ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 外典 作:ミストラル0
今回は短めとなります。
「と言う訳で手を借りたいんだが」
「ミリスちゃんに呼ばれて来てみればそういうことなんか」
店の閉店後に八雲はミリスに使いを頼み呼び出したのはロキとフィン。そう、八雲が雇おうとしていた協力者とはロキファミリアの事だったのだ。
「それでその前報酬としてこうしてベル・クラネルへの謝罪の機会を設けたと」
「そうだ」
「君がベル・クラネルだね?」
「あっ、はい………」
「豊穣の女主人での件は本当にすまなかった。あの件は僕が団長としてちゃんと把握しておくべき案件だった」
「ウチもや、他のファミリアの眷属を危ない目に遭わせといてそれを笑い話にするんはウチがされとったら
「えっと………」
まさかの2大派閥の団長と主神に頭を下げられるとは思わなかったベルは困惑気味である。
「珍しいね、ロキ。君がそんなに素直に謝るなんて………」
「うっさいわドチビ!ウチかて頭下げなあかん時は下げるわ!」
「ロキ、今は謝罪に来ているんだ」
「うっ………」
「ヘスティア様、悪いが今はロキ様を弄るな。まとまる話もまとまらないだろ」
「すみません………」
素直に頭を下げるロキにベルと共にいたヘスティアが話しかけるといつもの喧嘩に発展しそうだったが、フィンと八雲の言葉でシュンと引き下がる。
「それでこれはお詫びの品なんだが」
「と、とりあえず謝ってはもらいましたし!あの狼人族の人もキッチリ罰は受けたと聞きましたから僕はもう気にしませんから!」
「そういう訳にはいかない。これは僕達のファミリアとしてのケジメのようなものだからね」
「ベル、受け取らないのは逆に『許してないぞ』って取られる事もあるから受け取っておけ」
「そうですよベル様。ここで受け取っておく事で対外的にも謝罪を受け入れたと証明するようなものです!」
「は、はぁ………そ、そういう事なら」
続いてフィンがいくらかの金とアイテムをベルに差し出したのだが、こういう交渉事に慣れていないベルは受け取りを拒否しようとするも、八雲とリリルカの言葉で考えを改めて品を受け取った。
「あと、協力の件は僕らも最大限の協力は惜しまないよ」
「ウチとしてはソーマのとことあんま事を構えたないんやけどなぁ………」
その次にリリルカの件への協力の要請への返事だが、フィンは同じ小人族のリリルカが被害者とあって好意的だが、ロキはソーマの作る酒のファンであるが為にあまり乗り気ではなかった。
「ここにタケミカヅチ様の故郷からわざわざ取り寄せた大吟醸があるんだが………」
「フィン、全力でサポートするんやで!」
しかし、八雲がタケミカヅチに頼んで入手していた酒瓶を取り出すと掌を返す。
「うちの店でボトルキープしておくから飲みたくなったら来るといい」
「なんや、そのままくれるんやあらへんのか?」
「こういうのは少しずつ飲むのがいいんだよ。渡したらあっという間に飲み干しちまうだろ?それと、酒に合うツマミも出そう」
「そういう事なら仕方あらへんな」
酒とツマミが実質無料と聞いてロキは仕方ないと引き下がる。
「ほんとロキの扱い方をよくわかってるね、八雲」
「大抵の神様ってのは酒好きだし、神酒っていう元々は神への献上品みたいな酒だってあるくらいだし、下手に禁酒させるより『これをしたら飲んでもいいぞ』ってコントロールする方がいい」
「なるほど、参考にさせてもらうよ」
「あの〜、ウチも聞いとるんやけど?」
「じゃあ、禁酒されるのと仕事してから酒を飲んでいいと言われるの、どっちがいい?」
「そないなもん仕事してから飲む方に決まっとるやろ!あっ」
「効果絶大だね」
その後、細かな打ち合わせを行い、万全を期して作戦は決行される事となった。
協力を要請したのはロキファミリアでした。
次回より作戦開始。