なんと……なななんと!!この作品が日間ランキングに載ることが出来ました!!皆さまの応援のおかげです!!本当にありがとうございます!!これからもぼちぼち、私の気分の赴くままに投稿していくのでよろしくお願いします!!
毎話コメントをしてくださるISEMEN様、話の誤字を訂正してくださっているexvs.next様、ありがとうございます!!
さて、今回は戦闘描写はありません。まぁ……毎度戦闘らしい戦闘はしてないんですけど……
4話
「……一度本気で風鳴翼さんと戦ってみるべきだと思うんだ」
『……突然何を言いだすかと思えば、どうしたァ?ノイズについてのレポートで頭がイかれたかァ?』
緑色の大型ノイズを倒してから早くも2週間、他人(未来以外の全員)と関わることを出来るだけ避けていた響は突拍子もなくそう言った。ちなみにダインスレイフの言うレポートとは、学校の課題だ。自由課題形式だったこともあり響はひたすらノイズについての考察を書きなぐった。途中から憎悪で無我夢中に書いていたのか、多少の字の汚さが見える。
『感情を持たない』『人間だけを炭化する』『一定時間経つと自壊する』などの点から、ノイズは生物ではなく人間を殺すためだけに作られた兵器なのかもしれない。感情を持たないのは人工物だから、人間だけを炭化するのは地球環境に影響しないから、自壊するのはそのエネルギーが長くは持たないから。など自分なりの考察も含め、かなり真実に近づいた内容と言えるだろう。……政府がもし見たとしても一考の余地がある内容だ。しかし……
ダインスレイフから聞いたことも含め、事実を書いただけなのだが提出先の先生からは、「真面目に考えてきなさい!!」と一蹴された。解せぬ……by響
現在、寮の自室にいるのだが未来の姿はない。買い物に出かけているようだった。
「違うんだよダイン。最近、私がノイズと戦ってると露骨に邪魔してくるじゃん?だからさ、一度『呪い』の恐怖を植え付けて完膚無きまでに叩き潰せば良いと思うんだ。そうしたら、邪魔しなくなるでしょ」
『……いや、国から危険人物だと見られて捕縛なり殺害なりされるだろうよォ』
この2週間、ノイズの発生件数も飛躍的に増え公欠することが多くなった。未来には何事かと心配されているが、長期型のボランティアだと言ってある。教職員に対しては二課からもらった端末を見せれば一発だ。職権乱用だとか言ってはいけない、仕事じゃないからだ。
そして、度々戦場で後からやってくる翼は以前に比べると救助活動をしている。響からの言葉がちゃんと弦十郎に届いたからだろう。先ほど響が言った『露骨に邪魔してくる』というのは間違いであり、2人の『自分が倒す』という意識で偶々攻撃や行動が重なるだけなのだ。ある意味、相性はバッチリだと言える。
「……だよねぇ、面倒臭いなぁ〜。……ねぇ、ノイズって結局なんなの?」
『アァ?前にも言っただろ。ただの兵器だァアイツらは』
「それは覚えてるよ。でもさ……兵器だったら閉まっておくべき場所があるはずだと思わない?」
『……まァ、ないとおかしいがなァ(バレたかァ……?』
「やっぱり。しかもさ、普通自分たちで作った兵器が自分たちの元に現れて炭化させていくなんてことあるわけがない。閉まっておいたのに勝手に出てくる訳もない」
『……結局、何が言いたいんだァ?』
「ノイズを収納してる倉庫のシャッターの鍵ってないの?」
『ッ!?(鋭い……)さァな。少なくとも俺の記憶の中の人間にはそういうものを知っているヤツはいなかったなァ……』
響が思いついたソレは、紛れもなくソロモンの杖とバビロニアの宝物庫なのだがダインスレイフは、響が知ってもろくな事にならないと知らないふりをする。
「むぅ〜。そっかぁ……割といい線行ってたと思ったんだけな〜」
『……(コイツの発言、心臓に悪いなァ……いや、俺に心臓はねえがァ。……アァ、肝が冷えるだったか?……冷える肝も持ってねぇなァ)』
響は渾身の仮説をダインスレイフに言うが、その真偽がわからないためふてくされる。
「あ〜あ、早く未来帰ってこないかな〜」
1人の時か、未来がいる時は、響はとても饒舌だ。
〜さらに2週間〜
「響……最近疲れてない?」
「ふぇ?……ううん、疲れてないよ?」
「そう……レポートはちゃんと書いたの?もう3回はやり直しされてたでしょ?」
「ちゃんと提出したよ〜。すごい妥協したけど」
響と二課の邂逅から早くも一ヶ月。ある日の響と未来は寮の自室でくつろいでいた。ちなみに響は、未来に膝枕してもらっている。
「もう……気持ちはわかるけど。そんなにだらけていいの?」
「いいんだよ〜。特にやることもないんだし」
実を言うと、二課の端末に定例ミーティングのお誘いが来ているのだが、響は敢えて
「響……」
「なに?」
「流れ星を見に行く約束、忘れてないよね?」
「もちろん!私が未来との約束を忘れるわけがないじゃ〜ん」
「……そうだよね。絶対見ようね」
「もう……なんか最近の未来、変だよ?」
「なんでもないよ」
そして仲良く2人は、一緒に寝た。……しかし、響はまた起きる。
(……やっぱり、眠くならないなぁ)
『まァ……俺と融合してるしなァ……お前は既に人間を超えてんだよ』
(……そっか)
響はダインスレイフからの返答を聞いて、少し寂しい気持ちになりながらもその表情は少し笑っている。ベッドから降りカーテンを開けて外を見る。……未来が実は起きている事に気づかず。
「明日も……ノイズが来るんだよね」
『おう……ヒビキも遂にそこまでになったかァ……俺は嬉しいぜェ』
「明日は全部任せよう。あの人も、私がいるよりは戦いやすいだろうし」
「……(戦う?ノイズと……?それにあの人って?……響)」
「未来に……嘘はつきたくないんだけどなぁ……ねぇ?」
「……ッ!?(起きてることばれたのかな……)」
響がどこかに向かって呼びかけると、空中に一本の剣が現れる。
「……(なに……あれ?)」
『だったら素直に話せばいいだろうがよォ……嬢ちゃんなら分かってくれるさ(まァ、その嬢ちゃんが起きてるから意味ねえんだけどなァ……)』
流石ダインスレイフ、ここまで計算済みであったらしい。
「……(剣が……喋ってる!?嬢ちゃんって私のことかな……?)」
「ダイン、未来が起きてくるかもしれないし……」
『大丈夫だ……先に、少し暗示をかけてある。もちろん、後遺症も何もないからなァ?……だからそんな目で見るな(そんな便利な能力備わってないけどなァ)』
「……(あの剣にはバレてる……でも黙っててくれてるし……優しい剣なのかな?)」
剣が優しいと言う発想が出るあたり、未来もなかなかに独特な感性をしているのだろう。「八千八声 啼いて血を吐くホトトギス」なんて言葉を一期1話から繰り出せる事が理由だろう(※作者の偏見です。どうでもいいけど作者は393派です)
「……無理だよ今更。それに……未来は知らなくていい世界だ。ダインにはわからないかもしれないけど」
『……そうさなァ。でもなァヒビキ、俺に……だけじゃねェ。全員にだ。人間同士が分かり合えなかったことは歴史も証明しているんだよォ』
「それも分かってる。経験が証明してるから」
「ふふっ……」『ハッハッハ……』
1人と一振りは笑う。しかし、その笑いは本音ではない。
「……(響……どうして……)」
『ヒビキ、もう寝ろ』
「だから、眠くないんだって」
先ほどと矛盾した発言をするダインスレイフに、響は呆れながら言う。
『だとしてもだ。いくら人間より強いって言っても、そのベースは人間なんだからなァ……俺が無理矢理眠らせてやるよォ』
「……分かったよ」
「……ッ!!(響が上がってきちゃう!!)
未来は寝返りを打ったようにし、壁の方を向く。
「じゃあダイン、おやすみ」
『あァ……いい夢みろよォ』
「ダインが寝させてくれるのにいい夢を見れるわけ……が……zzz」
『……コイツ早いな』
ダインスレイフは、響の眠りの深さに驚愕。流石の響でも、ここ最近の戦闘の多さで疲労が溜まっていたのだろう。
「……(もう寝たのかな?)」
『ヒビキは朝まで起きねェから安心しな嬢ちゃん。……いや、こんな変な剣の言うことは信じられねェなァ……』
「……(やっぱりバレてるよぉ……起きたほうがいいのかな?)」
響がダインスレイフを戻す前に寝てしまったため、ダインスレイフは部屋に残ったままだ。勝手に出てこれるのだから、勝手に戻ることもできるが……
『まァ……嬢ちゃんが話したくねェってんなら別にいいさァ……今なら聞きたいことに答えてやるぜェ?聞きたいだろ、ヒビキの事』
それは悪魔からのささやき。その声に耳を傾けてしまえば、引き込まれてしまいそうだ。……しかし未来は、
「……教えて下さい。響が隠し事したくないなら、私が先に知っておけば隠し事じゃ無くなるから!!」
ベッドから降りてダインスレイフに向かってそう言う。
『クククッ……ヒビキといい嬢ちゃんといいあの連中といい、最近の人間は面白いのが増えたなァ……教えてやるよォ、ヒビキの軌跡を』
ダインスレイフがそういうと、黒い靄が滲み出てきてミクの方に向かう。
「え……な、なに?」
『それは俺が見たヒビキとの【想い出】だァ……【転送複写】という技術らしいが前の契約者がちっこい女に教えてもらっていたのをパクって改造したものだ』
「全くわからないけど……これで分かるんですよね?」
『アァ……怖いかァ?』
「……やります!」
ダインスレイフの挑発するような言葉に未来は覚悟を決める。そして、未来の体に黒い靄が入り込んでいった。
《消えろ……》《お前らなんかがいるから私は!!》
「響……こんなに……」
《私の獲物だ!!》《邪魔をするな!!》《ノイズごときがァ!!》
「私……気づいてあげられなかった……」
ダインスレイフと出会ってからの響の【想い出】が頭の中で再生される。響がノイズと戦う時、必ずと言っていいほど炭素が舞っていた。その光景に苦い顔をする響の顔を見て、未来は気づく。
「響はずっと……こんなに……戦ってたんですか?」
『アァ……でもこれはヒビキが望んだことだァ……自分の意思で、死ぬかもしれない戦場で戦っている』
未来の瞳からは、涙が零れおちる。
《死にたくなかったら走り続けて!!》
「ッ!!」
《生きるのを諦めちゃダメだよ》《……ありがとう》
今未来の頭に流れているのは、響が初めてガングニールを纏ったときのこと。
「ふふっ……」
涙を流しながらも、未来は少し笑ってしまう。
『アァ?何がおかしい?』
「いえ……変わっちゃったなって……思ったんですけど……やっぱり、昔の優しい響のままだって思って……」
ノイズと戦う響から、女の子を助けるシーンを見て未来はそう言う。
《呪うだけの私に……未来を守れるかな、ダイン》
《今までの奴は、守るなんて考えもしていなかったぞ。もし、ヒビキがやって見せたら、人類初だなァ……》
《……そっか》
「響……」
涙が収まり、改めて感慨深くその【想い出】を見る。
『まァ……そんな所かァ?どうだァ……親友のそんな姿を見てどう思う?ちなみに、俺と融合したことで、ヒビキは既に純粋な人間を辞めている』
「えっ……」
ダインスレイフからの爆弾発言。そりゃあ、親友が人間じゃない、みたいな事を言われては仕方がないだろう。
『怖いか?いつも隣で寝てる奴がビルより高く飛び、車より早く走る。なんなら手を振るっただけで人間を呪い殺せる。側から見ればただの悪魔だなァ……』
「……」
黙ってしまった未来の頭に、ある場面が再生される。
《アイツらを駆逐しきるまで、この内に秘める激情は収まることを知らないから。アイツらを潰せるなら、私は……進んで悪魔にでも魂を売ってやる》
「……人間です」
『……ほぅ?』
「他の人や……世間の言葉なんてどうでもいい!!1人でも……私だけでも信じていれば……響は人間です!!私の大切な、大好きな親友です!!」
未来の心からの絶叫。雰囲気を壊すようで悪いが、ダインスレイフはちゃんと『呪い』の膜で防音もしている。万が一、未来が耐えられなくて叫んでしまった時のために。
『……嬢ちゃん、いい奴だなァ。全く、俺のご主人様はモテモテじゃねぇかァ……』
「……えっ?」
『悪いなァ……最初は、【想い出】を見せるだけだったんだが、ちょっと調子に乗って意地悪くしちまった。存分に恨んで、呪ってくれて構わねぇよォ……』
「……いえ、それよりも、いつも響を守ってくれてありがとうございます」
『……ハッ?』
未来からの予想外の返答に、思わずダインスレイフも呆けてしまう。
「ダインスレイフ?さんがいなければ響は死んでいたかもしれないんです……」
『逆に言えば、俺がいたからヒビキはノイズに突っ込むようになったんだがなァ……』
「だとしても、です」
『……だとしても、か。フッ……いいじゃねェかァ嬢ちゃん。良いものを聞かせてもらったんだから、お礼をしないとなァ……』
ダインスレイフは、その柄にある目を細めながら言う。
「お礼……?」
『アァ……これをやるよォ……』
ダインスレイフから、黒い靄がにじみ出てきて固形の球体となる。
「これは……何ですか?」
『さァな』
「えっ!?」
無責任なダインスレイフの言葉に驚きを隠せない未来。
『適当に作っただけだからなァ……俺にもどういう効果があるかは知らん。だがァ……嬢ちゃんの不利益にはなりはしねェよォ。せいぜい、『呪い』がかからないよう祈ってなァ……』
「……じゃあ、これはダインスレイフさんからの『祝福』ですね」
『……ハッ?』
この数分の間に2回目のダインスレイフの呆けた声。この剣、感情豊かだな……by作者☆
「せっかくのお礼ですから。『呪い』より『祝福』のほうが良いと思うんですけど……ダメでした?」
『……』
何も発さないダインスレイフ。目も閉じて何かを考えているようだ。
「ダインスレイフさん……?」
『……フッ、フフッ……フッハッハッハッハッハッ!!『祝福』かァ!!そんな解釈をされたのは初めてだァ!!ダメでした?だとォ?……大いに結構ッ!!たしかに、『呪い』ととるか『祝福』ととるかは人間次第だなァ!!』
「……キャッ、なっ、なに?」
ダインスレイフの大きな独り言が終わると、真っ黒だった球体は突如、
「……暖かいですね。この光は」
『……アァ、なるほど、これがヒビキの言っていた陽だまりかァ。喜べ嬢ちゃん、ソレは確実に嬢ちゃんを守る『
最近のダインスレイフは気分が良い。ヒビキの変化、未来の存在、二課の人間の性格。ずっと昔よりも、人間の感情の質が上がっていることに喜びを感じている。『誰かのために』という事が少なかった昔がひどかったのだ。
「はい!!」
『良い返事だァ……さて、じゃあひとまず……』
「はい?」
『もう寝なさい』
「……えっ?私まだ……ダインスレイフさんと……話た……zzz」
『すまんなァ……』
問答無用で未来を深い眠りへと送りベッドに戻したダインスレイフは、まだ響の元に戻る事なくその場に浮遊し続ける。
『……
先程響が開けたカーテンから覗く月明かりを眺めながら、ダインスレイフは言う。
そしていつのまにかその姿はなく、夜は更けていったのだった……
〜夜明け〜
「……んっ、ん?」
朝5時ごろ、ダインスレイフに強制的に眠らされた響は目を覚ました。
「ふぁ〜あぁ……ん。ダイン、出てこい」
寝起きで多少頭が回っていなかった響だが、昨日の状況を思い出すにはそう時間もかからなかった。
『……』
「ダイン、よくも昨日……って、寝てる?」
『……』
ベッドから降りて右手にいつも通りダインを出した響は、その目が閉じられている事に気づく。
「……ダインも寝るんだ(そういえば今まで私が寝てる間にダインが何してたかなんて知らなかったなぁ〜)」
ダインスレイフの今までに類を見ない行動に驚愕する響だが、こういう一面もあったのかと感心もしている。響は、ダインスレイフを起こさないように収め、朝の散歩に向かう。ちなみに、もちろん寮としては早朝の外出は許していないので抜け出している。いつもの黒いパーカーだ。
「……今日行かない代わりに、ノイズの出現時間くらい教えてやるか」
響は持ってきた二課の端末を手に取り、弦十郎へメールを作成し始めたのだった。
オリジナル聖遺物で最もヤバイ能力は?
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自在に姿を隠す
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空気操作
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純粋な身体能力向上
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視界の共有
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空間作成