ー グギャァァァァァァァ・・・ ー
「・・・また、1匹」
血の匂いが蔓延し不気味な獣が蔓延る世界、ヤーナム。
この世界では獣を狩る狩人が獣を狩っていた。
今、獣を屠った狩人はかつては違う世界に住みこのような狩りとは無縁の人生を送る筈だった者だ。
愛用の獣狩りの曲刀と散弾銃を手に今日も彼は獣を、獣となりし人を狩る。
彼の名は、織斑一夏。
「よう、クソガキ。元気にしてるか?」
「ガスコイン神父。貴方も狩りですか?」
「ああ、俺も狂っていたとはいえ狩人だ。こうして狩らないと町の連中にも被害が出るからな」
「ええ・・・とか言っている間にデカイのがきましたよ」
話し込むガスコインと一夏の後ろから歩いてくる巨大な犬のような化け物。
しかし、その見た目は肉が腐り落ち、血を垂れ流す他の犬とは比べ物にならない醜悪な外見の化け物である。
その名は血に渇いた獣。
「さて、狩るか」
「ええ、行きましょう。・・・織斑一夏の狩りを知るがいい」
ガスコインは獣狩りの斧を、一夏は獣狩りの曲刀からシモンの弓剣に切り替えて斬りかかる。
こいつは最初は気付かず、後から襲いかかる恐怖の毒である遅行毒を使ってくる。
だからあまり被弾したくないのか一夏とガスコイン神父は攻撃の合間を縫って斬りかかっている。
一夏は発火ヤスリで刀身を燃やして斬る。
ガスコイン神父も斧でぶった切る。
向かってくる血に渇いた獣には散弾銃を撃ち怯ませる。
上位者として覚醒している一夏とガスコインの2人は圧倒している。
血に渇いた獣は飛び掛かろうとしたが不意に横から撃たれた砲弾が直撃し倒れた。
ガスコインと一夏は警戒するが歩いてきた人影を見て警戒を解いた。
歩いてきたのは左手に砲口から煙をあげる教会砲を持ち、右腕で何か人らしきものを抱えている箒だった。
「・・・ん?邪魔だったか?」
「箒か、助かったぜ」
「お前だったか・・・ん?その抱えてるのはなんだ?」
「まあ、詳細は省くが結論から言うとヤバそうだったから連れて帰って来た」
「どゆこと!?」
「・・・面倒なことになったな」
「はぁっ・・・連れて帰ってきたならしゃーない。狩人の夢に連れて帰るか。ガスコイン神父も来ます?」
「いや、俺はいい。娘の誕生日なのでな」
「分かりました。今度プレゼント持ってお邪魔します」
「ああ、娘もお前に懐いているからな。喜ぶよ」
「さて、行くか一夏」
「ああ。それじゃ、ガスコイン神父。また」
「ああ、またな」
一夏と箒は根元から何か不気味なものが這い出ている灯りから拠点兼自宅の狩人の夢に帰還した。
そこは幾多の墓標が立ち並び、花や草木が生い茂る不気味だが幻想的な場所だった。
帰還すると目の前には出迎えるかのように1人の女性が立っていた。
「お帰りなさいませ、一夏様、箒様・・・あら?そちらに担がれている方々は?」
「ああ、ただいま人形さん。すまんがベッドを2つと医療セットを準備してくれ。箒が怪我人連れて帰ってきた」
「わかりました。直ぐに準備いたします」
「私はタオルとかを持ってくる」
「ああ、頼んだ。てか箒、ルドウィークの聖剣持ってくなら言えよ」
「すまんすまん」
「てか爆発金槌どこいった?」
「アレなら2階の私の部屋にあるぞ。何に使うんだ?」
「まーな、ちょっと輸血マラソンにな」
「なるほど。ほら、ルドウィークの聖剣だ。早めに帰って来いよ」
「おっとと・・・んじゃ、行ってくる」
「おい爆発金槌忘れてるぞ」
「あ」
これは、本来の歴史から外れ血の狩人となり、獣を狩り尽くし、上位者と変化した2人の物語。
禁断の森で血の遺思を53000ほど無くしたので怒りに任せてヤーナムの影を殺戮してきました。