ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 外典 作:ミストラル0
特訓を開始してから数カ月が経ち、本格的に中層を目指すべく、その強さと希少さから実質的に11〜12層のボスとも言われるインファントドラゴンの討伐を目標にダンジョン攻略を進める八雲とユーリヤ。
その日も朝練後に朝食を食べてから大通りまでは屋台を出しにいくアフロディーテと共にホームを出ていた。
「それじゃ、私はここで」
「はい、アフロディーテ様もがんばってください!」
アフロディーテと別れてバベルへと向かう途中、八雲はいつもの視線に気付いた。
「(またこいつらか)」
毎日という訳ではないが例の視線を感じる事が増えてきた気がする八雲。ユーリヤの特訓の際に周囲のモンスターを掃討するのもこの視線の主への警戒からである。
「(こいつらの目的はなんだ?新人狩りやハイエナ目的じゃないし………)」
「ヤクモさん?」
「どうかしたか?ユーリヤ」
「いえ、ヤクモさんが険しい顔をしていたので」
「なに、ちょっと気になる事があっただけさ」
考えが顔に出ていた事を反省しつつも八雲はそう誤魔化してバベルへと向かうのであった。
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「アレが例のガキかい?」
「ええ、あの女の娘よ」
八雲達を覗いていた者達の1人であるアマゾネスの問いに術師の女が答える。
「“首狩り族”なんて言うからどんなおっかないガキかと思えば大した事なさそうじゃんか」
「………」
「何?『油断禁物』?大丈夫だって!あいつら2人共レベル1だろ?俺やお前にヴェルガーの姐御はレベル2、姐さんはレベル3だぜ?」
「リークル、少し黙ってな!」
「すいやせん、姐御」
その場にいるのは4人。ヴェルガーと呼ばれた赤髪のアマゾネスに、リークルと呼ばれた緑髪のチョンマゲヘアーのヒューマン、無口のグロンというドワーフ、そして姐さんと呼ばれていた術師のメリエルである。
「で、ほんとにあの作戦でいけるのかい?」
「私を疑うのですか?ヴェルガー」
「疑っちゃいねぇよ」
「なら黙って従っていなさい。今まで通りに」
すると、リークルが挙手をする。
「何ですか?」
「いやね、ガネーシャファミリアのガキを始末したら流石にヤベーんじゃねぇかって」
リークルがそう言うとメリエルはクスクスと口元を手で抑えながら笑い出す。
「大丈夫ですわよ………だって、私達が直接手を下す訳では無いのですから」
そう呟くメリエルの瞳は暗く濁った色をしていた。
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ダンジョンへと入った八雲達は9層にてキラーアントを狩りながら10層の
「今回の依頼は食料庫でのアイテム採取でしたね」
「ああ、何でも最近あまり取れなくなったアイテムがあるらしくてな」
今回もディアンケヒトファミリアのアミッドから採取依頼なのだが、アミッドが言うには他所に依頼していた採取アイテムが最近あまり取れなくなったというのだ。
「食料庫ならきっと手掛かりがありますよ!」
「だといいんだがな」
八雲はそう言いつつキラーアントの頭部を破壊する。以前にキラーアントはピンチになると仲間を呼ぶ習性がある為、少数と遭遇した場合は速やかに全滅させる必要があるとギルドで受付嬢に忠告されていた。彼女曰く、キラーアント仲間を呼ばれて囲まれて全滅する新人冒険者は決して少なく無いらしい。
「さて、そろそろ10層だが、何が出るやら」
階段を降り、10層に到着した八雲達はすぐに食料庫の方へと向かったのだが、そこで思わぬ事態に遭遇した。それは4人の冒険者が多数のオークやインプ、バッドバットを引き連れ八雲達に向かってきたのだ。
「ちょっとまて、こっちに来るのか!?」
しかも、その冒険者達は八雲達の姿を見つけるとニヤリと笑みを浮かべて2人の傍を通り抜けていく。その際、そのうちの1人がユーリヤにぶつかった。
「おっと、ごめんよ」
ぶつかった冒険者はそう謝るも、八雲は聞いた。その冒険者が八雲に向かって「その小娘といた事を怨みな」と呟いたのを。そして、その冒険者達は八雲達にモンスターを押し付けるとその場を去って行ってしまった。
「ちっ!トレインした上にそれを他人に擦り付けるとかMPKかよ!」
「
こうして八雲達は思わぬピンチを迎えた。
ヴェルガー、リークル、グロンのモデルは.hackのあの3人組です。