今日は修行初日です。
……自宅で。
『外でもいいけど』
いや、駄目でしょ。
ちなみに今日は森夫さんが来るので家ですることにしました。
(森夫さん:最初に出てきた並盛神社とその周辺担当の子供達)
「それじゃあ、始めようか。」
私の前に『大きな』私が居る。
「って……え?」
「前にも言ったじゃん。少しなら表にも出れるって」
「……今の私より大きいね」
死んだ後にあったときのままの姿だった。
「今度からお姉ちゃんって呼ぶ?」
そう言って千沙は笑った。
ババン!!
【まずは存在の力を感じよう!】
何時のどこからそのホワイトボードは出てきた!!?
「さっき
……。
まぁ気を取り直して。
「それじゃまずは『存在の力』を感じてみようか」
「あのさ」
「ん?」
「それって『死ぬ気の炎』的な?」
「ん~。近いけど、もっと根源にあるものかな」
「ちがうの?」
「ほら、アレって『死ぬ気』にならないとエネルギーにならない訳じゃん」
「うん」
「こっちの『力』は存在するために必要な力な訳だから、一緒だったら常に死ぬ気じゃないと消滅することになる」
それって笹川(兄)は大丈夫なのかな……。
「それじゃ、とりあえず私が『力』をそっちに流し込むから。それで『在る』ってことが分かってくれたら後はどうにかなる」
「…それだけでいいの?」
私は訳の分からん文字とか理論とかを頭に突っ込むのかと思ってたよ。
「必要な演算式である創造方程式はすでに幸の中にあるしね。最初のうちは力とイメージがあったら勝手に計算してくれるよ」
まさかの搭載済みだった!
「使ってるうちに理解が追いついてくるから最初は理論を気にしない」
そう言って千沙は私の手を握った。
「ん。それじゃ行くよ」
一瞬だけ千沙が淡く光る。蛍みたいな……
トクン
「!」
温かい。温度とか、そんなのじゃなくて……
「これが『力』?」
とても安らぐ『思い』を感じた気がした。
【自分の中に力を感じよう!】
これはものすごくあっさりと出来た。
自分の中にいる千沙を探す感覚に似ていたからと言うのもある。
ので省略。(特筆するほどでもない)
【不思議現象を起こしてみよう!】
「それじゃいよいよ『式』を使おうか!」
いよいよか……
「それじゃ、まずは見本を見せるから」
そう言うと手に小さな輪が浮かんでそこから花が生えてきた。
「すごい!!」
「でも妙な感じだよね」
?
「
「私も全くわからないかも」
わたしがアハハハ…と笑うと、千沙は一瞬だけ目を見開いて。
「幸はこれから理解するんだからいいんだよ」
そう言いながら私に笑いかけた。
「そうそう。ちゃんと『力』を感じて」
幸はすごい。出来ると解っていてもそれを見てみるとまた違う。今、幸は目を瞑ったままポウッと光っていた。蛍の光りみたい……。それと違うのはその澄んだ白さだろうか。小さな光りの玉がゆっくり離れて昇っては消える。
「輪のほうは気にしないでいいから花を思い描いて」
小さくなった手のひらに、緑色のこれまた小さな輪が出来る。そこから小さな花が咲いた。
「すごい幸!出来てるよ!!」
「本当!?」
幸が目を開けたとたん。
ぱぁん
幸を覆っていた光も、手に咲いていた花も消えてしまった。
「あー」
「え?あれ?」
きちんと使いこなすにはもう少し修行が必要らしい。心を感じるまでも無くショックを受けている幸をみて、私は微笑んでいた。
ちゃんとできるようになるまで。
その光りは、あなたの綺麗な心を映したそれは私だけの秘密。
千沙に関しては
何もかもが初めてでワクワクしているような子供っぽさと
全てを悟って哀愁を帯びた大人っぽさのギャップを
美味く書いていけたらな、と思います。