やぁ……カルマノイズだよ。
早速だけど、俺は今日死ぬかもしれない。
何故なら……。
「さぁ、まずは君からかかってこい」
最強のOTONAこと弦十朗さんと戦うことになったからに決まっているだろう!!
今の場所はトレーニングルーム。
そして観客席では……。
「カルマと呼ばれているノイズ。大丈夫だろうか…?」
「司令も、手加減してくれるとは思いますが……」
「でも、いくら隕石の衝撃に耐えられるノイズだとしても、旦那の攻撃は……あれ?じゃあたまに旦那の攻撃を喰らっているアタシ等はなんなんだ?」
「確かに、弦十朗君なら隕石も破壊できそうね」
「あの……話を聞く限り、あの人ってそんなに強いんですか?」
「ええ……霊長類最強の男とも呼ばれているわ。政府の人たちから……」
「いくら触れられるノイズでも、司令に勝てるとは思えないな…」
主な二課メンバー全員はOTONAが勝つと思っている。まぁ当然だろう。
そしてセレナちゃんは困惑している。
「でも、カルマさんって自然物になることが出来ますけど……」
「「「「「「ハァ??」」」」」」
「えっと、なんて言えばいいのか……。カルマさんって、体をいろんな自然物に変えることができるんですよ。例えば私が知っている限りでは、炎、電気、氷、そして光…たぶんまだあると思いますけど、私が知っているのはこのくらいです」
「それ、すっごく興味深いわ!!」
「自然物になる……それのどこかいいのだ?」
「えっとですね、例えば炎って、実体がないじゃないですか。だからすごいんです」
「つまり、体が炎になったら触れないってことね?」
「そうです」
セレナちゃん……。俺の能力教えんといて……。もしものときのために
これじゃあ……
「そうか…実体がなければ勝負にならないな…済まないが、それは無しで頼む」
ほら、こうなっちゃった!!
こうなったらもう
”仕方ない……いざ、尋常に勝負!”
「かかってこい」
そうして、周りが緊迫する。
俺が動かない限りあちらも動かない。だからこちらから攻撃するしかない!
俺は【バネバネの実】の能力で足をバネにして周りの壁を使って高速で移動する。
「は、早い!」
「僕でもなんとか目で追いつけるほどの速さなんて……」
「緒川さんでもかッ!?」
そしてここでさらに追加!!【スケスケの実】の力で自分の姿を隠す。
「き、消えたッ!?」
「弦十朗君、大丈夫かしら…?」
そして、そのままOTONAに向かってパンチ!!
……していたと思った。
なんと、OTONAは俺の拳を掴んでいたのだ。
「気配がバレバレだ。スピードは確かに出ているが、もっと力を出すんだ!!」
そして俺にパンチ。
俺はその衝撃で壁に激突するが、体をゴムの状態にしたので、なんとか耐えれた。
にしてもやっぱOTONAぱねぇぇぇぇぇぇぇ!!
「カルマさん!!」
”大丈夫大丈夫…”
「まさか、司令の一撃を喰らっても立っていられるとは……」
「驚きですね……」
”本当に人間?”
「司令…ノイズにまで人間か疑われてますよ?」
「司令…」
「弦十朗君…」
皆がOTONAを憐みの目で見る。
「皆…俺をそんな目で見てどうしたんだ…?」
さて、
俺は【ゾウゾウの実(モデル『マンモス』)】を使ってマンモスへと変身する。これぞマンモスノイズ。
「す、姿が変わったッ!?」
「あれは…ゾウ…?」
「いえ、どちらかと言うとマンモスです」
「マンモスって、あの絶滅した?ていうかなんで分かるのよ…?」
「前に何度か見せてもらったんです」
そして鼻をOTONAに振るう。これで少しはダメージを…
「フンッ!!」
はいぃいいいい!!?
なんと、このOTONAは俺の鼻を掴んだのだ。
「こ、これは少し重いな…」
少しッ!!!?マンモスの鼻を思いっきり振るった攻撃を少し!?
「うおおぉおおおおおおお!!!!」
ってうぉおおおおお!!
俺はそのまま壁に投げ飛ばされた。
「ど、どうしてあの体格差で投げられるんですか…?」
「弦十朗君だからかしらねぇ~~」
「叔父様だからでしょう」
「旦那だからだな」
「「「司令だから…」」」
「それって理由になってなくないですかッ!?」
ぐ、ぐおお……さすがOTONA……。
あり得ないくらい強い……。
し、仕方ない…ここは切り札の一つを使うしかない…
俺は一旦元のカルマノイズの姿に戻る。
「どうした?もう終わりか?」
”まだまだ。切り札を使わせてもらうぜ!!”
「切り札?早すぎやしないか?」
”あんたにはもう最初っから本気出さないと絶対負けるからね!!”
そして今度も
使うのは【トリトリの実】の能力だ。
だが、ただの鳥じゃない。
「も、燃えてる……?」
「しかも、今度は鳥の姿に…」
「燃えている鳥ってなんだ…?」
「燃えている鳥……もしかしてだけど…」
「カルマさん、考えましたね。
「お前、どうしてそんなに詳しいんだ?」
「前にカルマさんに教えてもらいました」
「さっきから君が言ってる、ロギアとかゾオンとかっていったいなんなの?」
「説明するとですね、カルマさんの力は大きく分けて三つあります。超人になれる
「へぇ~~そんなに…じゃあさっきの高速移動は?」
「最初のは
「ほんっとお前詳しいな…」
説明ありがとうセレナちゃん。
さて、この
「あれは、
「フェニックス…ッ!?」
「あの伝説の不死鳥!?」
「なんでそんなものに…!?」
「いや、幻獣種だからですよ」
「……黒いノイズってのは、こんなことが可能なのか…?」
「いえ、カルマさんが超特別なだけです」
「本当になんなのかしら、あのノイズは…?」
黙っとれいあおいさん。
そしてOTONAは俺の方向に掌を空気に向かって突きだす。
「はぁ!!」
そしてHAKKEIを繰り出したOTONAはその場で静止するが、HAKKEIの威力は俺に向かってくる。
俺にHAKKEIは当たるが、すり抜ける。
「なにッ!!?」
「ちょ!!自然物にならないってルールじゃなかったのかッ!?」
「いえ、自然物になるのは
「なんじゃそりゃ!!もう頭がこんがらがって……もう訳分かんねぇ!!」
そして、黒い炎の化身となった俺はそのままOTONAに突進する。
これで勝負がつく……。
そう思っていたのだが……。
ヴヴヴヴヴヴヴヴヴゥゥゥゥゥ!!ヴヴヴヴヴヴヴゥゥゥゥゥゥゥ!!!
「「「「「「「「”!!”」」」」」」」」
突如、ノイズの警戒音が鳴り響いた。
「ノイズッ!!」
「司令!!」
「ああ、分かっている!!カルマ君。この勝負は一旦お預けだ」
”了解”
俺は元の姿に戻り、皆の後を追った。