何かをしてもらうとかじゃなくて、自然に出る一言の挨拶がきっと一番嬉しい。
「おはよう。和田さん」
笹川さんが挨拶をしてくれる。
「おはよう。笹川さん」
学校に来る数少ない楽しみだったりする。これは、ほんの些細な幸せ。けど、私にとっては幸せ。
いつも、ちらかと言うと早めに登校する私は、いつも通り席につき一人で本を読んでいた。千沙は昨日の仕事疲れでまだ寝てたり。
ザワザワ
?
教室が騒がしい。そう思ってふと顔を上げると、教卓に乗せられたダンボールの上の紙を見て真っ青で震えている担任の先生が居た。
「わ…和田さん!」
「はい?」
「コレを貴方にだそうです」
私を怯えた目で見、敬語でそう言った先生は、そうダンボールを指した。とりあえず呼ばれたので、教卓に行ってその上に置かれていた紙を読んでみる。
「えっと……え?」
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一年A組和田幸を特別風紀委員に任命します。
並森中学校長●●●●印
以下、特別風紀委員に以下の権限を与える。
・風紀委員長と同等の権限。
・放課後及び休日の見回り、書類処理、朝五時登校の免除。
・武器の持ち込み許可。
以下、特別風紀委員の職務
・放課後に一度職員より書類を回収し、用事のない限り応接室で5時まで待機。
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ぶっ!!?
「ごほっ!ごほっ!!」
思いっきりむせた。特別風紀委員って何!?と言うか、本気でやったんだ雲雀さん。武器の持ち込み許可って!コレは明らか要らないでしょ!しかも仕事が職員からの書類回収だけって。
……一体何がしたいんでしょうか?雲雀さんは。
少し呆れてしまってもいいよね。絶対。
ますます訳が分からなくなった。
ダンボールをあけると学ラン(上)と腕章が入っていた。
あ……腕章の配色が逆だ。
ピーンポーンパーンポーン
「一年A組和田幸、応接室に来て」
雲雀さんからの呼び出しだ。……拒否は無理ですよね。
『無理だね』
「先生。もうすぐ授業が始まりますが、行って来て大丈夫でしょうか?」
「出席にしておきます!どうぞ行って下さい!」
私は苦笑いをしながら一緒に置いてあった誓約書に一筆書き加えて、応接室へ向かう事にした。
……そういえば、おはよう。千沙。
『おはよう幸、これ……良いの?』
うん。ちゃんと自分で決めたから。
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誓約書
私は特別風紀委員として風紀委員に所属し、責務を全うすることを誓います。
1年A組(名前)和田 幸
以下、特別風紀委員の職務
・放課後に一度職員より書類を回収し、用事のない限り応接室で5時まで待機。
・可能な限りの風紀委員長補佐及び書類処理補助。
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雲雀先輩。
そこまでと言うのなら、貴方が何をしたいのか私は
あなたが何を選んでも
後悔しないというのなら
私はその先で全力を尽くします
あなたの幸せをねがって
雲雀さんの理由の分からない行動に戸惑いながら。
幸も興味が湧いてきたようです。
今日は18時にもう一話予約投稿しておきます。