

 

 

そして……

 

「ここが、雄英高校か……」

 

雄英高校実技試験の当日を迎える!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。