その聖遺物、入出力違くない? 作:新米適業者
さて、なんやかんや在ったがひと段落付き「自分がコッチ(推定正史)に渡ってしまった原因でも探そうかなぁ」なんて考えて外へ行こうとしたら響ちゃんに声を掛けられて……
「それじゃあ、”リッカさん”よろしくお願いします!!」
「あぁ……うん、よろしくね」
ついていった先は何故かシミュレーションルーム。そして其処で僕と響ちゃんはギアを纏って対峙していた。
いや、ホントなんでこう成ったのかなぁ。
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アレから色々と話せる範囲の事情説明を、言ったり聞いたりして世界間の認識齟齬を埋めていった。どうもこの世界、始まっちゃ居るけれどまだそこまで時間は進んでいないらしく、話を聞く限りの日付などから時系列的には無印後G前だと思う。確かGの最初が無印最後から3ヵ月後とか言ってたと思うし。因みに機密はともかく、大人の事情にも触れると思って響ちゃんには席を外して貰っている。
「あまり僕の世界の二課と相違はなさそうですね」
「そのようだな。しかし、俺が言うのもなんだが話しても良い事だったのか?」
「まぁ世界は違えど同じ二課。コッチの世界にしかない情報でも僕の世界にしかない情報でも、ノイズなんかに対する情報は多ければ多い方が良いじゃないですか。ソレに僕は結構上の権限持ちなので平気ですよ」
「そうか……有難い限りだ、有効に使わせてもらう」
「そうしてください。まぁ僕の世界はノイズ被害がそこまで多く無いんで情報量的にはコッチが助かってる形ですけどね」
色々と情報交換も済み、どうやら世界間の移動はしたもののそれとは別としての時間軸の移動は多分無いようで一安心だ。コレで「実は1話始まる前のツヴァイウィングのライブ前でした」とかだったらどう動いていいモノか全然わからない。いや、それ以前に確か原作でのギャラルホルンの発動って並行世界にカルマノイズだったかそんな名前の亜種ノイズが発生してなんやかんやだった筈なのだがこの場合はどうなるのだろうか?
……細かい事を考えても仕方ないか。大体の原作の流れは覚えてるが今は所謂空白期。本編視聴しかしてない自分では何が起きるか想像も出来ないし、何が起こってたのかも知らない。だから何が起きても不思議ではないだろうが、明らかに『違う』と認識できる出来事が起きてくれることを切に願おう。
一応の方針を自分の中で決めていると司令から声が掛かった。
「それで、君はコレからどうするつもりなんだね?」
「そうですね……恐らく僕が世界を渡ってしまったのは此方の世界で何かしらの「原因」が在ると思いますので、先ずソレを探そうかな、と」
なんとなくソレっぽい事を言っておく、嘘では無いし。あーいや
「そういえば此方では聖遺物『ギャラルホルン』は確認されてるんですか?」
コレだけは何をするにしても先に確認しておかないといけない、もしかしたらそのまま帰れるかもだし
「あーそれなんだがな俺も名前を聞いて思い出そうとはしてるんだが如何せん記憶に無いようだ。兄貴とかに確認を取れば何かしらの情報は得られるだろうが……其方の世界ではどういう風に見つかったんだ?」
コチラの世界ではまだないのか?それとも何処かの組織が隠し持ってるのか……まぁ聞かれたことには答えておこう
「僕もよくは知らないですね。了子に引き
なんて話すと司令は目を見開いて驚いた様な表情と態度を取っていた、え?なに?
「……その、了子とは櫻井了子という人物で合っているだろうか?」
「まぁ、僕は過分にして他の了子と名のついた人物は知りませんね」
「年齢や容姿を聞いても?」
「年齢は僕と同じ、幼馴染なので。容姿は……まぁスタイルは良い方だと思いますよ、髪は茶髪で何故か頭の天辺にお団子みたいに盛ったヘアスタイル、アレなんて言うんでしょうか。あと自分の事を『出来る女』とか言い張ってますね」
身近に居すぎて特になんとも思ってなかったが、そう考えるとモテそうなスタイルしてるよなぁ性格も愉快で親しみやすいしなぁ、と改めて殆どをずっとつるんでいた相手の事を思い返していたら
「立花君、ソイツはだなフィーネという――」
「えぇ、なんか頭ん中にそんな名前のヤツが声を響かせてて知識が溢れるゥとか騒いでますね」
「なっ!? なんともないのかね!?」
……あぁそっか。此処の時系列が無印後だとするとルナ・アタックとか名付けられる大事件起こした後か。しかしどう説明したものだろうか――気にしても仕方ないしそれっぽくいうか。
「なんともって……確かに超古代の叡智を授かりまくって連日寝ずに趣味の研究に没頭したりして体調は些か不安だけれどもそれだけですかね」
「了子君の人格が既に無くフィーネが演じてるとかでも無くか?」
「そうですね、アイツの感じが演じられてるとしたらわかるとは思います。演じてるって事は根底では別人って事ですし。それがわからないような浅い付き合いではないつもりですよ」
まぁそれ以前に――
「僕の世界でのシンフォギア関連の開発は表向き了子ですが、その実殆どがフィーネからの助言で完成されてますしその事を自分の研究で完成までこじつけられなかったって悔しがってるので」
「そ、そうか。まぁなんともないのなら良いんだ、うん」
「なんか歯切れ悪いですね」
「な、なんでもないぞ!」
「そういえばこっちの世界のフィーネというか了子は何処にいるんですか?」
「あー、その……まぁ言っても大丈夫かもな」
歯切れ悪くも事の顛末を教えてくれた。元々知識としては知っていたが、可能性としてこの世界自体もちょっとズレた分史である可能性も捨てきれなかったが杞憂に終わった、どうやら正史通りの出来事が起こり結末を迎えたようだ。まぁそれはそれで新しい不安も出てきたがソレは置いておこう、直ちに影響はないだろうし。何よりも自分がこのまま此処(推定正史世界)に居続ける方が怖いわ。
「なるほど……確かにソレは伝えるかどうか迷う事柄でしたね。すいません言い辛い事を」
「いや、此方の世界では終わった事でもあるし、聞く限り君の世界ではそうならないだろうと思ったからな」
でしょうね、日付的な時系列で言うなら既に過ぎ去ってますし、そもそもの要因であるネフシュタン?とかアッチでは封印処理済み。リディアンもあるにはあるがカ・ディンギルを見越したモノではない――と思いたいが「試しに作っちゃってたのよ」とか言い出されても不思議ではないのがアイツなんだよな。
そしてお互いこれ以上は目ぼしい情報も無いだろうとし、響ちゃんを呼び戻して余計な事だとは思ったが少し親交を深めた。更に”立花響”と苗字同じ字面同じの存在が居ては何だと思って一先ず自分は「リッカ」とでもコードネームっぽく呼んでもらう事に決まったりして「んじゃまぁ外の様子でも確認して原因探ろうかなぁ」と外へでも繰り出そうかとしたら
「リッカさんって装者なんですよね?」
「うん、男だけどね、一応纏えるよ」
「じゃあ一戦交えて貰っても良いですか!!?」
どうしてそうなる。
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という事と経緯を経てこうなった訳だがこの時代まだ訓練空間って無かった気がするんだけど記憶違いだったのだろうか。まぁそれはいいとして自分としては正史への影響を及ぼしたくないので、原因探ってさっさと帰りたいのだが実力を高めたいと頑張る子、しかも主人公を蔑ろにするなんてしたくないわけで……
「では、行きますよ!!」
そう一声叫ぶと一直線にコチラに向かってくる響ちゃん。いやぁ素直な拳筋だ、その性格を体現しているかの様な、真っ直ぐな戦い方。しかし
「それじゃあ普通のノイズ相手にはいいけれど、もし奇怪な動きをするタイプが出たら効かないよ」
その一直線な拳に手を合わせていなして投げる。一先ずは響ちゃんの戦闘スタイルに合わせてアームドギアの展開などせず徒手空拳で相手をしていく
「おわッ!っとと。そういえばリッカさんも何か格闘技でもしてるんですか?」
「いや、何もしてないよ。強いて言うなら暴走特急みたいな幼馴染のお守り程度ぐらいは務めれるようになりたいかなって気持ちでかじった程度。あとは司令とか緒川くんとかとアレコレしてたら自然に……かな」
ほんま風鳴一族の周りの人達なんなの?司令はコッチと違って格闘モノ観てないのに鞭捌きとか身のこなしだけで言うならもう人外レベルだし、緒川くんはさも当然の様に分身したりするし。いや、その辺りはまだいいよ、でも装者のみんなとの合わせ訓練とかもう「アニメかよ」って呆れたくなる位色んな事が起こる。なんとかかんとかついていくのがやっとだよ。
そうして一手二手と打ち合う内に僕のリーチや癖をわかってきたのか、少しばかり攻撃が届くようになってきた。成長率ホント凄いなぁ、僕もそれぐらいの才能が欲しかったよ。
「ところでリッカさんのシンフォギア形態といいますか、戦い方って私と同じなんですか?」
打ち合っていたら響ちゃんからそんな質問が飛んできた。うん?其処きになる?
「まぁ概ね一緒かな? そもそも僕の世界では稀にしかノイズが出てこないし数もそれなり程度だからアームドギアとか展開する必要が多くないから基本形は同じ徒手空拳だよ」
「じゃあそのコート自体がアームドギアみたいな物なんですか?」
「いや、コレは厳密にはシンフォギアでは無いんだけどね、ちょっと諸々の事情で姿が見せられないというか見せたくないというか……うん、無いとは思うけど機会が在ればね、もしくはコレを剥がせるくらいの威力を響ちゃんが出せたら見せれるかなー」
「むむ、言ってくれますね。なら今私が出せる全力の一撃を繰り出しでいきますよ!」
そう言いだすと物凄い回転音というかチャージ音が響ちゃんから聞こえてきた。え、ちょっと待ってほしいかな。ガングニールのそんな攻撃受けたらギア纏っててもダメになると思うんだ。君の特訓の中に浸透勁みたいなのも含まれてるよね?それ僕のというかこのコート型防御壁の天敵だから。
とはいえこの展開は僕的によろしくない。イイ感じに響ちゃんを満足させて終わるつもりだったのにこのままでは”コートの中の姿”が見られてしまう、ソレは避けたい色んな意味で。なので今まで以上に気合を入れて回避をしていこう。
それから暫く打ち合ってると流石に疲れて来たのか響ちゃんの息が上がっていく。
「流石に息が上がってきたみたいだね、そろそろ終わりにする?」
「はぁ、はぁ……さ、最後に一手だけ受けて貰っても良いですか?」
正直に言うならば受けたくはない、絶対に剥がれる。でも無為にしてしまうのも、ね、大人としてどうかとも思うわけで。……気合入れれば何とかなるかな?思いこそが強さに変わる装備だし、イケるよね?
「はぁ、じゃあソレで最後だよ? 流石に防御はさせてもらうけど、真正面から受けてあげるよ」
「ハイ! では、イキますよ!!」
そう言うなり右手を引いて腰を落とし、足部分のジャッキをコチラの方向に伸ばして力を溜め始めた響ちゃん。……待って、本当の本気の全力で来るの? 足部分を伸ばしたのってソレ反動で最短最速真っ直ぐに一直線に突っ込んでくる気だよね? 奏ちゃんのアームドギア受けた事あるけどホント威力ヤバいよ
もう心の中では大慌てで防御を硬めようと必死に気合を入れるが、得てしてそういう時にイレギュラーが起こるのが”主人公特権”ともいうべき呪いで在る訳で――シミュレーションルームに乱入者が現れて
「オイこのバカ、もうすぐ新しい寮への引っ越しだっつーのに荷物のまとめもせずに何やってんだ!! アイツもお前の事探してたぞ!!」
なんて怒鳴りつついきなり訓練室に入ってきたクリスちゃん、そしてその事に一瞬とはいえ気を取られた僕は
「ハァァァァ!!」
「あっ、やば」
チャージ済みの拳を真っ直ぐに突き出して突進してくる響ちゃんの攻撃をマトモに受けてしまい纏っていた防護服が剥がれてしまい、”変化していた肉体”が露になってしまった。
「え……うぇぇぇぇええぇ!? リ、リッカさんでしたよね!? 間違いなくそのコートみたいなシンフォギアを纏うまではリッカさんでしたよね!? なんで”私とソックリ”なんですかぁ!!??」
「バ、バカが増えた……映像?本物?それともアタシが疲れてるだけか?なにがどーなってんだよ」
響ちゃんの拳を真正面から受けてしまいコートが綺麗にハジケ飛びその中に居たのは”正史世界の響ちゃん”と鏡映しな体躯と少し違うが同じ造形な恰好をした人物、というか諸々の理由でシンフォギアシステムを起動するとこの姿になってしまう僕だった。
だからこの姿は見せたく無かったのだ……そりゃあね、この世界って種としてというか肉体構造というかまぁそんな感じの概念的な部分で女性の方がっていうの在ったしシンフォギアシステムとかの異端技術の使用や適応に女性である必要があるとかあったけどさ、性転換させられるのは違うと思うの。
――さて、この様子は司令とかも視てた筈だがどう説明したものか。
一応纏ってるのはシンフォギアだけどシンフォギアじゃないです。
簡単にいうとアマルガムみたいなものです、年代ジャンプしてます。
個人的なCVイメージは
元時⇒P4足立(真殿さん)をほんのちょっぴり覇気増し
TS時⇒BBセナ(悠木さん)をゆっくり喋って無い感じ
で作ってます。
でも書き物のCVイメージは読み手の自由だよね