ただの人間やってました   作:書人

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サブタイトルに『俺達』と書いてありますが、最初は『僕』視点です。


問31俺達は驚く

 

「……何、群れてるの?」

 

春休みが始まった僕の前には群れたの草食動物が居た。それぞれが獲物を持ってこっちを見ながら威嚇していた。

 

「いや、せっかくの春休みだから。お前をぶっ倒してすっきりしよーぜってなぁ風紀委員長さんよ!!」

 

……はぁ。

 

弱い奴ほど良く群れる。黙ってトンファーを構えた。

 

「一つ良いこと教えてやるぜ」

 

「?」

 

「『特別風紀委員』だったか?」

 

「!!」

 

トンファーを強く握る。

 

「人質だから、お前が手ェ出したら俺の仲間があの女を壊しちまうかもなぁ!!!!」

 

それを見た草食動物はそう付け足した。

 

「ギャハハハハ!!」

 

目の前の男は気持ち悪く嗤っていた。

 

「……」

 

巻き込んだのが自分な以上、それによって彼女に危害が及ぶ(ケガをさせる)事を許す訳にもいかない。これだけの騒ぎになれば、時間を稼げば他の風紀が彼女を助け出すだろう。だから今は……。唇を噛んでトンファーを降ろす。

 

「おうおう。それで良いんだよ!!」

 

その言葉を皮切り体を衝撃が襲った。

 

 

 

 

彼女を人質にしたと言う話はどうやら嘘だったらしい。声を聞くなり確認を取らなかったのはこちらのミスだ。そんな事も考えつかなかったなんて。

 

さすがの僕でも、怪我が酷すぎたようだ。だけど……だけどあいつらは絶対に咬み殺す。

 

ふら付きながらそんなことを考えていた。そして身体を誰かに受け止められた。

 

「先輩」

 

なぜか遠くに居たはずの彼女の顔が見える。

 

「後は私がどうにかします。だから安心して眠ってください」

 

彼女が笑ってそう言うと、理由も無いのにもう大丈夫だと思ってしまう。

 

僕はそこで意識が完全に閉じた。

 

 

 

 

俺達は学校も終わって獄寺君や山本君と家に帰る途中だった。

 

「何だよ…これ……」

 

ボカッ

グシャ

ドンッ

 

そこで見たのは、沢山の不良に囲まれ、無抵抗で殴られ蹴られるヒバリさんだった。

 

「……酷いぜこりゃ」

 

「何で……雲雀は抵抗しねぇんだ!?」

 

……どうして!?

 

「止めなきゃ!!」

 

「十代目!」

 

「ツナ!!」

 

あまりにも酷くて、自分が弱いことも忘れて飛び込みそうになった。それに2人が続こうとする。

 

「待ちやがれ!」

 

俺達を止めたのはリボーンの叫びだった。

 

「リボーン!!」

 

「このまま入っても自体は好転しねーぞ」

 

なんで止めるんだ。リボーンならむしろ嬉々として行って来いと言いそうなのに。

 

「っ!けどあれは……!!」

 

「それより『和田幸』を人質に取られたらしい」

 

「「「!!?」」」

 

和田さんが!?それで雲雀さん抵抗できないんだ!!

 

「もしも雲雀を助けてーなら、まずは和田幸(ひとじち)を解放するしかなねーぞ」

 

結局そんな必要は無かった。ただ、ただ……。

 

「先輩っ!!」

 

その悲鳴に心を抉られた気がした。

 

 

 

 

和田さんは不良達をあっという間に倒してしまった。……いや、けどあれは一体何?

 

 

 

 

「並盛」

 

和田さんは雲雀さんを横抱きにすると、そうつぶやく。

 

「はい」

 

今度は何も無い所から女の子が出てきた!!?

 

「草壁さん達をここに案内してから、こいつらの全員の名前と住所をリストにでもしてもらっておいて。私は家で先輩を()るから」

 

「分かりました」

 

そう言って女の子は消えた。それから和田さんは不良達に近づく。

 

「聞きなさい」

 

震える不良達を彼女は睨みつけ、差し出したナイフを数ミリの所で止めた。

 

「正面からなら手を出す気はないけど、こんな事を待たして先輩に手を出す気なら……次は無いから」

 

そういって和田さんがナイフを引くと、不良のリーダーは、ガクガク震えながら頷いた。和田さんがこっちを見た。

 

「……君等に見られちゃったね」

 

悲しんでいる様な、呆れている様なそんな顔をすると、光になって雲雀さんと消えた。

 

 

 

 

驚きに固まった俺たちを他所にして、風紀委員が到着し不良達を処理していく。

 

「……十代目、オレもう訳わかんないっス」

 

「オレもだ…」

 

「オレも……」

 

一体『和田さん』って……。

 

「……アイツは一体何なんだ?」

 

リボーンが眉を寄せてさっきまで和田さんが居た所を睨んでいた。

 




この話は、昔書いたときの矛盾をいかに消しつつ、それによってストーリー展開が変わらない様に考えるのが難しい話でした。

もう少しで更新するのを忘れる所でした。
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