…おっと私としたことが。また読み過ぎてしまいましたね。
「はあっ!」
王我さん、そんなことまで出来るなんて…
「響は、ノイズを、俺はアナザービルドをやる!」
王我さんはアナザービルド付近にいるノイズを倒しながら私に言う。凄い、ノイズをあっという間に倒し、アナザービルドとの戦闘に入る。ビルドの攻撃はアナザービルドにとても効いている。これなら…
『ニンジャ!コミック!ベストマッチ!』
何でそれでベストマッチ何だろうと思うがあまり気にしないことにした。そして再びレバーを回し
『Are you ready?』
「ビルドアップ!」
『忍びのエンターテイナー!ニンニンコミック!イェーイ!』
素体が赤青から黄色紫に変わる。4コママンガが描かれた剣に触れると分身した…えっ分身⁉︎4人に分身した王我さんは攻撃を仕掛けるが
「水泳選手 弓道 ベストマッチ〜」
相手も同じ動作をする。地中に潜り、光の矢で攻撃する。王我さんは攻撃を与える隙もなくなってしまった。
「だったら!」
『海賊電車!ベストマッチ!』
『Are you ready?』
「ビルドアップ!」
『定刻の反逆者!カイゾクレッシャー!イェーイ!」
再び姿を変える。今度は黄緑と水色の体をしている。攻撃方法は似ていて、弓で攻撃していた。
『各駅電車、急行電車、快速電車、海賊電車』
そして攻撃を放つ。見事、地中に潜っていたアナザービルドを引っ張り出すことに成功する。
『鋼のムーンサルト!ラビットタンク!イェーイ!』
ボディを元に戻してトドメを刺そうとした瞬間だった。
「マズイ、力か…」
ビルドの体にノイズが入る。時折、王我さんの姿も見える程だった。その隙を狙われて攻撃を受ける。そして、ビルドは粒子となり、消えた。
「くっ、ここまでか…」
私は近くのノイズを殲滅し、約束通り王我さんを抱え撤収する。
「まさかこんな力まで持っていたとはな…」
本部に戻った私達は弦十郎さん達に先の力を説明している。
「後ほど伝えようとはしたんですけどね」
「うーん、なんか調子悪いなぁ…」
オペレーターの友里 あおいさんが何やら悩んでる。どうやら装置の調子が悪いらしい。
「ちょっといいですか?」
声をかけたのは王我さんだった。王我さんは持っていたノートパソコンを装置に接続させ、慣れた手つきで不具合をあっという間に解消してしまった。
「凄い!こんなことまで出来るなんて!」
友里さんもびっくりな様子。やっぱ凄い人だなぁ〜
「凄いでしょ⁉︎最高でしょ⁉︎天〜〜才でしょ‼︎」
えっ…王我さん…?この人こんなキャラだっだっけ…?何か髪の毛もピョコンと立っている。昔から彼のことを知っている師匠もその変わり様に驚いている。
「おっ…王我…どうしたんだ一体…?」
「あぁ、すいません。実はこの力、副作用でしばらくの間性格が変化しちゃうんです。大体6時間くらいだと思うんですけど…」
なんか凄い不便!凄い力なのに…凄い力なのにあの時どうして‥
「そうなのか…まぁそれはそれとして…どうして仮面ライダービルドが消滅したんだ?」
「アナザーライダーがいる以上、本来のライダーの力は消滅するんです。存在が保てないから変身が強制的に解除されたんです」
でもあの力で十分流れを掴んでいた…なのに…
「でも、なんでそんな力を隠してたんですか」
私は少し強く言ってしまう。
「‥ごめん、でもこの力を使うと副作用が切れるまで別のライダーに変身することも、エクスキャリオンを装備することも出来なくなるんだ。どこまでやれるか分からない以上、無闇に使うのも危ないと思ってね…」
でも、実際あの時使わなくて正解だったのかもしれない。もし、その力を使っていたら翼さんは助からなかった‥。
「ごめんなさい‥王我さんは何も悪くないのに…」
「ううん、気にしないで」
やっぱり、駄目だ…私…私はあの時の緒川さんの言葉を思い出す。
「以前、翼さんはアーティストユニットを組んでいたんです」
翼さんについて王我さんと私に語る緒川さん。
「その時のパートナーが天羽 奏さん。今はあなたの胸に残っているガングニールの装者、そして王我くんはお二人のサポートをしていました」
「2年前のあの日、被害を最小限にする為に奏さんは絶唱を解き放ったんです…」
絶唱…翼さんも言ってた‥
「装者への負荷を厭わない絶唱のエネルギーにより、ノイズの大群を殲滅することが出来ました」
「…しかしそれと同時に奏さんの命を燃やし尽くしました。王我くんも奏さんを助けようとして爆発に巻き込まれ、消息不明となりました」
「それって私の為ですか‥」
あの時重症を負った私を庇ったから‥更に王我さんが行方不明になっていたのも、間接的には私のせい…
「奏さんの殉職。ツヴァイウィングは解散。王我くんの消息不明。一人になった翼さんはお二人の穴を埋めようとがむしゃらに戦っていました」
「自分を殺し、一振りの剣として生きてきました。そして今日、剣として、生還した友を守る為、死ぬことすら覚悟して歌いました」
そんな…
「不器用だと思うだろ。昔からなんだ、翼は…」
王我さんも暗い表情になる。
「酷いですよ…」
私はとうとう涙が溢れる。
「そして、私は翼さんのこと、何も知らず…奏さんの代わりになるだなんて…」
「響さん、王我くん、私から一つずつお願いです」
「響さん、翼さんのこと嫌いにならないで下さい」
「王我くん、もう翼さんを一人ぼっちにさせないでください」
王我さんはちゃんと先のことも考えてあの選択をしたんた。それなのに私は…
「ネフシュタンの鎧の少女の狙いが響くんとは…」
「それが何を意味するかは、全く不明‥」
緒川さんの話の後、本部に戻った私。王我さんはメディカルチェックを受けている。弦十郎さんと了子さんは先の事件について色々と調べていた。
「いや、個人の特定をしているなら、我々二課の存在を知っているだろうな」
「内通者ですか‥」
「何でこんな事に…」
オペレーターの藤堯さんと友里さんもいる。
「私が‥私が悪いんです‥2年前も今度のことも…王我さんはあんな状況でも先のことをしっかり考えて対処していたのに、私が未熟だから翼さんは‥」
私は立ち上がる。
「翼さんはあの時泣いていました…泣きながらも、それを押し隠して、だれも強い剣であり続けるために‥一人きりで‥」
「私だって守りたいものがあるんです‼︎」
心がむしゃくしゃしてしまい、本部の仮眠スペースに向かう。そして横になり目を閉じた瞬間私は意識を失った。
目を覚ますと少し寝るつもりが、先の戦いから6時間程経過していた。そして弦十郎さんから召集され、指令室に向かう。ちなみに王我さんの性格は本当に元に戻っていた。
私達二人は現場に派遣される。敵を殲滅するために。
『BUILD』
いた。アナザービルドだ。
『Balwisyall nescell gungnir tron』
私はガングニールを纏い、王我さんはジオウに変身して戦う。
でも私はまだ未熟者だ。いくら師匠と特訓しているとしてもまだ日が浅い。そんなすぐ強くはなれない。いや、それ以上に‥
「まだ悩んでるのか?」
王我さんはまた戦いの中私に話しかけてくる。やっぱり、あの子を傷つけてしまうということに躊躇いがうまれる
「この子を救いたいんじゃなかったのか?」
「でも、私にはそんな力は…」
「大丈夫だ、君には奏から受け継いだ力がある!それで彼女を救うんだ!」
「受け継いだ力‥」
私のこの力は奏さんから受け継いだもの…
「あぁ、確かに、人を傷つけたくない。その気持ちは凄く分かる。でも、大切な人を守る為に戦う。そういう人の守り方だってあるんだ」
でも、それじゃ私は‥その時あの事を思い出す。
私は学園に来ていた。
「響、最近考え事多くない?」
未来だ。
「いやぁ〜そうかな〜、でも私一人じゃ何にも出来ないし‥」
この学園に入ったのだって未来がきっかけだった訳だし‥
下向いた私の手を未来が握る。
「やっぱり、未来には隠し事は出来ないな‥」
「だって響、無理してるんだもん」
「うん、でもまだ一人で考えさせて…」
コレは私の問題だから…
「…わかった」
未来は納得してくれた。
「一歩前進したとしても、響は響のままでいてね」
「私、響が響のまま成長するんだったら応援する。響の代わりは何処にもいないんだもん」
未来が微笑み、私に言う。その時、私は決断したんだ。私にだって守れるものはある。それを全力で守ろうって。
そうだ、私にだって守りたいものがある。あの時決断したじゃないか。そのために師匠の元で特訓を始めたのだ。
「せっかく奏が残してくれたんだ。使わないと奏が悲しむぞ」
「でも、私‥」
それでもまだ私には力が…
「二人ならきっとできるよ」
そうか、私は一人じゃない。未来や翼さん、王我さん達がいる。一人じゃできなくても、皆となら・
「…私、やります!」
王我さんは頷く。
「おい、見てんだろ…この子をアナザーライダーにしたが…今この世界は愛と平和で溢れている。そんな幸せがあるのがこの地球だ。お前が平和な世界を壊すなら…」
王我さんは強く拳を握る。
「俺は平和な世界をビルドしてみせる!」
すると、ビルドライドウォッチが光る。
「そうか、これで…」
そしてライドウォッチのボタンを押す。
『ビルド』
ジオウの状態でも反応した。ウォッチをドライバーに刺し、回転させた。
『ライダータイム!仮面ライダージオウ!』
そして現れたのは鎧。それはどこかビルドの姿に似ている。
『アーマータイム!ベストマッチ!ビルド!』
その鎧を纏う王我さん。顔には『ライダー』ではなく『ビルド』とある。
「勝利の法則は決まった気がする!」
王我さんからアナザービルドに攻撃を与える。
凄い…ビルドの時と同じくらいアナザービルドにダメージを与えている。しかも、力が安定している。
そうだ、響。君は奏の力を受け継いだ。そしてこれがビルドの力を受け継いだ力‥
「これがビルドアーマーの力だ!」
ビルドの力を得たジオウのパワーはアナザービルドを圧倒する。アナザービルドは勝てないと判断したのか、逃げのたいせいに入る…逃がさない。
「逃がさない!」
私は拳を振るった。
「私、決めました!傷つけるのではなく、救うために拳を振るう‥それが私の答えです!」
そう、それが私の成長。
王我さんは頷き、各ライドウォッチのボタンを押す。
『フィニッシュタイム!ビルド!』
そして、ベルトを一回転させて放つ。
『ボルテック!タイムブレーク!』
直線のグラフがアナザービルドを挟み込み、王我さんはそのグラフの上を滑り速度を付けて攻撃を放つ。
その攻撃が効いて、アナザービルドは少女に姿を戻す。そのとき転がったアナザーウォッチが砕ける音がした。そして、生み出されたノイズはアナザービルドと共に消滅した。
二課により、少女の身は保護されて、私たちには現場から離れようとした。
「あの時のサポート、ありがとう。やっぱり響は凄いよ」
その言葉はとても嬉しいかった。私の覚悟は間違ってなかったんだ…
「はい!ありがとうございます!」
私は笑顔で答えた。
次回 RIDER TIME戦姫絶唱シンフォギア
「翼が目を覚ました⁉︎」
「ライドウォッチ‥?」
「デュランダル‥」
「父さん、母さん…」
「私が隣にいるかどうかは翼が決めることさ」
「あなたのやりたいことを、やりたいようにやりなさい!」
「私、歌います!」
EP09 ブレイブアクション2043