ガンダムビルドファイターズ NEXT 作:よなみん/こなみん
ビルドファイターズトライから数年後の世界。
さて、どのような物語が始まるのか・・・
―優勝は・・・4代目“メイジン・カワグチ”ー!!―
そのアナウンスが会場に流れ、あたりは会場は多くの歓声に包まれる。
観客席から皆が見下ろすそこには、1人の青年が負けたのか、項垂れていたが、もう1人、優勝したはずの“メイジン・カワグチ”の姿はなかった。
「
廊下を走る影、背の高いコートに身を包み、独特のサングラスをかける姿は、メイジン・カワグチ本人だった。
「メイジン!?表彰式は終わってないんですよ!メイジン!?」
「ぐっ・・・!っ!?いた!」
ちょうどロビーに出たところで、メイジンは1人の少年の姿を見つける。メイジンがその少年の名を告げると、少年は振り向くことなくその足を止める。
そのカワグチの後ろから付き人のSPが現れるがその2人の間に入ることなく立っている。カワグチは数歩歩き、その少年の近くまで来る。
「・・・ここにいたのか。どうして決勝を辞退した?」
「俺には戦う理由がない。優勝はしたくないし・・・負けたくもない。ただ、それだけ」
「・・・君はガンプラバトルが嫌いか」
少年は扉の先へ出ると、メイジンに聞こえない、小さな声で悔しそうに告げた。
「嫌いだ。クソくらいにな」
それから1年が過ぎ、4代目メイジンが快挙を成し遂げたことがニュースになる。そして彼を知る天才ビルダー、コウサカ・ユウマや、そしてプロの階段を上がり続けるファイター、アドウ・サガからも彼の話が上がる。さらには3代目メイジンがメイジンの座を4代目に渡すことも改めて発表した。
レディの方もどうやら新しいのに変わり、ガンプラバトルは新たな歴史を刻んでいた・・・。
◇
「・・・ねむ。起きるのヤダ」
にゃ〜
「やだ・・・起こそうとするなぁ〜」
忌々しき1年が経ち、少年は布団にこもっていた。
彼の名は
今はただのしがない少年。引きこもりである。
彼は布団に乗っかってきた猫に反応して体を起こす、時間は昼。「やべっ!」と少年は声を上げると、猫を頭に慌てて身支度を整える。
「行ってきます!」
勢いよく扉を開けるとその先にいた少女に思いっきり衝突する。
「きゃっ!?」
「うわっ!?」
猫耳のような髪型をした少女にぶち当たり、一翔とその少女は倒れる、そこにロングヘアの真面目そうな女の子が現れる。
「え!?ちょ!?一翔さん!?香澄!?き、救急車!?110!?117!?」
「落ち着けたえ、それは警察となんかしらん番号。そして人を殺さないで」
「いたた・・・一翔は酷いなぁ・・・」
彼女たちのことをまずは紹介しようと思う。まず倒れ込んでいる少女からだ。彼女の名は、
まずPoppin’Partyとはなんだと聞かれるかもしれないが・・・原作ではないので・・・調べて☆(メタ話)
そしてその横でアワアワしているのが天然系マイペース女子、知らない人からしたら「何この可愛い子!」と言われるのが、Poppin’Partyのギター担当、おたえちゃんこと
一翔とこの子達との関係は友達・・・あるいは彼女たちからしたら友達以上の存在かもしれないが、それは不明である。
一翔は香澄の手を引き、身体を起こすと彼女の服を軽く叩いて砂や地味な汚れを落とす、布が荒れた部分は・・・後で治すと決意する。
「これで大丈夫か?」
「う、うん・・・///ありがとう・・・」
「朝からイチャイチャしないでください!一翔さんはバイトはいいんですか?」
「あっ・・・(察し)」
腕時計を見、時間を確認する。時刻は昼を指していた、一翔の顔が驚愕のものに染る。
「ま、マジか!たえごめん!香澄も!またな!」
「え!?ちょっと!あ、あとでさーくる行くから〜!」
「香澄はこっちです!とりあえずみんなと合流しますよ!」
「は〜な〜し〜て〜!!!」
遠くで香澄の悲鳴が聞こえたのを最後に、一翔はバイト先まで走っていった。
◇
―さーくる―
「あっ!一翔くぅぅぅぅん!」
「すいませんー!遅刻ですー!」
「知ってるから早く入る!」
「了解です!軍曹!」
ライブハウス、CiRCLE。そこの玄関で待っていたのは月島まりなさん。ここのお母さんみたいな人だ。
ちなみに詳しい設定はみんなで調べてくれ☆(てへっ)
速攻でお店に入り、普段着から仕事着に着替えると、店内へと改めて姿を表す。
そのとき、まりなさん含め、多数の女の子から「おぉ・・・」と歓喜の声が上がるがあまり気にしないでおく。
「一翔くんは相変わらずモテるねー、モカちゃん嫉妬しちゃうよー」
「いらっしゃい。確認したけどいつもの部屋は空いてるからどうぞー、はい次ー」
レジに入った途端に目の前からマイペースな声が聞こえたがスルー、視線をあとから入って来た4人組に移す。
ちなみに今、話しかけてきたのは美少女ロックバンド、“Afterglow”のギター女子、青葉モカちゃんだ。一翔はこの子と付き合うのは嫌いとしている。(人間性)
「えー・・・スルーするんだ。モカちゃん悲しい」
「・・・あのー、目の前で縮こまるのやめて貰えません?お会計とか出来ないんで」
「素直に可愛いって言ってくれればいいのにー」
「断る。いらっしゃい」
「・・・いつもの、空いてる?」
「さっきこのポンコツに言った通りです。どうぞー」
「そう。行くよモカ」
「はーい」
そう言いながら動く気がないモカを引きずっていったのは
まりなさんいわく、Afterglowというバンドは仲良し5人で結成されたらしく、みんな仲間の事は大体わかるらしい。
一翔はモカに手を振ると、改めて店内の掃除と点検をする。床を拭くのをこまめに、壁の補修すべき場所や、改善すべき場所の把握、確認は一翔のお仕事である。
そして・・・
「ガンプラシステムも異常・・・なし。よし、いつもの確認終わり!」
・・・部屋の片隅に置いてある設備、ガンプラバトルシステムの確認をせずに、一翔はまりなの元へと向かった。
◇
「まりなさん。異常ありませんでした!」
「ありがとー!休憩する?」
「懐からジュース出すのやめてください」
まりなからジュースを受け取り、一気に飲み干す勢いでがぶ飲みする。それと同時に、さーくるの扉が勢い良く開く。
「失礼、どこか空いてる部屋はあるかしら?」
「かーずま!来たよー!」
扉が開くと、そこには後光を浴びながら華麗に入店するミステリアスな本格派美少女バンド、Roseliaの面々が入店してきた、なんとも美しい。
その中で一翔に話しかけてきたのは
彼女たち、その中でも紗夜は妹関連、リサは野暮用の時に仲良くなり、Roseliaの面々とも顔なじみの関係であった。
「いらっしゃいませ。空いてる部屋はこちらになります」
彼女たち全員が入店したタイミングで、一翔は部屋割りを見せる、彼女たちは少し悩むと、「ありがとう」と言って奥へ消えていってしまう。
「・・・なんだろう。寒気がする」
いろいろと勘違いしている一翔だが、あまり深くは考えず、今入った部屋のところにマークを打つと、再び業務へと戻る。
「・・・?今日はパスパレとハロハピは見ないな」
と、ふと思い出したかのように2つのバンドの名前を呟やく。
今呟いた2つのバンド、Pastel*Palettesとハロー、ハッピーワールド!はそれぞれ方向性の全く違うバンドである。むしろ2つとも忘れられない印象がある・・・。
「あの人形の人と話せてないし、パスパレの面々とはまだそんなに顔合わせ出来てないからな・・・対面で会った時困るな」
ハロハピに関しては一翔は何度か会っている。さーくるの新人の時には何度かお世話になったことも、(大半は大きなぬいぐるみが)あるのだ。
パスパレとは逆にあまり会ったことはない。バイトに入っていない時にめちゃくちゃ来るらしい。噂だとガチのアイドルグループだとか。
(・・・そうだ、片付けしなきゃ)
レジの周りが汚いことに気づき、一翔は急いで片付けを始める。伝票だとかが散らかり、ため息を付きながらもテキパキと片付ける。
「ちーっす!一翔さん!バトルシステム空いてます!?」
「ん。空いてるよ」
「よっしゃ!今日は負けねぇからな!」
今入ってきたのはここら辺で腕試しをしてる青年、だろうか、3人組ぐらいがバトルシステムの方へ話しながら歩いていく。一翔はその様子を羨ましそうに見つめる。
・・・が、姿が見えなくなると、安心したかのようにレジのところに置いてある椅子に座り込む。頭を抱え、顔にはタオルを被せる。
「あー・・・今日は疲れる・・・」
「君はガンプラバトルが嫌いかね?」
「ん!?」
突然聞こえた謎の声にビビり、一翔は飛び起きるが、声の主は視界には映らない。
「ここじゃよ」
再度声のする方を向く、そこには機動戦士ガンダム、哀・戦士の中に出てくる戦士、別名、青い巨星の異名を持つ男、ランバ・ラルに似ている男が立っていた。
男はアニメのような厳しい顔ではなく、優しさに溢れた優しい顔をしていた。
「・・・別に」
まるで興味が無いように視線を男から背ける。それも昔の話なのだ、今の一翔には関係なかった。しかし、男は目の前に身に覚えのあるガンプラを置く。
「・・・グフ」
「ワシのガンプラと戦ってくれんかね。なに、老人の遊びと思ってくれても構わんよ」
「・・・」
一翔は横目で男のことを見る。男は笑顔でにやっとしながら一翔のことを見ていた。数秒置いて、一翔は諦めたかのようにため息を着くと、席を立ち、身代わりの人形を置いて奥のガンプラバトルシステムへと足を運ぶ。
「操作はわかるかね」
「ええ。大体は・・・見てましたから」「そうか・・・なら遠慮はいらんな」
〈Please set your GP base〉
お互いの持っているGPベースをガンプラバトルシステムに読み込ませる。一翔はそれを躊躇い、数秒遅れて読み込ませる。
〈Beginning plavsky particle dispersal〉
プラフスキー粒子が筐体から上に溢れ出て、仮想上のステージを作り上げる。
〈Field 7 ruins〉
一気に粒子は形となり、一翔たちの目に廃墟となった無人都市が見える。
〈Please set your Gun-Pla〉
お互いのガンプラを台の上に置く、ランバ・ラル、通称はラルさんと言うらしい、ラルさんは先程のグフを、一翔は見たことの無いガンプラを台に乗せる。
「ほう、少年・・・いい腕をしている」
機体自体のベースはガンダムスローネシリーズ、それらの特徴をひとつに集めたような機体、両肩に搭載されている大きな大剣が狂気のように輝く。
両機体に命が入ったかのように目が光り、一翔たちの空間には操縦桿が現れる。
〈Battle Start!〉
「グフR35 カスタム!」「出るぞ!」
「ガンダムスローネアイン ネクスト!」「飛翔する!」
両機がカタパルトによって空へ飛び、ステージへと吐き出される。
ラルさんのグフはすぐに都市に隠れ、辺りを見渡す。
モノアイを移動させ、隠れながら行く先の確認をこまめにする。格闘機、そして近接型のファイターならでは、いや、普通にやることだが・・・
突然ラルさんの耳にアラート音が入る。
咄嗟に盾で防ごうとしたその瞬間、赤いビームがグフのシールドを巻き込んで真横と通り過ぎる。
それまでのビルや建物には当然のように貫通の痕、穴が空いており、その先には赤く光るガンダムが居た。
「むー・・・や、やはり只者ではないか・・・!」
一翔とラルさんが戦う戦場、それは新たな時の流れを始める戦いだった。