モブ厳な世界で時の王者やってます。   作:あんこパンパンチマン

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祝え!(挨拶)

すいません、更新が少し遅れてしまいました。誤字報告も感謝です。

……とりあえず騎空士の皆さんは頑張りましょう。遅れた理由が伝わる人にはこれで伝わるはず。

それとまだ見てない人もいるかもしれませんので多くは語れませんがXV12話やばいっすね(小並感)。そして来週でシンフォギアも最終回……見たいような見たくないような。



モブ厳な世界で夜にすれ違う。

リディアン音楽院、その地下。数百メートルにも及ぶ地下深くに特異災害対策機動部二課、その本部が存在している。

 

その特異災害対策機動部二課本部にある一室、そこは様々な観測機器が電子音を鳴らしながら稼働しデータを記録していた。

 

薄暗い部屋の中、白衣を身に纏った眼鏡の女性は中央モニターに映る“その存在”を睨みつけるように見ていた。

 

女性の名前は櫻井了子。特異災害対策機動部二課所属の技術主任、彼女の提唱する「櫻井理論」に基づき、聖遺物から作られたFG式回天特機装束、シンフォギア・システムの開発者だ。

 

「ふぅ……一体なんなのかしらねえ、コレ(・・)

 

周囲に散らばった資料やモニターに姿を映す謎の存在、天才科学者である彼女の頭脳、膨大な知識と記憶(・・・・・)を持ってしても自らを魔王と名乗った謎の存在、未確認一号を理解する事は出来なかった。

 

二年前に起きた惨劇その時、突如として姿を現し大量発生したノイズをその圧倒的な力によってものの数秒で撃滅し姿を消した未確認一号、オーマジオウ。

 

まずノイズには位相差障壁と呼ばれる特性の一つが備わっている。

 

存在を異なる世界にまたがらせることで、 通常物理法則下にあるエネルギーを減衰〜無効化させる能力である。

 

ノイズのこちらの世界に対する存在比率が増す攻撃の瞬間にタイミングを合わせることで撃破するなどの手もあるが有効な手段とはいえない。

 

ノイズに対抗するシンフォギア・システムから繰り出される攻撃は、 インパクトの瞬間、複数の世界にまたがるノイズの存在を「調律」し、 位相差障壁を無効化、 ロス無くダメージを与える機能が備わっている。

 

いかに最新・先鋭を誇っている銃器であろうと、ノイズには微々たる効果しか発揮できない。

 

現状、位相差障壁をなきものとしノイズを撃破する事ができるのはシンフォギア・システムだけである。

 

しかしこのオーマジオウにはそんなものは関係なかった。

 

装者の「調律」もなしにその拳はノイズを粉砕し手を翳すだけで塵にするなどのありえないような事もやってのけた。

 

「……厄介ね、本当に。なんで今になって……しかも問題はこっちにも」

 

了子は機械を操作しモニターの画像を切り替える。

モニターに映る、どこかオーマジオウを彷彿とさせるようなその姿、未確認二号と名付けられた謎の黒い戦士。オーマジオウを豪華と表現するならこちらは質素な感じだ。

 

この黒い戦士もオーマジオウと同じように「調律」なしに位相差障壁を物ともせずノイズを撃破している。ノイズとの戦闘データを見るにかなりの戦闘経験とセンスもあると判断できる。

 

オーマジオウ程ではないがその力は脅威的なものだ。

 

なにが目的でなんの為にこの二体の未確認が行動しているのかは謎だが、自分の計画の邪魔になることだけは確かだと了子は本能で感じとった。

 

「本当に、なぜいまになって現れた……ッ!」

 

了子は忌々しげに表情を歪ませて資料を睨みつける。

 

 

暗闇の中、その瞳は妖しく黄金に輝いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え、響の様子が何か変?」

 

『そうなんです。奏さんと何かあった時から響の様子がおかしいなとは感じていたんですけど…』

 

先日時計店に修理の依頼があったアンティークの時計を徹夜で修理してる最中、突然未来から電話が掛かって来たので出てみると開口一番そう相談された。

 

相談の内容は最近響の様子がなんだかおかしいとの事。

 

「……例えば?」

 

『今朝なんていつも私が響を起こしてるのに珍しく先に起きてて、そしたらそのまま私修行してくるっ! ってどこかに行っちゃって……なんだか最近は帰ってくるのが遅い事も多いですし。ソウゴさんは何か知りませんか?』

 

「あー、わかんないな。いまこっちに遊びに来たりもしてないし」

 

『そうですか…』

 

未来さんすいません、実はめっちゃ知ってます。

 

多分それ帰ってくるのが遅い原因は特異災害対策機動部二課でのノイズ関連の事だろう。そして修行というのも恐らくはノイズと戦えるようになる為の修行のはずだ。

 

響の性格からして二課に協力を要請されて了承したか自分から申し出たかのどちらかだろう。響が自分で決めた事ならとやかく言うつもりはないが……大丈夫なのだろうか、神出鬼没なノイズが関わる以上犠牲者が出ないなんて事はない。

 

きっとそういう(・・・・)見たくもないものを見ることになるかもしれない。それに直面した場合つい最近まで普通の高校生だった彼女に耐えられるのか……?

 

……いや、せめてそうならないように俺が頑張ろう。

 

しかしノイズとの戦いに備えて修行か……明らかに戦闘経験とかなさそうだし妥当なんだろうけど大丈夫かなぁ?

 

にしてもいくら戦える人が少ないからと言って二課の仕事が響のプライベートに変に影響しなければいいが、響だって学生で年頃の女の子なんだし。

 

『……あ、そういえば今日の夜流れ星が見えるんですよ、知ってましたか?』

 

「え、流れ星……? そういえばお客さんもそんな事言ってたような……ははーん。もしかして響とその流れ星を見る約束とかしてたりする?」

 

『えっ! そ、そうですけど……よくわかりましたね』

 

「うーん、まあなんとなくかなぁ」

 

未来はそういうイベント事? とか好きそうなイメージがあるし響も響でそういうの好きそうだし。その二人が一緒になってれば大体の予想はつく。

 

「というか未来これから学校でしょ? 寮暮らしとはいえ準備とか大丈夫なの?」

 

『あ、そうだった。朝早くからすいません、お仕事中だったんですよね』

 

「別に気にしないでいいよ、何かあったらまた電話してくれていいから」

 

『はい。ありがとうございます、じゃあまた』

 

「うん、授業頑張って」

 

向こうから布の擦れる音が聞こえると電話が切れた。布団から起き上がったのか着替え始めたかのどっちかだろう、まあどっちでもいいが。

 

携帯端末をテーブルの端に置き、目の前に無造作に置かれた“ソレ”を手に取る。

 

「……やっぱり、直せないか」

 

手に取ったソレ、ジオウトリニティライドウォッチを握り締めて感触を確かめる。

 

ジオウトリニティライドウォッチ…ジオウ、ゲイツ、ウォズ、三人の力を合わせて変身するライドウォッチ、そのライドウォッチは現在使用不可能になっている。

 

レジェンドライダーのライドウォッチが壊れた時のようにトリニティライドウォッチはその色を失いひび割れて半壊状態とかしていた。

 

こうなったのはこの世界に来てから少し経った後の事だ、オーロラカーテンや異次元移動を使いどうにかしてジオウの世界に戻ろうとしたが戻れなかった。

 

そこで俺はトリニティライドウォッチを使った。ゲイツを助ける為にトリニティライドウォッチの力でアナザーワールドに逆召喚された時のようにその力を使ってジオウの世界に戻ろうとした。

 

結果は失敗、トリニティウォッチを起動させてジクウドライバーのスロットに装填した途端ライドウォッチから発生した強烈な電撃の様なものが全身に走りそのダメージで強制的に変身を解除させられた。

 

その時からトリニティライドウォッチはこの半壊状態になってしまった。おじさんがライドウォッチを直した時の様に直そうとしてみたが上手くは行かず

 

オーマジオウに変身し『ソナライドウォッチホルダー』にセットしてウォッチに超高速メンテナンスを施してみても無駄に終わった。

 

……正直、もうお手上げ状態だ。

 

「……なんか、疲れたな」

 

眠気がする。

 

徹夜になったが依頼されていた時計の修理は終わったしもう寝るか? なんだが急に身体が重くなった気がする……いや、その前に朝飯を食べるか、なにも食べてない。今から作るのは眠いし疲れてるから無理だ。

 

となると外食か…そういえばこの前響と未来が近所のふらわーって言うお好み焼き屋さんが美味しかったって言ってたっけな、そこに行くか。

 

「……やっぱ無理だ、寝よう」

 

時計店を閉店状態にして戸締りを確認してから広間の来客用ソファに倒れこむ。自室に戻ってちゃんとベットの上で眠るべきなんだろうがもう無理だ、疲れた、眠い、眠すぎる。

 

ソファに身を倒すと一瞬で俺の意識は暗い海の底に沈むように落ちていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『これが、50年後の貴方。最低最悪の魔王』

 

 

──知ってるよ、ずっと前から。これが50年後の俺……いや、“常磐ソウゴ”だ。

 

 

『おめでとう。この本によれば、今日は君にとって特別な1日になる。ただし、赤いロボットには気をつけたほうがいい』

 

 

──ああ、始まってしまったんだ……もう戻れない。大丈夫、イケる気がする。

 

 

『この時代のお前に恨みはない。でも、未来のためだ。消えてもらう!』

 

 

──……嫌だ、無理だ、ここで“常磐ソウゴ”が消えるなんて事はダメだ。

 

 

『……“俺、王様になりたいからさ。民を救うのって王様の役目だろ”』

 

 

──…………そうだ、俺は王様になる。いや、ならなきゃいけない。

 

 

『お前、王様になりたいんだってな。だが無理だ、この世界は俺に破壊されてしまうからな……いや、それ以前にお前は本当に王様になりたいのか? 俺にはそうは見えない』

 

 

──………………ッ!。

 

 

『それほど魔王になるのが嫌だというのなら、よい方法を教えよう。そのベルトを捨てろ! そうすればお前が私になることはない……好きにしろ、若き日の私であり私ではない者よ』

 

 

──……ベルトを、捨て…る。そうだ、ベルトを捨てれば……俺は。

 

 

『“俺は”……俺はっ! 俺の民を傷つけるやつは絶対に許さない。みんなの幸せのために出来ることがあるなら、俺は命を懸けたって惜しくないッ!』

 

 

──……何やってんだ俺は、王様になるなんて元々俺には過ぎた夢だっだんだ、過ぎた力だった。もう諦めたんだ、諦めた筈じゃないか。民なんてどうでもいい、どうでもいいんだ……なのになんで身体が動くんだ、なんで前に進もうなんて思うんだっ。

 

 

『最低最悪の魔王になったら、俺が倒してやるッ!必ずな。俺を、信じろ』

 

 

──ああ、なってやるッ! 例え俺が偽物でも、抱いたこの夢が借り物であっても、みんなを救いたいって気持ちはなにも変わらないッ! それだけは嘘なんかじゃない! 俺は、世界を救うッ! 最高最善の、優しい魔王になる。

 

 

『こいつが、ジオウが魔王になるだと…? そんなわけがあるかっ! こいつは誰より優しく、誰より頼りになる男だっ!そして……俺の大事な友達だ!』

 

 

──………ゲイツ。

 

 

『ジオウ、お前が何に対して悩んでいるのかは俺にはわからん。だが、お前はお前だ』

 

 

──……うん、ありがとう。

 

 

『幸せだったぞ、この時代に来て……ソウゴ……お前の仲間に……友になれて……俺を親友と呼んでくれて……』

 

 

──あ、あああ、あああああああっ! あ、え、あ、嘘だ、ダメだ、ゲイツ! 死ぬなぁ! 目を開けてくれっ!……う、うおあ、ああああああああああああああッッ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うおああああああああッ!?」

 

飛び跳ねるように身体を起こし目を覚ます。

乱れた呼吸を整えながら辺りを見渡す、窓から見える夕焼けは既に黒く染まり始めていた。

 

「はぁ…はぁ…はぁ…くそッ。嫌な夢を見た」

 

汗を吸ったシャツが重くなり肌に張り付きベトベトして気持ち悪い。とりあえずシャワーでも浴びよう、それから何か食べるとしよう。

 

ソファから怠さを感じる身体を起こし風呂場に向かおうとした瞬間、背筋にピリッとした感覚が走った。

 

「……はぁ、勘弁してくれ。なんで今なんだ」

 

ノイズの気配だ、距離的にはそう遠くない。

 

……仕方ない、行くか。

 

色々と体調は最悪だが、行くしかない。未だに怠さを感じる身体を引きずりながら展開したオーロラカーテンを潜り抜ける。

 

通り抜けた先はどこかの地下鉄、ホームには群れるように奴らがいた。気味の悪いマスコットのようなノイズたちがこちらに気づき一斉に振り向く。

 

<ジオウ!>

 

ジクウドライバーは既に腰へ装着している。懐から取り出したライドウォッチの弁を回転させ起動させる。

 

「……変身」

 

<ライダータイム! 仮面ライダー! ジオウ!>

 

ポーズは必要ない。

起動したライドウォッチをジクウドライバーのスロットに装填して叩きつけるようにロックを解除し傾いたベルト本体を反時計回りに勢い良く回転させる。

 

背後に浮かぶ巨大な時計が分解されバンド状のリングが回転しながら身体を包み込み姿を変える。

 

「……行くぞ」

 

一歩踏み出すとそれに反応したノイズたちが襲い掛かってくる。

 

体当たりの要領で突っ込んできたノイズを身体を捻るだけの小さな動きで回避し振り向かずに背後へと蹴りを叩き込み消滅させる。まずは一匹。

 

バランスボールに手足の生えたまるでカエルのような姿のノイズが二匹飛びかかってきた。一匹は裏拳で殴り飛ばして炭素化させ二匹目は顔と思しき場所を鷲掴みにし横の壁に陥没させる勢いで叩きつけ土煙を舞い上がらせながら消滅させる。これで三匹。

 

重なるように並んでいた二匹のノイズに拳を貫通させて同時に消滅させる、さらに近くにいたノイズの足を払いバランスを崩し浮き上がった身体に突き刺すような前蹴りを繰り出し消し飛ばす。六匹。

 

「……ッ!」

 

こちらに向かって大量に放たれたボールのような何かを蹴り返そうとして足を後ろに引き、嫌な予感がして慌てて体勢を整えてガードする。

 

次の瞬間、大爆発に身を包まれた。

 

「くっそ……やっぱり爆弾だったのか。こんな地下鉄で爆発物なんて使うなよ」

 

普通の人間が喰らえば跡形もなく一瞬で吹き飛ぶ威力だ。ジオウの鎧のお陰で俺は大したダメージはないがエグいくらいの火力だぞこれ。

 

睨みつける先にはこれを投げつけてきた犯人、その背中にはいくつもの爆弾が背負われておりブドウのような姿をしていた。消費した分の爆弾は補充できるのか背中に生えている枝の様な突起物からブクブクと水風船を膨らませるように大量の爆弾が生成されていく。

 

あれだけの数の爆弾が直撃すれば流石にジオウの鎧でもダメージを負うがそれ以上にあんなものポンポンと使われたら周りの被害の方が酷くなる。

 

ブドウ型ノイズとの距離はそこまで遠くはない、ジオウの速力ならすぐに距離を詰められる。低く構えて一気に加速しようとした時、

 

「え……ら、ライダーさん!?」

 

「……えっ」

 

声が聞こえ振り向くと、制服姿の響が地下鉄入り口に立っていた。

 

なんで彼女がここに、そもそも今日は未来と流れ星を見てるんじゃ……いやノイズ(こいつら)がここにいるんだから戦う力を持つ彼女がここに来るのは当然なんだが、未来との約束より二課の仕事(こっち)を優先したのか?

 

「……ッ危ない!」

 

「え、きゃああ!」

 

突然現れた響の姿に呆然としていると俺が目を離した隙にブドウ型ノイズが背中の爆弾を響目掛けて(・・・・・)投げつけた。

 

今の響は前に見たパワースーツ姿ではなくただのリディアンの制服姿、つまり普通の人間と変わらない状態だ。そんな状態でさっきの爆弾を喰らったらひとたまりもない。

 

地面を踏み抜く勢いで走り出し加速する。

 

投げつけられた爆弾と立ち尽くす響の間にどうにか割り込み、自分よりも小さなその身体を包み込んで盾になる。

 

次の瞬間彼女を抱き締めたまま俺の身体は大きく吹き飛ばされた、壁に叩きつけられながら地面に倒れこむ。

 

「……ウグッ、結構痛かった。てか背中アッツ!」

 

「あ、だ、大丈夫ですかっ!? ごめんなさい私のせいで!」

 

「大丈夫大丈夫。そっちこそ怪我はない? ……あと戦うつもりなら変身しなきゃ危ないぞ」

 

「は、はい! すいません!」

 

──Balwisyall Nescell gungnir tron──

 

彼女が歌うとその身体は光に包まれてあの時と同じパワースーツを身に纏った……一瞬だけ大胆に肌を露出させていたがちゃんと視線は逸らした……見てないよ。

 

「やあ!」

 

「おお……ナイスパンチ」

 

「え、そ、そうですか? ありがとうございます……えへへ」

 

まだ残っていたカエル擬きのノイズが飛び出してくるとそれに反応した響が一歩踏み込み鋭い拳を叩きつけて炭素化させた。

 

戦いに慣れていないまだまだな一撃だがそれでもいい拳だった。修行してるってのは本当だったんだな。

 

響に向けていた視線をノイズに戻すと、爆弾を補充し終えたブドウ型ノイズがこちらを一瞥した後背を向けて走り出した。それに気づいた俺と響も追いかけるが行く手を阻むように大量のノイズが出現して足を止める。

 

「……ここは俺に任せて君はあの美味しくなさそうなブドウみたいなノイズを追いかけて。さっき見た通り爆弾を使ってくるからそれに気をつけて」

 

「は、はい! わかりました。でもライダーさん一人で大丈夫ですか?」

 

「大丈夫、すぐに片付けて追いつくから……というかライダーさんってもしかしなくても俺のこと?」

 

先程から気になっていた事を思わず自分に指を向けながら響に聞いてしまう。ライダーさんってなんだ、そんな呼ばれ方されたの初めてだぞ。

 

「ええ!? もしかしてお名前違いましたか? 顔の方にそう書かれてるのでてっきりそれが名前なのかと……」

 

「あー、なるほど……よし。じゃあ自己紹介だ、俺は……ジオウ。君は?」

 

「え、わ、私は立花響です!」

 

「うん、じゃあ響さっきのブドウの方は頼むよ。あんまり被害は出したくないからさ」

 

「はい。 わかりました!」

 

戦闘中だというのになぜか自己紹介して握手してる俺と響、自分で言っといてなんだが何してんだこれ。

 

ノイズの群れの脇を通り抜けて響が走り出す。響に向かってノイズが飛びかかるがそのノイズを蹴り飛ばして今度は俺が行く手を阻むようにノイズの前に立ちふさがる。

 

<ジカンギレード! ケン!>

 

「悪いけど急いでるんだ、すぐに終わらせるぞ」

 

ジクウドライバーからジカンギレードを生成して構える。響はノイズ戦に備えて修行していたが当然それですぐ戦えるようになる訳ではない、だから大量のノイズを相手させるよりも逃げた一匹を追わせた。

 

一匹だけなら他を気にせず戦いに集中出来るし俺がすぐに追いつけばいい。

 

「オオッ! はあぁっ!」

 

腕に鉤爪のようなものを生やしたノイズの一撃を弾いて素早くジカンギレードで斬り裂く。ノイズの攻撃を躱しながらカエル擬きノイズを真っ二つにして蹴りを繰り出し他のノイズも消滅させる。

 

そういえばさっきのノイズはなんで逃げたんだ? ノイズは無差別に近くの人間を追いかけて襲いかかって来る筈だ、今までだってそうだった。

 

あのブドウ型は初めて見たがノイズには危険を感じたら逃走するような知能があるのか……なんだか嫌な予感がするな。

 

ノイズをあらかた片付けると空気を振動させるような爆発音がこちらまで響いて来た。

 

急いでブドウ型と響の後を追いかけると瓦礫まみれの場所があり天井を見上げると地上まで続く大きな穴がポッカリと空いていた。先程の爆発音の正体はこれだろう。

 

地下鉄に響の姿もない、地上から戦闘音が聞こえることから多分この穴を通って地上に出たんだろう。ジオウのジャンプ力で跳び上がり俺も地上に出る。

 

「あん? なんだ、よぉやくお出ましかぁ」

 

「な、未確認……」

 

地上に出るとそこは公園のような場所でブドウ型の姿はなく、代わりにあの時の白銀聖闘士(シルバーセイント)の少女と、なぜか奏がいた。

 

 

 





因みにソウゴくんが外食に行っていた場合、OTONAとNINJAとのコープが派生し絆が深まってました。

今回意外と文字数が多くなってしまい区切って二話構成にしています。続きも執筆途中なので次回は早く更新できるかも。


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