ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 外典 作:ミストラル0
今回が今年最後の更新となります。
あと、時系列の調整の為に今後は「○カ月後」という描写が増えて読み難い事があるかもしれませんが、ご了承をお願いします。
ユーリヤが復調してから1ヶ月が経った。
当面の目標としてリヴェラへの到達という目に見えた目標が出来た事で2人のダンジョン攻略にも力が入っていおり、現在の到達階層は11層。
「よし、今回はこのくらいにしておくか」
「ですね」
この日も2人は10層にてオークを狩っていたのだが、連戦によって消耗品のストックが減ってきた為に地上へと帰還する事にしたのだ。何故10層かというと、装備をいくつか新調した事とステータス更新で成長したアビリティの慣らしとしてオークが選ばれたからだ。
「それにしてもヤクモさんは色々な武器を使いますね」
「俺は兄貴みたいに1つの何かを極めるとか向いてなかったからな。手当たり次第色々なものに手を出してたんだ」
「………度々聞きますが、ヤクモさんのお兄さんって何者なんです?」
「両親を早くに亡くした俺と妹を育ててくれた自慢の兄貴だ。多分、兄貴なら恩恵無しでなりたてのレベル2ぐらい倒しちまうかもな」
「十分化け物みたいな人ですね………そりゃヤクモさんも恩恵得たばかりでザメルさん倒せたり、あの変態機動が出来るわけです」
そんな話をしながら地上を目指す2人だったが、その途中で妙な視線を感じた。
「ん?」
「どうしたんですか?ヤクモさん」
「いや、何かこっちを視てるような視線を感じて」
「視線、ですか?」
「あぁ、前からたまにな………行ったみたいだな」
「一体何なんですかね?」
「………」
少し前から感じるこの視線。八雲でも視られている事しか察知出来ないのにはある理由があった。
「(この視線が向けられてるのが、俺じゃなく………ユーリヤなんだよなぁ)」
そう、視線の主が視ているのは主にユーリヤなのだ。そのため、八雲も若干反応に遅れて視線の主を見逃してしまうのだ。
「(何でユーリヤを?)」
「ヤクモさん、そろそろ次の階層ですよ」
「あぁ、わかった」
ユーリヤに声を掛けられて考えを一時中断した八雲は時折視線の主について考えながら地上へと戻っていくのであった。
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「………やはりあの犬人族の娘はあの泥棒猫の………」
一方、視線の主はユーリヤを見てある確信を深めていた。
「あの方に報告しなくては」
そして、その人物は足早に八雲達とは別ルートで地上へと戻っていった。
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「大分安定して稼げるようになってきたな」
地上に戻り、魔石や不要なドロップアイテムを換金した八雲はそのずっしりと硬貨の詰まった袋を手に笑みを浮かべる。
「ほら、ユーリヤの分」
「ありがとうございます」
「これならガネーシャファミリアへの支払いももう少し増やせそうだ」
山分けした残りを見てホームの支払いが楽になると喜んでいると、突然ユーリヤが何かを決心したような顔で八雲を見る。
「あ、あの、ヤクモさん」
「ん?どうした、ユーリヤ」
「私に武器の扱い方を教えてくれませんか!」
「武器の扱い?何でまた俺に?」
「中層ではモンスターや質や数が増してサポーターの安全を確保するのが難しくなりますよね?本来ならパーティーメンバーを増やすのが一番なのですが、ヤクモさんのファミリアにそこまでの余裕はありませんよね?」
「あぁ」
「なので私にも自衛手段が欲しいんです」
「それはわかった。だが、何で俺に?」
「ヤクモさんに頼むのはサポーターにそんな事教えてくれる人なんてほとんどいませんよ?“サポーターのくせに生意気だ”とか言って………それにヤクモさんが教えてくれれば緊急時の連携とかも合わせて教えてもらえますし」
「そこまで言うならしょうがないな………俺で良ければ教えるよ」
「やた!」
「けど、兄貴の教え方真似てやるから結構厳し目にやるぞ?」
「望むところです!」
そう気合を入れるユーリヤであったが………後日、「あそこまで厳しいとは聞いてませんでした、ガク」とその厳しさに泣きそうになったんだとか。
今回、短くてすみません。
最近ストックをしておく時間が少なくて割とギリギリまで書いている状況です。
年末年始にストックを増やしておきたいですが………
それでは皆様、良いお年を