学校が終わって、私の家。
「それじゃ早速、やりましょ」
「分かった。」
そうして私たちは現実世界において意識を消失した。
【電脳世界、サーバー:Nin’s home】
やっとこちらに来られた。
ここは現実世界と限りなく近い別の世界。人間がその叡智で作りだした私だけの街。
スーパーメカバトル大会もサーバーだけが違う同じ電脳世界で行われる。
現在世界各国は武装解除し、軍事工業は全て凍結されている。
取り締まりは他ならぬSMCが行っており、凍結時に回収された銃火器に関するデータは全て電脳世界に保管され、政府からの許可を得て開ける家庭用サーバーにも流用されている。
つまり、大会で使用される武器と全く変わらないものを家庭用サーバーである
「それじゃ、まずは肩慣らしといきましょう」
「ん」
そう言って一つ二つ操作をすると不規則に移動する人型の的が現れる。
それを距離ごとに、アサルトライフル、パルスライフル、スナイパーライフル、プラズマ砲など各種武器を用いて頭部分を射抜く。
いつも通り、いやエイミングが若干遅いだろうか。そんなことを考えながらながら狙撃していると的が消えた。
的うち練習に熱中しすぎると普通にこれだけで終わってしまうため、あらかじめ時間制で消えるようにしておいたのである。
「身体は温まったわよね?じゃあ……行きましょう!ファイアフォックス!」
「そうだな、今日こそは勝つ。イクシオン!」
と、互いにデバイスを操作し、メカを出す。
選手が搭乗するメカは、それぞれサーバーに接続されたデバイスにデータが3Dモデルとして保存されており、それを呼び出すことで現実と全く変わらず操作することが出来るのであるを
ちなみに私のメカはラビット型量産機を、昔父が私専用にチューニングしてくれたものを更に年数をかけて私に合わせた最早量産機の枠組みを飛び越えた愛機である。
同じくギンのメカはフェール型量産機を改造し、本来なら右アームにしかついていないミサイルポッドを左アームにも増設した火力特化メカである。
「今日も……負けない!」
そして模擬戦の火蓋が切って落とされた。
エレクトリカルコミュニケーションサービスからログアウトするともう夕暮れ時であった。
「あー……向こうの世界にいるとほんっと、時間感覚無くなるわね……」
「一応時計表示はあるがな」
「そんなもの見るわけないじゃない」
「そうだな」
「大会、もう明後日か……」
「頑張れよ」
「アンタに言われるまでもないわ、当たり前よ。」
「それじゃ、帰るわ」
そう言ってギンは私の家を出て帰っていった。
「あら、ギンちゃん~、来てたのね~?うちの娘、どんな感じ?」
「お母さん!余計なこと言わなくていいから!」
「ニンちゃん普段ママって言ってるじゃないの、どうしちゃったの?」
「本当に黙って!!!」
「もう……怖いわねぇニンちゃんは……」
「あ、そうだ!良かったらギンちゃんも夕食、どうかしら?ニンちゃんもその方が喜ぶと思うの……」
「お母さん!?」
ギンはしっかりと食べて帰った。
暗くなっているしギンを家まで送っていったらギンのお母さんにも歓迎されて家にあげられそうになったので急いで帰ったのはまた別の話。
【設定解説】
・電脳世界
こういう作品によくあるVR世界。正直銃で撃ち合っても生死を絡めたくなかったからこういう形になりました。
・エレクトリカルコミュニケーション
電脳世界を家庭用まで落とし込んだもの。大会で使われる大型サーバーよりも若干規模や処理速度等は劣るもののさしたる問題は無い。名前?フィーリングだよ。品性疑ってこ?(問題があったら変えるかルビを消す)
・ラビット型量産機
要するにファイアフォックスの原型。出力等がやや低めで比較的誰にでも扱えるようになっている
・フェール型量産機
同じくホットスチールの原型。こちらは移動時のGを抑えるために突進等の出力が抑え気味。ミサイルは反動が少なそう(偏見)だから大丈夫でしょう、多分。きっと。もしかしたら。