学園Aランクでイケメンで武術習ってて財閥の息子ですよ?なにか文句がおありですか?【お試し版】 作:翠晶 秋
「彼女を離せ!」
「……?」
罰ゲームで壁ドンさせられて相手の女の子が満更でもなさそうで少しびっくりしてる今日この頃。
どう謝ろうかと考えていると隣から声がかけられた。
地味な黒髪黒目の男の子。ネクタイの色が赤だから……Fランクの子か。
「その子は、俺の幼馴染みなんだ!」
「ヒロト!?これは違うの……!」
「ミサキは黙ってろ!お前、ミサキに何するつもりだ!」
「いや…何って、壁ドンしてるだけだし」
「ミサキに指一本触れてみろ……俺はお前を許さない!」
何を言ってるんだろうこの子は。
ヒロトって名前らしい男の子は拳を握ると大きく振りかぶってこっちに駆けてきた。
「甘いんだなぁ」
「なっ!?」
「パンチってのは、こうするんだよ!」
一歩引いて拳を回避、再度踏み込んで腹に拳をめり込ませる。
喧嘩っ早い子なら実力の差を分からせないと。
派手に吹っ飛んだヒロト君に俺は近づき、威圧するように笑った。
「俺の人生だし、俺が何しようと勝手じゃない?」
「ふざ……けるな……っ!」
「君は彼女の恋人かい?」
「違う……っ」
「じゃあ早いもの勝ちだよね。君に怒る権利はあるのかい?」
「彼女が……悲しんでるんだ……!」
「そんな風には見えないけどなあ」
「このクズ……ッ!!」
後ろを振り返る。
おどおどしてはいるけど、別に悲しんでる雰囲気じゃない。
……これは勘違いされたパターンかな?
「冷静になりな。彼女、悲しんでるかい?」
「ミサキっ、必ず救ってみせるから!ミサキぃ!」
「……話にならないな」
ヒロト君を放置してミサキを連れて行く。
「行こう」
「な、殴るのはやりすぎだよ!」
「大丈夫、回復が早い所を、手加減して打ったから。痛みは一瞬、それに記憶に残るだろうから彼はもっと強くなると思うよ」
下手に勢いを逸らそうとして余計にダメージ受けたみたいだけど、まあそれくらいなら……誤差だ、誤差。
「え、そうなの……?」
「うん、そう。心配なら後で保健室に連れて行ってあげな。……きっと大丈夫だと思うんだけどね」
◇
ちくしょう、ちくしょう!
アスカのやつ、ミサキを!
ミサキは、嫌がっていたのに!
成り上がってやる。
成り上がって、ミサキを救って、アイツを見下してやる!
「ヒロト!」
「ミサキ……っ」
「大丈夫?保健室行く?」
「大丈夫。痛みが引いてきた。運良くダメージが流れたみたいだ」
インパクトの瞬間に体を逸らして正解だった。
容赦のないパンチ。アイツは……クズだ。
「……っ、そうなんだ。とりあえず、保健室行こ?」
「うん、ありがとう……」
ミサキに肩を借りながら保健室へ向かう。
Fランクだからって、バカにしやがって。
アスカ……今に見ていろ。
成り上がり君は三人称でみるととても滑稽
今後の方向性
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ストーリーが繋がっている
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短編集のようにストーリーが繋がっていない