RIDER TIME戦姫絶唱シンフォギア   作:バリート

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この本によれば、逢坂王我、彼には…おっと、このページを見せるにはまだ早かったようですね。では改めて…
ツヴァイウィング 天羽 奏 風鳴 翼 のライブの警護をする逢坂王我。そして、彼らにとって最悪の事態が起こる。そして3人の絆はバラバラに…えっ、それよりも私の名前ですか?
お気づきの方も多いでしょうがそれはまた後ほど…


EP02 ソング オブ ライフ2041

俺は今ステージを裏から見ている。本当なら、警備中にそんなことは許されるはずないんだけど、おじさんの粋な計らいで特別にここからならステージを見てもいいと言ってくれた。ここならすぐに動けるからいいぞって。流石おじさんだ。

 

「(それにしても、いつ見ても凄い人の数だなぁ)」

 

今更言うけど、ツヴァイウィングの人気は凄いのだ。今日のライブの観客人数はもちろん、この時代には珍しいCDの売り上げなんかも目を見開く程だ。やっぱりアイツらは将来、王専属の歌手にもらいたい。まぁ、それよりも俺はアイツらの歌の魅力を全世界の人に知ってもらいたいから、あまり本気では考えてないんだけどね。

ちなみに今ツヴァイウィングが歌っている曲は俺も大好きな歌

 

“逆光のフリューゲル”

 

曲が終わると会場は歓声の嵐が巻き起こる。

「やっぱスゲェよ、奏 、翼」

まだまだ行くぞ‼︎

奏の言葉と共にファン達が更に盛り上がる

 

 

また別席にて彼女たちのステージに心を奪われるものがいた。

彼女の名は 立花 響

「ドキドキして 目が離せない…凄いよ、これがライブなんだ!」

それが彼女のツヴァイウィングとの出会いとなった。

 

 

 

ー研究室

 

「フォニックゲイン 想定内の伸び率をしめしています」

研究員が情報を伝達する。

「成功みたいね、おー疲れ様♪」

櫻井了子が実験の成功を発言すると研究員は皆次々と体を伸ばしていく。

 

 

だか、その安心も束の間だった

 

 

警報音が鳴り響く。

「どうした⁉︎」

弦十郎が言葉を放つ。

「上昇するエネルギー電圧にシステムが持ちこたえられません!」

「このままでは聖遺物が起動、いえ暴走します!」

研究員が対策をしているが

 

聖遺物は爆発。

そしてその爆発はステージを突き抜けた。

 

歓声は一瞬で悲鳴に変わる。

 

 

「まさか⁉︎」

俺は想像したくもない事態が起こってしまったことに驚きを隠せない。そしてステージ上のツヴァイウィングの二人も何を察した表情をする。

 

そして奏が言葉を放った。

 

「ノイズが来る‼︎」

 

ノイズ …この世界にいる謎の多い生命体。ただわかっていることは、ノイズに触れられた人間は炭化して死ぬ

 

「ノイズだぁぁ‼︎」

人々は恐れ悲鳴と共に逃げていく。周りのものを壊しながら人を襲うノイズ。

「死にたくない‼︎死にたくない‼︎」

そんな思いも儚く散っていく。

 

ノイズには色々な種類が存在し、飛べるものもいれば、巨大なもの、素早いものもいる。人はそんなのから逃げ切るのは困難なのである。

 

俺はステージに上がる。奏たちと共に戦う為に。本当ならおじさんに許可をもらわないとダメだが、今はそんなこと言ってる場合じゃない。

「飛ぶぞ、翼 、王我!」

奏も同じ考えだったようだ

「そうだな、今戦えるのは俺らだけだからな」

「でも、司令からは何も…

翼の言葉を遮るかのように奏はノイズの軍団に向かって飛んだ。

そして歌った。

 

『Croitzal ronzell gungnir zizzl』

 

奏は機械のようなものを身に纏った。そう、これがノイズに対抗すべく人類が開発した武装“シンフォギア”である。

 

そして奏が纏っているのは第3聖遺物“ガングニール”

奏は槍を持ち、ノイズを次々に殲滅していく。

 

そしてその戦いに翼も参戦する。

彼女が纏っているのは第1聖遺物“天羽々斬”

剣を用いてノイズを切断していく。

 

 

「よし、俺も‼︎」

そして俺は金色のペンダントに触れ

武装、起動‼︎

 

俺の身には翼たちの軽そうな装備ではなく、少し重みのある鎧のようなものが装着される。

これはシンフォギアではない。新型シンフォギアの開発の為に完全聖遺物を使って作られた擬似シンフォギア“エクスキャリオン”

 

本来のシンフォギアなら歌い続けることで鎧が生成されるが、俺のエクスキャリオンは歌う必要はない。ただ、常人には扱えず、更には制限時間付きというデメリットも付いてくる。

「飛んでけぇ!」

 

翼の剣とは違い、洋剣の見た目をした剣を俺は振り回した。大体制限時間は5分くらい。全然時間が足りない。だから俺は限られた時間で出来るだけ多くのノイズを倒す。

 

一方、研究室後では、

瓦礫の下敷きになった研究員が何人もいる。

「了子くん、皆無事か…」

弦十郎が虚ろに言う。そこで見たのは

「ネフシュタンの鎧…」

虹色に光る研究対象、ネフシュタンの鎧だった。

そしてすぐにまた瓦礫が降ってきた…

 

 

俺達3人は、人が居なくなったドームで無数のノイズを倒し続ける。

そう、人はいない、俺らはそう思っていた。

 

戦いの中、奏の動きが遅くなる。

「くっ!時限式じゃここまでか!」

奏は【LINKER】という人と聖遺物の適合率を上げる薬を投与している。今それが切れたということは…

「うわぁぁ‼︎うっ!」

奏はノイズに吹っ飛ばされた。でもまだ体勢は保っている。息を整えながら次のタイミングを狙う奏。

そんな時客席が崩れ、女の子の声が聞こえた。

「まだ、人がいたのか⁉︎」

人の存在に気づき、俺は助けてようとするが、急に体の力が抜けていった。どうやら俺も限界が近いみたいだ。鎧にノイズがかかり、形状を維持出来ていない。

「うぅ…つぅ…」

女の子は膝を怪我したのか手で押さえている。そして最悪なことに、彼女に向かってノイズがやってきた。彼女は脅え、もう目を瞑ることしかできなかった。

しかし、ノイズは消滅した。奏だ。奏が少女に群がるノイズを倒しているのだ。

「今だ!逃げろ‼︎」

俺はノイズとの戦闘で精一杯の奏の代わりに声を荒げ言った。

彼女は膝を引きずりながら、戦場から離れようとする。

そんな時ノイズの猛攻が襲う。奏は槍を回し攻撃を防ぐ。

「奏‼︎」

適合者であり、安定してシンフォギアを纏っている翼は、相棒の危機に助けに向かうことが出来ない。俺も奏も戦える時間は限られてる。今はほとんど一人で無数のノイズと戦っているのとなんら変わらないのである。

そして、奏のギアに亀裂が走る。

「奏‼︎」

「うるらぁ‼︎」

ギアが少し砕けたが何とか攻撃を防ぐことに成功した。

 

だが、そのギアの破片が少女の胸に突き刺さってしまった。勢いよく飛び出す鮮血に俺らは言葉も出なかった。少女は地面に倒れ、周りには胸から湧き出る鮮血の溜まりが出来ていた。

 

「おい、死ぬな‼︎」

「生きるのを諦めるな‼︎」

彼女は奏の言葉に反応したのか目をゆっくり開けた。

よかった生きてる

きっと奏はこう思ったかのように安心した顔を見せる。そしてすぐに顔が引き締まる。覚悟を決めた顔だ。

嫌な予感がした。残念なことに俺の嫌な予感はよく当たる。多分だが奏は…

「いつか、心と身体、全部空っぽにして思いっきり歌いたかったんだよな」

槍を持ちノイズの集団に向かい歩み始める。

 

「今日はこんなにも大勢の連中が聞いてくれるんだ…、だからアタシも出し惜しみなしでいく…」

 

駄目だ奏…今のお前の身体じゃあ…

 

「とっておきをくれてやる。 絶唱」

 

奏は頬に涙を流した。

 

『Gatrandis babel ziggurat edenal

Emustolronzen fine el baral zizzl』

 

「いけない‼︎奏、歌っては駄目‼︎」

 

翼が叫ぶ。でも翼は動くことが出来ない。

 

「やめろ‼︎奏‼︎」

 

俺は最後の力を振り絞り奏を止めに向かった。

 

『Gatrandis babel ziggurat edenal』

 

「歌が…聞こえる…」

 

「そうだ、命を燃やして歌う、最期の唄…」

 

『Emustolronzen fine el zizzl』

 

奏は口から血を流しながら笑っていた。そしてすぐさま、膨大なエネルギーがノイズの集団を飲み込む。ノイズが消滅していく。ドームが崩壊していく。そして砂埃が舞う。

 

 

俺は絶唱の発動直前に奏に触れようとした。しかし爆発の影響か俺は気を失ってしまった。俺が最後に見たものは奏の後ろ姿と銀色のオーロラのようなものだった。




次回 RIDER TIME 戦姫絶唱シンフォギア
「奏‼︎王我‼︎」
「ここは…どこだ…」
「俺…?」
「気づいたようだね、我が魔王」
「君にはライダーの力を継承してもらう」
「俺が魔王に…?」
EP 03 スターティング ギア2068
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