フィーネは最期人数月の破片を地球に落とす作戦を決行する。全てが終わろうとした時、装者達は地球に飛来する月の欠片を破壊することに成功。かくしてフィーネの野望は打ち砕かれ、一時の平和が訪れたのだった。
EP27 マルチウィニング2016→2043
フィーネの野望を止めてから三週間の間、その間にいくつか変わったことがある。
「本日から正式に仲間となった雪音クリスくんだ」
「よ、よろしく‥」
「そんな固くなるな。私達は共に戦い抜いた戦友だ」
「改めてよろしく、雪音」
「クリスちゃ〜ん!これから一緒に頑張ろうね!」
雪音が二課のメンバーとして加わることになった。
今現在壊れてしまった二課本部に変わり、仮の本部にて装者は匿われている。現在父さん達がシンフォギアについて誤魔化して来ているため、それまで身を隠しておかなければならない。そして俺達はその最中ただ休暇を取っていた訳ではない。
事件から二週間ほどのこと
「はぁ?訓練?」
「そうだ、ここ最近ノイズが出現しないとはいえ、またいつ襲ってくるかは分からない。それに、しばらく休暇を取らせていたんだ。もう身体を動かせ」
師匠の唐突な発言にクリスちゃんは顔をしかめていた。
「確かに、このままでは身体が鈍ってしまいますから、私は構いません」
私的には久々に本格的な訓練が出来て少し楽しみだ。
「それにクリスくんも正式に二課のメンバーになったのだ。お互いギアの特性を知るといい」
「はい、師匠!」
「相変わらず無駄に元気だよな」
「では、まずクリスくんと響くんが‥」
人数が合わないため2対2で戦うことになった。その時
「おじさん、一気に三人で構いません」
王我さんが装者まとめて相手にすると言った。
「おい、ジオウ!いくらライダーの力があるからって舐めんじゃねぇよ!」
その言葉にクリスちゃんは怒ってしまった。
「いや舐めてないよ。ただ三人だとちょうどいいんだ」
奏さんを含めても3対2で数が合わない。
「大丈夫なのだな、王我」
「はい」
師匠からの問いに王我さんは迷わず応える。
「わかった、装者全員トレーニングルームに入れ!」
そう言われ私達4人はトレーニングルームに入る。本部は直せないがトレーニングルームのデータを夜忍さんが持っており、そこから復元して、トレーニングルームを作った。今までのより少し脆いが性能は抜群だ。
「では本気で行くぞ、王我!」
「あぁ、お互い全力を尽くそう!」
「その伸びた鼻、へし折ってやる!」
翼さんもクリスちゃんも気合い十分。もちろん私も。
「王我さん、奏さん、よろしくお願いします!」
「よし‥いくぞ、奏」
『よっしゃ!』
奏さんの姿が現れ、二人はウォッチを起動させる。
『ブレイブ』
『エグゼイド』
二人ともゲーマドライバーを腰に巻く。今回は二人ともエグゼイド系統のライダーになるみたいだ。
『タドルクエスト』
『マイティブラザーズXX』
「「変身!」」
二人ともガシャットをドライバーに挿し、王我さんは更にレバーを開いた。
『ガッシャット!レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム!what's your name⁉︎I’m a カメンライダー!』
『ダブルガッシャット!ガッチャーン!レベルアップ!マィティブラザーズ!二人で一人!マイティブラザーズ!二人でビクトリーX!』
二人とも変身するが‥
「なんだ、あのチンチクリン」
いつもの人型‥というよりはその姿はマスコットキャラみたいな二頭身だった。
「あれ?エグゼイドってあんなでしたっけ?」
しかもエグゼイドに関しては前回と色が異なっている。
「驚くのはここからだぜ!」
「術式レベル2!」
そう言い奏さんはドライバーのレバーを開いた。
『ガッチャーン!レベルアップ!タドルメグルタドルメグルタドルクエスト!』
「アタシに切れないものはない!」
奏さんの方が前に見たエグゼイドっぽい姿に変わった。
「それじゃあ俺も‥」
開けたレバーを閉じ、
「だーーーーーい変身‼︎」
腕をクルクル回し、再びレバーを開く。
『ガッチャーンダブルアップ!俺がお前で!お前が俺で!ウィーアー!マィティマイティブラザーズHey!XX!』
こちらも人型になるが
「はあぁぁぁぁ⁉︎」
「エグゼイドが二人‥⁉︎」
「どうなってるんですか⁉︎」
そこに現れたのはオレンジと青緑色の二体のエグゼイド。
「「超協力プレイでクリアしてやるぜ!」」
二人とも息がピッタリに掛け声を言う。
俺は先ほど王我が自信ありげに言っていた意味を目の当たりにした。
「あれは‥」
「我が魔王が変身しているのが、仮面ライダーエグゼイド ダブルアクションゲーマー レベルXX。そして奏くんが変身しているのが、仮面ライダーブレイブ クエストゲーマーレベル2」
「ウォズくん!いつから」
「ついさっきです。あの姿は我が魔王の人格が分離したエグゼイドの姿、ですが今回は‥」
『ガシャコンソード』
『ガシャコンキースラッシャー』
両者とも剣をとり、戦闘が始まる。
主に翼さんは奏さん、私とクリスちゃんは二体のエグゼイドを相手にしていた。
「使え!」
「ありがとう!」
オレンジ色のエグゼイドが青緑のエグゼイドに剣を投げ渡した。
「はあぁぁ!」
「くっ‥」
私は先からオレンジ色のエグゼイドの攻撃を受け続けて自分が攻撃出来ない状態だ。クリスちゃんも青緑のエグゼイドと中々距離が取れず有利に持ち込めない。
「ちっ、いくら同じ人格だからって息ピッタリ過ぎだろ!」
「私達も息を合わせよう!」
「だから、お前がアタシに合わせろよ!」
「ええ〜ッ⁉︎」
まだクリスちゃんが暴れる発言をした。
「待ってろ、二人とも今そちらに合流する!」
翼さんがこちらに来てくれればなんとなくまとまると思ったが
「そうはさせないぜ翼。アタシも更にパワーアップだ!」
『ドレミファビート』
奏さんは新たなガシャットを起動させる。
『ガッチャーンガッシャット!』
奏さんはドライバーのレバーを閉じ、そのガシャットを挿す。そして
「術式レベル3!」
『ガッチャーン!レベルアップ!タドルメグルタドルメグルタドルクエスト!アガッチャ!ド・ド・ドレミファ・ソ・ラ・シ・ド!OK! ドレミファビート!』
右腕にターンテーブルが装備され、DJのような姿になる。
「奏もパワーアップか‥」
「はっ!」
奏さんはリズミカルな攻撃を繰り出し、翼さんを翻弄する。
「くっ‥さっきよりも攻撃を防御しにくい‥」
「リズムに合わせで攻撃なんて、ステージで歌って踊ってたアタシにしたら楽勝だ!」
それで翼さんはこちらに来る事が出来ない。
「はぁぁ!」
翼さんはそのままの勢いで吹き飛ばされる。
「はぁ‥はぁ‥まだまだ行けるよ‥奏‥!」
さすが翼さん。あれだけ強力な攻撃をくらってもまだ立ち上がる体力が残っている。
「さすが翼、よし、ちょっと変えてみるわ!」
奏さんはそのまま変身を解除してしまった。
『バロン』
そして別のウォッチを使用する。
「変身!」
『バナナ』
次はこの前王我さんが使っていた鎧武と同じアイテムを使用していた。ただ奏さんはオレンジではなくバナナの錠前を使っていた。
『ロックオン』
ロックシードを戦国ドライバーにセットする。
『カモン!バナナアームズ!ナイトオブスピアー!』
バナナ型の鎧が降りてきて、奏さんの頭を覆う。
「別のライダーに変身しただと‥⁉︎」
翼さんが驚くのも不思議ではない。王我さんはジオウ以外のライダーになったら他のライダーにはすぐ変身出来なかった。だから私も奏さんはも同じだとおもっていた。
「おっ、槍が武器なのか。扱いやすくて丁度良いやッ!」
「ぐっ‥」
奏さんのガングニールは槍型だったので先よりも更に攻撃にキレがある。
「悪りぃな翼、一気に決めさせてもらう!」
『カモン!バナナスカッシュ!』
何本ものバナナ型のオーラを纏った槍が翼さんを襲う。
「ぐあっ‥!」
「翼さん!」
「気を取られる場合じゃねぇぞ」
『ダブルガシャット!キメワザ!』
オレンジのエグゼイドがガシャコンキースラッシャーにガシャットを装填する。そしてトリガーを引き、
『マィティブラザーズクリティカルフィニッシュ!』
「「はぁぁぁぁ‼︎」」
「ぐあっ‥!」
「くっ‥」
二本に増えたガシャコンキースラッシャーで二人のエグゼイドが斬撃を放つ。それを私達は避けきれずまともに食らってしまった。
「そこまで!」
師匠の声で戦闘が終了する。結果はどう見ても私達の負け。変身を解除し、奏さんの姿はなくなった。そして王我さんも一人に戻ると思ったら
「お疲れ、パラド」
「楽しいゲームだったな、王我」
「あれ、誰か増えてる‥?」
先ほどまではいなかった人の姿がそこにあり、その人は王我さんとハイタッチをしていた。
「あぁ、紹介するよ。コイツはパラド」
「お前たちの事は王我の中から見ていた。よろしく頼む」
「よ、よろしくお願いします‥」
やっぱりウォッチの力って不思議だ。
しばしの休憩の中、僕は受験に向けての勉強をしてその後パラドとゲームをしていた。
「なぁ、王我」
「何?」
「あの黄色の鎧の奴なんだが‥」
「響か‥」
「何かアイツ覇気がなかったが、大丈夫なのか?」
「やっぱりパラドも思っていたか‥」
「僕、少し行ってくるよ」
仮本部を探し回っていると、ベンチで響が一人座っていた。
「王我さん‥」
あっちも僕のことに気づいたみたいだ。僕はそのまま響の隣に座る。
「やっぱり未来のこと?」
「はい‥私、また未来に本当のことを言えなくて‥」
確かにいくら海外からの詮索を避けるためとはいえ、再び未来に真実が言えないのは正直物の響にとってはとても辛いことだろう。
「そうだね‥僕も二年前に行方不明になった時すごく皆に迷惑をかけたからね。気持ちは分かるよ」
「響は嘘をついたって言ったけど今も響は生きている。今からでも行けば嘘ではなくなるよ」
「でも私は‥未来また悲しませたに決まってますよ‥」
「確かに未来は悲しんだに違いない。でもこれから会う時もし響が笑顔でいたらその時は嬉しさがその悲しさを勝るんじゃない?」
「笑顔‥ですか‥?」
「そう確か初めて話した時も笑顔を忘れるなって言ったよね。未来も響が暗い顔で帰ってこられたら、そりゃ悲しい気持ちは消えないままだよ。でも響の元気な姿を見せたら未来はきっと喜んでくれるよ」
「‥そうですよね‥笑顔ですよね」
少し落ち着いてくれたなら励ましたかいがあった。
「王我、少しいいか?」
「パラド、どうかした?」
「もうすぐ時間だろ?最後に王我と遊びたくてさ」
「わかった、いいよ」
そして俺は響を連れ、再びトレーニングルームに向かった。
王我さんとパラドさん、二人だけがトレーニングルームに入る。二人と先の戦いがあったにも関わらずその顔まだ闘志が宿っていた。
『マキシマムマイティX!』
『デュアル!ガッシャット!』
二人ともガシャットを手にしゲーマドライバーにセットする。
「「マックス大変身!」」
『ガッチャーン!マザルアップ!赤い拳強さ!青いパズル連鎖! 赤と青の交差!パーフェクトノックアウト!』
パラドさんが変身したのは赤と青のライダー。
『マキシマムガシャット!ガッチャーン!レベルマックス!最大級のパワフルボディダリラガーン!ダゴズバーン!』
王我さんが変身した姿は前のピンク色のエグゼイドだった。でも頭上には鎧武の時と似たようなアーマーがある。そして王我さんはガシャットのスイッチを押すと
『マキシマムパワーX!」
エグゼイドがアーマーに格納され背丈が大きくなる。
「ウォズさんあれは‥?」
「パラドが変身しているのは仮面ライダーパラドクス。そして我が魔王は仮面ライダーエグゼイド マキシマムゲーマーレベル99」
「レベル99⁉︎」
クリスちゃんもその数字に驚いていた。さっきの奏さんもレベル3、私達を圧倒した王我さん達もレベルは20。それを遥かに超えているのだ。
『ガシャコンキースラッシャー』
『ガシャコンパラブレイガン』
それぞれが武器をとり、戦い始める。
「「はあぁぁ‼︎」」
そこからは二人とも攻防を繰り返しどちらが勝ってもおかしくなかった。
「くっ‥」
そしてダメージが蓄積された今二人は鍔迫り合いを始める。王我さんの方が大きいのでパラドさんを押さえつける形だが両者とも今の力は互角だ。
「やっぱり、心が躍るな!お前との勝負は!」
「お互いレベルは99。あとは実力で勝敗が決まる!」
鍔迫り合いから二人は距離をとるが
「‥!マズイ、時間が‥」
エグゼイドから粒子が漏れ始める。そしてパラドさんからも。
「この一撃で決めるぞ、王我!」
「わかった、こっちもとっておきをお見舞いしてやる!」
『デュアル!ガッシャット!キメワザ!』
パラドさんはガシャコンパラブレイブガンにガシャットギアデュエルを挿し込む。
『マキシマムガシャット!キメワザ!』
それと同様に王我さんはガシャコンキースラッシャーにマキシマムマィティXガシャットを挿す。
『ノックアウトクリティカルフィニッシュ!』
『マキシマムマィティクリティカルストライク!』
「はあぁぁ‼︎」
両者その場から走り出しそれぞれ相手を切り裂いた。勝敗は‥
「‥引き分けか‥」
「‥みたいだな‥」
王我さんもパラドさんも変身が解除されている。そして体から出る粒子の量も多くなる。
「やっぱお前は最高だ、王我」
パラドさんは拳を突き出す。そして王我さんもそれに応えるように拳を合わせる。
「あぁ、また遊ぼう」
パラドさんはそのまま王我さんの中へと吸収された。そしてその瞬間エグゼイドの力が無くなり、王我さんはいつもの姿に戻った。
「見事だったぞ。これだけの力があれば再びノイズが来ようと今まで以上に被害者を出さずに済みそうだ」
「ライダーの力をここまで引き出すとは、さすが我が魔王」
師匠とウォズさんはトレーニングルームから出てきた王我さんに先の戦いについて話していた。そして私は
「あの‥師匠、王我さん、それにウォズさんも‥奏さんも聞いていたらいいんですが‥実は‥」
私は了子さんを運んでいた時にあることを聞いた。その事についてこの三人に話すことにした。
『あなたがアナザーライダーを生み出していたんですか?』
『‥あぁ、そうだ。アナザーライダーの力は私が思っていたより素晴らしい力だった。
だがアナザーフォーゼと共に出てきたアナザーライダーは私は知らない』
『‥アナザーファイズのことですか‥?』
『そうだな、あれば仮面ライダーファイズに酷似していたからな。だが私はあのアナザーライダーを生み出してはいない』
「そうか‥この事件は思った以上に厄介なのかもしれないな」
王我さんは腕を組み、深く考え始める。了子さんの言った事が正しければこの事件には黒幕がいることになる。
「王我さんがこの前倒したマシーンの操縦者も行方が分からないままですもんね」
「多分それらの事件の犯人は何らかの関係があると思うが‥しかし、一体誰なんだ‥アナザーファイズを生み出した奴は?」
師匠が私に尋ねて来た。
「それなんですが‥」
『一体誰なんですか、あなたにアナザーライダーの力を渡したのは?』
『‥分からない‥いや記憶が消されたと言っても良いかもしれない。
『消された‥?』
『あぁ‥見事にな。だが一つ分かることがある。私にウォッチを渡してきたのは黒幕の部下だろう』
「記憶の消去か‥」
普通ならありえない事に師匠は頭を抱えていた。
「もしかしてタイムジャッカーが‥」
「その可能性は低いと思う。もし彼らが暗躍しているとしても、わざわざフィーネに大量のウォッチを渡すことはしないだろう」
「そうだよな‥」
王我さんとウォズさんは何やら思い当たる事があったみたいだがそれも違っていたみたいだ。
「そういえばおじさん、父さんはどこに?」
「一也さんなら、政府の会議で今は席を外されている」
「はぁ‥」
今日の会議も中々に大変だった。市民はシンフォギアも仮面ライダーも知らないためある程度は誤魔化す必要がある。そのためどのように報道するかなどもここで話し合われている。
「カシラ、車!」
「だからここじゃあ敬語使えっていつも言ってるだろ?」
「あ、悪‥すんません‥」
「て言っても直んねぇんだろうなぁ‥」
コイツは大山勝。少々馬鹿だが憎めない俺の昔からの子分だ。今は俺の専属ドライバーとなっている。
「それでこれからの予定は‥?」
「一先ず家に帰る。書斎で書類でも片付けるさ」
「じゃあ行きまっせぇ!」
そして俺は車に乗せられ自宅に向かった。
「(仮面ライダーか‥)」
あの力に俺は惹かれていた。シンフォギアではなく、ノイズを撃墜することが可能なもの。
「(あの力があれば俺はもう一度‥)」
結局誰しも深く根付いてしまったものは変わることが出来ないのかもしれない。
次回 RIDER TIME戦姫絶唱シンフォギア
「最悪の状態だな‥」
「魔法‥」
「アタシは‥」
「魔法使いって別にいい物じゃないさ」
「希望を捨てるな」
「さぁ、ショータイムだ!」
EP28 ファイナルホープ2012→2043