なんか思いついちゃった   作:極丸

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となりのヤングジャンプでワンパンマンを読んでいたらシンフォギアの広告が目に入った為出来上がった作品。
なんか親和性高いと思ったんだけどなぁ……


S級ヒーローグループ S.O.N.G

「S.O.N.Gって……なんだそいつら?」

 

 サイタマは突如としてジェノスから聞いたその名に眉を顰める。

 深海王を倒し『B級ヒーロー』へと昇格したサイタマではあるが、その俗世から離れた情報量の無さはB級に上がってからも健在であり、一体何の名前なのかも分らず、その名を告げたジェノスという金髪サイボーグに詳細を尋ねる。

 

「はい、つい最近になって話題になりつつあるアイドルグループの様です。『S.O.N.G』という名前も、彼女らが所属している企業の名前らしく、それぞれ2,3名づつのアイドルグループを編成して、芸能活動とヒーロー活動を兼任している『A級ヒーロー アマイマスク』の2代目と言われて、今世間が最も注目しているアイドルグループです」

「ふーん?で?そいつらがどうしたって?」

「いえ、別にどうという訳ではないのですが……実を言うと、何度か自分のファンの人間が、ファンレターと一緒に彼女たちのCDを同封してくることがあったので、先生さえよければお譲りしようかと。試しにオレも聞いてみましたが、俺にはいらないモノでしたし、曲は全部脳内に記録したので」

「アイドルのCDねー……直筆サイン入りとかだったら値が張るかもしんねーな……やっぱいらねー、ジェノス、お前持っとけよ。おんなじS級ならいつか会えてサイン貰えるかも知んねーぞ?」

「そうですか……まぁ確かに、先生にとっては不要なものだったかもしれませんね。ん?すいません、ヒーロー協会からです。どうした?……」

 

 サイタマはジェノスに差し出されたCDの両面を何度か見返すと中を開くことなくジェノスにCDを返す。ジェノスはその行為を特に気にする事無く受け取ると、ヒーロー協会から支給された電話が震えだし、直ちに出る。

 そして何度か言葉を交わすと、ジェノスは電話を切ってサイタマの方に振りかえる。

 

「先生。でしたら、今すぐサインをもらいに行きますか?」

「あ?どういうこった?」

「S級ヒーローの非常招集です。ひょっとしたら、彼女らに会えるかもしれませんよ?それに、S級が必要という事は先生も必要になってきますし、なんだったら一緒に来てください」

「……おう、いいぜ。暇だし」

 

 そうしてジェノスとサイタマは『ヒーロー協会本部』へと足を進める。何ら緊張感のかけらもなく。

 

 

 

 

 

 ……最初にその人と会ったのは瓦礫の上だった。

 

 ―――――おい、助かったのに何で泣いてんだ?

 

 その人はアタシを助ける頃にはジャージとかがボロボロになってて……

 

 ―――――あ!?そういえばここコンサート会場なんだよな?不法侵入したのは黙っててくんね?

 

 頭からは血が流れててアタシよりも怪我をしてて……

 

 ―――――……いや、なんでずっとこっち見てんだよ?別に怪しい奴じゃねぇからな?

 

 あたしがどうして助けてくれたのって聞いたら普通の事みたいに……

 

 ―――――……人を助けんのがヒーローの仕事だから。

 

 そんな風に答えたら、逃げ遅れた私を探しに来たヒーローさんたちの声が聞こえてきて一目散に逃げたあの人と出会ったのは。

 

「おい!おい!おい!起きろバカ―!」

「うひぁ!?」

 

 私はクリスちゃんの大声で目を覚ます。いつの間にか寝ちゃってたみたい。

 にしても懐かしい夢見たな―。私がそんな風に物思いに耽りながらバスの天井を眺めていると不審に思ったのか、クリスちゃんが問いかけてくる。

 

「お前どうしたんだ響?そろそろヒーロー協会本部に着くっつうのに、そんな呑気でいいのかよ?」

「うう、ゴメン……急な招集だったから昨日の疲れが抜けてなくって……」

「ったく……だから先輩たちの出演番組の録画消費なんてすんじゃねぇって言ったのによ……」

「ええ?!私だけの所為!?クリスちゃんだって途中まで一緒に見てたじゃん!」

「お前の場合は度が過ぎるんだよ!普段からライブのための練習とヒーロー活動でスケジュール詰め詰めで休めるタイミングなんて限られてんのに馬鹿な真似すんじゃねぇよ!」

「うぅ……!正論過ぎて何にも言えない……」

「分かったならいいんだよ……分かったなら……」

 

 クリスチャンの反論にちょっとだけ落ち込むと、クリスちゃんは少し言い過ぎたと思っちゃったのか分かんないけど、照れくさそうに顔を逸らしながら小声でそうやって呟いた。あー、やっぱりクリスちゃんってかわいいなー。

 

「二人とも~、そろそろ着くから降りる準備してね~?」

「「はい!」」

 

 そうやって話してると車を運転してくれてる桜井さんがあたしたちに到着間近を告げる。

 私とクリスちゃんははっきりと返事をすると、荷物を整理する。

 

「そういえば、この非常招集って先輩達来れるんですか?あと切歌ちゃん達とか?」

「ああ、それなら連絡受けてるわ。ツヴァイ・ウイングの二人は当然ながら参加不可。あとマリアちゃんは海外出張だけど、電話での参加よ。それと別行動のF.I.Sの二人は参加可能だから、こっちの方は風鳴さんの方が迎えに行ってる、ってことで現地集合はざっと4人ってところね」

「そっかぁ……さすがに全員集合とはいかないか……」

「そう気を落とさないで、さ、着いたわよー」

 

 そう言って櫻井さんは車から降りる。

 あたし達も早く降りよう。

 

 

 

 この時のアタシはまだ気づけなかった。

 あたしにとっての『ヒーロー』に再会できるなんてことに。

 そして……

 それに気付けないことに……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 書いてみたいこと

 

「おー、あれがS.O.N.Gって奴等?あ、サインペン忘れた」

「おっさん誰だ?ここヒーロー協会だぞ?出口はあっちだ」

「……おいジェノス、なんだこの生意気な奴?迷子か?」

「S級ヒーローのイチイバルですね。巨大なミサイルなどを扱って怪人を撃退するんです。俺もあの兵器の格納方法を再現したいと思っているんですが……」

 

 

 

「おいガングニール、天羽々斬はどうした?アイツの剣が鈍ってないか確かめたかったんだが……」

「ああ!アトミック侍さん!先輩は今日は来れません!すいません!」

「いや、気にするな……風鳴の奴からの頼みで受けてるだけだからな……全く過保護な奴だ。俺以上にな……」

 

 

 

「フフフ、相変わらずのマヌケ面だなサイタマ?私を倒しておきながら生かしたマヌケな男にまた合うとは……お前はどこまでもおかしな男だ」

「なんだお前?おれお前みたいなヤツと合った事……やっぱりねぇな。思い出せねぇ」

「フハハハハ!やはり面白い!私はあれだけ必死に抗いお前に挑んだというのに!すーぱーのせーるに間に合わないと言って私を置いていっただけの事はある!」

 

 

 

「ほんとに覚えてねぇのか!?あんたはアタシらの恩人だってのによ!」

「だから、そんな何年も前の話覚えてねぇよ?つーかヒーローなんだからやって当然だろ?」

「それが出来なかったからあたしは礼がしたいんだ!」

 

 

 

「お願いがある、キングさん。どうか私にあなたの強さの極意を教えてください」

「…………俺に教えられることは何もない。あるのだとしたら、自分の弱さが嫌になる事位だ……」

 

 

 

「あなたはまたそうやって自分の功績を他人に押し付けるのね……押し付けられた側の気持ちも知らないで……」

「俺は自分のやってることが功績だなんて思っちゃいねぇよ?俺がやりたくてやったんだからな。勝手に回りが囃し立ててるだけだろ?」

「それでも……」

「それによ、ヒーローが逃げたらいったい誰が戦うんだよ」

 

 

 

「この地球の代表にしては随分と小物だな?二人がかりでこのザマか?」

「うるさいデス!こっちはまだまだ余裕なんデスから!それにこっちにはまだまだすごい人がいるデスよ!」

「ほう?ならばそいつと出会う為にも、貴様らは早々に始末した方がいいかもしれんな?」

「させない。みんなが毎日笑って暮らせる日常を壊そうとするあなたを、A市を壊したあなたを私は許さない」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい、大丈夫か、お前?」

「はい!へいき、へっちゃらです!サイタマさん!」

 

 

 

ありじゃね?

力尽きました……


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