妖怪専門探偵日誌   作:インドレント

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久しぶりの投稿です。少し遅れました。久しぶりに書いた所為なのか元々だったのか、文章がくどくなりました。ご了承ください。


第参-2話 狒々と井戸の妖

しばらく戦いが続き、岳川はある事に気付く。それを確かめる為に、

「昇風符!」

空中に狒々が来たのを狙い、下から狒々の顎に向けて風の札を当てる。

「グオ…!?」

狒々が打ち上げられたのに合わせて、

「落雷符!今度は三枚だ。」

落雷の符を三枚飛ばして、狒々に当てる。

「グオアアアア!?」

多少は効いたようだが、それでも決定的なダメージにはならない。

「…三枚同時か、考えたな。だが、俺はまだ元気だぜ!」

そう言うと周りの風に乗って上に上がり、風の刃を飛ばしてきた。

「ぐっ…!」

風の刃を躱しながら自分の予測が正しい事を確かめる。(やはりだ。普通のやつなら落雷を三枚食らってあんなに元気でいられるはずがない。つまり、あいつは外側の皮が異常に硬いのか。…という事はやつの皮の中にダメージを与える事が出来れば…。)

そう考えると、岳川は懐から何本かの小刀と多量のクナイのようなものを取り出した。まず、岳川は全ての小刀の柄を外し、鉄製の部分をむき出しにする。クナイは鉄製で柄はなく、その一つ一つに銅線のようなものが巻かれている。(まずは奴を地面に落とさなければ。)

「昇風符!」

再び、狒々に向かって風の札を飛ばす。が、

「同じような手に掛かるかよ!」

空中でその札をスッと躱す。…すると躱した後ろには岳川がいた。

「何だと!?どうやってここまで来た!」

「簡単だ。今お前に投げた札を地面にも貼ってその風で上がっただけだ。妖怪に効く様にするため、強めの風で良かったよ。…そして!」

岳川は狒々の背中に柄を外した小刀を深く刺す。その後、

「豪風符!」

強い風の札で地面に落とす。落とした先にはクナイが剣山の様に並べてあった。風に押されて受け身を取る事も出来ない狒々はそのままクナイの山に突っ込んでいった。

「グアアアアア!?イテェェェ!何だこれは!」

未だ風に押されている狒々にクナイが刺さっていく。更に

「落雷符!」

「へっ。さっきの雷の札か。効かなかったのを忘れたのか?」

「今度は違うぞ。この雷はお前の背中に刺さっている小刀に落ちていく。つまり、お前は小刀越しに内側を雷に打たれる!」

「何だと!そんな、まさか…!?」

狒々が理解するより前に雷が小刀に落ちる。

「グアアアアアアッ!?内側が!焼けていく…!グオアアアァァァ!」

「さてと、これ以上時間をかけるわけにはいかないんでな。一気に行かせてもらうぞ。」

そう言うと、残りの小刀を投げる。背中に刺さった小刀はズブズブと奥に刺さっていく。

「そのクナイが銅線のおかげで磁石の役割をしてくれている。こうすれば、小刀が深く入ってくれるからな。」

「グオオオ!…くそ、風が俺の身体を押さえつけてやがる。だが、こんな風、振り払って仕舞えば…!」

「その前に決着だ。…『落雷符三連』だ!」

その落雷も身体に刺さった小刀越しに狒々の体内に雷を伝える。

落雷が収まった時には狒々はぐったりとしていた。身体の所々から黒煙が上がっている様子を見れば体内を焼かれたのは明白。それでも生きているのだからタフというのは嘘ではない様だ。

「負けたか…。だが、俺は何も教えないぜ。言っただろ?山の仲間は売らないってな。」

「…分かったよ。そんなになっても売らないって言うならお前の覚悟は本物だな。ところで、お前はずっとこの山に住んでいたのか?」

「嗚呼、生まれも育ちもこの山だよ。元々はただのニホンザルだ。」

「他の妖怪もそうなのか?」

「大体はそうだな。…ただ、たまに例外がいるけどな。」

バキッ

そんな音が聞こえ、後ろを振り返ると井戸の蓋が壊れていた。真ん中から真っ二つになった様でそのまま井戸の中に落ちていく。

「おい。陰陽師。井戸の中のあいつは例外、元々この山にいた奴じゃない。元は人間らしい。それがどうやら同じ人間に殺されてあの井戸に…。妖怪になった後も人間に恨みがあるらしくてな。…気をつけろ。」

すると、井戸の中から赤い煙が出てきた。それは形を変えて、骨の形になっていく。半分が煙、半分が骸骨と言った風貌だ。

「この山の妖怪の中で唯一、同じ妖怪にも危害を加える奴でな。少し困ってる。…一応あいつも山の仲間だから心苦しいが、あいつを滅して貰えないだろうか。」

「…分かった。その代わり仲間の情報じゃなくていいから、情報を提供してくれ。」

「…分かった。約束しよう。」

狒々に約束させると井戸から出てきたモノと向かい合う。冷たい、凄まじい妖気だ。

「さて、こいつは難敵だな…。だが、事件解決の為だ。やるしかないな。」

岳川はそう言うと、護りの札を貼り、戦いの準備を整えた。

 

 

 

今回の妖怪

〈狒々〉

狒々、狒狒、比々(ひひ)は、日本に伝わる妖怪。サルを大型化したような姿をしており、老いたサルがこの妖怪になるともいう。話によっては風雲を起こしてその中を飛び回り、人を投げたり引き裂く妖怪とされる。




読んでいただきありがとうございます。くどかったですよね。自分でもそう思います。投稿が遅くなった事は申し訳ありません。今更、スマホ版のpu◯gにハマってしまいまして笑。今後、遅れた場合もまた、やってるんだなー程度に考えて下さい。さて、今回新しく出た妖怪。…まぁ、分かりますよね?次回はもう少し早く投稿出来るといいなぁ。なんて考えながら、ではまた次回お会いしましょう。
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