ただの人間やってました   作:書人

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黒曜編です。いきなりあの人が……?


第七章 介入
問34私は誘拐される


あれから走る様に日常は流れて……。

 

 

 

 

私が『強い』ことがバレた今でも、見回りは免除されてたり。しかも風紀委員は、私が強い事を隠蔽する事を全面的に手伝ってくれました。

 

「いいんですか?」

 

そう雲雀先輩に聞いた所。

 

「元々そう言う『誓約』だからね」

 

そう先輩にに返された。

 

あの騒動に対する噂はすぐに立ちました、けどたちまち尾びれ背びれが付き、真偽の分からないものになったりして。『人の噂も七十五日(ひときせつ)』なんて言いますが、二週間も経つと人々はすぐに噂をするのに飽きたらしい。

 

子供達(みんな)がそう言う風にしたそうです。やはりというか何と言うか、彼らも動いていましたとも。森夫さんが『情報の風化』だと言っていました。

 

ただその内容が……ひどすぎないこれ?

 

一瞬で100人の不良を蹴り倒したとか。道路標示や自動販売機を投げていたとか。麻酔銃をもっていてこっそり全員撃ったとか。謎の桃色砲撃で吹き飛ばしたとか……。

 

実は改めて考えると、噂の内容全てを私が実現可能だった。ということが、私を一番驚かせたりもした……。

 

あまりのひどさ?に現在ではそんな事を話す人も居なくて、ほんの一部でまことしやかに囁かれる程度です。

 

 

 

 

そして、とうとうこの日が来た。

 

 

<幸。黒曜の方から連絡が来たよ。六道骸が動き始めたって>

 

雛ちゃんから脳内通信が入る。

 

そっか……。

 

『いよいよ始まったね……』

 

とにかく私は皆の治療を頑張るしか無いよね。

 

まだ、透視はしない。傍観すると決めたから、見たらきっと耐えれなくなる。……力があるのなら(なお)の事。

 

 

 

 

「和田さん!!けが人です!!」

 

私は風紀委員の人にも『和田さん』と呼んでもらっています。あの事件が終わった後、私は『(ちから)』の事を隠しつつ、通常より性能の良い薬や医療道具(子供達と共同開発)と知識を使って、風紀委員担当医のようなものもする様になった。それで他の風紀委員にも少しずつ関わる様になった。

 

担当医をする様になったきっかけは『今の保険医(シャマル)』が『女』しか治療しないから。真面目に対応していたら、今では風紀委員からもそれなりに慕われる様になった。

 

「歯が……」

 

無い。

 

さすがに歯の治療は『式』無しでは無理なので、怪我の手当てだけして森夫さんの知り合いの病院に送った。

 

そういえばさ千沙。

 

『何?』

 

黒曜で思い出したけど、凪ちゃんって元気かな?

 

初めて会った時の何週間か後、もう一度だけ会ったのだが。それ以来全く会っていない。

 

『元気かどうかは分からないけど、少なくともまだ『クローム』では無いよ』

 

そっか。

 

 

 

 

朝、仕事を終わらせて教室に入る。リボーンの視線は減ったのだが、今は時々、沢田君の視線を感じるようになった。

 

「おはよう和田さん」

 

「和田さんおはよー」

 

「おはよう笹川さん、黒川さん」

 

「そういえば、あんた大丈夫?」

 

黒川さんがそう聞いてきた。

 

「何が?」

 

「最近さ、風紀委員狙われてるらしいじゃん。アンタは弱いんだから気を付けなよ」

 

「そうなの?」

 

笹川さんは知らなかったようだ。

 

「うん」

 

「たしかに最近、()る人が急に増えたけど。私は戦いに出ることが無いから大丈夫だよ」

 

私は最後に笑った。この後、何人かのクラスメイトが同じ様な事を聞いて、それから私を心配する言葉を掛けてくれた。……嬉しかった。

 

 

 

 

現在気になることが一つある。原作で敗北の原因となった雲雀先輩の桜クラ病、先輩はコレにかかっていない。私がかばったから。……まぁ30分で治したけども。

 

だから、きっと…………。

 

ピンポーン

 

『来たよ。六道骸が』

 

やっぱりそう来たか。先輩の弱点を狙うなら……私の所に来ると思った。

 

「はい……」

 

「助けてください!!」

 

そこには幻覚でボロボロになった黒曜の制服を着た、六道 骸(ろくどう むくろ)(通称ナッポー?)が居た。

 

 

 

 

「コレで大丈夫」

 

「ありがとうございます」

 

幻術の怪我に薬を使うのはもったいないので、適当にバンドエイドを貼る。そうすると(むくろ)人の良さそうな(うそでできた)笑みで私に笑いかけた。

 

「クフフ……貴方はお優しいんですね、僕は黒曜生なのに」

 

「で、助けてほしいって?」

 

「はい、少しばかり『人質(エサ)』になって頂こうかと」

 

ウ゛ゥン

 

「!!」

 

これがマインドコントロールか。

とりあえず私は、予定通りかかったフリをして倒れた。六道骸が咄嗟に倒れてきた私を受け止める。

 

!?

 

何?コレ…力が、入らないっ。

 

『……まさかっ!?こんな時に!?』

 

「始めまして『母様』。まさか現世(このせかい)で貴方に会えるとは思いませんでした」

 

意識が薄れていく中、六道骸はそう呟いた。

 

「『!?』」

 

何で貴方が知ってるの!?

 

そこまでで私は本当に意識を保てなくなった。

 




ちなみに雲雀さんとも相性は良い、と千沙に言われています。ですが接触が無いので、今までなんら問題なく過ごしていました。
それと相手に抵抗意思のようなものが無ければ触っても問題は無いです。

章が一つ飛んでいますが、間違いではありません。
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