ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 外典   作:ミストラル0

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今回は繋ぎ回なので短めです。


五十七話 期限と呼び出し

アイズが飛び入りしてきた次の日。

何とか許可をもぎ取って来たアイズの参加を認める事になった。

しかし、フィンもタダで許可を出した訳ではなく、キッチリと条件を出してきたのである。

 

「次の遠征までの期間限定且つ………俺の遠征同行か」

 

「ごめん、巻き込んじゃって………」

 

「いや、俺もレヴィスのやつの言葉は気にはなってたからな」

 

『アリア、59階層へ行け』

 

前回の食料庫での一件の際にレヴィスがアイズに言い残した言葉だ。

59層はゼウスファミリアやヘラファミリアが残した記録にある到達最下層地点である。

そんな未知の階層を探索するにあたり、フィンは万全を期す為に八雲を必要だと判断したようだ。

 

こっち(ベル達)はヴェルフが加入してパーティーのバランスが良くなってきたし、この訓練期間が終わる頃にはオークの群れに放り込めるだろうよ」

 

「そう」

 

模擬戦の方はアイズが前日に見た技を真似しようとして無理な動きをしたせいであっさりレイピアが折れて終了。

これにアイズは頬を膨らませて不機嫌となるが、訓練後に新作のじゃが丸くんがあると聞いて機嫌を直し、その後のベルへの指導に熱が入っていた。

 

***********************

 

「旦那、ちょっといいか?」

 

訓練が終わり店に戻って朝食を取っていると、ヴェルフが八雲に声を掛けてきた。

 

「どうした?」

 

「いや、ウチの団長が旦那に用があるからウチのファミリアを訪ねてくれって」

 

「椿様が?何故ヴェルフ様にそのような伝言を?」

 

「あ〜、多分ロキファミリアからの依頼で手が離せないってとこだろ、な?」

 

「うん、皆の不壊属性武器(デュランダル)を頼んだって言ってた」

 

丁度そのロキファミリアのメンバー(アイズ)がいたので訊いてみればアイズはあっさりと理由を口にする。

 

「それ、話して大丈夫なんですか?」

 

「あ〜、遠征に参加する俺には隠してもしょうがないし、椿とヴェルフは同じヘファイストスファミリアだからな。ベルとリディナも徒に広めないと信用してるんだろうな………ロキファミリアからしたら不壊属性武器くらい大した情報って感じでもないだろうしな」

 

不壊属性武器は確かに武器破損しないというメリットがあるものの、これを付与すると最終攻撃値がワンランクダウンするというデメリットが存在する。

それでも主力陣の不壊属性武器を用意するのは以前にロキやフィンから聞かされた武器を溶かしてしまう体液を持つ芋虫(クロウラー)タイプのモンスター対策だろう。

 

「となると、椿の話ってのもそれ関係かもしれないな」

 

八雲も様々な武器を【宝物庫】にストックしてはいるものの、不壊属性武器となるとアフロディーテから貰った双銃(DG-Z)くらいのもので、偽憑神武器に関してはあの武器達は下手に他のファミリアに見せると大変な事になりかねない武器なので不壊属性武器なのか確かめてはいないものの、八雲の感覚としては壊れはするが時間経過で修復されるのではないかと思っている。

となれば、八雲にも不壊属性武器を持たせようという考えなのかもしれない。

 

「って事で俺はこの後椿のとこ行くが、お前らはどうする?」

 

「師匠がいないなら今日は上層で薬草の採取依頼でもする?」

 

「なら鉱石の採掘もしていいか?ダンジョン産の鉱石は上層のでも外より質が良いからよ」

 

「なら鉱石用のバッグも必要ですね」

 

「すまんな」

 

「ほんとですよ、“私”に感謝してくださいね」

 

リディナには口調で正体がバレないように色々と指導しており、今では“リリ”という自称は“私”に改められている。

装備に関してもリリルカ時代の物は使わず八雲が提供した素材を使ったレザージャケットにサラマンダーウールの外套、武器は昔ロキファミリアと倒したグリーンドラゴンを使ったガントレット一体型ボウガンで、実はこのボウガンも椿の作だったりする。

サラマンダーウールの外套は八雲のお下がりではあるが、他は全てオーダーメイド品でありリディナは最初こそ遠慮していたが今ではソーマファミリアとの一件が片付いたら少しずつ返金するのだと頑張っている。

 

「アイズはどうするんだ?」

 

「アフロディーテ様に新作の試食をお願いされてる」

 

「あっそう」

 

しっかり餌付けされているアイズは放っておく事にし、八雲は椿の工房へと向かった。




という訳で八雲も最下層へ………
ベル達は八雲無しでミノに挑みます。
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