ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 外典   作:ミストラル0

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前回の続きとダンジョンアタックです。


四十一話 回想と借金

レフィーヤのと話が一段落したところで本題へと移る。

 

「で、これだけじゃねぇんだろ?」

 

「ああ、本題はこれからさ」

 

「昨日のあのモンスターの件だろ?」

 

そう言って八雲は拾っていた極彩色の魔石をテーブルに出す。

 

「やっぱ持っとったんか」

 

「まあな」

 

あの食人花はガネーシャファミリアが捕獲したモンスターではなく、他の理由で地上に放たれたものというのは八雲も知っている。

 

「アイズ達から君はあのモンスターについて何かしら知っていると聞いたのだけれども、間違いないかい?」

 

「ああ、あのモンスターとは数年前………アンタ達と知り合う前に遭遇してる」

 

「ウチらと会う前ってレベル1か2の頃にか?何処で?」

 

「俺がレベルアップする切っ掛けになったのがあのモンスターだよ………10層の食料庫だ。ディアンケヒトファミリアから10層の様子がおかしいから調べてきてくれと頼まれてな、あの時は一緒にいたサポーターが余所の冒険者に狙われてて逃げ込んだ食料庫であのモンスターとな」

 

「冒険者にって………」

 

「ほとんど逆恨みみたいなもんだ………その後、唯一生き残った俺は偶々通り掛かった【猛者】に助けられて、って訳さ」

 

そこでこの話は終わりだとばかりに八雲は話を切る。

 

「10層か………でも、アイズ達の話を聞くにそのモンスターは」

 

「もっと下層にいるはず、だろ?俺もあのモンスターは少なくとも中層より下のモンスターだと思ってる」

 

「つまり、あのモンスターは誰かが移動させたモンスターって事だろう」

 

「他に知っている事は?」

 

「昨日も言ったようにアレはいくら他がヘイトをいくら集めようが魔力や魔石に反応する性質がある。魔法を使うなら注意した方がいい」

 

「打撃にも高い耐性があるようだしね………留意するよ」

 

とりあえず食人花についての話はここまでとなり、簡単な食事が出された。

 

「そういやアイズは?」

 

「ゴブニュファミリアのところさ、先日デスペレードのメンテナンスの代わりに借りていた武器を壊してしまってね」

 

「うわ、ご愁傷様です」

 

と、噂をしていると………

 

「フィン!」

 

そのアイズが慌てた店にやってきた。

 

「ヴァリスが足りなくなっちゃった」

 

どうも武器の弁償の代金が足りないらしい。

 

「仕方ない、この後皆でダンジョンに行こうか」

 

遠征で消耗した補填も行わねばならないロキファミリアとしては稼げる時に稼いでおかねばならない。特に【新世界】で遭遇したモンスターへの対処を考えるとかなりの額が必要となる。

なので、アイズとレフィーヤの借金返済に便乗して稼いでおこうという話だ。

 

「なあ」

 

「なんだい?」

 

そんなロキファミリアに八雲はある提案をする。

 

「そのダンジョン行き、俺も同行してもいいか?」

 

「それはありがたいが、何か企んでないかい?」

 

八雲はサポーター泣かせの【宝物庫】を持っており、フィン達だけでは回収しきれない魔石やドロップアイテムも残さず回収出来るので八雲の申し出は非常にありがたいのだが、これまでのアレコレから彼が無償でこんな事を言わないのはよくわかっている。

なので、八雲が何か企んでないか?と疑わずにはいられなかったのだ。

 

「いや、俺もリヴィラにちょっと用があってな」

 

「用、ですか?」

 

「いつもの補給物資の運搬」

 

「あ〜、そういえばそんな事もしてましたね………」

 

そう、八雲は何時ぞやの遠征の際にボールスと話していた計画を実行に移しており、【宝物庫】を使ってリヴィラに食料や水、建て直し用の建材、武器等をボールスに卸すという事をしている。

また、時々ではあるが、八雲本人が屋台をリヴィラに出し、メレン直送の魚を振る舞う事もあり、ダンジョンの中で新鮮な魚が食べられると好評だったりする。

そのせいか、一部の冒険者からは「リヴィラの影の支配者」などと呼ばれている。

 

「あと、一部の冒険者が既にリヴィラにあの件を連絡してそうなので、多分俺が一緒に行かないとリヴィラ寄った時にぼったくられますよ?」

 

「………お願いしてもいいかい?」

 

「毎度」

 

フィンはここで八雲に支払う手数料とリヴィラでぼったくられる額を秤にかけ、八雲に同行を願った。

 

「って訳でちょっとダンジョン行ってくるからベルが戻ってきたらそう伝えといてくれないか?」

 

「わかりました!お土産に水晶飴(クリスタルドロップ)をお願いしますね」

 

「君のところは従業員も強かだね」

 

伝言を頼まれたミリスはさらりとリヴィラ近辺で稀に見つかるお土産を要求している。

この水晶飴は貴族が冒険者に依頼してまで欲しがる程のものでお土産に要求するようなものではないのだが、八雲ならサラリと持って帰ってきそうだとロキファミリアの面々は思ったのであった。

 

***********************

 

それからダンジョンに向かう用意を済ませたロキファミリアの面々と八雲はダンジョンへと潜っていく。

メンバーは八雲、アイズ、レフィーヤ、ティオネ、ティオナ、フィン、リヴェリアという少数精鋭である。

 

「やっぱフィンさん達が一緒だと殲滅速度が違うわ」

 

既に中層までやってきている一行は出会ったモンスターを鎧袖一触で倒し、魔石やドロップアイテムを八雲が回収しながら進んでいる。

尚、アイズやレフィーヤの分の魔石はフィン達の分とは別に管理している。

 

「この分だと予定より早くリヴィラに着きそうだ」

 

荷物が少ない分移動速度が速く、予定していた時間よりも早く到着できそうとのこと。

そんな中、ティオナは気になっていた事を八雲に訊ねる。

 

「ところでさ、昨日のあの武器って何だったの?」

 

「あ〜、あの妙な鎌ね」

 

「報告にあったあのモンスターを倒した武器か」

 

「あれは俺の奥の手の一つなんでな、いくらアンタ達でも余所のファミリアには教えられない」

 

偽憑神武器は教えたところで現状八雲にしか使えない武器ではあるが、【死ヲ刻ム影】以外の一部(特に二相と五相)の偽憑神武器がオラリオではある種の爆弾のようなものなので教える訳にはいかないのだ。

 

「まあ、一つだけ言うならアレはオラリオで作られた武器じゃない、とだけ言っておきます」

 

「そうか」

 

フィンはそれ以上は聞かずに話を切った。

そうこうしている間に17層にやってきた。

 

「よし、17層に到着!」

 

「そういや、ゴライアスの周期って………」

 

八雲がそう呟くと壁がゴゴゴゴと蠢き出し、階層主(モンスターレックス)・ゴライアスが姿を現した。

 

「よし、ボーナスステージだ!」

 

ここにいるメンバーならまず負ける事はない上にゴライアスの巨大な魔石も八雲なら楽に運搬が可能………つまり、ゴライアスはリポップのタイミングが悪かった。

借金や遠征費の為に修羅と化したロキファミリアと八雲というメンバーを前にゴライアスは1時間と掛からずに処理されてしまうのであった。

 

「やっぱ階層主の魔石は稼げるよなぁ」

 

「こんな規格外の事をするのは君くらいだろうけどね」

 

ホクホク顔で18層のリヴィラに向かう一行であったが、そのリヴィラにてあのような事件が起こるとはまだ誰も気付いてはいなかった。




ゴライアス、君は間が悪かったんだ………

実はロキファミリアのダンジョン行きが原作より一日早くなっております。
つまり………

偽憑神武器
一相 大鎌・死ヲ刻ム影
二相 錫杖・ー
三相 長槍・ー
四相 鉄扇・ー
五相 魔導書・ー
六相 片手剣・ー
七相 手甲・ー
八相 双剣・ー

劇場版のオリオンの矢について、八雲を参戦させるかどうか

  • 八雲参戦
  • オラリオでお留守番
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