隻狼ロール SAO縛りRTA   作:腹筋崩壊二郎

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カレー作ったら水が多すぎてスープカレーになってしまったので初投稿です。



02 初日(2/2)

 2次創作の失踪確率が異常に高い小説のRTA、もう始まってる!

 

 さて、前回はクエスト8つのうち薬草クエとお使いクエを除く5つのクエストのクリア条件を街に持ち帰った状態で終わったのでその続きから再開です。

 

 街にたどり着いた時刻は15:07。移動の時間も考慮すると割とクリアラインギリギリのところですね。それもこれも全部フレンジーボアが湧かないのが悪い。

 初日なので、はじまりの街から出てすぐのところでプレイヤー達がイノシシを狩りまくっているのが原因でしょう。SAOのモンスターには所謂湧き上限があり、1日にどのモンスターがどれくらい湧くか、といった上限があるんですよね。

 今回の時間軸はどうやら好戦的なプレイヤーが多いらしく、皆が皆フレンジーボアを狩りまくっているようです。だからアインクラッド全体でのモンスターの湧きがはじまりの平原に偏っているのかもしれません。初日のこのパターンは後々殺人プレイヤーが多くなる傾向があるので留意しておく必要がありそうですね。

 

 また、モンスター数と同様に取得金額にも上限があり、プレイヤーだけではなく露店のNPCにも所持金額の限度があります。よって私が丹精込めて集めた素材アイテムも、最悪の場合売り捌くことができずにポーチを圧迫するだけの置物と化してしまうのです。

 だから多くのプレイヤーが市場で金を使った後に素材を売る、つまり最序盤のスタートダッシュが肝心だったんですね。

 

 取り敢えず今はクエストクリアの報告巡りかつ新たなクエスト受注に勤しみます。効率を考えて、素材売却はまだしません。

 

 あ^ぁ〜、クエストクリアのこの瞬間がたまらんのじゃあ。どんどんNPCに達成報告をしてチャリンチャリン金を貰い、報酬アイテムを貰い、経験値をもらえるこの瞬間、まるででっかい耳垢が取れた瞬間のような爽快感がありますねぇ。

 

 ついでに放置していたお使いクエストは今このはじまりの街を徘徊している間に2つともクリアしてしまいましょう。

 手紙をどこどこに届けてくれ、この木の実を〇〇に渡してくれ、といった地味に手間と時間のかかるクエストを効率よくこなせるように、クエストに関わるNPCの位置が極力動線上に入るように受注するクエストを調整しておいたんです。すごいでしょ、最高でしょ、天才でしょ。

 

 さて、これでクエストは7つクリアしました。クエストクリアの経験値はかなり美味しく、レベルも2に到達しました。ゴーレムを狩らない判断をしていたり、メス狼の湧きが悪いと最悪レベル2に届かないので今回は順調であると言っていいでしょう。

 

 レベルが上がるとステータスが上昇する他、筋力値と敏捷値に割り振ることができるポイントが3だけ入手できます。今回は筋力2敏捷1に振りましょう。移動を考えると敏捷を優先すべきではあるのですが、チャートにちゃーんと理由が書いてあるので後々説明します。

 

 現在の時刻は15:58だいぶ巻きで行ったおかげでなんとか時間内に全ての作業を終えることができました。

 あと今更なんですが、SAOのクエストというものは普通1つずつ受注してクリアして、新しく受注してといった流れが基本です。私のように一気に多数のクエストを受注するのは、移動距離の計算やアイテム所持量などを考慮しない限り、かえって効率が落ちてしまいます。SAOを知り尽くしていないと厳しいので、初見さんはそこんところ注意しといてください。

 

 

 今から私が向かうのは当然ながらクエストなのですが、予定通りならば多分そろそろ例のイベントが発生するはずですね。

 

 お、きたきた。

 あの木の裏からこちらの様子を窺っているのが、蝶のように舞いGのように忍び込むことでお馴染みの我らが情報屋のアルゴ氏ですね。鼻声気味の語尾がかわいいことで有名なこの方には今回の縛りにおいてかなり重要な役割を担って貰います。

 

 ちなみにアルゴ氏は私と同じく、街の中の散策を行なっていたようです。情報屋として、βテスト時のアインクラッドと現在のアインクラッドのクエスト発生条件などを調べて回っていたようですね。

 大半のプレイヤーが後先考えず街から飛び出しているのを見るに、彼女のプロ意識の高さが窺えます。あとオネーサンぶるところがかわいい。

 

 ここでのアルゴ氏との会話で気をつけることは特にありません。『いくつかクエストを受けてきた』という事をそれとなく伝えましょう。ここで大切なのが、アルゴ氏にクエストクリア条件を絶対に漏らさない事です。このお方口が非常に上手く、さらっと情報を抜かれてしまいかねないからです。情報には必ず金を絡めないと、対等な立場と信用は得られません。世知辛い世の中じゃあ。

 なんやかんやで会話が上手く進むとフレンド登録をしておこうという話になるので快諾しましょう。彼女には今後ブラック企業も真っ青なペースで仕事をこなしてもらいます。

 

 それ即ち、原作よりも早い攻略本の出版です。原作ではデスゲーム開始から12日で出版され多くのプレイヤー達の命を助けてきたこの本ですが、今回は私が全力でこの作業をアシストする事でその出版を半分以下の5日にしてもらいます。原作よりも1週間も早い出版、RTAでは基本ですね。

 といっても今するのはフレンド登録と軽い談笑だけで結構です。コミュ力が試されますが安心してください。私のコミュ力は5です。100分の。それでもクリアできるので多分誰でも問題ないです。

 

 

 さて、アルゴ氏との1回目の会話が終わったところで、今から受注しているクエストをとにかく全力で巡ります。そのほとんどが討伐クエストです。どんなに運が良くても、全てのクエストをクリアした状態で17:30の手鏡イベント発生までにこの街に帰りつくことは不可能です。

 ですがご乱心。自分の足で帰る必要なんてないです。勘のいい方なら察しているかもしれませんが、今はまだそのことについては伏せておきます。

 ではここからは倍速垂れ流しでの戦闘シーンダイジェストといきましょう。現在全プレイヤーの中で1番レベルが高い(2)私の強さを見せてやろう。

 

 《グラスワーム》10匹の討伐、3分でクリア。地面潜行攻撃はTDN遅延行為なので予備動作を見たら全力で阻止しましょう。

 

 《ラージ・ブラッドボア》の討伐、2分でクリア。所詮でかいだけの瓜坊よ。

 

 フィールドボス《アーマーコボルト・スラッシャー》の討伐、9分でクリア。割と耐久が強く第1関門ですが、首の弱点を正確に撃ち抜けばゴリゴリ削れるので、とにかく被弾を極力避けつつ慎重に立ち回りましょう。

 

 《薬草の採取》移動中に残りの2枚を発見。やったぜ。

 

 《アーミー・グレイアント》30匹の討伐、4分でクリア。ワンパン祭りのボーナスタイムみたいなもんです。

 

 納品クエストアイテム《蟻酸》の入手も同時に条件達成。

 

 ここで一度ポーション使用。ガードの上からの削りダメージが蓄積しているので、体力を最大値の400まで回復しておきます。

 

 フィールドボス《ロックラックゴーレム》の討伐、17分でクリア。ぶっちゃけこいつが初日の最終関門です。食らえば死亡でオワタ式のガチでやべーやつなので、とにかく走り回って加速をつけながら弱点を執拗に攻撃しましょう。弱点以外には絶対に攻撃しないように。

 

 《ウィンドワスプ》20匹の討伐、6分でクリア。いくら追いかけても飛んでいる敵に剣は届かないので、寸前で躱してカウンターで倒しましょう。

 

 納品クエストアイテム《ワスプの毒針》の条件も同時に達成。

 

 

 

 ……ん?

 

 

 なんか最後の蜂を倒した瞬間に私の動きが極端に鈍くなってしまいました。蜂によるスタンではなく、麻痺毒に侵されているわけではないですが……どうしてでしょうか。

 まさかと思って確認してみたところ、なんとモンスター討伐によって入手した素材アイテムが持ちきれず、重量オーバーによる鈍足ペナルティが発生してしまいました。

 

 しかしこれも計算の内です。今更の説明になってしまいましたが、SAOのプレイヤーのアイテム所持容量には当然ながら上限があり、その数値はプレイヤーの筋力ステータスに依存しています。これを超過したアイテムを持った状態では、今のように移動速度に大幅な制限がかかってしまうのです。

 迷宮区の真ん中やモンスターの群れの中でこれをやらかすとぶっちゃけ……ご愁傷様です。逃げられる敵から逃げることも敵わず、囲まれて集団レ○プされて終わりです。

 先程レベルアップした時に筋力にステータスを多めに振っていたのは、こうなるのを少しでも遅らせたかったからです。

 

 所持品を確認してみたところ、納品クエストの達成条件も満たしており、それどころか余分なアイテムが溢れかえっている状況でした。ドロップ品の量は運なので、足りないよりも過剰なくらいが丁度いいです、特に今日は初日なので。

 

 

 さて、そろそろ来るかな。

 

 お、来ましたね。身体が青い光に包まれて徐々に身体が透けていく、これが例の強制転移です。今現在アインクラッドにログインしている全てのプレイヤーが始まりの街に集められ、例のチュートリアルが始まります。

 2次創作の大半の主人公はそこでなんか決意したり、お前マイクロ波がどうとか普通の中学生が知ってるわけねぇだろというツッコミも虚しく、天才的な推理力を発揮してカヤバーンの発言が本当だと理解したりします。

 

 現在時刻は17:30。ラグなどを考慮して今からだいたい1分後にカヤバーンが出てきます。

 

 

 ……さて、早速作業に取り掛かりましょう。

 メニュー画面を開きます。画面右上にリュックサックのマークが赤く点灯していますが、これが先ほど述べた「重量オーバー」状態です。鈍足デバフが付いているので、本来ならあそこから街に帰るまでに相当時間がかかるところでしたが、強制転移のお陰で何の問題もなく街に帰り着く事が出来ています。

 

 しかし今は荷物がいっぱいの状態。アイテム画面を開くと《アイテムを捨ててください》とやかましく警告をしてくるので、お使いクエスト報酬の《シンプルクロス》という風呂敷を実体化しましょう。

 このシンプルクロスはストレージに入れるだけでは何の効果もないものですが、実体化させた状態ではアイテムなどを一定量包む事ができる特別なアイテムです。しかも包み込んだアイテムの重量を10%減量してくれるお得な機能も付いています。

 しかし問題点として、アイテムを包んだ状態ではストレージに収納することができません。背中にぶら下げる必要があり、それに包む事ができるアイテムも1つしかありません。とてもじゃないですが、これを抱えて戦うのは流石に無理です。

 

 とはいうものの、現在位置は安全圏である街中。ここでならアイテムを包んで運ぶのは容易です。ロックラックゴーレムのドロップ品の、1層時点で最強のメイスがクッソ重かったのでそいつを包むことにしましょう。

 

 鈍足デバフが解除されました。ドロップ品が多すぎるとデバフが解除されずここで素材を捨てる必要があり、少なすぎても問題はありませんが資金不足の原因になるので、今回のように1つのアイテムを実体化してシンプルクロスに包む事でデバフが解消される、というのが1番理想的な状態です。

 

 さて、満を持して登場したカヤバーンの話を集会の校長先生の話のようにガン無視しながら、所持している素材アイテムの並びを整理します。

 

 

『プレイヤーの諸君、私の世界へようこそ。私の名前は茅場晶彦。今やこの世界をコントロールできる唯一の人間だ』

 

 

 先程の狩りで入手したアイテムの内、今後一切使う予定のないアイテム、例えば余分な素材や使用しないドロップ品の武器防具は全て売っちゃいます。ですので強化素材として使えるワスプの素材やゴーレムのドロップ鉄などはストレージの下の方に、売りさばくアイテムはストレージ上方に移しましょう。

 

 

『ーーーーこれはゲームの不具合ではない。繰り返す、これは不具合ではなく、《ソードアート・オンライン》本来の仕様である』

 

 

 さて、「本来の仕様である」のタイミングでアイテム整理が終われば丁度いいくらいです。続いてメニュー画面トップに戻り、《クエスト》→《受注済みクエスト》→《クエストペーパー作成》の順に画面を進めましょう。

 

 

『ーーーー諸君は今後、この城の頂を極めるまでーーーー』

 

 

 クエストペーパーとは、簡単に言えばそのクエストを受注できる場所、達成条件、報酬アイテムやヒントなどを記載したカンニングペーパーみたいなものです。フレンド同士でクエスト達成条件の確認をする際に非常に便利です。

 SAOでは同じクエストは1回クリアしてしまうと2度と受注することができないので、これは完全に自分のためではなく他人のために作っていることになります。

 

 

『ーーーーまた、外部の人間の手によるナーヴギアの停止或いは解除もありえないーーーー』

 

 

 クエストペーパーは達成したクエストならば好きなだけ作成できますが、1回作成するのに100コルもするので、序盤でこれを量産するのはなかなか厳しいです。幸い私は最高効率でクエを達成したりモンスターを討伐したりしたので、金に問題はないです。

 達成報告に行っていないクエストのクエストペーパーは作成できないので、最初に報告に行った7つのクエストのペーパーをここで作成してしまいましょう。

 

 

『ーーーー諸君の脳を破壊し、生命活動を停止させるーーーー』

 

 

 ペーパー作成中は一切移動ができません。街中でやる分には何の問題もないですが、ペーパー作成において1つ気をつけなければいけないのが、周りのプレイヤーに画面を見られてはいけないということです。

 予め画面をプライベート表示にしておいたのも、今後も含めてペーパー作成中にクエストの達成条件を他人に見られないようにするためです。

 

 

『ーーーー残念ながら既に213名のプレイヤーが、アインクラッド及び現実世界からも永久退場している』

 

 

 クエストペーパー作成には少々時間がかかり、1枚作成するのに1分ほどかかる上1枚ずつしか作れません。しかしなんとカヤバーンの演説は10分ほどかかります。7枚ならば時間内に作成できます。

 

 

『ーーーー同時に、諸君らの脳は、ナーヴギアによって破壊されるーーーー』

 

 

 どうでもいい話なんですが、カヤバーンはよくこんな大勢の前であんな長ゼリフを噛まずに淡々と喋る事ができますよね。一体リハーサル何回したんでしょうか。カンペとかどこにあるんだろうか。もしかしたらあのクソデカフードの黒い部分に、アイアンマンのディスプレイみたいな画面があってカンペがびっしり書かれてたりするのかな。

 

 

『ーーーーそれでは、最後に、諸君にとってこの世界が唯一の現実であるという証拠を見せよう。諸君のアイテムストレージに、私からのプレゼントが用意してある。確認してくれ給えーーーー』

 

 

 あ、アイテムストレージになんか入ってきましたね。これが例の《手鏡》で、効果は何もありません。ただ単に自分の顔がリアルに戻ったということを確認するだけのアイテムです。

 しかし我々2次創作の主人公(RTA走者)はリアル顔なので、このアイテム、ガチでいらないです。読者の皆様はもはや『手鏡を使っても顔が変わらない主人公』なんて何度も見た光景でしょう。

 

 しかも手鏡入ったせいでまた所持容量が限界に達しました。

 表面張力というものを知っているかね?バービーくん。グラスいっぱいに注がれた酒の表面が溢れそうで溢れない力のことだ。

 この場合は酒がアイテム、グラスがストレージ。今私のグラスは酒でいっぱいです。これ以上余分な酒は入りません。

 

 つーわけでいらないアイテム(手鏡)はどんどん(ゴミ箱へ)しまっちゃうからねぇ〜。他人からのプレゼントを受け取った流れのままゴミ箱に放り込むその姿、まごうことなきクソ野郎。

 

 

『ーーーー諸君は、今、なぜと思っているだろうーーーー』

 

 

 てか話なっげえなオイ。さっき『最後に』って言ってたでしょうが。話無駄に長いクセにオチが弱くて中途半端なまま会話を終えるめんどくさい奴かお前は。やめろその言葉は私に効く(自爆)

 

 あ、そうだ(唐突)

 ちなみにこの茅場のセリフ、文字に起こすと1000字を超えます。マジかよと思う反面、ああこれ字数稼ぎにピッタリじゃねぇかと思いました(小並感)。

 新人小説家の殆どがこのクッソ長い文章を文字に起こしているのを見ても、やっぱガチで長いよなぁと再認識しました(小並感)

 

 

 で  す  の  で  ぇ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 メイドインヘブン!!

 

 

 時は加速するッ!!

 

 

 

 

 

 

 苦行をフェイントで躱したところで、ようやくカヤバーンの話が終わります。

 クエストペーパーは7枚全て作成済みです。アイテム整理を終え、シンプルクロスのおかげで減量に成功したメイスを背負い、鈍足デバフも表面張力のレベルでギリギリかかっていません。

 

 人混みを掻き分けて出入り口の3m手前に陣取ります。そしてカヤバーンの話が終わる0.9秒前に走り出しましょう。1.0秒前に走ってしまうと出入り口の障壁がギリギリ解除される寸前で顔面から激突してしまうので、ここは気持ち遅めにスタートしてもいいでしょう。てか顔面から激突するのはガチでダサい上かなりのロスなので妥協してでも確実にスタートダッシュを決めましょう。

 

 無人の市街地を駆け抜け、ケーキの材料屋さんおっと失礼アイテムショップで溜め込んだ素材アイテムを売りさばきましょう。

 

 この時注意することは、1つの店で全てを売らないことです。

 先述の通りNPCの所持金にも限度があるので、1つの店で全てを売りさばく行為は他プレイヤーに迷惑がかかるのでやめましょう(建前)。

 それに素材によって売るべき場所で売れば高く買い取ってますしね(本音)。

 武器屋では武器防具を、食料屋では食料アイテムをちゃんと仕分けた通りに売りましょう。

 

 必要のない全てのアイテムを売り捌いたところで、続いてクエストの達成報告巡りです。ここでまた報酬アイテムと金、経験値をもらえます。

 さらっと流していましたがフィールドボスを2体討伐しているので、ここの経験値でレベルが3に到達します。割り振りポイントは全て敏捷に振りましょう。

 レベルアップ早くない?と思う人もいるかもしれませんが、そもそもロックラックゴーレムなんかは適正レベルが4以上、しかも1パーティで討伐に10分以上かかるモンスターです。参考程度に、この第1層のフロアボスの攻略適正は5以上です。つまりフロアボス一歩手前の強さのボスだったのです。

 そんなフィールドボスを2体も、しかもソロで倒した上経験値を独り占めしているので、このレベルアップは別に何ら不思議なことはないでしょう。

 

 キリトさんは3桁単位でリトルネペントを狩ってレベル3だったのですが、アレは武器狙いのついででやっていたのでレベリングの面だけ見れば最高効率ではありません。しかしあの効率重視の心掛けは素晴らしい。惜しむべくはチャートを組んでおらず行き当たりばったりの行動が多い所ですね。是非彼も走者になってほしいところ。

 

 ちなみにそのロックラックゴーレムとの戦闘の際ブロンズシミターが少し予定より早くご臨終を迎えたので、今腰に吊るしているのは2代目です。ワスプ戦まで保たせたかったのですが、いつぞやのモスゴーレムの際急所を外したのが響いてしまったようです。悲しいなぁ。

 

 さて、クエスト達成報告を終えたところで、現在時刻は18:20。ドロップ品が表面張力レベルでギリギリあったので売却に少し時間がかかってしまいましたが、なんとか間に合いそうです。

 

 ここではじまりの街の出入り口へ向かいましょう。数人のプレイヤーが外へ駆け出しています。どうせ自分だけでも生き残れればいいとかいう考えを持った輩なので無視だ無視。呼び止めたところで時間の無駄だし、死ぬ奴は死ぬ。助からない命だってあるんです。世の中世知辛いんじゃあ。

 

 しかし3000人以上生存という超鬼畜な縛りを設けている以上、何もしないわけにはいきません。3000人以上生存という点がどこまで鬼畜かというと、参考程度に私が一切介入していない状態で100層攻略クリアをすると、なんと生存者が1500人を切る上、クリアするのに最低でも4年以上かかってしまいます。

 95層突破で安全圏が消滅するクソ仕様のせいで、はじまりの街のインドアヒッキー総勢1000人がお亡くなりになってしまうのを皮切りに、強力なボスの出現とリーダー格の人物を失った攻略組が壊滅的打撃を受けてしまう、安全圏消滅によって攻略組と中層プレイヤーやヒッキー共の仲が最悪になるなど様々な要因が重なってしまう結果です。

 

 今私が為すべきこと、それは1層で受けられるクエストを受けられるだけ受けて、アルゴ氏にその情報を売ることです。ベータ時代に無いクエストも沢山追加されているので、それも含めてとにかく情報を売りましょう。

 そのためのクエストペーパーです。

 

 ふらふらと覚束ない足取りで街の外へと向かおうとしているアルゴ氏を見かけたら、すぐさま呼び止めます。そして非常にレアな虚ろ目な彼女を必死に呼び止め、その旨を伝えてクエストペーパーを1枚10コルで売ります。断られても全力で押し付けます。

 ここで説得に成功することで、例の攻略本の出版を早めて本来なら死んでいた人々を900人ほど救うことができます。1週間早く出版できても、やはり1000人は死んでしまうのです。こればかりは避けられません。

 

 

 さて、アルゴ氏の説得が終わり2人体制で攻略本の出版を約束したところで、今日はこのままさっさと就寝します。19時就寝なんていくらなんでも早すぎるとかバカジャネーノとか思われるかもしれませんが、これもちゃんと理由があります。

 

 それは単純明快、初日の夜は徹夜するプレイヤーがとにかく多いからです。人気タイトルのゲームが発売されたその日なら、多くの自称熟練プレイヤー達は余裕で徹夜します。

 特に今日のような日は誰も安らかに眠るなんて不可能です。恐怖を紛らわせようと狩りに出かけるプレイヤー、信じられるかと錯乱しながら飛び降りるプレイヤーなど、沢山いることでしょう。だから今日の夜に動くのは非効率的であるといえます。

 最低でも湧き上限リセットが入る朝6:00までは動かないのが賢明です。ですのでアルゴ氏には全力でケアをしてなんとか立ち直ってもらい、明日から全力で仕事をしてもらいます。

 

 三徹くらいできるでしょ。俺もやるんだからさ(同調圧力)。

 

 

 今回はここまでです。閲覧ありがとうございました。

 

 

 

《現在のステータス》

 

sekiro Lv.03

 

所持金 3950コル

HP. 550

筋力 22

敏捷 24

 

[取得スキル]

《曲刀》 熟練度 7

《疾走》 熟練度 8




急遽カレーうどんに変更したら超美味かった。

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