そしてリボーンが……?
問20私は疲弊する
次の日
私は、とりあえず目立つのであの学ランを着ずに登校したけど……。
「どうして着てないの?」
それを校門前で見た雲雀先輩の機嫌が一気に悪く……。
「いや、目立つので仕事の時だけでいいかな……と」
「今すぐ着なよ」
「は、はい……」
実を言うと私と先輩は『同等の権限』なので、命令を聞く必要が無いのだけど。思わず……気押されてそう答えてしまった。何故か応接室で着替える事に。(もちろん着替えている間先輩は廊下に居ましたとも)
「おはよう。和田さん」
何時通りの笹川さん。
「!?」
私を見て驚く黒川さん。
……そっちが普通の反応ですよね。
「おはよう。笹川さん、黒川さん」
「和田さん今日は上が学ランなんだね。すごく格好良くて、似合ってる」
「京子ねぇ、……はぁ。おはよ、和田さん」
驚きから帰ってきた黒川さんは、笹川さんの言葉に苦笑いしてから、それでも私に挨拶してくれた。笹川さんは私がつけている腕章に気が付いていないのか、それとも気が付いていてスルーしているのか。
今日は一日何もしていないのに怯えられたり、視線が一日中きつかった。特に外から教室を覗くリボーンの。いや、リボーンはともかく風紀委員になった以上、このいたたまれない視線はこれからも続くのだろう。……容易に考えすぎたかな。
…………視線が
誰のかと言うと、リボーンのが。ここ一ヶ月の間、ずうっと。沢田君についていなくていい時は観察されている様な気がする。……というかされている。風紀委員になるにあたって、リボーンに目を付けられる可能性があるのは分かりきっていたから透視とか気配探知とかの訓練ばかりしていたのだけども……。逆にそれが仇となってしまったらしい。
クラスの人たちは、最初はあからさまに怯えた顔とかされたけど、私が風紀委員になってから服装以外特になにも変わっていない事に気が付いてからは、今まで通り不干渉を貫いている。クラスが落ち着いて、他のクラスや学年からの好奇心の視線が落ち着き始めて、訓練できちんと視線の気配を仕分けして探知できる様になり、千沙に学校で使う許可をもらった矢先の事だった。そこからずっとである。いや、実の所風紀委員になったときからだったと千沙が言っているのだから……ダメだ。考えない様にしよう。
「さっちゃんが来たよ森さん」
『森さん』と呼ばれているのは最初に会った『子供達』で私の親戚ということになっている森夫さん。(いや、実際親戚なのか?一応『親子』だし)現在地は自治会館。ボランティアと一人暮らしの確認をかねて私はここへ頻繁に来る。おじいちゃんおばあちゃん達は私の事を『さっちゃん』と呼んでる。名前呼びがダメになってしまった私の為に、あらかじめ決めていたらしい森夫さんの配慮だ。
「こんにちは、森夫さん」
「いらっしゃい幸。今日、美味しいお茶菓子をもらったんですよ」
<ずいぶんお疲れの様ですね>
森夫さんの気遣う声が、脳内通信で流れて来た。おばあちゃん達には気が付かれていないものの、さすがに『
<うん。もうストーカーで訴えたい>
リボーンを。そんな事出来る訳無いけど。
『証拠はそろえようと思えば出来るんだけどな……』
さり気なく千沙が怖い事を言っている。
「さっちゃんが来るまで待ってたでな」
「ほんと?じゃあ全員分お茶入れて来ますね。行こ、森夫さん」
「さっちゃんの入れるお茶はおいしいから好きよ」
「ありがとう」
給湯室、森夫さんがお茶菓子をお皿にならべ、私がお茶を入れている間も脳内通信で会話をする。
<まだ続いているのですか、あれだけ調べておいて>
<本人的に、何か納得の行かない事でもあるんじゃないかな?>
これは何故かというとリボーンが盗聴器を仕掛けたからに他ならない。これが並森にいる私の行きそうな、ありとあらゆる場所に仕掛けてあるのだから心休まらない。おかげさまで千沙も家に帰っても出て来れないなんて事になってる。
『ねえ森夫さん。さすがにここまで来るとぼちぼちどうにかしないと幸がまずいかなって私は思うんだけど』
<それもそうですね、近々事故を装って家の盗聴器は破壊しておきます。あとはジョンに対処させましょう。知り合いである事は既にばれているのですから、対応させても大丈夫でしょう。それでもダメなら……>
……『
21話を書く際に時系列を確認した所。
あまりにも時間が飛びすぎていたので急遽ギリギリで後半を書き換えました。
その都合で話を追加するかもしれません。
黒曜編が遠ざかります。
リボーンはきっと、気になる事は徹底的に調べると思うのです。