ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 外典 作:ミストラル0
タイトル通りアレ解禁です。
「ちっ!数が多い!」
首を刈り取ったオークを踏み台にインプを仕留めつつ、投げナイフでバッドバットの羽を裂いて数を減らす八雲。
「はっ!やぁ!」
ユーリヤも槍で迎撃しているが、今のユーリヤにこの数を相手に出来るはずもなく、徐々に劣勢になりつつある。
「おかしい」
そんな中、一度ユーリヤの傍に戻った八雲はユーリヤに迫っていたオークを背後から胸の魔石を砕いて倒しながら違和感を口にする。
「何がですか!?」
「いくらトレインだとしてもこれは敵の数が多過ぎる」
そう、戦い始めてからそれなりに敵を倒しているはずなのに敵は減るどころか増えている。そして、そのモンスター達の優先攻撃対象は前衛の八雲ではなくユーリヤなのだ。流石に八雲が攻撃すれば八雲を狙ってくるが、それ以外のモンスターはユーリヤを狙う。というよりもユーリヤに向かってモンスターが続々と集まっているというのが正しい気がする。
「(さっきの奴らが何かしたのか?モンスター寄せのアイテム?いや、その手のアイテムなら犬人族のユーリヤが気付かないはずが無い)」
以前にユーリヤに訊ねたところ、その手のアイテムは様々な材料を煮詰めて作る臭い玉のような物だと聞いている為、鼻の優れた犬人族のユーリヤが見落としているとは思えない。ならば他に原因がある事までは突き止めたものの、今の状況ではそれが何なのか解明するのは不可能であった。
「(それには一度こいつらを撒くか倒し切らないと駄目だ………なら!アレを使うしかないか)」
そこまで考えた後、手にした脇差とナイフでユーリヤの近くにいたインプ達を一掃すると脇差とナイフを鞘に戻してしまう。
「ヤクモさん?」
「………ユーリヤ、これから見るのはオフレコ、ここだけの話で頼む」
ユーリヤが訝しむ中、八雲はそう言って今まで過剰な攻撃力を持つとしてダンジョンでは使用を控えていた武器を
それはこの世界ではまだ生まれていない漆黒の銃に、銃身の下から伸びるグリップガードに鮮やかな黄色の蛍光色の刃を持つ武器………
「や、ヤクモさん、それは………」
「悪いが質問は全部後で頼む」
そう言うと、八雲はトリガーを引き迫るインプ達を無数の魔力弾で撃ち抜く。そうして道を開くと今度は銃身の下のブレードでオークの腕を肘から先を切断し、オークの肥えた腹を踏み台にして顎下にサマーソルトキックを食らわせて後ろのインプ達の方へと蹴り倒し、着地するまでの間に空中のバッドバットに魔力弾をを撃ち込んで次々撃墜させていく。
「一度下がるぞ!」
「上にですか?」
「いや、多分あっちは張られてる………こっちだ」
「張られてる?先程のパーティーですか!?」
「ああ、あそこまで明らかな擦り付けをやるような連中だ。上へのルートに張ってる可能性が高い」
ユーリヤにモンスターが群がる原因も判らない以上、下の階層に向かうのは危険だと判断した八雲はモンスターを一掃した後、ユーリヤを連れてその場を離れた。
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「姐御、あいつら来ませんね?」
「ちっ、こっちが張ってるのに気付かれたか」
八雲の予想通り例のパーティーは上層へと向かうルートに張っていた。
「問題ありません。あの“術”を使った以上奴らは延々とモンスターに追われ続けるのですから………そして、上層への道は我々が抑えています。レベル1ではリヴィラに逃げ込む事も叶いません」
「へへっ、相変わらず姐さんの“呪術”はエゲツないぜ」
そう、執拗にユーリヤがモンスターに狙われるのはメリエルが発現させた発展スキル“
当然呪術は【
「時間はいくらでもあります。じわじわと追い詰めていく事にしましょう」
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何度かモンスターの群れに襲撃された八雲達はとある場所に辿り着いた。
「ヤクモさん、ここって」
「食料庫、だな」
そこは偶然にも目指していた食料庫だった。だが、そんな2人を休ませまいとまたモンスターの群れが現れる。
「ちっ、またモンスターか!」
「ヤクモさん!一度食料庫の中に!」
止む終えず2人が食料庫に入ると、何故かモンスター達は入り口の前で足を止めた。
「モンスターが入ってこない?」
その表情は何かを恐れているような気がする。
「何だかよく分からないが一度態勢を立て直すチャンスかもしれない。中に行こう」
「はい」
そう言って2人は食料庫の奥へと入っていった。
優秀な原作読者の方ならお気付きかと思いますが、食料庫にモンスターが近寄らなかった理由は次回かその次で。