◆けものフレンズ2×ニンジャスレイヤー◆   作:ネオイ

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【ブライトネス・オブ・ア・ニンジャ・アンド・フレンズ】#11

 

◆忍殺×獣友◆

 

 

 

◆カラテとサンドスターの高まりを感じる……!◆

 

 

 

◆【ブライトネス・オブ・ニンジャ・アンド・フレンズ】◆#12

 

 

 

ごく短い状況判断の後、ニンジャスレイヤーは「忍」「殺」のメンポから蒸気を吐き出す。装束が消え、フジキド・ケンジの顔が露になる。彼はカバンに手を差し出した。「……よかろう、バックパック=サン」

 

フジキドが応えると、カバンもまた片手を差し出した。二人は無言のまま頷き、硬い握手を交わした。フジキドは彼女らに自らの真の名を名乗る。「ドーモ、フジキド・ケンジです」バックパックもまたカイデンネームを名乗る。「ドーモ、フジキド・ケンジ=サン。カバン・ニンジャです」

ニンジャスレイヤーは言った。「では何から始める?」

 

◆の◆の◆の◆

 

……数十分後。部屋の中にはチャブを囲むようにニンジャとフレンズ達が座っていた。チャブには重箱に詰められたスシとチャ。イエイヌが全員にショーユの入った小皿を渡す。彼らはスシを食べ始めた。

 

マグ……いや、タマゴだ。それからマグロ。シロミ。イカ。トビッコ。チャをすすり、マグロ。ジャパリウニ。アボカド。オキアミ。マグロ。成形もの。タマゴ。イカ。トビッコ。シロミ。サバ。マグロ。 ジャパリアナゴ。成型もの。サバ。オキアミ。イカ。ジャパリウニ。トビッコ。グンカン。グンカン。ジャパリアナゴ。イカ。マグロ。サバ。サバ。タマゴ。チャを飲む。チャを飲み干す。

 

そして彼らは立ち上がった。カバンとフジキド、二人の姿は既にニンジャ装束へと変わっている。フジキドは言った。「カバン=サン、赤いペンキはあるか?」「何をする気なんです?」フジキドは答えた。「一つ、思い付いた事があってな」

 

◆の◆の◆の◆

 

「フーム……」両腕を縛られ玉座の前にセイザさせられるキュルル。デュプリケイターは品定めするように凝視する。「ムグーッ!」キュルルは猿轡を噛まされ叫ぶこともできぬ。彼はキュルルのバッグを物色し言った。「これが君のウキヨエか……なるほど、なるほど、実際素晴らしい」「ンアーッ!」デュプリケイターは猿轡をはずした。「サーバルは何処!絵が欲しいならあげるから帰してよ!」キュルルは憎悪の眼差しを向けた。

 

「それは出来ない。君には一生ここでウキヨエを描き続けてもらう。私の兵隊を作るためにな」「兵隊……」デュプリケイターはワ・シと筆を造り出しながら続ける。「おとなしく協力すれば殺しはしないし、必要なものが有れば何でもやろう。紙もフデも豊満な女も……」「嫌だ!」

 

「そうか、では仕方ない。ランサム=サン」「ハイ、おいガキ、俺の眼を見ろ」デュプリケイターの後ろから現れたランサムはキュルルの髪を掴み凝視した。サイバーサングラスが左右に開き蛇めいた瞳が発光する!「イヤーッ!」「ア、アイエエエ!」

ナムアミダブツ!なんたるフシギか!キュルルは本人の意思と無関係に筆をとり絵を描きはじめたではないか!これこそコブラ・ニンジャクランの得意とするフドウカナシバリ・ジツ!「描けェ!描くのだァ!」「アイエエエ!!」

 

ナムアミブッダ!涙を流しながらウキヨエを描き続けるキュルル!デュプリケイターは笑った。「良いぞ、あとは地下にでも送っておけ」「来い!」「アイエエエ!」ランサムはキュルルを米俵めいて担ぎ部屋を出ていった。

 

デュプリケイターは玉座に戻りサケを呷った。「さて、では始めるか」それから彼は眼を閉じ、ザゼン姿勢をとった。「この島のサンドスターを食らい付くし私はニンジャを越えたニンジャとなる……イヤーッ!」デュプリケイターはジツを解き放った!……城が激しく揺れる!

 

◆の◆の◆の◆

 

海岸近くの広場。かつてはパークのオミヤゲストリートとして賑わっていたこの場所はフレンズ達の憩いの場となっている。時刻は正午。眺めの良い景色、心地よい潮風、ゆえに今日も、一体は温かな笑顔で満たされている。

 

不意に、地面が激しく揺れた。パーク中が悲鳴や祈りで満たされ、全員が地面にへたり込んだ。「アイエエエエエ!」「コワイ!」「アイエエエエエ!」「タスケテ!」「アイエエエエエ!」ナムアミダブツ!地震か!?火山の噴火か!?パーク全域で、フレンズ達はなすすべも無く困惑の叫びを上げた。

 

「非常事態発生重点、フレンズへの干渉を許可な……緊急アナウンス重点、お客様とフレンズの皆様はその場を動かず待機してネ」赤く点滅するラッキービーストから電子マイコ音声が流れる。それらがエコーをし、不気味なマントラめいたアトモスフィアを醸し出す。

 

揺れは数分、それとも数十分続いただろうか、或いは数秒の出来事だったか、凄まじい緊張状態に置かれたことで彼女達の時間感覚は麻痺していた。「日常生活」「私は真面目です」と書かれた看板に寄りかかるフレンズの一人が海を見て言った。「何あれ……」

 

海が割れているのだ。否、それだけではない海中から巨大な城が浮上している。大地を圧する轟音と共に。動物のデザインが施された西洋風の城は禍々しく歪み、黄金カワラの天守閣が増設されたそれは、基礎の基盤ごと、巨大なボンサイめいて、海上に浮かんでいるのだ。

 

この光景を目撃した全てのフレンズ達が息をのみ、その荘厳なる光景を見入った。「スゴーイ!」「ナニアレナニアレ!」「タノシソー!」死の静寂から一転、広場は歓声に包まれた。「おいよせ、何があるかわからないぞ」「何か嫌な予感がする……」一部のフレンズは怪訝な顔で城を間近で見ようと近づくフレンズを止めようとした。

 

城は、ジャパリ城は、大きく振動した。すると城壁から黒色のオベリスクめいた構造物が七本、姿を現した。バチバチと空気の焼け爆ぜるような音を立てながら、海底のセルリウムを吸収し、オベリスク群の先端部がセンコの如く赤熱を開始した。その直後、テスラコイル放電現象めいた不吉な黒い光を放ち始める。黒雲が立ち込め、ジャパリ城の周囲で渦を巻いた。ナムアミダブツ!それは古事記に予言されしマッポーの一側面!

 

その光を見たフレンズは、不意に、周囲の熱狂が薄ら寒く感じられるほどの怖気をふるった。そして立ち上がる。「どうしたの?早く見に行こうよ」隣のフレンズが、満面の笑顔で彼女を見上げた。「逃げよう、何かへんだ。少なくとも建物の中に……」不意に、遥か上空のオベリスクの一本が無機質な目を開き、黒色の光線を放った! 

 

キャバァーン!この世のものとは思えぬ異様な音を放ちながら、不浄なるビームは城の様子を見ようと近づいたフレンズに命中する!「えっ」彼女は一瞬にして、灰色の死体へと変わって倒れた!その身体からは虹色のエクトプラズム体が抜け出し、ジャパリ城へと昇ってゆく!

 

「アイエエエエエ!」広場が、いや、パーク全体が絶叫で満たされた。キャバァーン!キャバァーン!キャバァーン!オベリスクから凄まじい頻度で殺戮光線が降り注ぐ!「逃げろ!逃げろ!」達はパニックをお越し逃げまどう!「アバーッ!」また一人、フレンズが原始分解されジャパリ城に吸い込まれてゆく。さらにパーク中のあらゆる場所からセルリアンが現れ襲い掛かる!「アイエエエ!」「アババババーッ!」なんたるジゴク!まさにマッポーカリプス!

 

フレンズ達のサンドスターを吸収した城は天守閣から神々しい光を放つ!ヘル・オン・アース極まる城に向かってが一直線に進むジャパリバスが一台。立ち塞がるセルリアン共をネギトロに変え突き 進む!憎悪と怒りを燃やす復讐者達を乗せて!地獄が……迫る!

 

 

 

◆の◆の◆の◆

 

「ンッハッハッハッハ!アンタイフレンズウェポン『ヨシザキ』の威力は素晴らしいな?」デュプリケイターはセルリウムに映し出されたされた映像を観ながら笑った。小さなタタミ部屋、その隅で鎖に繋がれたサーバルが彼を睨み付けた。「どうしてこんなことするの!」「お前達は有効な資源だからだ。サンドスターの力は遥かに良い、これがあれば私はニンジャを越えたニンジャとなれる!安心しろ、お前は私のネンゴロとして特別に生かしておいてやる」

 

「今すぐやめて!キュルルチャンはどこ!ウミャーッ!」サーバルは野生解放し怒りに巻かせて飛びかかる!己が止めなくては!パークが!フレンズ達が!全力のカラテ。だが、ナムサン。

 

「ンアーッ!」鎖は無慈悲にサーバルを繋ぎ止め、ワンインチ距離届かない!デュプリケイターは嘲笑しながら言った。「その事故犠牲的な愛の精神がますます気に入った!」デュプリケイターはサーバルに手を伸ばす。サーバルは素早く後ろに下がり睨み付けた。

 

「恐れる必要は無い。全て終れば望むものをやろう……さぁ、さぁ……」両手を広げ一歩、また一歩とサーバルに近づくデュプリケイター。サーバルは後ずさるが部屋の隅に追い詰められてしまう。デュプリケイターの触手が伸び、サーバルの首筋へ……その時だ、IRC通信に着信!「モシモシ」

 

『ドーモ、ランサムです。奴等がこちらに向かっていると報告が』「フン、死に損ない共め。連れ戻しに来たな?迎え撃て、奴等に勝ちは無い。モスキート・ダイビング・トゥ・ベイルファイアだ」『ヨロコンデー!ホワイトリーヴス=サンを迎撃に向かわせます!』「うむ、ハゲミナサイヨ」彼は通信を切った。そしてサーバルに向き直った。

 

「聞いた通りだ。ニンジャスレイヤー=サンと君のお友達がこちらに向かっている。奴等が爆発四散するところを見れば君も心変わりするだろう。ンッハッハッハ」デュプリケイターは触手を戻し、踵を返して部屋から出ていった……サーバルは極度の緊張状態から解放されその場に座り込み静かに失禁した。そして小さく呟いた。「……かばんちゃん」

 

◆の◆の◆の◆

 

虹色の後光を放つ城に向かってジャパリバス全速で進む。その車体はジゴクめいた赤黒に塗装され車体正面には「忍」「殺」と恐怖を煽る書体で禍々しくショドーされている!運転席にはバックパック!後部席にはカラカル、イエイヌ。さらにバスの天井部分に腕組みし、仁王立ちするのは我らがニンジャスレイヤー!その目はニンジャに対する怒りに燃え赤く光る!

 

カラカルはバスの窓から城の黄金天守閣を見上げた。「何よあれ……!」「……悪趣味な」ニンジャスレイヤーが低く言う。「さっきの地震はこれか……どうしますか、ニンジャスレイヤー=サン」バックパックが尋ねる。ニンジャスレイヤーは無言で正面の門を指差した。「無論、正面から突撃しニンジャを殺す」「わかりました」「はぁ!?」カラカルは目を向いた。「イヤーッ!」バックパックはアクセルを踏み抜いた!

 

一気に加速するバスの客席にしがみつきながら、カラカルのフレンズ聴力はこちらに接近するセルリアン存在を感じ取った!「みんな!アレ!」「「「ザッケンナコラー!」」」見よ!行く手を塞ぐ大量のクローンセルリアンである!バスを発見したセルリアン達は一斉に殺到!「「イヤーッ!」」「「「グワーッ!」」」ニンジャスレイヤーがスリケンを、バックパックがバスをドリフトさせ、セルリアン達をネギトロに変える!サツバツ!

 

「「「チェラッオラーッ!」」」尚も殺到するセルリアン!「すごい数……」イエイヌが不安げな声を漏らす。「なにいってんの!このくらいどうってことないわ!イヤーッ!」「グワーッ!」カラカルがバスに張り付くセルリアンを殴り殺す!「身体が元気でも首を刎ねれば死ぬと言うコトワザもある。デュプリケイターを殺せばこやつらも統率を失うだろう」サツバツナイトはそう言いながらスリケンでセルリアンを迎撃してゆく。

 

「皆さんあれ!」イエイヌは空を見上げ、高速で飛行する影を目で追う。鳥のフレンズ?否、あれは!「皆!回避に備えて!」「「アイエッ!?」」バックパックはハンドルを切り咄嗟の蛇行!最早はっきりと詳細を黙視できる城壁から白い尾を引いて、複数の飛翔物が飛んでくる!

 

ジャパリバスはドリフトしながら危うい所でこれを回避した!KA-BOOOM!KA-BOOOM!KA-BOOOM!ジャパリバスは全速!「ザッケンナコラー!」「テメッコラー!」「タマトッタル!」恐るべき特攻兵器!ロケットセルリアンである!

 

「イヤーッ!イヤーッ!」サツバツナイトは屋根の上に身構え、スリケンを投擲!「グワーッ!」「アバーッ!」KABOOOM!KABOOOM!正確無比に石を撃ち抜かれたセルリアンは空中で爆発!ナムアミダブツ!ニンジャにとって、この程度のミサイルなど蚊を叩き潰すより容易!

 

だが、ロケットセルリアンは牽制にすぎぬ!爆煙を切り裂き、切りもみ回転しながらバスに向け急降下するニンジャ!「ドーモ、ホワイトリーヴスです。貴様らが城に辿り着くことは無い。ここが貴様らのオブツダンだ!」

 

異様な出で立ちである。破壊されたはずの右翼には新な黒い翼が備わっている。単なる翼ではない、その翼は黒いスライムめいて流動しており、ランダムに配置された無数の目、そしてそれは彼のサイバネを侵食し今や顔の半分にまで達している。コワイ!

 

「ドーモ、ホワイトリーヴス=サン、ニンジャスレイヤーです」ニンジャスレイヤーはアイサツを返しジュー・ジツを構える。時速100キロ近いスピードで移動するバスの上では不利!バックパックは降り注ぐ殺戮光線回避に必死で手が出せぬ!なんとしても城までバスを死守せねば!

 

「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはスリケンを投擲!ホワイトリーヴスは右翼が変形し、盾めいてスリケンを防御する!「イヤーッ!」ホワイトリーヴスは旋回し、ニンジャスレイヤーに迫る!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはブリッジ回避!「イヤーッ!」ホワイトリーヴスは上昇、再び狙いを定め、切りもみ急降下!

 

「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはスリケンを八枚同時投擲!ホワイトリーヴスは右翼を変形させ防御!今度はそのまま縦回転し低空両足蹴りを放つ!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはジャンプで回避する!さらに振り向き様に右翼に向けてスリケンを投げる!「無駄だ!」ホワイトリーヴスは屋根に着地、鉤爪のついた脚で連続蹴りを繰り出す。

 

「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」一発目、二発目、サツバツナイトは身を沈めて躱すが、三発目が鳩尾へ突き刺さる!「グワーッ!」たたらを踏むニンジャスレイヤー!さらにハイキックが襲い掛かる!「イヤーッ!」「グワーッ!」屋根を転がりニンジャスレイヤーはあわや落下寸前!アブナイ!

 

「ヌゥーッ!」「ニンジャスレイヤー=サン!」バックパックが叫んだ。「私もそっちにいきます!」「ならぬ!速度を落とすな!」キャバァーン!ジャパリバスの後方僅か数メートルの地点に殺戮光線が降り注いだ!もし速度を緩めていれば全員塵も残らなかったであろう。ホワイトリーヴスは油断なくカラテを構える。なんたる冷静な判断能力か!天井上のキリングオーラに圧倒されカラカルとイエイヌはしめやかに失禁した。

 

「スゥーッ……!ハァーッ……!」ニンジャスレイヤーはチャドーを深めジュー・ジツを構え直す。瞳が赤く鋭く光り、輪郭が橙色の炎に燃える!

 

 




◆忍◆ニンジャ名鑑#【ホワイトリーヴズ】
アマクダリアクシズのニンジャ。オナタカミ社製のサイバネを使った三次元的カラテを振るう。モズ・ニンジャクランのグレーター憑依者であり、蹴り技を主体に両足の猛禽めいた鉤爪で首を刈り落とす。
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