GRIDMAN//CODE:Cypher   作:オンドゥル大使

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あとがき

 

あとがき

 

 拙作『GRIDMAN//CODE:Cypher』をここまで読んでくださり、ありがとうございます。

 最終回からかなり長い期間、放置していてすいません……。色々事情はありまして……というのはこっちの話ですが、実のところこの作品でやりたかった事、出来なかった事、出来た事をとりあえずつらつらと……。ネタバレもありますがまぁそこまで根幹にかかわる事はないかと思いますのでご安心を。

 そもそもどうしてグリッドマンの二次創作をやろうかと思ったかと言うと、ちょうど現時点で更新しているダンバイン二次やら、何やらが若干のひと段落をしたところ、「完全に今までやったことのないジャンルをやりたい!」という欲求が出て来まして。

 では何が出来るか、と模索した結果、そこそこ原作を知っていて、なおかつまだ熱が冷めていない、いわゆる「流行り(?)」の作品をやってみたらどうかと考えまして、そうなった時に、じゃあグリッドマンをやってみようとなったわけです。

 そもそもアニメグリッドマン(『SSSS.GRIDMAN』)よりも前に幼少期にグリッドマンは知っていたので、曖昧な記憶を頼りに「グリッドマンらしさ」と「自分の理想のヒーローらしさ」を同一に回転させられる作品に出来ないかと思い、舞台としては文明崩壊した新宿区というある種のディストピア感の漂うダークな作風で行こうと決めました。これは結構早期に決まった感じで「自分が書くのならきっと、ダークヒーローっぽくなるだろうな」というのは分かっていたので(ツィッターでは恐らく自分が書くグリッドマンは「ソウルテイカー」のようになると言っていました)、なら徹底的に行こうと退廃的な作風を前面に出し、謎の提示でキャラと世界観を引っ張りつついこうと思ったのです。

 この作品、実は縛りと言うか、自分に課していた条件がありまして、それは「ワード換算で30ページ以内にその章を終える」という課題でした。

 と言うのも自分のクセを知っている方ならよく分かると思うのですが、掘り下げると長くなるのが自身の作品傾向としてあったので、ではその真逆をやってみようと思い立ったのです。

 実際、この枷と言いますか、縛りは結構有効に働きまして、ついつい世界観だとかキャラの掘り下げで「動かないシーン」がありがちな自分にアクセルをかける結果になりました。

 30ページなので序破急、起承転結にしてみても一個につき5ページ程度しかかけられません。

 なので、とにかく次の展開! 次の展開! と動かすことで展開の読めなさと、キャラが立ち止まっているシーンを少なくする目論見は成立したと思います。

 また巨大ヒーローものですので、お約束としてあるのが「あと数分だから変身する!」だとか「あと数分なので決着がつく!」だと思っておりますので、30Pの縛りはある意味ではライブ感の伴った「30分番組の足かせ」のような感じに転がったと思います。

 そして退廃的な設定には実は理由があって……みたいな感じに謎が謎を呼ぶ感じにいければよかったのですが……結果は皆さん、知っての通りです。

 はい。この作品は作り手としては成功ですが、読ませるものとしては今一つになったかと思います。それは閲覧数を観れば明らかですし、微妙にこの感覚が空回りしていたと言うか、自分でもうまい具合に調理できなかったと言う反省はあります。

 と言うのも、自分のイメージ能力の貧弱さや、あるいはダークさを前に出し過ぎてそもそものグリッドマンの単純明快なヒーローとしての素質を損なっていたりして、自分の中ではかなり重く、今回の出来を受け止めています。

 やはり読んでいただく上では不親切であったのと、独りよがりが過ぎたのではないかと感じました。

 今後はもっと面白い作品を提供できるように、精進していきたいと思います。

 ……さて、ではここからはネタバレの時間となります。

 実のところこの作品の舞台がシミュレーテッドリアリティであるのは最初から勘のいい方は分かったと思いますが、原作グリッドマンとアニメグリッドマンから何百年と経った舞台だとは分からなかったのではないかなーとは思います。

 ハイパーワールドと現実世界で国交が存在し、ハイパーワールドの住人であるグリッドマンが人類の管理者となり、人類は仮想世界に生まれながらにして繋がれ、そして管理をされている――。

そして管理者=神様、と言う構図はアニメのアカネちゃんの構図と同じですね、ここは意識して出しました。

 なので迴紫のビジュアルがよくよく考えればアカネちゃんそのものだったり、あるいはアレクシスがそのままの形で出てきたりしたのは、その辺のギミックを加味しての話でした。

 あとはグリッド「マン」なので迴紫がボクっ娘だったり……。まぁでも分かり辛い要素ではあったと思います。

 フックを作ろうと思ってやったアクセス・フラッシュの決め台詞感も伝わったかどうかは微妙でしょう。

 そもそもこの作品がどちらかと言うとアニメのグリッドマンではなく「電光超人グリッドマン」の堅実な二次創作であったことが読者様からしてみれば裏切りであったのかなと思います。

 過去の怪獣を出し、怪獣に変身する幹部を出し……と言うのは自分が好きなヒーローものの要素を抜き出した感じですね。レトロにこだわり過ぎて読者を置き去りにしたのではないかと今では思います。

 あとは主人公の那由多ですね。記憶喪失にしたのはアニメの影響ですが、同時に自分がリスペクトしてやまないタツコノプロのヒーローアニメ『鴉―KARAS―』へのオマージュがありました。

 と言うか『鴉』を含めタツノコヒーローアニメのオマージュが強過ぎてグリッドマンの二次としてはきついものがあったのでは、とも思います。

 ただ敷島万里と言うラスボスキャラへの繋ぎや、最終的な落ち着けどころは気に入っています。

 あとは那由多のビジュアルイメージが青年過ぎてイマイチだっただろうかなと言うのと、やはり導線と言いますか、読者の目線が足りなかったのでは、と思います。

 サイファーグリッドマンもきっちりと出せばギリギリありだったかと思うのですが、先に書いた30P縛りと、謎で引っ張る構成がここでは裏目に出た感じですね。

 ただ書いたものとしては満足していますので、次の作品に期待していただければ、と思います。

 あとは……何だろう。ゴッドゼノンを出したのは実は思い切っていたり、アシストウェポンに変身するのはちょっとどうかなであった事とか、アレクシスの回でアカネちゃんを出したのはあからさまに票田が欲しかったからだったり……。

 ただこれだけは分かっていただきたいのは、原作グリッドマンもアニメグリッドマンも自分は好きである事と、決して原作愛がないわけではなかったという事ですかね。

 あとはグリッドマン同士の戦いだとか、亜種のグリッドマンだとかそういう「まだ原作でもアニメでもやられていない分野」に切り込む事を重視し過ぎてやっぱり読み辛くなっていたり……。

 とはいえ、次なる糧とするためにここできっちりと物語を閉じておきましょう。

 ではまた、別の作品で。

 

2020年5月17日 オンドゥル大使より

 

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