ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 外典   作:ミストラル0

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八雲達が一日早く到着したことで色々変化しております。


四十二話 蠢く者

リヴィラに到着した一行はまずリヴィラの中心となっているボールスの元を訪れる。

 

「よっ、ボールスのおっさん」

 

「八雲………とロキファミリアか。お前さん達、冷戦中じゃなかったのか?」

 

やはり例の事件はリヴィラまで届いていたらしく、ボールスが怪訝そうな顔をする。

 

「とりあえず停戦ってとこだ。その通達も兼ねて一緒に来たんだよ」

 

「ケッ、折角の機会だからふんだくってやろうと思ったのによ」

 

「まあまあ、今日はメレンから魚も持ってきてるからさ」

 

「くっ、八雲に感謝しろよ!ロキファミリア」

 

ダンジョン内のリヴィラではメレンの魚は希少品であるが故にボールスの態度は一変し、フィン達は苦笑する。

その後、ボールスが伝令を出してくれた為にリヴィラでロキファミリアにふっかけるような事はとりあえずなくなり、その間に八雲は【宝物殿】から今回の補給物資をボールスの指定した場所に出す。

 

「今回はこんなもんだ」

 

「確かに………ほらよ」

 

「毎度有り」

 

それを確認するとボールスは八雲に自身のファミリアから支払いをする旨を記した札を手渡す。リヴィラでは今回のような大金が動く取引の場合、ヴァリスを直接使うのではなくこのような割符を使って地上でヴァリスの取引を行うのだ。これにより大量の硬貨を持ち歩く必要がなくなりスムーズな取引が行われる。

この割符の偽造や支払いの誤魔化しは控えの割符が存在するためファミリア間の信用だけでなくリヴィラでの信用を失う事になる為、余程馬鹿な冒険者以外やらないのである。

 

「さて、こっちの用は済んだな………これからどうする?」

 

「そうだね。そこまで急ぐ訳でもないし、今日はもう遅いからリヴィラで休んでいこうか」

 

それなりに速くリヴィラに来た方ではあるが、途中の戦闘や魔石・ドロップアイテムの回収等、そしてゴライアスとの戦闘で時間を取られていたせいか既に18層の天井にある水晶の光は消えて暗くなっていた。

そのため、一行は今夜はリヴィラで一泊することに。

 

「なら俺はいつもの宿に泊まるとするかな」

 

「お〜い」

 

ロキファミリアは八雲とは別で宿を探すとの事で一旦別れたのだが、そんな八雲に声を掛けてきた人物がいた。

 

「ハシャーナさん!」

 

それはガネーシャファミリアの【剛拳闘士(ハシャーナ)】だった。

 

「どうしてここに?」

 

「ちょっと指名依頼があってな。その帰りさ」

 

「そうなんですね」

 

「どうだ?一杯」

 

「お付き合いします」

 

***********************

 

2人はリヴィラにあるとある酒場でジョッキを片手に話していた。

 

「そうか、ロキファミリアの件は解決したのか」

 

「まあ、とりあえずですが」

 

「いつまでもいがみ合うよりはいいだろう」

 

「そうですね」

 

そう言ってジョッキを傾ける2人。そんな2人に近付いてくる者がいた。

 

「ちょっといいか?」

 

その人物は赤毛でスタイルの良い女性であったが、八雲はその女性に違和感を感じる。

 

「おっ、これはまた綺麗な」

 

ハシャーナは少し鼻の下を伸ばしてはいるが、隣の八雲の雰囲気から彼女が普通ではない事は察している。

 

「1人だったら一晩お願いするところだが、生憎今は連れと一緒でね」

 

「そうか」

 

言外に「他を当たってくれ」と言ったつもりだったが、女性は突如腰の長剣を抜いてハシャーナに斬りかかる。

 

「チッ!」

 

そこに割り込むように八雲が長剣を抜いてそれを防ぐが、その一撃はとてもではないが咄嗟に振るわれた一撃ではなく、八雲とハシャーナはすぐに女性から距離を取った。

酒場は突然の騒ぎにパニックになっているが、女性の狙いはハシャーナらしく、他の客には目も向けない。

 

「くっ、この手の痺れ………ハシャーナさん、こいつ格上です!」

 

「やはりか」

 

「というか何やらかしたんですか!?いきなり斬りかかってくるなんて普通じゃないですよ!」

 

「貴様、アレを何処にやった?」

 

「アレ?」

 

「なるほどな………すまん八雲、俺が巻き込んだようだ」

 

ハシャーナも長剣を抜いて構えるが女性の攻撃スタイルは長剣と体術によるゴリ押し。しかも八雲の見立てではレベル5後半相当の実力者だ。

 

「後で事情は説明してもらいますよ?」

 

「生きて帰れたらな!」

 

***********************

 

一方、宿で休んでいたロキファミリアの面々は突然の騒ぎに目を覚まし、街へ状況確認に出てきたのだが………

 

「酒場で乱闘騒ぎだとよ」

 

「【剛拳闘士】と【単眼鬼の武器庫】相手に互角だとよ」

 

話を聞いたフィンは訝しむ。

 

「(八雲と【剛拳闘士】が乱闘?あの2人が自分から騒ぎを起こしたとは思えない………だとすれば誰が?)」

 

「とりあえず現場に行ってみようよ」

 

「そうだな」

 

一行が現場に到着すると、既に八雲とハシャーナ、そして襲撃犯の女性は居らず、ボロボロになった酒場だけが残されていた。

 

「一体何があったんだい?」

 

「それが、【剛拳闘士】と【単眼鬼の武器庫】が飲んでるとこに変な女が話し掛けてきて、数言話したらいきなり女が2人に斬りかかったんでさ」

 

「で、彼らは?」

 

「ここじゃ狭いってあっちの方に」

 

「ありがとう」

 

その場にいた店員らしき人物から事情を聞いたフィンが八雲達の足取りを追おうと酒場から出ると、見張り台の鐘が鳴り響く。

 

「モンスターが出たぞ!」

 

リヴィラの長い夜が始まった。




という訳で謎の女ことレヴィスとの戦闘開始。
原作では宿の部屋に連れ込んだところを殺されたハシャーナですが、八雲と遭遇した事でとりあえず生存しました。

アンケートは思ったより参戦に票が入っててビックリ………
皆アルテミス好きなんですね………

劇場版のオリオンの矢について、八雲を参戦させるかどうか

  • 八雲参戦
  • オラリオでお留守番
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