モブ厳な世界で時の王者やってます。   作:あんこパンパンチマン

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祝えっ!(挨拶)

なんとこの小説のお気に入り登録が1000件を越えました! ありがとうございます! みんなシンフォギアとジオウが好きなんやね!ぼくもちゅき。

そしてプレッシャーが半端無いです、漏れそう。エタるつもりもないですけどエタらないように頑張ります!

あと執筆中ウトウトしてて後半クオリティがダダ下がりかも知れません、後々自分でこれ酷いなと感じたら後日修正するかもです。



モブ厳な世界で王様お悩み相談教室。

風が吹き荒れ、雨粒が窓ガラスを絶え間なく叩く音が響く。吐息で曇った窓ガラスを拭い空を見上げれば、曇天が空を覆い尽くし突き刺さるような雨が降り注いでいる。

 

無意識のうちに今日でもう何度目かわからないため息が漏れる。気分があまり優れない、なんだか頭がぼんやりして考えがまとまらない。

 

「……はあ」

 

「またため息ついてるよ。はいこれ、緑茶でよかったよね。ちょっと熱いから気をつけて」

 

「あ……す、すいません。何から何まで」

 

「いいっていいって、トップアーティストが風邪なんて引いたら色々大変でしょ。それにしても急に降り出して来るなんてね、天気予報では何も言ってなかったのに」

 

この時計店の店主、常磐さんが店の奥からトレイを持って戻ってきた。手渡された湯呑みを受け取り少し冷ますように息を吹きかけてから湯呑みに口をつけゆっくり飲み込む。

 

……温かい。冷え始めていた身体を内側から温めてくれる。

 

アーティストとして外部での用事を終わらせたあと、それほど離れた距離ではないので気分転換にとマネージャーの緒川さんに一言伝えてから、車ではなく徒歩で二課本部まで戻っていた。

 

その途中で天候が急変して降り出した雨に当てられながらも、常磐さんの時計店へと避難してきた。運が良かった。もしかしたら雨に濡れながら迎えの車を待っていたかもしれない。

 

「そうだ、濡れた制服はどうする? 洗濯しても大丈夫そうなら洗濯してもいいけど」

 

「あ、いや……制服はそのままでいいです。、ビニール袋か何かに包んで持って帰ります。その、ただでさえシャワーと洋服も借りてますし」

 

冷えた身体を温めるためにすぐにシャワーを浴びたかったが、流石に友人とはいえ男性の家のお風呂を借りるのはなんだか恥ずかしく抵抗があった。

 

だからタオルだけを借りて濡れ鼠の状態で迎えを待とうとしていたら、常磐さんが私に、サイズが合わなくなって着てないからいらないと言って、洋服のセットとバスタオルを渡し風邪を引くからシャワーを浴びて来いとお風呂場に押し込んだ。

 

お風呂場の前で妙に抵抗してる私に何かを察したのか常磐さんはこう言った。

 

『なるほど、女の子だもんな……大丈夫、安心して。翼が出るまで店の外にいるからさ、トップアーティストのシャワー中に男が一つ屋根の下とかファンの人に殺されても文句言えないし怖いから』

 

『え、あ、はあ?』

 

『じゃあ出たら教えて!』

 

『へ、ちょ…』

 

サムズアップしてそう告げると、私をお風呂場に押し込んだ。立花や小日向が信頼する常磐さんを疑うわけではないが、一応怪しいものがないかを確認し終えてからシャワーを借りた。

 

着る服に関しては常磐さんに渡されたので問題ないが下着はそうはいかないのでドライヤーを借りて急速乾燥させた。

 

着替えて広間に戻ると常磐さんの姿はなく、まさかと思い玄関付近の窓から外を覗き込むと、そこには傘を差しながら雨風に打たれて玄関の前で立ち尽くす常磐さんの姿があった。

 

慌てて中に入れるも、本人は「あれ、もういいの?意外と早かったね」なんて呑気な事を言っていた。

 

風邪を引かないようにと気を使ってくれるのは嬉しいが、自分が風邪を引いたりしたら元も子もないだろうに。

 

「マネージャーさんはなんだって?」

 

「……少し時間が掛かるそうですが迎えには来られるそうです」

 

「そっか……よしっ。じゃあ暇つぶしに俺と何か話でもしようか」

 

常磐さんが何かを考え込むような様子を見せてからそういった。

 

それは構わないがお店の方はいいのだろうか? そう聞くと、常磐さんは、外がこの様子じゃ今日はもうお客さん来ないだろうからいいよ、と作業着のエプロンを外しながら意味深な笑みを浮かべて言った。

 

「さっそくだけど、翼が今悩んでる事があってそれって響と奏の事。さっきからため息が多いのもそのせい、でしょ?」

 

「…………そんなに分かりやすいですか私って」

 

ドンピシャで今私が抱えてる悩みを言い当てられた事に驚き、一瞬身体が強張る。バレていたのか、隠していたつもりだったのに。

 

「詳しくは聞いてないけど、最近、響と奏の雰囲気がなんだか悪いって未来が言っててね」

 

「小日向が、ですか……?」

 

「未来はその理由を知らないみたいだけど、翼は知ってるんでしょその理由」

 

「……はい」

 

まるで姉妹のように中の良い奏と立花、つい先日そんな二人が喧嘩した。

 

小日向と常磐さんはその理由を知らないが、私は理由を知っている。あの日未確認一号、オーマジオウと繋がりがあると考えられる未確認二号に逃げられた後、立花を連れて二課本部へと帰還した。

 

奏と同じガングニールのシンフォギア・システムを身に纏った立花、その謎を解明するために了子さんと医療チームが立花の身体をメディカルチェックした。

 

そしてメディカルチェックの結果、二年前の惨劇時に立花の胸の心臓付近に食い込んだ破片……それがガングニールの砕け散った破片だと判明した。

 

それを土壇場で起動させて装者として力を振るった立花。謎の多い未確認一号や未確認二号のような例外を除けばノイズに立ち向かえるのはシンフォギア装者のみ、その装者も私と奏の二人しかいない。

 

二課司令、叔父様は立花に協力を要請した。力を貸してほしいと。立花もそれを了承した。自分の力が役に立つのならと。……私も立花なら問題ないと思っていた、その優しさも人柄もよく知っている。だからシンフォギア装者としての後輩ができた、それくらいの気持ちだった。

 

新たな仲間の歓迎ムードの中一人だけそれを拒絶する人がいた。……奏だ。

 

『よろしくお願いしますっ!』

 

『……めだ。』

 

『……奏?』

 

『……ダメだっ!

 

『か、奏さん……?』

 

『あたしは反対だっ! 認められるもんかよッ!』

 

『ど、どうしたの奏?』

 

『あたしは、あたしはッ! お前を戦場に立たせる為にッ! あの日お前を助けた訳じゃないッ!!

 

そう叫んで奏は部屋を飛び出して行ってしまった。

 

奏の戦う理由はノイズへの復讐だ。けど今はもうそれだけじゃない。誰かの為に歌い戦う、守りたいと思えるものが奏にはあった。もちろん私にだってある。

 

二課や街の人々、小日向に常磐さん、そして立花。奏にとって立花は守るべき存在であり、戦士である自分たちが帰ってくる日常でもあった。

 

その立花を、自分の所為で温かな日常から冷たい非日常へと引きずり込んでしまったと奏は考えている。

 

私も、立花の為にも安全な場所にいてほしいと思う気持ちはある。しかしそれとは逆に奏の為(・・・)にも、立花に戦士として戦ってほしいという気持ちもある。二つの気持ちが絡みあってどうすればいいのかわからない。

 

奏は元々、聖遺物への適合係数の低さから装者たりえない。それをLiNKERの投与により適合係数を引き上げてシンフォギアを身に纏っている、LiNKER使用による負荷は凄まじいものだ…言い方を変えれば奏は命を削って戦っているようなもの。

 

「……私はどうすればいいんでしょうか」

 

「……それは、二人の喧嘩のこと?」

 

「……はい」

 

ソファの上で足を抱きかかえ俯く私の隣に腰を下ろしている常磐さん。これは私たちの問題だ。本来なら彼に話すべきではないのかもしれない。それでも今は誰かに話したくなった。

 

「……私は二人の気持ちを知っています。お互いの主張にも納得しています。どちらも正しいからどうすればいいのかわからなくて」

 

「そうだよな、こういう時一番苦労するのはフォローする第三者だよね。……その喧嘩ってさ、二人とも絶対に譲れないものがあるから喧嘩してるでしょ?」

 

その通りだ、奏も立花も譲れないものがあり喧嘩している。

 

立花を戦わせたくないと言った奏。そこには自分自身への不甲斐なさと不器用な優しさがある。力になりたいと言った立花。彼女は自分も守りたい大切なものがありその為に手を伸ばしたいと。

 

「どうすれば、いいと思いますか?」

 

「うーん……翼は変に気にせずに、いつも通りの翼でいればいいと思うよ。で、響と奏の喧嘩も放っておいてもいいんじゃないかな」

 

「……え?」

 

放っておけ、予想外の言葉に驚き俯いていた顔を上げ常磐さんを見ると、彼は少し笑みを浮かべながらこちらを見つめていた。

 

「それは、どういう……?」

 

「ああ、もちろん面倒だから放っておけとかそういう意味じゃないよ。そうだな〜……、学校の先生ってさ、喧嘩はいけませんってよく言うじゃん?」

 

「…………」

 

「確かに喧嘩するよりかは仲良くしてほしいと思うよ。けどさ、お互いが絶対に譲れないものがあるからこそぶつかってるのなら、俺は喧嘩の一つや二つしてもいいと思うんだ。ぶつからなきゃ伝わらない事だってある、例えば『自分がどれくらい真剣なのか』……とかさ」

 

「……ッ」

 

「それに俺も絶対に譲れないものがあったから……親友とぶつかりあって何回も怪我した事あるし、させた事もあるよ」

 

意外だ。常磐さんにそんな出来事があったのか。私の勝手な想像だが、常磐さんは争いごととは無縁なイメージがあった。

 

そう思っていたのが表情に出ていたのか、私を見て常磐さんは柔らかく笑う。

 

「意外? まあ、翼だって奏と喧嘩ぐらいした事あるでしょ? 」

 

もちろんある。今でこそ奏とは分かり合えるパートナーだが、最初の頃は違った。奏がシンフォギア装者になったばかりの頃だ。その心を憎悪で染めていた奏は、人命救助よりも復讐を優先させていた。

 

何度それを咎めても反省する様子を見せず、それが原因で衝突した事がある。

 

「それと同じだよ。だから翼は二人の話を聞きつつ、待ってあげればいいよ。あの二人の事だがら喧嘩別れ何て事は絶対にないと思うから。それで二人が納得して仲直りしたら、自分がどれだけ悩んで苦労させられたか愚痴ってやればいい」

 

「……ふふ、そうですね。苦労させられた分二人には私のわがままを聞いてもらおうかな」

 

「いいじゃん、そしたらきっと響なんかはこれから翼に頭が上がらないだろうね。翼に何か頼まれれば絶対に二つ返事だ」

 

「……それはそれで何か嫌ですね」

 

そんな言い方をされるとなんだか自分の後輩に無理強いてるみたいで嫌だが、それでも少しくらいのわがままなら許されるだろう。

 

淹れてもらった緑茶を飲み終え空になった湯飲みを丸テーブルに置くと、ふと気になるものが目に留まった。壁掛けられたバラバラの時間を指し示す大きな時計の数々、その近くに置かれている中が見える構造になっている小さな引き戸棚。

 

その戸棚の中には写真立てが飾ってあった。

一枚目はどこで撮ったのかはわからないが、河川敷のような場所で座り込んでピースを浮かべている立花と小日向と常磐さんの三人で写っている写真。

 

二枚目は奏と立花と小日向の三人が、何故かみんなギャン泣きしているどういう状況かよくわからない写真。

 

三枚目は前にこの時計店で開かれた、立花と小日向の入学祝いパーティーの時の写真。並んで椅子に座る立花と小日向、その後ろで並んでいる私、常磐さん、奏の五人写った写真。

 

四枚目、四枚目だけが何故かボロボロの状態でフレームに入っていた。この時計店とどこか似たような内装と雰囲気の時計店で五人の集合写真が撮られていた。

 

一人は真ん中にいて両隣の男性たちと肩を組んでいる常磐さん。

 

二人目は常磐さんの右隣にいる黒いハーネス姿に表情の硬い男性。

 

三人目は左隣にいるストールにコート姿のどこか胡散臭さを感じさせる男性。

 

四人目は左端にいる眼鏡をかけたエプロン姿の小老の男性。

 

五人目は右端にいる黒い髪に特徴的な白いワンピース姿の女性。

 

みんな浮かべている表情はバラバラだが楽しそうな雰囲気が伝わってくる写真だった。

 

「……あの写真、気になる?」

 

「あ、はい……家族写真ですか?」

 

「そうだね……家族写真、かな。こっち(・・・)に来るとき私物とかは持ってきてなくて財布だけ持ってきててさ、財布の中にお守り代わりに入れてたら凄いボロボロになっちゃって」

 

常磐さんは戸棚からそのフォトフレームを取り出して持ってくると、テーブルの上に置いた。近くで見れば思っていた以上にボロボロなのがわかった。所々焦げた跡のようなものもある。

 

「この方達は今どこに?」

 

「……ここよりもずっと遠い所かな、きっと今も元気に暮らしてるよ」

 

「…………っ」

 

思わず息を呑んだ。常磐さんの浮かべた寂しそうな表情。

 

何を聞いているんだ私は……少し考えればわかることじゃない。元々常磐さんは行くあてもなく彷徨っていた所をこの時計店の店主のおばあさんに拾われたと言っていた。焼け焦げた家族写真そして今も広がり続けるノイズの被害……。

 

「……ごめんなさい、嫌な事を聞きましたよね」

 

「え? ……なんで翼がそんな顔するの?」

 

「……だって、思い出したくない事だってあるじゃないですか」

 

「ん? ……あれ? もしかして翼なんか勘違いしてない? 別に絶対に会えないって訳じゃないよ……」

 

「…………へ?」

 

……あ、あれ?

 

「え、じゃ、じゃあ……お亡くなりになったとかそういうのじゃ……」

 

「いや、全然違う。勝手に殺さないでよ。いやまあ俺の言い方も悪かったけど……」

 

「ご、ごめんなさい!」

 

思わず立ち上がって頭を下げる。変な勘違いをしてしまった。……は、恥ずかしい。というか失礼すぎるっ。

 

変な空気になってしまったその時、目の前の丸テーブルの上に置いてあった通信端末が震えた。この空気に耐えきれず逃げるように端末を開いた。メッセージが一件届いており、それを開くともうすぐ時計店の前に到着する事を知らせる内容だった。

 

「なんだった?」

 

「マネージャーからのメールでそろそろ時計店の前に到着するみたいです」

 

「そうなんだ。じゃあすぐそこまで見送るよ」

 

「いえ、別にそこまでしてもらわなくても……」

 

「いいからいいから、ホラっ」

 

濡れた制服などをまとめた荷物を私に手渡すと、肩を押しグイグイと進んでいく。さっきのお風呂の時も思ったが、この人変なところで強引だ……なんだかそういうところは奏と立花にそっくりだ。

 

外に出ると、既に二課の黒い車が時計店の前に駐車されていた。黒服の人達が傘を持って車から出てくる。

 

「常磐さん、ここまでで大丈夫です」

 

「……そう? 翼がそういうのならいいけど……お悩み相談教室はもう大丈夫?」

 

「……はい、ありがとうございます。なんだか胸のつかえが取れた感じがします。このお礼は必ず」

 

「変に気にしないでいいよ。最初に言ったじゃん、暇つぶしに話をしようって。ただの暇つぶしの世間話みたいなものだから、お礼なんていらないよ。それに友達が困ってるんだからこういうのは助け合いでしょ」

 

そう言って常磐さんは笑顔を浮かべる。……立花と小日向が彼を信頼するのも分かる気がする。

 

「わかりました。では常磐さん……いえ、ソウゴさん……また遊びに来ます。今日はありがとうございました」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翼がこっちに向かって頭を下げてから車の中に姿を消した。

 

それを手を振りながら見送っていると翼と入れ替わるような形で男性が一人車から降りてきて近づいてきた、黒スーツに優男と言った雰囲気の男性だ。

 

「こんにちわ。常磐ソウゴさん、ですよね。自分はこういう」

 

「ああ、大丈夫です。マネージャーの緒川さんですよね、奏や翼からよく話は聞いてます。凄いマネージャーだって」

 

懐から名刺を取り出そうとした男性、緒川さんに待ったをかける。向こうも俺を知ってるみたいだし自己紹介とかは平気だろう。この人が緒川さんであってるはずだ。翼や奏から聞いていた特徴も一致してる。

 

「ははっ、二人がそんな風に言っていたんですか。なんだか照れますね。……翼さんのことありがとうございます」

 

「いえ、気にしないでいいですよ。翼にも言いましたけどトップアーティストが風邪を引くのは色々大変でしょ」

 

「確かにその通りですが、僕がお礼を言いたいのはそれだけじゃありません。……翼さんの悩みを聞いて解決してくださったんですよね、翼さん朝とは違ってつきものが落ちたような表情をしてましたから」

 

「……別に特別な事はしてないですよ。ただ自分の経験を語っただけですから」

 

自分の経験を語っただけだ、礼を言われるような事じゃない。そう伝えても緒川さんは笑みを深めるばかりだ。……それにしてもこの人只者じゃないな、立ち方に隙がない。

 

緒川さんは急に笑顔を消して真面目な表情を浮かべると腰を曲げ頭を下げてきた。

 

「本当にありがとうございます。僕じゃどうしようもなかったですから。……ソウゴさん、我儘を言うようですが僕のお願いを一つだけ聞いてくれませんか?」

 

「お願い、ですか?」

 

え、なに? もしかして今後うちのアイドルに近づかないでくれとかそう言う感じ? 別に下心があって近づいたわけじゃないよ俺。

 

「これからも翼さんと一緒にいてくれませんか? 貴方や響さんに未来さん……貴方達と出会ってから翼さんは色々な事を知って、本当によく笑うようになったんです、楽しそうに。だからどうか、彼女を一人ぼっちに」

 

「緒川さん」

 

「……はい」

 

「そういうことはさ、別にお願いなんかしなくてもいいことだよ。言われなくても一人ぼっちにはさせない、俺も響も未来だって。だから変な心配はしないで大丈夫ですよ」

 

「……ありがとうございます。これは僕の連絡先です、何か困った事があれば連絡してください」

 

緒川さんは俺に名刺を渡すともう一度頭を下げてから車に戻っていった。車の後ろ姿が見えなくなるまで見送ってから時計店へと戻った。

 

 

 

「…………」

 

時計の針の動く音が響く静かな部屋を見渡してからテーブルの上に置いてあるフォトフレームを手に取る。

 

スウォルツとの最終決戦の時にお守り代わりとして持っていた写真、ウォッチやベルトを除けばこれだけがこの世界に持ってこられた唯一の私物だ。

 

「ゲイツ……ウォズ……ツクヨミ……おじさん……」

 

翼には絶対に会えないわけではないと言ったが、それは正しくない。俺はもうみんなとは会う事は出来ない……そんな気がする。

 

あの戦いの時に覚悟はしていたが、やっぱり……寂しいなぁ。

 

時空と次元の壁を越えることの出来るオーマジオウとディケイドの力、この二つの力をどれだけ使ってもライダー(・・・・)の世界には繋がらなかった。そもそも時空の破壊と創造が成功したのかも謎だ。

 

ライダーの世界には繋がらなかったというのに、それ以外の謎の世界には繋ぐ事は出来る。本当に訳がわからない。

 

 

 

 




とりあえず翼さんとの絡みが欲しかったんや。

シンフォギアXVも残り2話どうなることやら。謎だったバラルの呪詛も判明したし。エンキ出てきたし。

そういえば皆さん仮面ライダーでどのライダーのバイクが好きですか? 自分はトライチェイサーです、もしかしたら小説本編でも登場させるかも。クウガアーマー+トライチェイサー的な

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