ダンボール戦機 -イクサ-   作:幻宮 水希

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友情

 

 

そして約束の日、俺はオッサンを待たせては悪いと重い、時間の余裕もあったので、二時間前だが待ち合わせ場所に行く事にする。

そして校門へ行くと。

 

「お~い。才人君。」

 

なんと彼の方が先だった。

 

「で、どうします? 今八時だからどこの店も開いてないですよ」

 

そう言うと、彼はしまった。という感じになってから。元の表情へ戻る。

 

「そういえば、僕のオススメの店があるんだ」

 

 

そして店の中。

 

「へえー。外から見た感じ、居酒屋にしか見えなかったけど、朝は喫茶店も営業しているのか」

 

朝夜で切り替えているらしい。

 

「ああ、ここはお気に入りでね。僕は会社が終わった後や、自分の休みの日はずっとここに来ているんだ。だから僕はここの常連さん  さ」

 

だから開店前に空けてもらえたらしい。

 

「孝一さん、今日はお知り合いの人と来たのですか?」

 

水を配りにきた彼女は、どうやら彼の知り合いらしい。オッサンは彼女に照れながら、はい。と答える。彼女がそれを笑顔で返すと、彼の顔が赤くなる。

 

「おっさん、名前、孝一って言うんだな」

 

あと、彼女の事が好きなんだな。

 

と考えていると、おっさんは急に真面目な顔になる。

 

「ところで才人君。アレは持ってきたのかね?」

 

ああ、その話か。と思い俺は自分のLBX、ショウグンを手渡す。

 

それを受け取ったおっさんは、じっと見たり、少しばらしてみたり、色んな方法でオレのショウグンをじっくり見ていく。

 

「これは……」

 

彼のめがねが光ると同時に、席を立つ。後ろには炎のエフェクトが見える。

 

「この機体の駆動部などの性能美、コアパーツ配置やフォルムの機能美、そして戦い方! 君の情熱をこのLBXから垣間見た気がする よ」

 

そういわれるとこちらも作りがいがある。

 

「ありがとな。オッサン。このLBX、うちの軍じゃあほとんどの奴がほめてくれないんだよ」

 

貴公子だと、見せたこちらのガ空しく感じるだけだから見せてないし、直刃は無視だし、勇気はそこら辺分からないみたいだし、カズは対抗心燃やしてくるし、健二は…………、唯一ほめてくれる。

 

「じゃあ」

 

「ああ、わかった」

 

オッサンはあの時のLBXを三体、鞄から取り出した。

 

今から楽しい雑談タイムだ。

 

 

 

「へぇ~あの銃撃にそんな意味があったなんてな」

 

「君ってあの大会の優勝者だったのか、通りで」

 

俺とオッサンは、モーニングセットなどを食べながら話をする。全額二千円というお高いものになったが、なんと彼が全額払うらしい。

 

「おっと」

 

彼は時計を見る。気付けばもう十二時だ。

 

「では、そろそろ家で新作の開発を使用と思うんだが、一緒に来るかい?」

 

「はい!」

 

オッサンが不審者だったら俺は叩きのめすが、そうじゃないと分かっているのでついていく事にする。

 

 

 

「うわっ、なんじゃこりゃ」

 

彼の部屋は機材や道具がたくさん揃っている。しかも全部整頓されてある。

 

「これが僕の部屋さ。ここにいると落ち着くんだ」

 

製作する人としては本当に落ち着く空間だろう。そしてこの人は何の仕事をしているんだろう。

 

それから二時間したところで

 

「今度は俺のうちに来てよ。もてなすから」

 

「わかった!」

 

 

 

そしてオレの家。

 

「へえ、君の部屋って案外すっきりしているね」

 

制作室もかねているが、基本勉強用なのでそこまで道具は無い。

 

「でもね」

 

俺は改造トランクを机の上に置き、スイッチを押すと、ガシャガシャと変形し、製作道具や発電機、材料までもが揃っている夢の製作ツールへと早変りする。

 

「すごい!これ、いくらで売ってくれる?」

 

彼は子供のようにはしゃぎ、財布を取り出す。

 

「いや、お金はいらない、でもその代わり、親友になってくれ」

 

彼は、え?と言う。

 

「もう親友じゃなっかのかい」

 

彼はがっくりしそうになる。

 

「ああ、めんどくさいな。その……、ただでくれてやるってことだよ。俺のはもう一個作ればいいってだけだし」

 

あー、恥ずかしい。目を伏せた。

 

「本当!やったあ!」

 

彼はとても嬉しがってトランクを持った。

 

そして五時になる。

 

「じゃあ、次は戦場で会おう」

 

「分かった」

 

 

 

~グレートシュナイダーにて~

 

「ええ! 僕が彼をおびき出して、それを全歩兵で打つ!?」

 

「ああ、お前があの軍の将軍と仲良くなっているのを見てしまったからな」

 

「でも、僕は……」

 

「この軍の整備室を私の権限で使用不可にさせ、この組合から貴様を出させる事も出来るんだぞ」

 

「ぐ……、私の部屋の荷物も処分ですか」

 

「そうだ」

 

「………………分かりました」

 

 

 

今回はいつものメンバーに加えて塾通いの健二やいつも手伝ってない瑠璃までもが出陣した。

 

そして、

 

「やあ、ついさっき」

 

ここはグレートシュナイダーの場内だ。だからオッサンがいる。しかもLBXはもう合体状態の二立歩行モードだ。

 

「「こいつ、この前の……」」

 

「待て勇気、そして直刃。おっさんは敵じゃない」

 

そう言い二人を抑える。オレに刃向かったら負けるからだろう。

その後に俺はオッサンに同意を求める。 

「だろ? おっさ……」

 

「わあああああああああッ!」

 

彼の機体腕が、オレの機体を吹っ飛ばす。

 

「何でだ?」

 

一撃で物凄いダメージを食らったショウグンを立たせ、剣を構える。

 

「やはり(やっぱり)敵か!」

 

二人が飛び出す。

 

「待て! 敵じゃないんだ」

 

そう言うと、画面に怒り顔の直刃が出てくる。

 

「あれのどこがだ! 貴様はだまされているのか!」

 

そう言い、彼女の気がそれた瞬間。

 

オッサンの機体が直刃の機体に頭突きをかまし、深手を負わせる。

 

瑠璃と勇気と貴公子とカズと健二が一斉に飛び掛ると、オッサンの機体は一秒もかからずにドロイドモードに変形し、翼のような剣で全員を一薙ぎにしてからライフルやバズーカをかます。

 

「「「「「「まけるものか!」」」」」」

 

六人が連携を取ろうとした瞬間。

 

「全員突撃ぃ――――――っ!」

 

オッサンがありえない数の歩兵を出してきて、それで他の五人を抑え、本体はオレのところに来る。

 

「すまない」

 

オッサンは、ショウグンを握ると、そのままモーターの力を挙げ、つぶそうとする。オレの機体はかなりダメージを受けたのでまともに動いていない。

 

そのまま締め上げられ、ショウグンのコアパーツまでもがやばい状況になった時、ふと聞こえた。

 

「うっ、ううっ」

 

もしかして、泣いている? 

 

「ううっ」

 

「ああ、この調子だ、いいぞ」

 

上を見ると、グレートシュナイダーの将軍である沙汰気シュナイダーがいる。そして彼になしゃべっている。

 

「そのまま殺れ――――――ッッ!」

 

彼の機体は歩兵にもみくちゃにされながら銃で狙うオレの味方からダメージを受けている。シュナイダーがそのセリフを言った時。その攻撃の一発が頭部に辺り、そのショックで眼から液体が漏れる。

 

そのしずくが落ちた瞬間。

 

「うわあああああああああああああああ―――――――――――ッ」

 

彼の機体は、彼にとって味方である辺りの歩兵を一発でなぎ払っていた。

 

「もう親友を傷つけたくない。ここまで来てやっと分かった。僕はお前から貰った道具なんて要らない。だからお前に縛られない。

  だからお前を倒す!」

 

彼の機体は、シュナイダーのLBX へ跳び、突撃する。

 

「ぐわッ」

 

そしてお互いが宙に浮くと、

 

「これがお前にも見せ無かった僕の必殺ファンクション

 

  〈ジ、エンドオブ、アンノウン〉!!」

 

 

彼の機体から無数の闇がまとわりつき、それを特に集中させた右手でシュナイダーの機体を握りつぶした。

 

「そんな、バカなッ」

 

それが彼の断末魔だった。

 

 

 

「じゃあ、僕はこれでおさらばするよ」

 

オッサンが自分の機体に自分でトドメを刺さうとしている。

 

 ガキンッ

 

「な……」

 

オッサンはブレイクオーバーになった。しかし、オレの手によって。

 

「オッサンはオレの軍に残れ。あと、シュナイダーがいるからっていう理由でここに来たくないのなら、好きな時に来れば良い」

 

そしてオッサンは、この軍の臨時(予備ともいう)メカニックとなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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