IS【小さな少年は盾を構える】   作:屍モドキ

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 長引きました。
 長くなりました。
 端折りはしましたが。






七十二話 蜘蛛と学園最強

 なんとか女子の群れを撒いた一夏と結は、校門前にやってきた。

 そこにはジャケットを羽織った赤い長髪をバンダナで纏めた奇妙な男が立っていた。

 

「よう一夏! それに結くんだったか?」

「久しぶりだな、弾」

「こんにちは」

 

 その男は一夏の友人である五反田 弾。

 生徒一人につき一枚配られた招待状を受け取り、やたら気張った格好でやってきた。かなり浮ついた格好に一夏は少々げんなりしていたが、当の本人は夢の花園にやってきた! と心躍らせている。

 

 ちなみに結はそもそも招待状を配る相手がいない事もあって受け取っていない。

 

 一夏達二人が執事服を身に着けている事に唇を噛んで笑いを堪えている弾を尻目に一夏は学園内に彼を案内した。

 

「あら、あなた一般の人? 招待状を拝見してもよろしいですか?」

「あ、はい、えっと……これです」

 

 ばったり出会したのは生徒会副会長の布仏 虚先輩だった。

 三年生らしい落ち着いた振る舞いは見ているだけでも尻込みしてしまう程で、現に初対面の弾は面食らってまともに会話もできなくなっていた。

 

 弾がポケットから取り出したシワのついた招待状を確認した後、虚先輩は了承したらしくそれを弾に返し優しく微笑んだ。

 

「ありがとうございます。学園祭を楽しんでくださいね」

「は、はい!」

 

 去っていく虚先輩を鼻の下を伸ばしながら見送っている弾。

 

「おら、行くぞ」

「いだだだだ!!! わかった、わかったから耳を離せ!!」

 

 汚物に群がるハエを見る眼差しで見つめる一夏は弾の耳を引っ張りながら自分のクラスへ引き連れて行く。

 

「結、ほら、手つなごう」

「んう……肩車、して。お兄ちゃん」

「わかったよ、っと」

 

 少年は気持ちいいほどの笑顔で頷いて、両手を広げて一夏の腕に身を預け、彼の頭上まで持ち上げられたのちに肩に座らされる。

 普段の倍の高さから見渡す景色とは新鮮なもので、ISに乗っていれば空高く飛ぶことも出来る。だが重力を感じながら人の群れを見渡すのはなんとも言えない高揚感を感じる。

 

「上代くんだー! あとでお店行くからね!」

「来てね〜」

「上代くんが織斑くんに肩車されてる!」

「わは〜」

 

 高いところに出ていれば自然と目立つわけで、結を見上げては手を振ってくる女子生徒達に手を振り返しながら、結は一夏に乗せられて教室まで戻ってきた。

 

「あ〜! ようやく戻ってきたなうちのドル箱〜〜!!!」

「言い方」

 

 メイド服で怒ってくるクラスメイトを宥めていると、同じくクラシックメイドの格好をした箒達からも視線を向けられる。

 

「二番テーブルですぐにゲームしてきてね! あとこっちのオーダー四番さんに持ってって!」

「わかった!」

「上代くんはあっちの七番さんとこでゲームね!」

「はい」

 

 教室に早速仕事を言い任され、自分も仕事に戻ろうとした時、教室の扉を開けてよく知った面倒な人が入ってきた。

 

「私、参上」

「呼んでないです」

 

 何故かメイド服を着て現れた更識生徒会長を適当にあしらいたい気持ちをさらさら隠すつもりも無いらしい一夏はそそくさと店の奥に引っ込もうとするが、楯無はそんな一夏の首根っこを捕らえて無理やり話を進めてきた。

 

「さて、話通り男子二人を借りてくわね」

「その話を俺達は聞いてないんですが」

 

 店長と何やら話をつけてきた楯無。真っ向からの対談でお互い顔は笑っているが、手元では何やら紙束の受け渡しをしているあたり十中八九賄賂である。駄目だろう。

 

 そうなれば自分たち男に発言権は元より拒否権も無いに等しい。

 だが一応の説明だけはしてもらわなければ納得がいかないので、何処に何をしに行くのかだけ説明を仰ぐことにした。

 

「何するんですか」

「演劇よ」

 

 楯無がパンと扇子を開く。

 そこには『迫撃』と書かれていた。

 

 

 ◇

 

 

「もーいーかーい」

「はい……」

 

 当たり前だが誰もいない更衣室にて、一夏は黒い執事服から白を基調にしたタキシードに着替えていた。

 袖や裾には豪華な装飾が施されていて、歴史の教科書で見たことのある西洋の貴族と同じ格好にどうにも歯痒い思いを感じる。

 

「なかなか似合ってるじゃない。はいこれ」

「王冠、ですか」

 

 渡された小さな冠を被り、慣れない詰め襟の感触に息苦しさを感じてしまう。

 

「だいたい、演劇なんて言われても台詞言えないですよ」

「大丈夫よ。こっちがある程度ナビゲーションするから、それにあわせて動いてくれればいいから」

 

 なんとも雑な説明に頭痛がする一夏だが、根回しで売られた以上仕事をこなすほか無い。

 

「シンデレラの主役は女の子! 君はカッコイイ王子様やってくれたらいいから!」

「善処します」

 

 楯無に肩を叩かれその勢いのまま舞台の上に躍り出た一夏。開演開始のブザーとともに巻き上げられていく垂れ幕を見上げながら、咳払いをして姿勢を正す。

 

『昔々あるところに、シンデレラと言う少女がいました』

 

 というかまず出てくるのは主役のシンデレラじゃないのか? とナレーションを聞きながら登場人物の順序がいきなり破綻していることに気がつくが、そんな一夏を置き去りにして演劇は続く。

 

『シンデレラは姉と母にいつもいじめられて……いたのはとうの昔』

 

 ん?

 急に声音が変わってそのまま進行されるナレーション。

 

『否、シンデレラとはもはや名前ではない、舞踏会を勝ち抜き、己の実力で幸せを勝ち取ったものに与えられる称号、それこそが灰被り姫!!』

 

『シンデレラたちは己の強さを証明し、血で血を洗う戦いに身を投じて勝利を掴むのです! さぁ、王子様の王冠を手にするのはいったい誰なのか!!』

 

 聞いたことのないナレーションに戸惑いを隠せない一夏だったが、悩む暇すら与えられず何処からともなく飛んできた刃物が一夏の頬を掠めた。

 

「ヒィッ!?」

「その冠寄越しなさい一夏ァ!!」

 

 セットのハリボテから飛び出した、シンデレラドレスを身に纏う鈴が飛刀を投擲しながら襲い掛かってきた。

 鍛えられた動体視力でなんとか躱すが、手数の多さに比べて丸腰のままの一夏は逃げる以外に選択肢を持たなかった。

 

「逃げんじゃないわよ!」

「逃げるんだよぉ!!」

 

 猫のようなしなやかさで接近してきた鈴の体術を受け止める一夏だが、鈴は一夏の防御を利用して飛び上がり、ガラスのハイヒールを頭上から振り下ろす。

 

「あっぶねぇ! ガラスじゃねえかそれ!」

「大丈夫、強化ガラスらしいからこれ!」

 

 腐っても専用気持ちはエリートなだけあって、その身のこなしは流石と言える。だが惚れ惚れしている余裕などなく、一夏は鈴の蹴りを受け止め、容易くひっくり返してそのまま逃亡を図った。

 

 そうして柱のセットの影に隠れるが、平穏などこのステージの上にありはしない。弾丸が柱を跳ねる音が響き、すぐにしゃがむと同時にさっきまで頭があった場所にまた一発狙撃された。

 

「セシリアか!」

 

 視線の先には城のテラスを模した二階をスナイパーライフルを抱えて走る純白ドレス姿のセシリアがいた。

 

 上も下も乱立する小道具やらの物陰を利用され、後を追うのも難しく、格好の的の立場から抜け出せない一夏の背後からまた別の人物が現れた。

 

「一夏、しゃがんで!」

「シャルロット!」

 

 言われた通りにしゃがみ、シャルロットが持っていた防弾シールドを構えた矢先に二発の弾丸がクリアーの盾に突き刺さる。あちこちから飛んでくるクナイやら弾丸やらの飛び道具を受け止めながら、シャルロットは横目で一夏に提案を持ちかける。

 

「一夏、その王冠くれないかなっ」

「い、いいぞ、早く終わるなら何でもいい!」

 

 そうして手早く王冠を脱ぐと、一夏の体に異常な威力の電流が全身に走った。すぐさま王冠をかぶり直したら電流は止まり、泣きそうになるほど痙攣していた。

 

『これも愛国心か、王子様は王冠を奪われると心を痛め、全身に激痛が走るのです!』

 

 そんな馬鹿な話があるか。

 自ら受け渡そうものなら電流刑で、逃げるなら文字通り命を狙われる。

 こんな絶体絶命の状態だと言うのにシャルロットは一層にっこりと微笑んでおねだりをするように両手を差し出してくる。

 

「ちょーだい♪」

「嘘だろ!?」

 

 一夏は回れ右をしてシャルロットからも逃げることになった。

 振り向けば右手にハンドガン、左手に防弾シールドを持ち、笑顔で迫ってくるシャルロット。

 この時一夏は笑顔が本来得物を追い詰める強者の顔だと言う事を改めて思い知らされた。

 

 だが、逃げた先で二人の刺客が立ち塞がる。

 

 

「一夏、その冠を寄越せ!」

「早くそれを渡せ、織斑一夏!」

「勘弁してくれえ!」

 

 日本刀を振りかぶった箒と、タクティカルナイフを両手に携えたラウラが同時に襲い掛かってきた。

 ガラスの靴でよくも動けるものだと感心しながらも一夏は命がけの回避に専念する。各々何かしらの目的で参加しているのだろうが、武器を持ち出すのはあまりに力技すぎやしないか。

 

「邪魔をするな!」

「そっちこそ!」

 

 何やらシンデレラ同士で権利争いが勃発し、お互いに一歩も引かない剣戟が繰り広げられる。

 そんな惨劇を繰り広げる壇上をよそに、一つのアナウンスが入った。

 

『ここで王子様の追加です』

 

 ステージ上が暗転したのち、ドラムロールとともに多数のスポットライトが射す台の中央に立っていたのは、一夏と同じような白のスーツを着た結だった。

 

「ここどこ?」

「逃げろォ!! 結ィ!!」

 

 一夏が言うより早かったか、また別のアナウンスが二人を絶望の底へ叩き落とすこととなる。

 

『更に一般参加のシンデレラを追加します』

 

 壇上に放たれた飢えた狼の群れ。

 シンデレラドレスを着た姿がより一層危ない集団に思えてくる。

 

「私の純情受け取ってぇぇえええ!!」

「王冠くださあああああああいい!!!!」

「男の子と追いかけっこ♤ 興奮するじゃない♡」

 

 危険が危ない。

 演劇はいつの間にかバトルロワイヤルへと変貌し、一夏と結は群を成すシンデレラの群れから逃げ回り、演劇とは名ばかりに波乱万丈の新喜劇で追い回される結果となった。

 

「かんちゃんは参加しないの〜?」

「私同衾よりも通い妻のほうが好きだから。それに本音と離れたくない」

「ちょっと前半何言ってるかわかんないや」

「本音?」

 

 客席からカオスな惨状と化した壇上をゴミを見るような目で見下ろす簪は、一人優越感に浸っていた。

 

 シンデレラの群れの中で姫たちの求愛をことごとくお断りしながら彼女たちを踏み台にして怒涛の逃走劇を魅せる結をよそに、一夏はこの事態を纏められる打開策を、もしくは安全に劇を終わらせられる手段はないか逃げながら考えていると、何者かに腕を掴まれた。

 

 

 

「織斑さん、こちらへ」

「のわっ!?」

 

 物陰から現れた巻紙 礼子さんに腕を引っ張られ、一夏はそのまま人気の少ない物置へと連れ込まれた。

 慌ただしかった喧騒がどこか遠くへ流れていくのをどこか他人事のように聞き流していた。慌ただしく逃げ惑い、乱れた呼吸を整えて振り向けば依然として営業スマイルを浮かべている礼子さんがいた。

 

「はぁ、さて、本題なのですが」

「はい?」

「織斑さんの『白式』を頂戴したいのですが、構いませんね?」

「は、は?」

 

 突然の質問に一夏は返答に困ってしまったが、断るよりも先に礼子の蹴りが腹に刺さり、一夏はそのままロッカーに叩きつけられる。

 

「めんどくせぇ、とっとと出しやがれよ」

「げほ、え、え……?」

 

 貼り付けたような笑顔とは裏腹に、さっきまでの敬語から一転して荒んだ口調の言葉が彼女の口から漏れている。そのギャップがまた信じられず、一夏は飲み込めきれない現状をなんとか理解しようとして、今度は顔を蹴られた。

 

「とっととテメェの『白式』を出せって言ってんだよクソガキがァ!」

「っ……!」

 

 二発目を喰らってようやく目の前の女が敵だと理解した一夏は、咄嗟に『雪羅』を展開しようとして、失敗した。

 

 体中が痺れる感覚、スタンガンか何かを撃たれたのだと、気づいた頃には遅かった。

 腕にあったはずの金属質の感触が消えていた。ISを展開しようとした瞬間に電気ショックをもらい、剥がれたガントレットを目の前の女が持っていた。

 

剥離機(リムーバー)、操縦者から無理矢理引き剥がす代物さ」

「か、かえ、せ……!」

「返せと言われて返すかよ!!」

 

 潜めていた本性をみせた女は貼り付けたような笑顔を掻きむしり、髪をかきあげながら歯をみせて貶むように笑ってみせる。そして背中から蜘蛛の足のようなものが一本、また一本とスーツを引き裂きながら荒々しく伸び、狭い控室の床を砕いて彼女を宙に持ち上げる。

 

「ようやくオマエの出番だぜ『アラクネ』ッ!!」

 

 毒々しい虎柄の八本足に大きく丸い尾を携え、フルフェイスヘッドギアに備わる八つのカメラアイがこちらを睨む様はまさに女郎蜘蛛と呼ぶに相応しい見てくれをしていた。

 

「アンタ、いったい何者だ……!? どうして俺のISを狙うッ!!」

「それはなぁ、オレが悪の手先だからだよォ!!」

 

 自分に向かって振り下ろさた蜘蛛の足を寸のところで躱し、ベンチを押し退けて接近を試みるが、やはり生身では絶対的に勝てなるはずもなく、女が取り出したマシンガンを見るなり一夏はベンチを盾に狭いロッカールームを逃げ惑う。

 

亡国機業(ファントムタスク)、それが私たちの組織。お前、昔拉致られたことあるよなぁ? あの時のやつが私たちの仲間だ。感動の再開だろォ?」

「……ッ、お前たちが!」

 

 まさかの事実を突きつけられて一夏は怒りと悔しさに心臓を鷲掴みにされた感覚がした。

 

「そして私は亡国機業が一人、オータム様だァ!!」

 

 唇を切れてしまいそうなほど噛み締め、ぐつぐつと煮え滾る憎悪が思考回路をドス黒いもので蝕んでくる。

 このままではいけない、そう理解しているはずなのに、脳裏によぎる姉の優しい笑顔と、幼き頃向けられた世間からの誹謗中傷が交互に映し出され、一夏は黒い感情に突き動かされてしまった。

 

「お前らが、お前らがぁぁああ!!!」

 

 ロッカーの影から飛び出し、オータムをまっすぐ捉えて、捨て身の特攻に走る。

 IS相手に、生身の人間が、武器すら持たず。

 

 あまりの滑稽さにオータムは笑いすら通り越して呆れ、『アラクネ』の多脚の一本を一夏へ向ける。

 

「蜘蛛の糸には気を付けろよォォ?」

 

 脚の先端にある銃口から特殊繊維で作れた蜘蛛の巣のような網が飛び出し、一夏は一瞬で無力化されてしまった。

 粘性のある糸は攻撃力こそ無いが、上半身に覆い被さり腕の自由はおろか服を脱いで脱出することもままならない。

 

「くそ、なんだよこれ!」

「ギャハハ!! 話に聞いていた通り喧嘩っぱやくて直線的、煽ればすぐに飛んでくるとはな!!!」

 

 無様にもがく一夏を肴に高笑いを上げるオータム。

 

 それがさらに一夏の精神を逆撫でし、怒髪天を衝く。煮え滾る血液が動脈をどうどうと流れ、脈拍数とともに体温も釣られて上がっているのが頬を伝う汗からわかる。

 

「こんな、ところで……!」

「そのまま間抜けヅラ晒して死ねばいいんだよ、テメェはよォ!!」

 

 軋む骨も、引き千切れそうな筋肉も、憤怒の炎に灼かれて力み出す。

 

 勝利を予感して余裕の笑みを浮かべていたオータムだったが、それもすぐに消え去った。

 一夏の身体に纏まる糸は次第に肉が食い込み、破裂しそうな勢いで糸を引き伸ばす。そして、絡まる糸に亀裂が入った。

 

 目の前の現実をオータムは驚いた。

 

 まさか、ISですら無力化できる強粘度の糸だぞ?

 それを自力で引き千切るなんて、やっぱり人間じゃねえ。

 

 聞いてた通り、身体性能自体は千冬と同等、いやそれ以上か……。

 

 もう()()()()()()()()()。早いところ始末しなければ、計画に支障をきたすかもしれない。せっかくISを奪ったのだ、()()()調()()()()()()()()()片付けてしまおう。

 

 蜘蛛の脚を振り上げ、脚の先に備わるかえしがついた実体刃を見せつけるようにギラリと掲げる。

 

「あばよ、織斑一夏ァァア!!」

「ッ!!」

 

 一夏はもうだめか、と諦めかけたその時。

 甲高い金属音が更衣室に響き渡り、自分に振り下ろされるはずだった刃の冷たい斬撃が未だ体を分断していない事を不思議に思い、恐る恐る目を開けるとそこには、部分展開したランスで蜘蛛の脚を受け止める更識 楯無の姿があった。

 

「楯無さん!」

「やぁ一夏君。君は本当に、トラブルに巻き込まれやすいわね」

 

 口元を隠していた扇子をパンと子気味良い音を鳴らして閉じた楯無は一夏に一瞥くれてにこりと不敵な笑みを浮かべる。

 

 だが、それも待たずオータムは蜘蛛の装甲脚で楯無を無造作に貫いた。

 

「な!」

「部外者が出しゃばるんじゃねぇ!!」

 

 貫かれた勢いで飛び散った冷たい飛沫が一夏の顔を濡らし、生気のない楯無の目がやたらとゆっくりに見えた。

 束の間の希望はあっけなく潰えてしまった、今度こそ一夏はどうにかなってしまいそうになり、歯を食いしばるが、すぐに聞こえた言葉に躓きそうになった。

 

 

「油断は大敵よ?」

 

 それは正しく楯無の声。

 今目の前で腹に風穴を開けられたばかりの彼女はじゃぶんと溶けて水たまりになり、一夏はさっき自分の顔を濡らしたものが返り血ではなくただの水だったことに気が付いた。

 

「これは、水か!?」

「正解」

 

 オータムは後ろから聞こえた声に振り向き、それと同時に装甲脚で薙ぎ払おうとしたが、眼前まで一瞬で迫ってきたランスに阻まれる。 

 

「くっ⋯⋯!」

「あら、浅かったわね」

 

 『アラクネ』が飛び退き、そこに立っていたのは小柄なISに身を包む楯無だった。

 各所のアーマーは小さく、最低限の面積しかない。それをカバーするように各部に浮遊するクリスタルのようなユニットから透明な液状のフィールドが形成され、まるで水でできたドレスのようでもあった。また、片手に握るランスからも水のヴェールが螺旋状に伸び、ドリルのように回転を始めた

 

「お前、なんなんだ!?」

「IS学園生徒会長、更識 楯無。そしてそのIS『ミステリアス・レイディ』よ。よろしくね」

 

 

 オータムは楯無の挨拶が終るのも待たずにマシンガンを構えて躊躇うことなく引き金を引く。

 それを楯無は前方に展開したクリスタルから水の膜を張り、一発たりとも取りこぼすことなく受け止め、オータムがマシンガンを撃ち終わるなり弾丸を受け止めていた水の膜にランスを突っ込み、水のらせんを伸ばして範囲外からオータムへ攻撃を仕掛けた。

 水のランスの突撃を装甲脚の前脚で防ぎ、後ろ脚を射撃状態に切り替えたオータムは上から楯無に実体弾の雨を浴びせる。

 

「け、今ここで殺してやんよ!!」

「うふふ、なんていう悪役発言かしら。これじゃあ私が勝つのも必然ね」

 

 弾丸を水のヴェールで防ぎ、装甲脚をランスで蹴散らしながら楯無は自分のペースにオータムを巻き込んで戦況を押し流す。

 

「生徒を守るのも生徒会長の務めよ。一夏君は自分の思いを願ってなさいな」

「それはどういう……?」

 

 楯無はそれ以上は何も言わず、ウインクを飛ばしてまたランスを軽快に振り回す。

 

 願え。

 その本意はわからないが、あの人が意味のない事を言うはずがない。

 

 一夏はその言葉を反芻しながら、自分の愛機、『白式』のイメージを頭の中で具体的に構築させる。

 

 純白の機体、圧倒的な力、象徴的な翼。

 いや違う、これはただの見てくれの問題だ。本質はそこじゃない気がする。

 

 わがままで、扱いづらく、とんだじゃじゃ馬。

 そう、これこれ。

 

 武器は雪片しか認めず、千冬姉が乗っていた『暮桜』と似たような機体のくせに、攻撃特化しすぎて燃費は最悪、改善の余地も無い欠陥機。第三世代でしかも限定的に第四世代のくせして趣味に走ったみたいな性能していて扱いづらいここの上ない。おまけに善処すらする気なんてほとほと無いらしく、弩級の大飯ぐらいの近接特化で素人にはピーキー過ぎる機体。

 

 

 でも、どっかの誰かが乗っていたIS(白騎士)とよく似た姿形は憎めず、託された剣を信じて真っ直ぐに突き進む。

 

 わがままで、自分勝手で、誰にも負けないくらい強い。

 

 それが、俺のISなんだ!

 

 

「だから、来い……『白式』!!」

 

 

 一瞬だけ見えた自分のISの姿を、絶対離さないと言わんばかりに、がむしゃらにその名を叫ぶ。

 するとオータムが持っていたガントレットが彼の言葉に呼応するように光りながら一夏の元へ流れるように吸い込まれ、光に包まれた。

 

 一瞬強く輝き、光の中から『雪羅』を纏った一夏が拳を振りかぶって飛び出してきた。

 

「ラァッ!」

「ッ!」

 

 この狭い空間で『雪片弐型』を振り回すのは悪手だ。

 ならば取り回しに優れた『雪羅』で応戦するほかない。

 

 この数日間の間、楯無からひたすら叩き込まれた円環飛行の訓練を思い出しながら、一夏は更衣室のロッカーを蹴飛ばしながら天井が低く感じる空間を飛翔し、カノンモードに切り替えた武装腕『雪羅』を構えてオータムにエネルギー弾を浴びせる。

 

「一気に叩く!!」

「調子に乗るなよクソガキィ!!!」

 

 攻めの姿勢を崩すことなく一夏は迷わず接近戦に挑む。

 上下左右から絶え間なく飛び出て来る鋭利な爪のついた蜘蛛の足を弾きながら、なんとか懐に潜り込めないかひたすら耐えて様子を伺うが、オータムの力量は相当なものなようで、多脚を活かし一切の付け入る隙も潰してしまう。

 

「そんなものかよクソガキィ!!」

「私を忘れてもらうと困るわ」

 

 横から突き出された水のドリルランスが、『アラクネ』の装甲脚の一本を穿つ。

 支えが一本無くなったことでバランスを崩し、よろめいた隙を逃さず一夏が畳み掛け、『雪羅』による単一能力『零落白夜』で更に二本の装甲脚を砕いた。

 

 床に膝をついたオータムに一夏は『雪羅』をカノンモードで銃口を向け、楯無はランスの切っ先をオータムの頭に添える。

 

「さ、同行願えるかしら?」

「……ソイツは御免被るぜ」

 

 オータムは『アラクネ』からコアを持ってずるりと抜け出し、手に持っていた小型スイッチを起動させる。

 

「まさか……一夏君危ない!」

「うわぁっ!?」

 

 フルフェイスヘッドギアのカメラアイが赤く点滅するのを見て嫌な予感を感じた楯無は、咄嗟に一夏を庇って水のヴェールで自分たちを覆った。

 

 直後に視界を埋め尽くす閃光と、部屋に響き渡る爆音。

 爆心地にあった『アラクネ』本体は木端微塵に吹き飛び、肉片が見当たらないあたり、オータムと名乗った女は逃げ出したらしい。

 瓦礫やスクラップになったロッカーなどを見渡しながら部屋の修理費用などを割り出している楯無は飽きれたように呟いた。

 

「まったく、下手すれば自分だって巻き添え食らってたかもしれないでしょうに。危ない連中ね」

「あの、楯無さん。そろそろ離れてもらってもよろしいでしょうか……?」

 

 一夏を庇って被さってきた楯無に感謝こそすれど冷たくあしらいたくない一夏は最大限の誠意で対応したいものだが、下手に密着してしまったものでフィールドスキン越しに伝わる彼女の体温にドギマギしてしまう。

 

「すみません、こんな時に⋯⋯」

「んー、お姉さん。そんな言葉を聞きたくて助けたわけじゃないんだけどなー」

 

 つまらなさそうに半目で頬を膨らませる楯無を横目に何度も視線を途切らせながら、一夏は頭の中でぐるぐると口にするべき言葉を探し、やがて口を開いた。

 

「あ、ありがとう、ございました」

「うふふ、どういたしまして」

 

 いつもの作ったようなしたり顔ではなく、どことなく本心からだとわかるような無邪気な笑みに一夏は思わず息を詰まらせてしまう。

 

「ところで私のおっぱい、どうだった?」

「え!? えっとその⋯⋯」

「黙秘権とはひどいなあ」

「や、柔らかかった、です⋯⋯」

「んふふ、えっち」

 

 頬を赤らめながら、いつものようににやりと笑う彼女に、絶対勝てないだろうなと疲弊した頭で感じた。

 

 

 

 ◆

 

 

(クソ、クソ、クソ⋯⋯⋯⋯!!)

 

 IS学園の敷地を走り抜けながら、オータムは何度も頭の中で毒づいていた。

 そもそも、今回のIS奪取は、全てが予定外だったのだ。本来ならば寮の部屋にいるときを狙って行動するはずが突然の同居に作戦の変更を余儀なくされた。

 

(何が簡単な仕事だ、あのガキ⋯⋯クソ、気に入らねえ!)

 

 いつでも他人を見下したような目をした少女。自分の能力の高さと相手の能力の低さを確信している目をしている、そんな少女の目。

 それは今回の潜入計画と『剥離機(リムーバー)』を用意した本人でもあった。

 

(だいたい何がリムーバーだ、あんな風に遠隔で呼び出されたんじゃ意味がないじゃねえか!)

 

 しかも、二回目のチャンスはない。あの装置を一度でも使ってしまった以上、ISには耐性がついてしまい、同じものは二度と使えなくなってしまう。

 

(いや、それが狙いなのか⋯⋯!)

 

 逆だ。

 引き離す性質の剥離機に対して耐性が付き、遠隔での呼び出しが出来るようになったのだ。

 

 つまり、あの少女はこうなることが分かっていた。少なくても提案者の少女にはこの結果を予想していたのだと、オータムは考えた。

 

(クソクソクソ、ふざけやがって⋯⋯よくも私を利用してくれたな、あのクソガキィィ!!!)

 

 はらわたが煮えくり返ってしまいそうなほど憤慨するオータムは、一度冷静になるべく水を求めて人工島をさまよう。

 ようやく茂みを抜けた先に公園があったので水飲み場で頭を冷やそうと蛇口を捻り、上に向かって噴き出る水に頭を突っ込む。

 だが水が顔を濡らすことはなく、勢いよく流れる水の音だけが耳に届くので不思議に思って目を開くと、なんと噴き出る水は目の前で見えない板のようなものに遮られていた。

 

「ッ! AIC⋯⋯ドイツのISか!」

「その通りだ『亡国機業(ファントム・タスク)』」

 

 オータムは水飲み場から飛び退こうとして、見えない何かに足を掬われてそのまま背中から倒れた。

 

「動くな。すでに狙撃手がオマエの眉間を狙っている」

 

 ラウラの冷たい声が傾く夕陽の差す公園に響く。

 

「さて、洗いざらい吐いてもらおうか、貴様の組織について」

 

 以前、第二回モンド・グロッソ決勝戦の時に起こった誘拐事件に関わったドイツ軍は、亡国機業について少ないながら情報を持っていた。

 そして今回の襲撃、ISの使用から、これらの組織が相当に大きなものだと察していた。

 

「お前が乗っていたISはアメリカ軍の第二世代だったな。どこから手に入れた?」

「ハッ!! 誰が、喋るかよ!!」

 

 ISのコアを製造する技術は今まで公開されていない。

 それはつまりどこからか奪ったものである他ない。

 そしてそんな大事となれば、国防に関わる重大な過失であるため、どの国もISが盗まれたことなど公にはしなかった。

 

 ISの強奪計画を企て、それを実行するだけの組織力は、けして小さくはないということだった。

 

「よかろう、私にも尋問の心得がある。長い付き合いになりそうだな」

 

 そういってオータムの身柄を拘束しようと近づいた瞬間、プライベート・チャンネルから結の声が響いた。

 

『ラウラお姉ちゃん、危ない!』

「何っ!?」

 

 ラウラがセンサー域を拡大した次の瞬間、目の前に現れた小型盾が自分目掛けて飛来した光線を間一髪で防いだ。

 

『ラウラさん、下がって!』

 

 既に構えていたセシリアは弾道と方向から敵の位置を割り出し、高速接近する敵影に照準を其方へ向ける。

 だが、ロングレンジ用ズームに映っていたものはセシリアが知っているものだった。

 

『そんな、まさか!?』

 

 BT二号機『サイレント・ゼフィルス』。

 

 試験的にシールド・ビットを搭載した試験機であり、その基礎データには一号機であるセシリアのブルー・ティアーズが使われている。

 同国の先輩が乗るはずだった機体が、何故ここに!

 

『何をしているセシリア、撃て!』

「っ、はい!」

 

 すぐにレーザーライフルで狙撃を試みるが、シールド・ビットを展開され有効打に至らない。

 それどころか相手は高速移動中からライフルを構え、牽制のために射出したビットを狙撃してきた。

 

 高速飛行下での精密射撃!? しかもこの連射精度だなんて!

 

 焦りで照準が定まらないなか、それでもセシリアはビットでの攻撃を続ける。無論当たることはなく相手はレーザーライフルの光弾を簡単に避けながらなおも接近してくる。

 

『何か、嫌な感じがする……』

 

 セシリアの下前方に居た結はそう呟いて八枚のシールド・ビットを展開、出来るだけセシリア達の視界の邪魔にならないあたりに配置し、いつでも防御出来るようにスタンバイさせる。

 

 結はハイパーセンサーの拡大ズームを限界まで上げ、ようやく視認できた相手の顔を確認しようとするが、頭の上半分をまるまる覆うバイザーに阻まれて口元しか確認できなかった。

 

『結さん、ミサイルビットを使います』

『わかった』

 

 早くも奥の手を使うことに躊躇いを感じてしまうが、それでも今の力量差では使わざるを得ない。

 セシリアはスカートアーマーをひるがえして中から二基のミサイルビットを発射、『サイレント・ゼフィルス』目掛けて飛翔させる。

 

 追尾ミサイルの如く蠢く軌道を辿って飛ぶミサイルは直線的に撃たれるレーザー網を掻い潜って直撃するかと思われた。

 

 だが、左右に撃たれたレーザーが弧を描いて湾曲したのだ。

 

『曲がった!』

『なんですって!?』

 

 レーザーはそのままミサイル・ビットを撃ち落とし、続けて撃たれた光線が放射状に折れ曲がりながら飛んでくる。

 

『当たらせない!』

 

 結はシールド・ビットで応戦を試みるが、レーザーは直前で避けて一撃もシールドに触れずに避けきった。

 

 防戦一方で相手を追い返せるはずもなく、藍色のISは結たちから離れた位置で停止する。

 そして顔の見えないバイザーでぐるりと周囲を見渡しながら、既にAICの発動体勢を取っていたラウラを見下げながらポツリとつぶやいた。

 

『その程度か、遺伝子強化素体(アドバンスド)

「貴様、何故それを知っている」

 

 それは今尚語られることは少ない、ラウラの身の上の話。

 それこそ軍内部の一部の人間しか知りえない事実を、イギリスから奪取したISに乗る少女はさも当たり前のように語る。

 

『今日は撤退する。そこの仲間を回収してな』

「逃がすとでも?」

 

 瞬時に『シュバルツェア・レーゲン』を纏ったラウラは肩部の大型カノンを発射する。

 ほぼノーモーションで射出された大口径の砲弾群を最低限の動作で躱しながら、『サイレント・ゼフィルス』は両手で担ぐレーザーライフルを構え、ラウラの足元を狙って威嚇射撃を行った。

 

「小癪な!」

『ここは見逃せ。また会うだろう』

 

 巻き上がった砂煙の中、寸前まで接近していたらしい敵は、オータムを抱えて逃げ出した。

 

『逃しません!』

「よせ、セシリア。今追っても勝ち目はない」

 

 敵機を追跡しようとして飛び上がったセシリアをラウラは冷静に抑止する。

 躍起になるセシリア。本国のISを奪われた事も、敵を取り逃がした事よりも何より、自分よりBT兵器の性能を発揮していた相手にこの上ない敗北感と絶望を感じていた。

 

 その中で一人、結だけは違う感情で逃げた敵の姿を見送っていた。

 

「あの声、まさか……」

 

 振り向きざまに聞こえた少女の声。

 数年前、あの施設で一緒に居た、女の子の声によく似ていた。

 

 

 ◆

 

 

「テメェ、よくも騙してくれたなッ!」

 

 部屋に響く女の怒号。

 オータムは乱れた格好のまま少女の胸ぐらを掴みあげて壁に叩きつけ、今にも殺しかねない勢いで鬱憤をぶつけていた。

 当の少女は変わらず冷たい眼差しでオータムを見つめ、悪びれもせず淡々と話す。

 

「そのキレイなお顔にタトゥーでも入れるか? アァ!?」

「何騒いでるの、オータム」

 

 濡れた金髪を垂らし、バスローブ姿で部屋に入ってきた長身の女が二人の仲裁に入る。

 オータムとはまた違った長い金髪をおろし、胸元が開いた格好で備え付けのソファーに腰掛ける。

 

「スコール、お前も知ってたのかよ!」

「ごめんなさいね。その方が事が進みそうだったの」

 

 スコールと呼ばれた女はゆったりとした口調のまま横の手…ブルに置かれたワイングラスに酒を注ぎ、それを一気に呷る。そしてグラスをテーブルに戻し、オータムを招き寄せて猫をあやすように優しい手つきで彼女の髪を手ぐしで梳いてやる。

 

「そう怒らないで、私の愛しい人」

「……後で部屋に行くからな」

 

 さっきまでの怒りは何処かに消えたらしいオータムは身なりを整えるため浴室に駆け込んで行った。

 恥じらう乙女のような足取りで消えた彼女の後ろ姿を虚無の目で眺めていた少女にスコールは微笑みながらデータメモリを手渡す。

 

「エム、ISを整備に回しておいて。『サイレント・ゼフィルス』はまだ調整が必要よ」

「わかった」

 

 スコールはそう言い残し、ヤル気いっぱいでシャワーを浴びに行ったオータムを弄るべく軽快な足取りで浴室に駆け込み、シャワーの滴る音と混じって女どもの嬌声が聞こえてくるまでそう時間はかからなかった。

 

 そんなやり取りの掛け合いをつまらなさそうな目で一瞥した少女は、部屋を出て長い通路を小走りに駆ける。

 首にぶら下がったロケットペンダントを握りしめ、今日見つけた鎧のISを思い出しながら、昂って引き上がる口角を必死に抑える。

 

 あぁ、やっと、やっとだ。ついに出会えたな……。

 

 待ち望んだ。

 思い焦がれた。

 この世でたった一人の。

 

「結、お姉ちゃんが会いに行くからな」

 

 恋を知ったばかりの乙女のような足取りで、少女は駆けていった。

 






 お久しぶりです。
 やることリストアップしたうえで書いてたらいつもより長くなりましたが、いつもより書きやすかったです。
 これでおおよそ原作五巻ぐらいまでの内容です。

 いつか更新止まっちまいそうな遅さですが、それでも読んでくださる方々のために、自分が読みたい作品のために、もうちょっと頑張りたいです。

 ではでは、また次回。
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