M.A .R.S100   作:玉魂

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第三十六話「旋風」

 

 

 

 

 

「なっ!何これ!」

 

 

 

 

 

 

 

出口へ向かう足を止める折出

 

 

 

 

 

 

 

「本当に燃えてるんだけど…!」

 

 

 

 

 

 

通路は炎の壁により閉ざされていた。

 

辺りは黒い煙が充満していた。

 

 

 

 

 

 

 

「しょうがない…か」

 

 

 

 

ポケットに手を入れる

 

 

 

取り出した物は"薬"

 

能力を使用する気であろう

 

 

 

 

 

しかし、炎の向こう側に居る人影に気がつき、動きが止まる。

 

 

 

 

 

 

(敵……どう考えても)

 

 

 

 

 

「……」

 

 

 

 

 

帽子を被り、顔をよく見る事は出来ない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………人為変態…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

炎の向こうに居る人影の形が変わって行く

 

 

 

 

 

薬を使用された

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、炎を纏いながら人影が飛び出す

 

 

 

 

 

 

「…あれ、あんた東下じゃないよな?」

 

 

 

 

 

 

どうやら東下を探しているようだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(触覚…!昆虫型…!!)

 

 

急いで"注射器"状の薬を取り出し、首に射す

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの人…薬使って無いだろうな……変に真面目だからな……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この火事…貴方がやったの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

男の視線が折出に向かう

 

 

 

 

 

 

 

「…燃えたら暴れた証拠も残らない…俺は暴れないけど…」

 

 

 

 

 

 

 

触覚で穴が空いた帽子を投げ捨てる

 

 

 

 

 

 

 

 

「盗った情報はあんたが持ってるのか…?大人しくするなら危害は加えないが…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…!」

 

 

 

 

 

 

 

男の言葉は意外だった

 

 

 

 

本当である証拠は無いが。

 

 

 

 

 

 

 

 

「嫌だ。コレは必ず持って帰る」

 

 

 

 

 

 

 

「あんたが持ってるって事か……面倒だなぁ……」

 

 

 

 

 

男が歩み始める

 

 

 

 

 

「…手足をへし折るか…"蝶々"さん」

 

 

 

男の両腕は非常にゴツくなっていた

 

 

 

 

見た感じ、パワータイプである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(絶対に無理……)

 

 

彼女の背中には"羽"が生えていた

 

 

二枚の、紫の羽

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

男は警戒する素振りも見せず、間合いを詰めて来る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(気を逸らせれば……いや…)

 

 

 

 

折出は男に背中を見せ、そして

 

 

 

 

 

 

"羽ばたく"

 

 

 

 

 

 

「…え…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

轟音と共に吹き飛ぶ炎と男

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…いっ……何この衝撃…!」

 

 

 

 

なんとか受け身を取る男

 

 

 

 

 

「……て、あれ……居ない」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「無理無理…!戦闘なんて無理!」

 

 

 

今はとにかくこの建物内からの脱出

 

できれば東下の救出

 

 

(必要無いだろうけど)

 

 

 

 

 

 

炎の流れは早くなっていた

 

 

規模が大きい、あと小一時間ほどで全焼してもおかしくない

 

 

 

 

「…!」

 

 

 

 

 

 

自分の走る以外の足音

 

 

 

 

(もう追いつかれた…!?)

 

 

 

 

 

 

 

 

羽を大きく開閉させる

 

 

 

 

 

もう一度響く轟音。

 

 

 

 

 

 

 

 

とは違う、もう一つの大きな"音"

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「追いつきましたよ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

気が付けば並走している男

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「消防車だとかが来る前に済ませないと…… 」

 

 

 

 

 

 

 

腕を掴まれ、動きを止められる

 

 

 

 

 

 

 

 

「さっさと盗んだ情報を出せ…その羽は面倒だけど、戦闘向きじゃないんだろう……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(どうして…)

 

 

 

 

「どうして攻撃してこないの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……早く出せよ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「絶対いやだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……じゃあ"捕獲"だ……あとあと都合がいい…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

羽を開く折出

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…それもいや。と言うか…多分出来ないよ」

 

 

 

 

 

『オオムラサキ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱりこうなるか……」

 

 

 

『アギトアリ』

 

 

 

 

 

 





なんか雑だけど急ぎ足
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