M.A .R.S100   作:玉魂

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第二十四話「ダミー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『もうそろそろ見えて来ると思いますが』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『僕も既に出発してるよ。頼んだよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あんな生物…アネックスに居たか?」

 

 

 

八恵子の肩を借りて新種のTFの様子を見るミッシェル

 

 

 

 

「え…どう言う事ですか」

 

 

 

ミッシェルの言葉に不安を感じる燈、彼も一人では立てない状態だった。

 

 

 

 

 

 

「ベースが何かは見た目で大体分かるんだが…アネックスにあんなのが居た記憶が無い」

 

 

 

 

 

 

「じゃあ2号のバグズ手術?でも…」

 

 

 

 

 

燈が自分の中の記憶を探るが、確かに、アネックスにもバグズ2号にもあの様な生物は居なかった。

 

 

 

 

 

 

 

「一体何処から"来た"んだ?」

 

 

 

 

 

 

 

『蟹』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『トゲノコギリガザミ』

 

大型の甲殻類ノコギリガザミ属である。

 

このノコギリガザミに属する蟹は全て、握力を数値化すると上位に位置する

程強い生物。

 

 

それは単電池を簡単に引き裂く程。

 

 

 

そして、その中でも特に強いのがこの生物である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アレックスは正直。焦っていた

 

 

 

(オレの鉄球は効くようだが…近寄られたら…)

 

 

 

 

 

 

 

アルマもこの状況に"少し"焦っていた。

 

 

 

 

(針が通らない。けど私には殻がある…)

 

 

 

 

 

問題はどう倒すか。

 

アレックスに奴を近寄られせず、一方的に攻撃する事ができれば勝てる。

 

 

 

しかし、それにはスピードが足らない。

 

 

陸上の貝と陸上の鳥では…

 

 

 

 

 

 

 

 

(まぁ…やることは少ないか)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アルマ!頼むぞ!」

 

 

鉄球を構え、いつでも投げられる様にするアレックス。

 

 

 

 

 

"盾"になるアルマ。

 

 

 

 

 

 

 

 

ドッッ!

 

 

 

 

右足で地面を蹴り、アルマ達に向かって来るTF

 

 

 

 

「まず一球目だ!しゃがめ!」

 

 

 

 

 

 

 

「わっ!」

 

 

 

 

 

アレックスの声を聞き反射的にしゃがみ込むアルマ。

 

 

 

 

 

 

 

ボッ

 

 

 

 

 

 

 

「!」

 

 

 

 

 

ビキッ…

 

 

 

 

 

 

「掠めただけ…」

 

 

 

 

 

 

「二発目!本当に早く!」

 

 

 

 

 

 

「わかってる…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…じょう」

 

 

 

 

このTFに遠距離攻撃の能力は無い。

 

敵の脅威はあの鉄球のみ。

 

なら先に排除すべきは……

 

 

 

 

 

 

 

(来た!防げる!?いや、防ぐ!)

 

 

 

盾を無視して矛に向かわれたら終わり。

 

 

アルマは全神経をTFへ集中し、防御する

 

 

たとえ横を通られても掴む事が出来れば動きを制限出来る。

 

 

 

 

 

 

 

 

貝の殻なら……

 

 

 

 

 

(あれ?蟹って……)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガ シ ッ !

 

 

 

 

 

 

「!!」

 

 

 

 

 

右腕を捕まれるアルマ。

 

 

攻撃の対象は最初から…

 

 

 

 

 

 

 

(私か…!でも)

 

 

 

 

 

 

 

このままTFの背後に回れば勝てる。

 

 

 

 

 

勝てる筈だ。と

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この大型の蟹が何故それ程の筋力をつけたか

 

 

 

 

 

 

それは食事をするため。

 

 

 

 

 

 

 

そして…

 

 

 

 

 

蟹の主な主食は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ベキベキベキ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『貝』だということ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アルマの腕にヒビが入る

 

 

 

 

 

それは少しずつ大きくなり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっ!まっ…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

ボキン…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いくら大きくなろうが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

養分は養分

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お前は『エサ』のままだ…と

 

 

 

 

 

 

 

 

TFはそう言っているようだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、彼は知らなかった。

 

 

 

 

 

 

この貝はただの貝では無く

 

 

 

 

 

 

 

悪魔の子だと言うことを

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガリ

 

 

 

 

 

ガリ

 

 

 

 

 

ガリ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この音は一体?

 

 

 

 

 

TFは辺りを見渡すが音の発生源は見当たらない

 

 

 

しかし直ぐに気がつく

 

 

 

 

 

 

これは聞こえているというよりも…

 

 

 

 

 

 

 

『身体に響いている』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつの間にかアルマの左腕がTFの胸に添えられていた

 

 

 

 

 

 

その腕…手首には機械が装着されていた

 

 

 

 

 

 

 

何かが『回転』し、甲羅が削られていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人間は釘と槌であらゆる物を創る事が出来る

 

 

 

しかし、人間の力には限界がある。

 

 

 

 

このコンクリートの壁に釘を打ち込みたい。

 

 

 

 

 

 

人間の腕力では難しい

 

 

 

 

 

 

なら少しだけ工夫しよう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『回転』させようと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは

 

 

 

 

 

 

人間の知恵のほんの一部、小さな技術

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『アルマ•アシュビー』

 

 

 

11位

 

 

 

 

専用武器

『対TF回転式射出装置』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バシュ!

 

 

 

 

 

 

回転したままの針をゼロ距離で発射させ、刺す

 

 

 

 

 

「回転して毒は飛ぶから効果薄いけど…」

「アレックス!!」

 

 

 

 

 

 

 

「おう!」

 

 

 

 

 

 

投げる。

 

 

 

 

 

針はTFの直下神経に届いて居なかった

 

 

 

 

 

針を押す様に鉄球が直撃する

 

 

 

 

 

「…!」

 

 

 

 

グラ…

 

 

 

 

 

ドシャッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…やったか?つって」

 

 

 

 

 

「やめとけよ…てかアルマ、腕」

 

 

 

 

 

 

「え?」

 

 

 

 

 

アルマの右手は綺麗に明後日の方向に向いている

 

 

 

 

 

 

「あっ」

 

 

 

 

 

 

 

一気に顔の色が悪くなりうずくまる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「急いで治療を…」

 

 

 

アルマに駆け寄るアレックス。

 

 

 

 

 

 

「あ…?」

 

 

 

 

 

 

ドサッ

 

 

 

 

 

 

 

 

「…何転けてんのよアレックス…」

 

 

 

 

 

 

「な、何で…!?」

 

 

 

 

アレックスは焦った口調で言う

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

赤い色

 

 

 

 

 

 

 

それは火星で嫌な程見た、血。

 

 

 

 

 

 

アレックスは右足から出血していた

 

 

 

 

 

 

 

『穴』が空いていた

 

 

 

 

それは小さい穴だったが…

 

 

 

薬が切れた人間を動けなくするには十分な怪我

 

 

 

 

 

 

発砲。

 

 

 

 

 

 

 

 

上空からの発砲だった

 

 

 

 

 

 

見上げる二人

 

 

 

 

 

 

 

そこには…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ボシュッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「見つけました。劉将軍」

 

 

 

 

 

 

「捕獲します」

 

 

 

 

 

 

 

男が居た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





実はオリジナルの設定を少しだけ持って来る為だけに出たTFだったりします
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