ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 外典   作:ミストラル0

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新型コロナがまた酷くなってきていますが、ちゃんと対策してますか?

そんな一方でこちらは平常運転です。


二十八話 下層とレアドロ

24層と25層を繋ぐ連絡通路にある巨大な滝、【巨蒼の滝(グレートフォール)】。この滝壺は27層にあり、万が一流されればそこまで真っ逆さまなのだという。

 

「ここからが下層………通称【新世界】か」

 

どこの一繋ぎの大冒険だよ、と思わずツッコミたくなるのを我慢しつつ、下層へと足を進める。今回の遠征ではこの付近の階層を回って帰還するらしく、フィン達幹部クラスはギルドからの依頼であるアンフィス・バエナの討伐を行なうとの事。

 

「水中に潜む移動型レイドボスってか………面倒そうだな」

 

「魔法も散らされるし、水の上でも燃える炎を吐くは、と魔法職の天敵みたいなやつよ」

 

「俺も本職は魔法系になるし、ソロだとキツそうだな」

 

「魔法系って………あんだけ剣だの槍だの節操無く使っといて魔法系って」

 

「何故2回も言った」

 

アンフィス・バエナが移動する滝付近を避けてブルークラブやレイダーフィッシュといったモンスターを中心に討伐を行っていた八雲達。イグアス等面倒なモンスターもいたが、軽装の八雲を狙ったところ、八雲が当たる直前に【宝物庫】から盾を呼び出して激突させるとかいう変態戦法で一方的に狩られる獲物と化したのにはラウル達もすっかり慣れた様子で最早何も言わない始末であった。

そんな中、彼らは珍しいモンスターと遭遇する。

 

「あれは!?マーメイド!」

 

「へぇ〜、あれが」

 

「は、早く囲むッス!」

 

それは希少種でドロップアイテムの【マーメイドの生き血】は【ユニコーンの角】に並ぶ希少回復アイテムなんだとか。

だが、その水中でのスピードはこの付近の階層ではトップクラスを誇り、簡単に討伐出来ず、それ故にドロップアイテムも希少なのだが………次の瞬間、そのマーメイドの頭部がズキュンという音と共に吹き飛んだ。犯人は勿論双銃を手にした八雲である。

 

「おっ、ドロップアイテムゲット。ラッキー」

 

「ちょっとぉおおおお!?何サラッとマーメイド倒してるのよ!?」

 

「いけなかったか?」

 

「いや、いいんだけどさ!というかソレ使ってもいいわけ!?」

 

前に双銃は悪目立ちするからあまり使わないと聞いていたアナキティはまさかこんなアッサリ使うとは思っていなかったため、ダンジョンの中だというのに大声を出して八雲に掴み掛かる。

 

「いや、お前らは双銃(コレ)の事既に知ってるし、周りに他のファミリアのやつもいないしさ」

 

「確かにそうだけど!」

 

「それにマーメイドって逃げ足速いんだろ?なら速攻かなって」

 

「だからっていきなり頭吹き飛ばさないで!」

 

「悪い悪い………でもさ」

 

「何よ」

 

「そんな大声出したらモンスター集まってこね?というか来たし」

 

言われてアナキティが振り向けばアクアサーペンや水晶巨亀(クリスタルタートル)、クリスタロス・アーチンやハーピィにセイレーンが集まってきていた。

 

「ハーピィやセイレーンは俺がやるからラウル達は下の頼むわ」

 

「わ、わかったッス!」

 

そこからは八雲が空中を飛び回るハーピィやセイレーンを双銃で叩き落とし、ラウル達が水晶巨亀やアーチンを倒し、最後にアクアサーペンを囲んでフルボッコにして討伐する事となった。

 

「酷い目にあったわ………」

 

「けど、ドロップアイテム大量でウハウハだな」

 

「あれだけの群相手に脱落者無しって凄いッスね………帰ったらステータス更新してもらおう」

 

「でも、【マーメイドの生き血】(コレ)、ホントに俺が貰っていいのか?」

 

先程ドロップした【マーメイドの生き血】だが、八雲を除いた班のメンバー全員一致で八雲に譲る事が決定していた。

 

「貰っていいも何もお前が討伐したモンスターのドロップアイテムだしな」

 

「私達は何もしてないし」

 

「なら遠慮なく」

 

回復アイテムとして取っておくもよし、ギルドやディアンケヒトファミリアのようなファミリアに売ってもよしの希少アイテムを手に八雲はある事を考えていた。

 

「(もしかして、この階層美味しい?)」

 

「アンタ、到達階層が伸びたらここに籠もって荒稼ぎしようとか考えてないわよね?」

 

「………ちょっとだけ」

 

「全然懲りて無いじゃない!」

 

「アキ!そんな声出したらまた」

 

「おかわり?俺はまだいけるが」

 

「「「「それはお前だけだ!」」」」

 

結局、八雲以外の大合唱で再びモンスターが集まり戦闘する羽目になった………幸いにも先程よりも半分以下の数だったので難無く討伐出来たが、ラウル達は肩で息をしており、疲労度合いが判る。逆に八雲はピンピンしており、ドロップアイテムや魔石の回収に勤しんでいたが………

 

「………何でレベル俺らより下なのにピンピンしてんの?」

 

「いや、ダンジョン籠もってた時よりはマシかなって」

 

「そういやコイツ一週間ダンジョンに籠もってた事あったんだったわ………しかも安全地帯で休まずに」

 

「加えて今は私達も一緒だもんね………」

 

そりゃあ、おかわり要求しますわ、と皆呆れ顔になる。

 

「あっ、ヤクモにアキ達だ!」

 

そこへアンフィス・バエナを討伐していたフィン達主力部隊がやってきた。

 

「もう討伐終わったんですか?」

 

「あぁ、今回は持ち込めたアイテムが潤沢だったからね」

 

実はフィン達はアンフィス・バエナ討伐に向かう前に八雲の【宝物庫】から様々なアイテムを補充してから向かったのだ。

 

「そっちも色々充実してたみたいだね?」

 

「【マーメイドの生き血】もドロップしたしな」

 

「へぇ〜」

 

その後、何班かと合流しつつ、遠征の目的を達した事を伝え下層から引き上げる事となった。




アンフィス・バエナ討伐についてはメモフレの派遣クエストを参考にしました。

次回で遠征編は一応ラストのつもりです。
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