ありふれない時の王者と錬成の魔王は世界最強   作:イニシエヲタクモドキ

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説明回。
先に謝ります。
イシュタルのセリフは書くのが面倒だったのでコピペです。
本当イシュタル嫌い(ただの悪口)


すごく趣味の悪いエヒト絵。焼き払いたい(主人公談)

「……ハジメ、いい加減目を開けたらどうだ?」

「……?」

 俺の足元でうずくまって目を固く閉じていたハジメに声をかけると、首をかしげながらゆっくりと立ち上がった。

「……ここ、何処だろう……?」

「トータs……いや、何処だろうな。ただ……ここがなんか趣味悪いところだとは思うが」

 特にこのエヒト絵とかな。

 心の中で付け足しながら、改めて周囲を確認する。

 ……やっぱこれ、原作開始のところか……

「ようこそ、トータスへ。勇者様、そしてご同胞の皆様。歓迎致しますぞ。私は、聖教教会にて教皇の地位に就いておりますイシュタル・ランゴバルドと申す者。以後、宜しくお願い致しますぞ」

 金色の刺繍がついた、趣味の悪い服を着た神官らしき人達の中から俺達の方にやってきた爺さんが、名乗りを上げ、頭を下げる。

 ……詐欺師だろうがアンタは。

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 ハジメside

 僕たちは今、イシュタルと名乗った老人に連れられて、大広間にやってきた。

 恐らく晩餐会とかを行う場所だろうと思われる。

 僕たち全員が椅子に座った所で、タイミングよくメイドがカートを押して入ってきた。

 まさかの生メイドである。

 もちろん理想を体現したかのようなメイドに男子たちの視線は釘付けだった。

 時王はどんな反応を……と思って時王の方を見てみると、なんか顔色悪くして震えていた。

 時王の視線の先を見て、僕も後悔した。

 時王の視線の先には、ハイライトを消した、深淵のような瞳で時王を見つめる白崎さんがいた。

 ご丁寧にメイドから差し出されたコップに亀裂がはしるくらいの握力で握りしめながら。

 そのくせとてもイイ笑顔だった。

 ……早くこの時間が終わればいいのに。

「さて、あなた方においてはさぞ混乱していることでしょう。一から説明させて頂きますのでな、まずは私の話を最後までお聞き下され」

 丁度いいタイミングで、イシュタルさんが話を始めた。

 だが、その語り始められた話はテンプレもテンプレ。そのくせ身勝手なものだった。

 要約すると、どうやらこの世界はトータスと呼ばれているらしく(先程時王がここの事をトータスと言っていた気がするが……)、人間族、魔人族、亜人族の三種族が存在し、人間族は北一帯を、魔人族は南一帯を支配しており、亜人族は巨大な樹海でひっそり生活してるらしい。

 その中の人間族と魔人族は何百年も戦争をしており、その勢力はずっと拮抗していたらしい。

 人間族は数で、魔人族は個の強さで互いを凌駕していたが、魔人族が魔物を使役することができるようになってからは人間族は滅ぶかに思われていた。

 だがそこで人間族に優しく手を差し伸べたのが……

「あなた方を召喚したのは〝エヒト様〟です。我々人間族が崇める守護神、聖教教会の唯一神にして、この世界を創られた至上の神。おそらく、エヒト様は悟られたのでしょう。このままでは人間族は滅ぶと。それを回避するためにあなた方を喚ばれた。あなた方の世界はこの世界より上位にあり、例外なく強力な力を持っています。召喚が実行される少し前に、エヒト様から神託があったのですよ。あなた方という〝救い〟を送ると。あなた方には是非その力を発揮し、〝エヒト様〟の御意志の下、魔人族を打倒し我ら人間族を救って頂きたい」

 エヒト様、というのは、この世界の宗教における神の事で、その宗教はこの世界の人間族の役九十九パーセントが信仰しているらしい。

 ……はい、怪しいの確定……

 まずイシュタルさんの今の顔を見てみよう。

 恍惚として、「あぁ……エヒト様…」なんて呟いている。

 麻薬でも使ってるのかな?と疑ってしまいそうになるが、周りの従者は信託を受けれるなんて羨ましいと言わんばかりの視線を向けるばかりで、おかしいとは微塵も思っていない様子。

 時王の方を見たら、あからさまに嫌悪感を滲み出している瞳で睨みつけていた。

 わかるよその気持ち。

「ふざけないでください!この子たちを戦争だなんて危険なものに巻き込もうとしないでください!大体何ですか無理矢理連れてきて!あなた達を誘拐で訴えますよ!親御さんたちも心配しているはずです!早く帰してくださいよ!」

 愛子先生が小さな体を大きく動かして大反対する。

 だが、クラスのみんなは「愛ちゃんが頑張ってる……」程度にほっこりしているだけで、イシュタルさん(さん付けは嫌だが)に至ってはあからさまな軽蔑感を瞳の奥に湛えて(エヒト様に選ばれたのに何故喜ばない……?と言った感じ)畑山先生を睥睨して、とんでもないことを宣った。

「お気持ちはお察しします。しかし……あなた方の帰還は現状では不可能です」

 知 っ て た。

 これくらいはテンプレ過ぎて大体わかってた。

 絶対そうだろうなぁーって思ってたもん。

 だが、みんなはそんな事露ほどにも考えてなかったのか信じられないと叫びだす。

 時王はうるさそうに耳をふさいでいる。

 やっぱり時王も帰れないことは察してたんだ。

「不可能って……何でですか!?喚んだのは貴方たちでしょう!?」

 愛子先生の叫びに、表面上だけ申し訳なさそうにしながら、

「先ほど言ったように、あなた方を召喚したのはエヒト様です。我々人間に異世界に干渉するような魔法は使えませんのでな、あなた方が帰還できるかどうかもエヒト様の御意思次第ということですな」

 とイシュタルさんは言ってのけた。

 まぁ普通そうだろう。最近の異世界もの小説なんて大体そんな感じだし。

 イシュタルさんの言葉に、いよいよ本格的にパニック状態に陥り始めたクラスメイト達だったが、ある一人の一言により状況が一転する。

 そう、天之河くんの一言である。

「皆、イシュタルさんに何を言っても意味は無いよ……俺は戦おうと思う。この世界の人の危機を放っておくなんてできないし、それにもし戦いを終わらせたら、元の世界に帰れるかもしれないじゃないか。元々俺たちはこの世界の人達の救済のために召喚されたんだから……そうですよね、イシュタルさん」

「えぇ……エヒト様も使命を果たした後の勇者様の頼みならば無下にすることもないでしょう」

「俺達には大きな力があるんですよね? ここに来てから妙に力が漲っている感じがします」

「ええ、そうです。ざっと、この世界の者と比べると数倍から数十倍の力を持っていると考えていいでしょうな」

「うん、なら大丈夫。俺は戦う。人々を救い、皆が家に帰れるように。俺が世界も皆も救ってみせる!!」

 歯をキラリと輝かせながらサムズアップした天之河くんに、男子はやるぞぉ!的な声を上げ、女子はほとんどが熱っぽい視線で天之河くんを見ていた。

「へへっ、お前がやるなら俺もやるぜ」

「龍太郎……」

「もう……あなた達だけにやらせるわけにもいかないじゃない……」

「雫……」

「し、雫ちゃんがやるなら私もやるよ!」

「香織も……」

 全員が戦争に参加しますオーラを出したところで、イシュタルさんがみんなに向かって声をかけた。

「ありがとうございます!ではこれから国王の元まで皆様を案内させていただくので、こちらについてきてください」

 ……どうやら、まだ何かあるようだ。

 怪しすぎるよ…




ハジメ君は、原作と性格が少しばかり違うのですが、それは後々大きく関わってきますのでお楽しみに。
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