ダンボール戦機 -イクサ-   作:幻宮 水希

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はい、名前通り最終回です。しかし、間話投稿したり、番外編を書いたりするかもしれません。


決着

 

「ほお、それがここが作られた目的と言うものか!」

 

方人と俺は、お互いに地面に着く寸前にブースターを全開させ、相手に向かって突撃する。

 

「「はああああああっ!」」

 

互いの剣先がぶつかり、重点的にかけた推進力によりひしゃげる。

 

「「剣が無くても!」」

 

機体の脚部モーターの負荷を通常の八倍にしてダッシュ。脚が壊れない程度で、お互いの顔面に向かってクロスカウンターを決める。

 

が、オレの機体の頭部は流線型なので、ギリギリメインカメラが壊れる(完全に見えないわけではない)程度で済んだが、相手は全て吹っ飛ぶ。

 

何も見えていないであろう相手に機体を蹴り飛ばし、背中にあった(ブラスライザー風の)バックパックを外し、並刃の大剣へと変える。それを走る勢いと共に相手に振りかざし、止めを刺す。

 

 

 

ガキンッ。

 

「なにっ」

 

この攻撃が、見えない何かによって弾かれた。俺は所々ぼやけているカメラで、彼の機体が立ち上がったと同時に、見えなかった物体を見ることができた。

 

その外見は〇Nアー〇ズとミー〇ィアと、〇ーライ〇ーが無理矢理それぞれの一部分を合体させた後に、何か工夫をしているような感じである。ちなみに機体にATLANTIS BABELと書いてある。

 

「まさか私が奥の手を使うとはな」

 

そう言い、立ち上がると機体名と謎の英語を、似合っているボーイソプラノで歌のように詠唱し、浮遊する。

 

「エクス〇ライブモード」

 

エクストリームモードじゃないのか? と思ったがそこは違うのだろう。

 

相手の機体は飛行機のような物体に包まれ、分解し、合体する事によって新たな機体へと姿を変える。

 

「さあ、これを乗り越えて見せろ」

 

てっきり、これで終わりだ、と言うと思ったけど、違ったな。と思う前に相手の機体は姿を消す。

 

そして、俺も気付かぬ間に空中コンボを何十回も決められる。

 

今度は俺がぼろぼろになり、相手がトドメをさせる番となっていた。

 

「残念だ」

 

彼が武器である大振りの件を振り下ろす。

 

ああ、負けたか。

 

と思ったのに、その攻撃は、オレのバックパックでもある剣で受け止められていた。もしや、俺が勝手にやったのか? と思ったけれど、それは違った。

 

「ありがとう、直刃」

 

そう、(きっとオレの事を気にしてくれた。と俺は思っている)彼女が戻ってきたのだ。

 

「まさか貴様を助ける破目になるとはな」

 

そう言い、オレの機体を担ぎ、相手との距離をとる。

 

「一対一戦いに水を差しに来たのか」

 

そう言い、剣先を向ける方人(コイツも一瞬だけ一対一にはしていなかったよな)を、直刃は否定した。

 

「いや、一対一になる」

 

「それはどういう……」

 

疑問を投げかけた俺を、直視しないで直刃は答える。

 

そういえば、彼女の機体は一部が違っている。そうか、オレの機体から剥がれた装甲をつけているのか。と同時に、俺は理解した

 

「私に、半分任せてくれと言っているんだ。…………だから、その機体を貸してもらうぞ」

 

「ああ、分かった」 

 

俺が了承するや否、自分の機体のコアパーツのハッチが開き、中のコアパーツが彼女の機体の中へ吸い込まれる。そして、オレの機体のカメラが自分の機体を映す。これは直刃の機体のカメラだと直に分かった。

 

機体の装甲が無理矢理といってもいい感じに引っ付き、それが少し変形する事によって、元からそうなっていたかのような完成された装甲へと変わる。

 

「カズの野郎、粋な事してくれるよ」

 

元々、俺の機体と直刃の機体は、そうなるように設計されていたのだろう。こんな奥の手は、流石に俺でもわからなかった。

 

組み合わさった二人はその剣の切っ先を相手に向け、声高らかに宣言する。

 

「「今の俺(私)達は一心同体、力は百倍! さあ、倒させてもらうぜ(ぞ)」

 

力は百倍って……、と直刃が恥ずかしそうにしているが、今は真剣勝負の時だ。

 

「「いくぞおおおお」」

 

走る  

 

    ぶつかる

   

         斬り、飛び、撃ち、弾を斬り、ジャンプ、翼で受け、殴り、壊し、頭突きし、

                             

                            落とされ、突撃し、反撃し、離れ、

                               

                                                         斬った。 

「ぐっ」

 

斬ったのは、俺たちの方だ。

 

「ここで終わり。か……」

 

方人は、何故か納得し、満足して、倒れさった。振り返り、その亡骸を見ると、何故だかさびしく感じた。

 

 

 

 

そして、俺は聞いた。あいつは無類の防人系中二病(実力はある)だと。そして、交通事故にアイもう死んでいると言う事を。

 

方人の墓に俺と直刃の二人で行った。俺はその帰り、遺書として一つの封筒を受け取った。

 

その手紙を読んだあと、俺は急いでイクサの会へ走ることになる。

 

その手紙の内容は、

 

「私はここに入る前から命を落としていた。そして、あのLBXと共に生きる事となった。もちろんこれは実験として利用されている事を知っての事だ。その後、私はここの秘密を知り、無き命を懸けて、我より強き命あるもの。つまり君へこの事実を伝えようと決めていた。それを今明かす。あの施設は第二の世界神威を創る実験として、この月の月が満ちる時、全員を仮想の戦国に捕らえようとしている。どうかそれを阻止、それが無理ならば救ってやって欲しい。それが私が戦ってきた意味だ」

 

畜生、何てことになってるんだッ。

 

 

 

 

 




続きそうなのは、この次に書くものを書き終わったら河口と思って書き残しておきました。

次に書くときは、自分の文章力が上がっている事に機体をし、一端幕を下ろしたいと思います。

では、

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