神獄塔メアリスケルター 血に抗う者   作:真明

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どうも皆様真明です!等々手を出したメアリスケルター、好きなんだもん!書きたくもなるよ!ってな訳で勢いで書いてます

これを機にメアリスケルター好きな人増えないかなぁ…無理か!

それでは
『どうぞ!!』


獄中の男

暗い牢獄の中、一人の男が眠っていた、その男は片腕を黒い布で包み片目は眼帯で覆うという奇妙な見た目をしていた、しかし服装は囚人のそれと変わらないボロボロの服を着込んでいるが雰囲気はやはり不気味と言える、男が寝返りを打ち反対側の牢獄を見ると1人の少女がフラフラと向かいの牢獄へと入っていく、入るや否や少年の心配そうな声が聞こえてくる

 

(1つの牢獄に2人、しかも若いのがとはここの看守は何考えてるんだか)

 

そう考えたものの直ぐに考えるのをやめ、再び眠りにつくとは暫くして何かが牢の近くを彷徨く気配がする、牢を見張っている『奴ら』の気配ではない…人の気配だった、なぜこんな所に人の気配があるのかそう考えているとその人の気配が牢の前で止まる、そしてその気配の正体はフードを被っていた、その人は男の向かいの牢屋に向かって何かを振りかけていた

 

「甘いの好きなのだーれかな?」

 

そんな言葉と共に振りかけたものを浴びたのか向こうで驚いたような声が聞こえる

 

「ふんふん、君がアリスだね、今開けるから待っててね」

 

どうやら向かいの牢に入った少女はアリスと言うらしく暫くすると牢屋からその少女がフードの人と共に出てくる、その後を追うように少年も姿を現す、男はどうでもいいのか寝返りをし、再び眠っていると誰かが走ってくる音が聞こえてくる

 

「ちょっとあんたいつまで寝てるのさ!逃げないの!?」

「今しかチャンス無いかもしれません!逃げましょう!」

「…標的見つけて目的忘れてたやつからそんなこと言われるとはね、ここも居心地よかったが…まぁ出るかね」

 

そう言って立ち上がり牢を出るとその容姿に3人は驚く、無理もない傍から見れば重症か痛い人間にしか見えないだろう、面倒くさそうに3人を見ると男はスタスタと歩いていく、それを慌てて追いかけ隣まで来るとフードを被った少女が声をかけてくる

 

「ちょ!?どこに行けばいいかわかってるの!?」

「さぁな、人の多い所に行けばその波に乗って安全地帯とやらに着くんだろ、なら案内してやんな、どうやらやばいのが近づいてるようだしな」

「それって!分かった、とにかく急ぐよ!」

 

そう言うと少女は牢にいた人達全員に走って着いてくるように伝え、それに従い全員が走る中男は反対の方向を睨みつけていた

 

「お、おいあんた!何やってんだ早く逃げようぜ!」

「…あいつが来る、まだ逃げ遅れてるヤツらがいるな、面倒だが助けるか」

「あ!おい!?」

 

何かを察知したのか男は反対方向へと走る、暫くすると周囲が暗くなりだし人の悲鳴と断末魔が聞こえ出す、男はさらに勢いをつけ目の前で人を食おうとする怪物『メルヘェン』に飛び蹴りを決める

 

「何やってる!早く逃げろ!」

「は、はい!」

 

前を向くとなんとか逃げ出す人の中に座り込み泣いている少女の姿を見る、それを見るや否や傍にあった鉄パイプを蹴りあげ手に持つと走り飛びかかるメルヘェンを吹き飛ばす

 

「何泣いてる!死にたいのか!?」

「だって、お母さんが…」

 

少女のそばを見ると動かなくなった女性がいた、その少女はその死体から離れようとしない、男はその女の身につけていた髪飾りを引き抜くと少女に握らせ無理やり立たせ走る、少女は母親の死体の元に戻ろうともがくが力強く握り走る

 

「もうあいつは死んでんだ!諦めろ!」

「やだ!母さん!母さん!」

「…!お前に持たせた髪飾りは母親の形見だ、それを大事にしろ!そして生きろ!それが母親に対する精一杯の恩返しだ!」

 

その後は泣きながらも少女はなんとか走る、後ろから不気味なうめき声が聞こえる、その声は徐々に近づいてくる、逃げている団体の背中が見えると立ち止まり少女の視線までしゃがむと団体の背中を指差し男は話す

 

「いいか、あの連中の背中を死ぬ気で追いかけろ、そうすれば安全地帯まで行ける」

「お兄ちゃんはどうするの?」

「…ちょっと忘れ物だ!」

 

そう言うと男は走り出す、そして曲がり角を曲がった付近にうめき声の正体はいた、メルヘェンよりも明らかに大きな図体、看守だと言わんばかりの帽子を被るそれはこちらを見下ろし周りにはメルヘェンがいた

 

「何時ぶりかな、こうしてお前らと向き合うのは、あいつら死なせるわけには行かねぇんだ、通せんぼさせてもらうぜ?」

 

鉄パイプを突き付け臨戦態勢を取る男、だがその怪物、『ナイトメア』は何故か後を追うことも攻撃するでもなく踵を返し帰って言った、流石にどういう事か理解出来ず困惑するもすぐ様正気に戻り先程少女のいた場所、すなわち死体の傍に駆け寄る、そして死体を漁るとブローチを取る、それは少女の身につけていたものと瓜二つのブローチだった、それを回収するも直ぐに集団へと合流の為走り出す

 

 

フードの少女、赤ずきんは少し困惑していた、ナイトメアがそばに姿を現したことを察知して早く逃げていて過半数は死ぬかと思いきやかなりの数が生き残ったのだ、話によれば眼帯の男が助けてくれたのだと言う、ナイトメアやメルヘェンとなんの力も持たない人間が戦いを挑んだのか?そう思っているとそばにいた少女、アリスに異変が起きる、苦しみだし胸を抑えだしたのだ、その現象を見てまずいと判断し全員に下がるよう言う、するとアリスが突如変化を遂げたのだ、髪は白くなり来ていた服は消え去り赤い線のようなものが秘部と胸を隠す、それだけ言えばただの痴女だが片手が巨大なナイフとなり目が完全に正気を失っていた、『ブラッドスケルター』そう呼ばれる血式少女特有の現象、こうなった血式少女は助からない、そう知っていた赤ずきんは武器である巨大なハサミを構える、するとアリスと共にいた少年、ジャックが前に飛び出す、なんとか正気を取り戻させようとしているのは明白だった、しかしアリスはジャックを切りつけたのだ、ジャックは血を流しながらもアリスを説得しようとする、流石に無理だと思い間に割って入ろうとするとアリスに異変が起こる、少しだけだがジャックの名前を呼んだのだ、そしてまた苦しむようにもがくと再びジャックにナイフで切りつけようとした、それを止めるべく走ろうとすると別の何かがその間を割って入ったのだ、何事かと思いきや先程の眼帯の男が鉄パイプでナイフを受け止めていたのだ

 

「1人は重症でもう1人は謎の変身、これはなんの冗談だ?安全地帯に案内するんじゃなかったのか」

 

鍔迫り合いをしながら男は赤ずきんに問いかける、赤ずきんがなにかを言おうとするが再び目をアリスへと向ける

 

「こいつは殺していいのか?」

 

その言葉に流石に驚きを隠せなかった、まるで殺せるとでも言いたげな言い方だった、ブラッドスケルター化すると並の人間では太刀打ちできない、だと言うのに男は普通の鉄パイプで対抗するだけでなく殺していいのかとまで質問してきた、普通なら殺しても構わない、しかし先程の現象、それを考えればまだ可能性がある、どうすればいいのか迷っていると重症を負ったジャックが答える

 

「殺さないで、下さい、アリスは、僕の友達なんです…」

「…面倒だが何とかする、少しの辛抱だ」

 

そう言って鍔迫り合いの体制からアリスを押し返し鉄パイプを投げ捨て素手になる、すると男はアリスに走り寄ると背後に周り腰に手を回し思いっきり投げ飛ばす、直ぐにアリスは立ち上がり襲いかかって来るのを紙一重で避け反撃と言わんばかりに肉弾戦を仕掛ける、すると男は大きな声で赤ずきんに声をかける

 

「ボケっとすんな!何か策考えろ!」

「何かって!何をどうすればいいのさ!」

「お前しか!見てないんだぞ!こいつ止める方法何かあるだろ!」

 

そう言われ赤ずきんは考える、そして思い出す、アリスがジャックの血を浴びたことによって僅かに正気を取り戻した事を、そしてそれに賭ける為にジャックに近づき傷口に当てていた布をゆっくり剥がす、傷は浅くともかなりの血が出ており布から血が滴っていた

 

「アリス、その子の動き封じられる!?」

「何秒だ!」

「10秒あれば行ける!」

「なら任せろ!」

 

そう言うと男はアリスのナイフを避けると再び背後に周り背後から拘束する、そこに赤ずきんが近づき血濡れの布をアリスに押し当てる、するとアリスが先程よりももがき出し男と赤ずきんを吹き飛ばす、暫くするとアリスの動きが止まると元の姿に戻る

 

「あれ…私は…」

「どうやら、上手くいったようだな」

「何とかね、ありがとう」

「礼より先にこの小僧を助けるのが先だろ、失血多量で死ぬぞ」

 

そう言いながらジャックを背負うと赤ずきんに安全地帯に早く案内するように急かす、ジャックの状態に顔を青くするアリスと急ぐ赤ずきんの後を追うように男は安全地帯『黎明』へと向かった

 

 

黎明に着くと直ぐにジャックの治療が行われる、男は用があると言い黎明本部を抜け脱走に成功した人々の中を歩き回る、その中に先程の少女を見つける

 

「お兄ちゃん!無事だったんだ!」

「あぁ、ほらよ」

「これって…」

「忘れ物だ、大事にしろよ」

「うん…うん!」

 

今にも泣きそうな少女の頭を撫でていると歩きよってくる気配を感じる、振り返ると白衣を着た老人と男同様眼帯の男、そして先程のフードの少女が立っていた

 

「君かね、アリス君たちを助けてくれたのは」

「助かったのはそこの女の閃があったからだ、俺じゃぁ何も出来なかったよ」

「そうは言うが君、ナイトメアと戦って生き延びたんだろう?それも鉄パイプ1本で」

「戦ってない、目の前で踵返して帰ってたったよ、運が良かったんだ」

「そうかな?まぁいい、ジャック君が目を覚ましたのでそろそろ話がしたい、ついて来てくれるかな?」

「…いいだろう」

 

男が老人達に着いていくと先程の少年少女、ジャックとアリスと言うらしく2人がこちらを見ると頭を下げてきた

 

「さっきはありがとうございます!アリスを助けてくれて」

「私からもお礼を言います、ありがとうございます」

「俺は何もやってない、最終的に助かったのはそこのフードの女のおかげだよ」

 

そう言うと2人には目もくれず老人へと目を向ける

 

「さて、話してくれ、ここはどこであんたらは何者なのか」

「そうだね、まずは自己紹介から、私は十島、ここの責任者で博士をしているよ、こっちの眼帯の男はハル君でこっちの女性は上島君だ、そしてこの子は赤ずきんと言う」

 

順に名前を呼んでいく十島博士、男はそれを黙って聞く

 

「そっちの子供たちは少年の方がジャック君、少女がアリス君だ…さて君の名前は?」

「…マコトだ」

「それは本名かい?」

「残念ながら違う、本名を話せない理由は単純に知らないからだ」

「知らない?どうしてだい?」

「俺はここ1年の記憶しかない、意識を取り戻した時はある村にいてマコトという名はそこで貰った」

 

その言葉に博士以外は驚いたり訝しげにしたりと反応は様々だった、博士は表情一つ変えずに質問を続ける

 

「ここ1年の記憶しかないと言うのはなぜ分かるんだい?」

「その村にいた頃が半年程前だ、日にちの数え方は奴らの俺たちを起こす音と村での日数を合計した数値がほぼ1年と変わらない数値だからだ、それ以外に言い様がない、それ故に本名が分からない、もしかしたらこのマコトと言うのが本名なのかもしれないが判断材料がないんだ、すまない」

 

博士は少し考えるとマコトと名乗った男と目を合わせる

 

「真偽が分からない今君の事はマコト君で通す事にする、皆いいかね?」

「俺は別に構わねぇが」

「視子君、後で彼のカウンセリングを、もしかしたらなにか思い出すかもしれない」

「分かりました」

「ふむ、では君の質問であるここが何処で私達が何者なのかを話すとしよう」

 

そう言って博士はここ、黎明がジェイルからの脱出を測る人類最後の希望の砦であり、避難箇所である事を教えてくれる、そして赤ずきんとアリスは血式少女と呼ばれる不思議な力を使う存在だと教えてくれる、そして赤ずきんからの報告があったのかジャックの話となる

 

「さて、ジャック君、君の血は暴走、つまりブラッドスケルターと化した血式少女を元に戻す効果があるんだって?」

「えっと、それはわかりません、いつもアリスが苦しんでる時に僕の血を舐めさせると落ち着いていたのは確かですが…」

「ふむ、となると君は血式少女ではなく血式少年と呼ぶべきなのかもしれないね」

 

そう言うと博士は2つの試験管を持ってくる、その中にはピンク色の液体が入っていた、博士はそれをジャックとマコトに差し出す

 

「これは?」

「メルヘェンの血だよ、血式少女はこの血を飲むと目が赤くなるんだ、さぁ飲んで」

「俺が飲む理由は?」

「念の為だよ、それとも嫌かい?」

「…いや、頂こう」

 

そう言うと2人は受け取りそれを飲み干す、しかし2人とも外見に何ら変化はなかった

 

「ふむ、マコト君はやはりと言うべきか、しかしジャック君にも反応がないのか一体…」

「十島さんよ、ちと早計すぎるぞ、これを見てくれ」

 

そう言うとマコトは眼帯を外すその目はなんと赤く光っていた

 

「これは!」

「おいおいマジか…!」

「俺の目は血を舐めると赤く光るんだよ、それを隠すために普段は眼帯をしてる、こっちが光らないのは俺にもわからん」

「…!博士、彼の右腕を」

 

視子と呼ばれた女性がある事に気が付く、全員が右腕を見ると腕も発行しているのだ、しかしその色は青白かった、マコトはため息をつくと包帯を外す、すると怪物の腕が姿を現す

 

「まぁこっちも見せるべきか、俺の腕は普段はなんともないが任意、又は血を舐めるとこうやって怪物の腕になる」

 

その後、暫く話し合った結果3人の扱いに関しては保留と形となった、しかしその後日彼らの運命は大きく揺れ動く事となる




というわけで今回はここまで!いつも思うのは第1話はやけに長いんですよね私、どうしてかしら?

それではまた次回お会いしましょう!
『待て次回!!』
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