私が
やっぱり……実力があるって事は、もう雲雀さんには気が付かれてるか。まぁ、リボーンにそれらしき発言をされなくて良かった。
そんな事を考えていると、リボーンと話終えたらしい雲雀さんが、何故か私が透視している
何所か寄ってから、応接室に戻るんだろうか……。
「出てきなよ」
……まさか気が付かれてる?いや、そんな事……。
「そこに居るんでしょう?和田幸」
気が付いてる!?しかも私を幸だと思ってる!!
まあそれ自体は何もおかしく無い。あくまでも私達は『同じ』なのだから。いや、それよりどうして雲雀さんは幸の気配が分かる?そこまでの技術はまだ無いはず。じっと雲雀さんはこっちを見て待っている。見えないはずの私と視線が合う。
「あくまでも無視する気?」
あぁ、雲雀さんは絶対に確信を持ってしまっている。
「……それならいい」
雲雀さんがここから去ろうとする。
ヤバイ!
コレは雲雀さん、絶対に戻ってから幸を問い詰める気だ!!まだ……っ!!
「初めまして」
私はそう言って、雲雀さんの前に姿を現した。
目の前に現れたのは、僕の知る彼女と少しだけ違った。身長が少し高くて、初めて会った時より髪が長かった。彼女は雪より白いワンピースを揺らして、ほのかに白く光っていた。
そして浮かんでいた。
「何その格好、ふざけてるの?」
そんなしょうもない変装で僕を騙せるとでも?
「どうして私が居るって分かったんですか?貴方には分からないほど気配を薄くしていた筈なのに」
「君だったから」
君が居る時、良く分からないけどずっと感じる温かさ。それを僕が間違える訳が無い。
私の雲雀さんに対する、気配探知能力の見立てが外れた?いや、もしも『私』で無かったら分からないと認めてる。
「私は幸じゃ無いですよ」
「見た目で騙せるとでも?気配も、その光りも。僕の知る和田幸のものだ」
!!
「やっぱり、
私があの子である事を認めないからか、雲雀さんは明らかに機嫌が悪くなり始めた。
「私は『千沙』です。貴方が間違えるのも無理はありません。私と幸は一応、
「……どういう事?」
「幸に私の事とか、この光りの事とかを聞くのはまだ待ってもらえませんか?今貴方から問い詰められたら、きっと幸は『独り』になろうとする。何も無かったことにしようとする……」
「………」
「おそらく、その時はそう遠く無いはずです」
願うのなら、願い続けるのなら。まぁ……幸が願うのを辞める訳無いだろうけど。
「……わかったよ」
「ありがとうございます」
私は精一杯の笑みを返した。雲雀さんは、私を一瞥すると応接室に向かおうとする。
「待ってください」
それを私は止める。
「一つだけ聞きたいんです」
「何?」
そういいながら、振り向いた。
「雲雀さんは幸を『強い』と思ってるんですか?それとも『弱い』と思ってるんですか?」
私が感じた限りの雲雀さんの認識は『弱くは無い』だった。
「さぁ。『強い』とも思うし『弱い』とも思う」
そう言う雲雀さんの表情を見て……。
あぁ……。本当に、本当にこの人は『幸』を見ている。
「合ってますよ。貴方はあの子を良く見てるんですね。もし、その時が来たらあの子をお願いします」
今度こそ、振り向く事無く去っていく背中に頭を下げる。この人になら任せられると思った。
誰でも良い
本当のあの子を見てくれる
そんな人が居たら
……きっと
『独り』にならずに済むはずだから
千沙と雲雀さんがなぜか邂逅。一番最初に考えていた時は当分先でした。雲雀さんの勘が思いの外すごかったんです。そして、やっぱり雲雀さんは重要キャラになりそうです。恋愛方面は……分かりません。
メッセージ貰いました。ありがとうございます。