この本によれば、逢坂王我、彼には魔王にして時の王者、オーマジオウとなる未来が待っている。謎の女 フィーネに遭遇する。そして失われたイチイバルを所持する雪音 クリスは逃亡。アナザーエグゼイドに対抗すべく逢坂 王我は仮面ライダーエグゼイドに変身するも、その力は失われてしまう。逃走したアナザーエグゼイドを追う王我だが、謎のタイムマジーンに阻まれてしまうのだった。
「お前、タイムジャッカーなのか⁉︎」
そう相手に尋ねるがもちろん返事はなかった。相手のタイムマジーンは人型に変形してこちらに攻撃を仕掛ける。
「話し合う気はないんだな‥」
俺もタイムマジーンを【ビークルモード】から【ロボモード】に切り替え迎え撃つ。
「(まだ警報が出されて間もないのでこの大きさで余り暴れたくはないのだが‥)」
派手な攻撃をすることができないので防戦一方になってしまう。幾ら街の外れとはいえ、この大きさで暴れたら大事になってしまう。
俺はとうとう、地面に倒され身動きが取れない状態になってしまった。その時
「王我君、現場付近の避難が完了した。もう大丈夫だ!」
本部の藤堯さんから通信が入った。
「藤尭さん、ありがとうございます!」
俺は本格的に反撃する。殴り蹴りを繰り返し、上に乗っていた相手のタイムマジーンを剥がす。態勢を崩したところを右ストレートで更に追撃する。相手は大きく吹っ飛び、電流が走った。
「敵を撃破しました。調査の方お願いします」
相手が動かないことを確認して俺は先を急ぐ。本当は自分で正体を調べたいトコだが俺の今すべきことはそれじゃない。アナザーエグゼイド、飯田さんを止めることだ。
ー二課本部ー
まだ出撃出来ない私の代わりに王我さんと翼さんがアナザーライダーと戦っている。翼さんはまだ病み上がりなのに‥
確か以前も似た様な状況になったっけ。いや、その時以上に今の私は足手まといなのだろう。あの時は私の力の使い方で悩んでいたが今の私はそれに加えて未来の事で頭がいっぱいだ。
「未来‥」
私と未来の友情はどうなってしまうのだろう‥
タイムマジーンを撃破した後、逃走したアナザーエグゼイドを追っていた。中々俊敏なので追いつた時にはかなり街から遠のいてしまった。俺は相手との位置と距離を微調整してタイムマジーンから飛び降りた。そして
「武装、起動!」
エクスキャリオンを展開する。
重い剣がアナザーエグゼイドに直撃する。一瞬怯んだように見えたがすぐさまノイズを生産する。
「やっぱりこの時代のアナザーライダーはノイズを生み出せるのか‥」
エクスキャリオンでアナザーライダーに致命的なダメージを与えられるとは思えない。先にノイズを処理する
投影【プロジェクション】!
『Balwisyall nescell gungnir tron』
身に纏ったのはガングニール。だが奏のではない。
「はあぁぁ‼︎」
ノイズに重い拳が入る。武器は槍ではなく、拳。そう、これは響のガングニールなのだ。
今までのガングニールとは違い超近接戦闘を主体としている。アナザーエグゼイドにも微小ながらダメージが入る。相手は素早い動きを得意とするため、乱撃で対応するがどこかで重い一撃を放ちたい。アナザーライダーの周りにいるノイズを連打で倒していく。そして一瞬、目標との間に障害物がゼロになった。
「ここだ‼︎」
力いっぱい握り締めた拳をぶつける。アナザーエグゼイドが吹っ飛んだ風圧で周りのノイズも消滅する。
「(響のガングニール‥これならイケるかもしれない‥けど‥)」
少し勝機が見えたかと思ったが
「(この数は‥かなりしんどいな‥)」
時間ギリギリまでノイズを潰す。そんな立ち回りの中、こちらのシンフォギアが限界を迎えてしまう。ふらついた瞬間ノイズ達が一斉にこちらに攻撃を仕掛けてきた。
目の前のノイズ達が一掃される。
「遅れてすまない!」
「翼!」
翼が加戦する。一度翼と合流しようとしたがアナザーエグゼイドがバグスターウイルスを呼び出し、場の状況は悪化する。
「何だこいつらは⁉︎」
「バグスターウイルス…!」
厄介な敵が出てきた。バグスターウイルスはドクターライダーでないと倒すのは困難。しかし、今エグゼイドになってもアナザーエグゼイドと同時に倒すのはかなり厳しい。両方倒す前にまた力を失う可能性が高い。
「翼!ソイツらは足止め程度で良い。それよりノイズを‥」
翼に指示を出している最中に
「ぐっ‥!」
ガングニールの形が留まらなくなってきた。
「(もう、時間か‥一番キツイ時に‥!)」
その時、俺の方ヘノイズが一気に押し寄せてきた。まるで弱っている俺に狙いを定めているかのように。
「王我!」
翼の声が聞こえる。でも俺もヤワじゃない。
『ライダータイム!仮面ライダージオウ!』
エクスキャリオンの解除の瞬間にジオウに変身する。『ライダー』の文字が周辺のノイズを消し、ジオウの顔に。ノイズの消滅したときに現れた灰の中からアナザーエグゼイドが飛び蹴りをかましてくる。それを俺はジカンギレードで攻撃を受け止める。
「飯田さん、確かにあなたはそれで本当に娘さんが喜ぶと思ってるんですか⁉︎」
相手の動きが止まる。俺の言葉を聞き俯く。
「人生はゲームみたいにやり直せないけど‥」
「運命はいつも悪い方向に向いていない‥でもきっと覆せる時が必ず来る」
「だから、娘さんを信じてください!」
アナザーエグゼイドは一度距離を置くが再び俺に攻撃を仕掛ける。
「信じればきっと良い未来が待っている」
「俺は仲間を信じてる」
「だからこそ俺は戦う!」
その瞬間
『エグゼイド』
エグゼイドライドウォッチが光を放つ。これでエグゼイドの力が完成復活した。
『エグゼイド』
エグゼイドライドウォッチをジクウドライバーに装填し再びベルトを回す。
『ライダータイム!仮面ライダージオウ!』
『アーマータイム!レベルアップ!エグゼイド!』
エグゼイドの形をしたアーマーが弾け、ジオウの身に纏われる。仮面ライダージオウ エグゼイドアーマー。
「ノーコンテニューで何かクリア出来る気がする!」
両腕に付いているガシャコンブレイカーに似た武器【ガシャコンブレイカーブレイカー】。相手に攻撃を当てる度に【ヒット】の文字が現れる。エグゼイドに変身した時と同様のダメージを与え且つ力は安定している。
『フィニッシュタイム!エグゼイド!』
ジオウとエグゼイドのライドウォッチのボタンをそれぞれ押し、ベルトを回転。
『クリティカル!タイムブレーク!』
必殺技のエフェクトが出てきて、それを空中に打ち上げた。その中で緑色の枠線を相手に叩きつけ、残った文字と共に両腕で連続攻撃を繰り出した。
爆発と共に飯田さんの体内にあったアナザーウォッチが排出され砕け散る。
「‥結構乱暴な技なのだな‥」
技の具合はともかく、無事アナザーエグゼイドを倒すことが出来た。
「貴方はあの時の‥」
「大丈夫ですか?」
「すみません私、娘の事しか頭に無くて‥」
「あなたの娘さんは助かります」
「でも‥娘はどうすれば‥」
「少し、待ってください」
俺は携帯を取り出し
「もしもし、すみませんお願いしたいことがありまして‥」
—————————-
『そういうことなら任せろ』
「すみません、お願いします」
『任せろ、俺に切れないものはない』
「ありがとうございます、飛彩さん」
俺の頼みを聴いてくれた、信頼における外科医に感謝を伝え電話を切る。
「優秀な医者に頼みました。これで娘さんは大丈夫ですよ」
「…⁉︎本当ですか⁉︎…ありがとうございます…」
「ですが、貴方はアナザーライダーになった人間として一度事情聴取を行いますが‥」
「それでしたらいくらでも、娘を救って下さったのですから」
「一体誰に連絡したの?」
「知り合いの外科医だよ。大丈夫、あの人なら絶対に」
「‥何とか終わらせることが出来たのね」
「うん、病院に搬送された人もすぐに良くなるはずだしね。そういえば翼、お前おじさんに独断で出たこと怒られるんじゃないか?」
「まぁあなたには言われたくないけど、そうね。しっかり謝罪しないと」
俺達は一度病院の方ヘ顔を出した。本当は飯田さんはすぐに事情聴取を行なわれる筈だったのだが、治療前の娘さんの顔を見たいとのことで俺達が軽い見張りみたいになっている。
「じゃあ飛彩さん、後の事は頼みます」
「あぁ、任せておけ。そういえば俺の手元にこんなものがあったのだが‥」
「ライドウォッチ⁉︎どうして⁉︎」
飛彩さんの手に握られていたのは何の能力もないライドウォッチ、ブランクウォッチだった。
「お前はコイツがなんなのか知っているのか。ならお前が持っていてくれ」
多少無理矢理だったが俺にウォッチが渡される。
「では俺は仕事に戻る。じゃあな」
飛彩さんは他の医者を連れて仕事に向かった。
「どうしてあの人がライドウォッチを‥?」
ウォッチの件について考えようとしたところに
「ん?おう、王我じゃねぇか」
「龍我⁉︎どうしてここに?」
俺の知り合いである万丈 龍我。一応飛彩さんと同じく俺より年上なのだが何か呼び捨てで話している。まぁ本人は気にしていないので敬語はこれからも使わないだろう。
「何ってちょっと怪我しちまったからよ‥って何だ?その手に握ってるの?」
先ほど渡されたライドウォッチを指摘される。
「えっと‥これは‥」
ライダーについては余り公にしたくないのでどう誤魔化すか考えようとした時
「‥ってそれ俺の持ってるヤツとそっくりじゃねぇか⁉︎」
龍我が口にした言葉に俺は驚く。龍我がポケットからブランクウォッチを少し強引に取り出した。
「お前も⁉︎どうして‥」
「何か知らない間に俺の家に置いてあったんだ。お前んトコのおふくろさんこういうの得意だろ?俺が持ってても使い方分かんねぇし貰ってくれよ」
龍我も俺にウォッチを渡してくる。そしてくるりと体の向きを変え病院を出ようとしていた。
「ありがとう、龍我!あとズボンのチャック空いてるよ!」
「うおっ⁉︎お前、早くいえよ‼︎」
龍我はチャックを閉めながら、その場をあとにした。
「(やっぱりチャックの件はどうにもならないんだなぁ‥)」
アナザーライダーのことはひと段落ついたがまだイチイバルの少女、更にはフィーネについてもまだ色々と謎は残るが、まずは飯田さんから有益な情報を貰うのが先決だ。
私と王我が本部ヘ帰還して少し経ったあと、情報が届いた。事情聴取して入手した情報はアナザーウォッチを渡した人間はあの『フィーネ』に酷似していることだ。この件はほぼ間違いないだろう。更には王我が戦ったあのマシーンの中は無人だったそうだ。こちらも調査したいが今は前のことの方が重要視されているのでこの件は一時捜査中止になるだろう。
「あのフィーネってヤツ只者じゃない気がする‥」
私と王我は情報を受け取った後、久しぶりの休息を取っていた。
「そうね。王我の勘は当たりやすいから‥」
「ねぇ、王我…」
私はあの時思ったことを王我に尋ねてみた。
「…ごめん。それは無理だ」
意外な返事だった。王我なら絶対に二つ返事で返すと思ったのだが
「‥!どうして!王我も奏を助けたいでしょ⁉︎」
「俺だって試したさ。でも、どうやってもあの事件だけには干渉出来ないんだ。まるで不思議な力が働いてるみたいに‥」
「すまない‥。王我は何も悪くないのに‥」
「いや、いいんだ。翼の気持ちは凄く分かる」
いや俺は翼の気持ちを完全に理解出来ていないだろう。奏が居なくなったのと俺が居なくなったことの不安、悲しみ。それを理解するのはこの先も無理かもしれない。
こうして我が魔王は3つ目のライダーの力を取り戻した。着々と力を取り戻すが、これはまだ序章に過ぎない。我が魔王と装者の運命の針は動き始めたばかりなのです。
次回 RIDER TIME戦姫絶唱シンフォギア
「守れなかったってどういうことだ⁉︎」
「奏のファンの方みたいね」
「俺が守れなかったのは本当のことだから‥」
「今ある命を守るために俺は‥」
「奏の行動は無駄なんかじゃない‼︎」
「命!燃やすぜ‼︎」
EP14 グレイトフルヒーロー2015→2043