ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 外典 作:ミストラル0
今回はステータス更新もありますよ。
あと今回も原作キャラが1人出ます。今後は少しずつ原作キャラとも絡めていくつもりなので、口調とかが間違っていたら連絡をくれると助かります。
八雲がオラリオにやって来て3ヶ月が経過した。最初は八雲の戦闘スタイルの関係で稼ぎは多くなかったのだが、ユーリヤと組むようになってからはダンジョンでの滞在時間も伸び、順調に経験値やヴァリスを稼げるようになってきた。最近では先日のディアンケヒトファミリアとの伝手で採取依頼等も増えきている。
「はい、これが今回のステータス更新の結果よ」
「どれどれ」
村上八雲
LEVEL-1
力-H 168
耐久-H 123
器用-G 201
敏捷-G 235
魔力-G 226
スキル
魔力放出
首狩り*1
気配遮断
「………何かスキル生えてね?」
「うん、八雲がダンジョンで何をしているのかよく判るスキルね?」
どうやら八雲が行っていた首狩り暗殺者スタイルがそのままスキルとして発現してしまったようだ。
「敏捷と器用の成長率はともかく、魔力の成長率が高いのは何でかな?魔力放出もランクが上がってるし」
「あー、それな、ユーリヤが休みの日とかにセオロの密林とかで双銃使ったり、双銃無しで魔力放出を微調整出来るように練習してたからだな。最近コツを掴んできたかな?と思っていたんだが、スキルが成長してたからか」
「そんな事してたの?」
「採取依頼のついでにな」
耐久の成長率が低いのは八雲の戦闘スタイルが奇襲やヒットアンドアウェイがほとんどの為、攻撃を受ける機会が少ないからなんだそうだ。
「まあ、このステータスなら6層の安全マージンは大丈夫だな」
基本的に八雲は各階層の安全マージンを気にしてダンジョンに潜っている。安全マージンばかり気にしてはレベルアップに必要な特別な経験値が得られないのは知っているが、そもそも八雲はまだレベルアップの基準となるアビリティランクに達していない為か慌ててはいない。ちなみにレベル2への最速は剣姫が叩き出した1年である。まだオラリオに来て3ヶ月の八雲には時期尚早である。
「そんじゃ、行ってくる」
「いってらっしゃい」
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「6層ですか」
「ああ、ステータスの安全マージンも取れたと思うし、そろそろ下の層に進むべきかなって」
「私もあの採取依頼で何故かステータスが伸びましたからね。それに6層で注意すべきモンスターはウォーシャドウ、なのですが‥……まあ、ヤクモさんなら問題無いかと」
6層に行く事を伝えると、ユーリヤも特に反対は無いとのことなので二人はマッピングした地図を頼りに最短で5層までを駆け下りていった。そして、6層で早速ウォーシャドウと交戦する八雲だったが………
「シャドウって付くくせに首落とせば普通に倒せるのか」
「うん、こうなると思ってました」
ウォーシャドウは首と両手首を切断されてあっさり塵へと還ってしまう。
「おっ、ドロップアイテムもあるのか、幸先が良いな」
「人型モンスターの段階でヤクモさんとは相性が悪過ぎましたね」
影のような見た目のウォーシャドウではあるが、人型を大きく逸脱していなかったせいで八雲にはゴブリンやコボルトと大差なく次々と処理されていく。
「ここは良い狩場になりそうだ」
「確かに、ヤクモさんには上の層よりは向いてる狩場ですね」
その後、数回の確認戦闘を行ったが、結果としてウォーシャドウは八雲の恰好の獲物としてしばらくの間狩られ続けるのであった。
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「よぉ、店主。久しぶりだの」
「何が久しぶりじゃ、どうせ部屋に籠もって武器を打ち続けておっただけだろうに」
「それは間違ってはおらんが………」
「ほれみろ、納品に弟子ばかり寄越さずたまには自分で来ぬか、この出不精め」
以前、八雲が武器を購入した店で店主と眼帯をした女性が軽口を交わす。
「で?その出不精が何をしに来た?」
「いやな、あの方に『たまには部屋に籠もってないで外に行って来なさい』と言われてしまってな」
「全く、お主は変わらんな」
「ついでにここに納めた作品が1つあったのを思い出してな、様子を見に来た」
「………あの脇差ならとっくに売れたぞ」
「なんと!?」
その脇差とは八雲がここで購入したあのドスモドキの脇差の事である。
「随分と目利きの良いルーキーがな。あの脇差以外にもお前さんのように数打ちの中に混ぜた妙な業物ばかりを狙ったかのように選んでいきおったわ」
「ほう、それは面白い新人がいたものだ」
店主の言葉に眼帯の女性は思わずニヤリと口元を歪める。店主の言う通り、彼女やそのファミリアの鍛冶師達の中にはこの店のような新人向けの店に新人が打ったものや数打ちの武器の中に素人目には判らない業物を安価で紛れ込ませる者が数人いる。そして、八雲が購入していった武器の過半数はそういった武器達だったのだ。
「あの脇差なぞ、刀身を見てから値段尋ねて即決だったぞ?まあ、長さと拵えのチグハグさにも気付いておったようだしの」
「そやつ、本当に新人か?」
「それまで使っておった武器は間違いなくギルド支給の数打ちのナイフじゃったわ。しかし、予備で使うとの事だったので研いでやったが、あれは素人の使い方ではなかったわ」
ここの店主も元鍛冶師で武器の簡易的なメンテなら店で行っており、八雲のナイフの痛み方が素人の使い方では無い事に気付いていた。
「店主、名は聞いておらぬのか?」
「確か、連れの嬢ちゃんがヤクモと呼んでおったな」
「ヤクモ、か………会ってみたいものだな」
八雲の名を聞き、眼帯の女性ことヘファイストスファミリア団長の椿・コルブランドは笑みを浮かべるのであった。
という訳で、あのチグハグな脇差を打ったのは椿でした。
数打ちの中に業物を紛れ込ませるというのはとある書籍にてあったものを参考にして組み込んだオリジナル設定です。